29 / 179
17-2
しおりを挟む
「……。どういうつもりですか? 聖さん……」
「別に。ほら、一樹君はスタジオに戻りなさい。リハーサルまでに振り付けを完璧にしないと、容赦なく僕のステージにはあげないからね」
「事情を話すつもりはないんですね。あいつを……璃玖をどうするつもりですか?」
初めて会った時に向けられた憧れの目とは明らかに違い、相手を牽制する目を向ける一樹の様子に、思わず聖は口角を上げる。
年上で先輩の自分に必死に対抗しようとしている一樹の態度に、聖は意地悪く笑いながら言葉を重ねる。
「言っておくけど、僕のところに来たのは璃玖君自身の意思だからね」
「なんで璃玖が、あなたのところに行くんですか!」
一樹は感情的になり、声を荒げる。
「一樹君にはわからないかもね。そうやって感情をむき出しにして、自分のものだと子供のように主張している限りは……」
「なっ……!」
「僕は、一樹君では璃玖君をダメにしてしまうと判断した。だから璃玖君は借りるよ。といっても返す、いや帰るかどうかは璃玖君次第だけどね」
「別に。ほら、一樹君はスタジオに戻りなさい。リハーサルまでに振り付けを完璧にしないと、容赦なく僕のステージにはあげないからね」
「事情を話すつもりはないんですね。あいつを……璃玖をどうするつもりですか?」
初めて会った時に向けられた憧れの目とは明らかに違い、相手を牽制する目を向ける一樹の様子に、思わず聖は口角を上げる。
年上で先輩の自分に必死に対抗しようとしている一樹の態度に、聖は意地悪く笑いながら言葉を重ねる。
「言っておくけど、僕のところに来たのは璃玖君自身の意思だからね」
「なんで璃玖が、あなたのところに行くんですか!」
一樹は感情的になり、声を荒げる。
「一樹君にはわからないかもね。そうやって感情をむき出しにして、自分のものだと子供のように主張している限りは……」
「なっ……!」
「僕は、一樹君では璃玖君をダメにしてしまうと判断した。だから璃玖君は借りるよ。といっても返す、いや帰るかどうかは璃玖君次第だけどね」
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
27
1 / 3
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる