39 / 179
19-2
しおりを挟む
「聖さん、ここは?」
「フォトスタジオだよ。今日はコンサート用のポスター撮りなんだ」
「えっ? コンサートって来週末なんですよね?」
「そうだよ」
「ポスター撮りって、こんなギリギリに行うものなんですか?」
「まさかっ。本当はもう完成しているものがあったんだけど、ちょっと差し替えたくなってね。璃玖君にも協力してもらおうかと」
「僕が……協力?」
「詳しいことはまたあとで話すよ。それよりさっきの続きだけど……」
聖は璃玖の座っているナビシートに手をかけた。
「あまりにも一樹君とのこと楽しそうに話すから、実は嫉妬しちゃったんだよね」
「え……? 嫉妬って……」
悪戯な笑みを浮かべながら、聖はまるで追い詰めていくのを楽しむかのようにジリジリと璃玖に近づいていく。
「聖さん……? あの……」
そんな聖から璃玖は距離をとろうとするが、シートベルトが邪魔で身動きがとれず、急いでシートベルトを外すためにバックルへ手を伸ばす。
だが、聖の手は先回りしてシートベルトのバックルを押さえるように添えられていたため、璃玖はシートベルトを外すことができなかった。
「フォトスタジオだよ。今日はコンサート用のポスター撮りなんだ」
「えっ? コンサートって来週末なんですよね?」
「そうだよ」
「ポスター撮りって、こんなギリギリに行うものなんですか?」
「まさかっ。本当はもう完成しているものがあったんだけど、ちょっと差し替えたくなってね。璃玖君にも協力してもらおうかと」
「僕が……協力?」
「詳しいことはまたあとで話すよ。それよりさっきの続きだけど……」
聖は璃玖の座っているナビシートに手をかけた。
「あまりにも一樹君とのこと楽しそうに話すから、実は嫉妬しちゃったんだよね」
「え……? 嫉妬って……」
悪戯な笑みを浮かべながら、聖はまるで追い詰めていくのを楽しむかのようにジリジリと璃玖に近づいていく。
「聖さん……? あの……」
そんな聖から璃玖は距離をとろうとするが、シートベルトが邪魔で身動きがとれず、急いでシートベルトを外すためにバックルへ手を伸ばす。
だが、聖の手は先回りしてシートベルトのバックルを押さえるように添えられていたため、璃玖はシートベルトを外すことができなかった。
応援ありがとうございます!
0
お気に入りに追加
27
1 / 5
この作品を読んでいる人はこんな作品も読んでいます!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる