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聖はエレベーターに乗り込むと、璃玖と電話が繋がったままのスマホと身につけていたサングラスをジャケットの内ポケットにしまった。
最上階宿泊者専用のエレベーターが止まったのは、今日から宿泊する部屋の一つ下の階にあるラウンジだった。
「お待ちしておりました、夏川様」
「ありがとう。連れはもう来ているかな?」
「はい、奥のお席でお待ちです」
エレベーターを降りてすぐのラウンジ入り口に立っていたのは聖の部屋付きのバトラーで、そのまま聖をラウンジ内へと案内した。
上層階宿泊者専用になっているためか他に客は見当たらず、薄暗い店内は会話の妨げにならないくらいの音量でジャズが流れ、窓からは都会の夜景が見下ろせるようになっていた。
窓際には夜景に向かって革張りのソファーがいくつか等間隔に置かれていて、そのひとつに、ウイスキーの入ったグラスを傾けながら夜景をじっと見つめる相良がいた。
「彼と同じものを」
「かしこまりました」
バトラーは静かに頷いて、バーカウンターに向かって行った。
「お久しぶりですね……じゃないか。今日はもう、お会いしましたもんね」
聖は相良の隣に笑顔を浮かべながら腰掛けた。
「聖……」
「こんばんは、相良先輩」
最上階宿泊者専用のエレベーターが止まったのは、今日から宿泊する部屋の一つ下の階にあるラウンジだった。
「お待ちしておりました、夏川様」
「ありがとう。連れはもう来ているかな?」
「はい、奥のお席でお待ちです」
エレベーターを降りてすぐのラウンジ入り口に立っていたのは聖の部屋付きのバトラーで、そのまま聖をラウンジ内へと案内した。
上層階宿泊者専用になっているためか他に客は見当たらず、薄暗い店内は会話の妨げにならないくらいの音量でジャズが流れ、窓からは都会の夜景が見下ろせるようになっていた。
窓際には夜景に向かって革張りのソファーがいくつか等間隔に置かれていて、そのひとつに、ウイスキーの入ったグラスを傾けながら夜景をじっと見つめる相良がいた。
「彼と同じものを」
「かしこまりました」
バトラーは静かに頷いて、バーカウンターに向かって行った。
「お久しぶりですね……じゃないか。今日はもう、お会いしましたもんね」
聖は相良の隣に笑顔を浮かべながら腰掛けた。
「聖……」
「こんばんは、相良先輩」
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