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第八章 国家エスカルド
正真正銘の勝利
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メイヴィスが鬼の形相で現れたのはジョンがメイヴィスを呼ぼうとしていた時だった。
「おぉ、良かった。今からお前達を呼ぼうとしてたんだ。よく分かったな」
「ふざけるなよ、この大馬鹿者が!! 何故我を呼ばなかった!!」
メイヴィスはジョンが戦う所は見て居なかったがこの状況を見てジョンが此処で戦闘をしていた事を察していた。
「お前達を呑気に呼びに行ってたらこいつが何処に行ったか分からなくなるだろ? だからって大声でお前達を呼ぶわけにも行くまい、バレちまうからな」
「我ならこんな奴、こいつが何処に行こうが我は簡単にこいつを捜せるしバレていようがバレて居まいが簡単に倒せる」
「へ~そりゃ凄いな、覚えてくよ、忘れたらごめんな? クククッ」
もしメイヴィスがそれを出来ると知っていたとしてもジョンは彼女を絶対に頼らなかっただろう、それもメイヴィスは知っていた。だからお互い睨み合う、ジョンの口は笑っているがメイヴィスは笑っていない、お互い味方の筈なのに敵を見るかの様な眼で互いを睨むジョンとメイヴィス
「そういえば、お互い、いがみ合っている場合じゃなかったな、こいつをどうする?」
とジョンが悶える半裸の男をに目をやる、半裸は両手を隠し自らの身体を丸め亀の様になっている
「聖剣を盗むようにこいつはあの三人の強盗団に依頼していた。こいつが何処の誰か気にならないか? 聖剣泥棒の変態野郎の正体をよ」
「そう簡単にこいつが答えると思うのか?」
「どうだろうな」
ジョンは悶える半裸に近付きながらメイヴィスに忠告をする
「メイヴィス、気を付けろよこいつは石を破裂させその破片で相手に致命傷を与える魔術師だ」
「おい! 迂闊に近寄るな!」
メイヴィスの警告を一切聞かずジョンは悶える半裸を見つめる、そして言った。
「お前右手で石を握っているな……?」
「な!? なに!? 離れろ! ジョン」
ジョンを助ける為に近寄ろうとするメイヴィス、だがそんなメイヴィスが煩わしいジョンは
「来るんじゃねぇ! これは俺とこいつの戦いだ。赤の他人が介入しようとするんじゃねぇよ」
と一喝する、止まるメイヴィス
(な、何なんだ……? こいつ……!? 理解出来ん)
千年生きた化け物もこの男を理解出来なかった。
「痛みもがく振りをしているが、本当は完全に油断仕切っている俺達をその右手に持っている石を破裂させ殺す算段だった……違うか?」
半裸はまだ痛みもがいている
「考えすぎだジョン、それは有り得ない……これは演技に見えん」
「いいや、メイヴィス、断言しよう、こいつは間違いなくこの状況で逆転の策を考え実行しようとしている、抜け目の無い奴だよ、お前は、クククッ」
傍から見れば空ぶっている推理
しかしその推理、大正解
(何故バレた!? こ、こいつ……心を読めるのか……? そ、そうでなくては説明が付かない、や、やばい! こいつはヤバイ!! 俺の想定を超えている!! ここで此処で殺す! 道連れにしてでも……!)
半裸の右手には石が握られている、しかしジョンに致命傷を与えるには距離が遠すぎる、今の状況で亀の姿勢で石を破裂させジョンに当てるには自らの身体を貫通させる他ない、しかし貫通した威力は激減し射程距離も縮む
右手だけを身体から出すという方法も有るが間違いなくそれはジョンに止められる
つまりジョンを殺すには自らも死のリスクを課さねばならない、しかしそれでも足らない、距離、それをどうにかしなくてはジョンを殺せない
しかしその条件はとある人物の想定外の行動によってクリアされる、ジョンが半裸の男に歩み寄ったのだ。
「お前はその体勢のまま石を破裂させ俺に当てるつもりなんだろ? これぐらいの距離か……? 此処ならその体勢で俺を殺せるか?」
(な、なんだ? こいつ? 俺の思惑を知って居て自ら俺に近付いた!?)
「やれよ、しかしそのまま右手を隠した状態で破裂させろよ、死ぬ時は一緒に死のう」
震える、理解不能
「やれよ、やれるものならな、クククッ」
何時まで待っても石は破裂されない
「怖いだろ? 自らの手で自らの命を絶つのわよ? お前は死ねない、何かの為に自殺するにはちと我が強すぎる」
他人に斬られて死ぬ覚悟は有った……だが自殺する覚悟など持っていなかったのだ彼はこんなに恐ろしい事だと予想していなかった。
石を破裂させられない
ジョンはそれを知っていた。彼の心を先の戦闘で把握したのだ。
「今度こそ俺の勝ちだな」
ジョン対半裸の男はジョンが征す。
「おぉ、良かった。今からお前達を呼ぼうとしてたんだ。よく分かったな」
「ふざけるなよ、この大馬鹿者が!! 何故我を呼ばなかった!!」
メイヴィスはジョンが戦う所は見て居なかったがこの状況を見てジョンが此処で戦闘をしていた事を察していた。
「お前達を呑気に呼びに行ってたらこいつが何処に行ったか分からなくなるだろ? だからって大声でお前達を呼ぶわけにも行くまい、バレちまうからな」
「我ならこんな奴、こいつが何処に行こうが我は簡単にこいつを捜せるしバレていようがバレて居まいが簡単に倒せる」
「へ~そりゃ凄いな、覚えてくよ、忘れたらごめんな? クククッ」
もしメイヴィスがそれを出来ると知っていたとしてもジョンは彼女を絶対に頼らなかっただろう、それもメイヴィスは知っていた。だからお互い睨み合う、ジョンの口は笑っているがメイヴィスは笑っていない、お互い味方の筈なのに敵を見るかの様な眼で互いを睨むジョンとメイヴィス
「そういえば、お互い、いがみ合っている場合じゃなかったな、こいつをどうする?」
とジョンが悶える半裸の男をに目をやる、半裸は両手を隠し自らの身体を丸め亀の様になっている
「聖剣を盗むようにこいつはあの三人の強盗団に依頼していた。こいつが何処の誰か気にならないか? 聖剣泥棒の変態野郎の正体をよ」
「そう簡単にこいつが答えると思うのか?」
「どうだろうな」
ジョンは悶える半裸に近付きながらメイヴィスに忠告をする
「メイヴィス、気を付けろよこいつは石を破裂させその破片で相手に致命傷を与える魔術師だ」
「おい! 迂闊に近寄るな!」
メイヴィスの警告を一切聞かずジョンは悶える半裸を見つめる、そして言った。
「お前右手で石を握っているな……?」
「な!? なに!? 離れろ! ジョン」
ジョンを助ける為に近寄ろうとするメイヴィス、だがそんなメイヴィスが煩わしいジョンは
「来るんじゃねぇ! これは俺とこいつの戦いだ。赤の他人が介入しようとするんじゃねぇよ」
と一喝する、止まるメイヴィス
(な、何なんだ……? こいつ……!? 理解出来ん)
千年生きた化け物もこの男を理解出来なかった。
「痛みもがく振りをしているが、本当は完全に油断仕切っている俺達をその右手に持っている石を破裂させ殺す算段だった……違うか?」
半裸はまだ痛みもがいている
「考えすぎだジョン、それは有り得ない……これは演技に見えん」
「いいや、メイヴィス、断言しよう、こいつは間違いなくこの状況で逆転の策を考え実行しようとしている、抜け目の無い奴だよ、お前は、クククッ」
傍から見れば空ぶっている推理
しかしその推理、大正解
(何故バレた!? こ、こいつ……心を読めるのか……? そ、そうでなくては説明が付かない、や、やばい! こいつはヤバイ!! 俺の想定を超えている!! ここで此処で殺す! 道連れにしてでも……!)
半裸の右手には石が握られている、しかしジョンに致命傷を与えるには距離が遠すぎる、今の状況で亀の姿勢で石を破裂させジョンに当てるには自らの身体を貫通させる他ない、しかし貫通した威力は激減し射程距離も縮む
右手だけを身体から出すという方法も有るが間違いなくそれはジョンに止められる
つまりジョンを殺すには自らも死のリスクを課さねばならない、しかしそれでも足らない、距離、それをどうにかしなくてはジョンを殺せない
しかしその条件はとある人物の想定外の行動によってクリアされる、ジョンが半裸の男に歩み寄ったのだ。
「お前はその体勢のまま石を破裂させ俺に当てるつもりなんだろ? これぐらいの距離か……? 此処ならその体勢で俺を殺せるか?」
(な、なんだ? こいつ? 俺の思惑を知って居て自ら俺に近付いた!?)
「やれよ、しかしそのまま右手を隠した状態で破裂させろよ、死ぬ時は一緒に死のう」
震える、理解不能
「やれよ、やれるものならな、クククッ」
何時まで待っても石は破裂されない
「怖いだろ? 自らの手で自らの命を絶つのわよ? お前は死ねない、何かの為に自殺するにはちと我が強すぎる」
他人に斬られて死ぬ覚悟は有った……だが自殺する覚悟など持っていなかったのだ彼はこんなに恐ろしい事だと予想していなかった。
石を破裂させられない
ジョンはそれを知っていた。彼の心を先の戦闘で把握したのだ。
「今度こそ俺の勝ちだな」
ジョン対半裸の男はジョンが征す。
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