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第三章
第42話 野良猫1
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ある日、家の近所の公園で座り込んでいる女の人を見掛けた。コンクリート製のベンチに腰掛けるでもなく、ベンチの後ろの木が生い茂っている方に体を向けている。
垂れ下がったつばの広い紺色の帽子を被っていて、年配の人のようにも見える。具合でも悪くなったのか?
「あの、お体の具合でも悪いのですか?」
「ヒャッ!」
俺が声を掛けると、小さな悲鳴と共に急に立ち上がった。
「これは、失礼した」
「あっ、いえこちらこそ。ご近所の方ですか。私、不審者のように見えましたか?」
「いや、そう言う訳じゃないんだが……。ここで何をしてたんですか」
その人は思ったよりも若く、二十四、五歳だろうか。焦げ茶色のセミロングの髪を後ろで束ねて、デニムのジーンズに上着もダボッとした野暮ったい服だったので、てっきりおばさんだと思っていた。いや、今はこんなファッションが流行なのか?
「この茂みの奥で猫がじっとしていて、気になったもので……。怪我してるんじゃないでしょうか」
猫が怪我? 俺もかがんで公園の周囲に植え込まれている、腰の高さほどの植物の下を覗いてみた。確かに猫……あれは野良猫だな。首輪も無いし、汚れた体でこちらを警戒した様子で睨んでくる。だがこの場所を動こうとはしないから怪我している可能性はあるな。
「あの猫は、君が飼っている猫なのか」
「いいえ。ここは通勤で通る道なんですけど、その時によく見かける猫なので、少し気になって……」
昨日見た時に、足を引きずってこの茂みに入るのを見たそうだ。それでわざわざここまで来て確かめていたようだな。だが野良猫であるなら、下手に人間が関わる事じゃない。
「あの猫は野良です。単に可哀想というだけで手を出すものじゃない。自然に任せるのがいいと思うんだがな」
「でも、このまま放っておけば死んでしまうかも……」
「それも、自然の成り行きだ。仕方のないことだろう」
「そんな……」
もし、あの猫を助けたとして病院で怪我の治療に最低でも五万円程かかるだろう。その後、また野に放つにしても去勢手術をする必要がある。それにも費用がかかる。それら全てを負担してまで助けるつもりがこの人にはあるのか?
「君はあの猫に対して、そこまでの責任を持つことはできるのか」
費用の説明をすると、やはり躊躇しているようだった。
「あんたら、何かあったのかね」
俺たちの様子を見ていたおじいさんが声を掛けてきた。
「この奥に茶トラの怪我した野良猫がいるようなんですよ」
「茶トラ?」
「オレンジがかったキツネ色の毛並みで、茶色の縞毛様のある猫ですよ」
「ああ、それならここら辺りを縄張りにしている猫だろう。よくこの公園で見かける奴だな」
「私、その怪我している猫を助けたいんですけど……」
俺の横でおじいさんに懇願するように女の人が言う。
「あんたが、その猫を引き取ると言うならいいと思うんじゃが、またここに放されると迷惑する人もおるじゃろうな」
「どういう事ですか!」
「この公園には小さな子供を連れてくる奥さん連中もいる。遊んでいる自分の子供が猫に引っ掻かれないよう注意しておる。猫などに餌をやるような連中に対しては厳しいからのう」
そうだろうな。無責任に動物に餌を与えるのは、やってはいけない事だ。ハトなどの鳥もそうだが、それで迷惑している人は多い。怪我しているからと言って助けて、またここに放つのも同じ事だろう。自然に任せるのが一番だ。
「分かりました。この猫は私が飼います」
「君、簡単に飼うと言ってもなあ。もう大人の野良猫だ。人に馴れない可能性の方が高いぞ」
「大丈夫です。愛情を持って育てれば、そのうち馴れてくれます」
「今までに猫を飼った事はあるのか。最低でも十五年間、その猫の命を預かる事になるんだぞ」
「猫を飼った事はないですが、でも大丈夫です」
そうは言ってもなあ、衝動的に飼うと言っているようにしか見えん。本当に責任が持てるのか不安しかないが、あの猫が助かる可能性はそっちの方が高いだろう。
「あの、あなたは猫に詳しいようですが、あの子を助ける手伝いをしてくれませんか。何とかして捕まえたいんですが……」
「野良だし、相当警戒しているからな。難しいとは思うが……」
野良猫を捕まえた事などない……だが乗り掛かった舟だ、手伝ってみるか。
マンションに帰ってキャリーバッグと洗濯ネット、それに餌の入った器を持って、公園のベンチの後ろで心配そうにしている女の人とおじいさんの所へと向かう。
「あんたらは、このキャリーバッグを持って、猫から見えない所に離れていてくれるか」
二人を遠ざけて、猫に目を合わせないようにして茂みの中に餌を置く。餌を食べてくれたら、徐々に餌をこちらに移動させる方法で捕まえるつもりだ。前にナルが行方不明になった時に捕まえた方法だ。それが野良猫に通用するかは分からないが。
「今、餌を置いた。しばらく様子を見よう」
少し離れた位置から猫の様子を見ているが、お腹が空いていたのだろう餌に食いついているのが見えた。俺は茂みにそっと手を入れて、餌をこちら側に移動させる。それにつられて猫もこちら側へと移動してきた。やはり足を怪我しているのだろう、動きが鈍いな。足をずるずると引きずりながら茂みの端までやって来た。
「捕まえられる場所までおびき寄せたら、この洗濯ネットをかけて捕まえる。キャリーバッグの入り口を開けて中に入れる準備をしておいてくれ」
俺は長袖に手袋をはめて引っ掻かれても怪我しないようにしている。女の人にはキャリーバッグに入れる手伝いだけしてもらおう。おじいさんも何か手伝う事は無いかと聞かれたが、周りに人が近づかないようにしてくれとお願いした。
やはり餌を食べている間は夢中になっているようだな。顔を合わせないようにして餌の器を茂みの外まで移動させる。茂みから体が出たところで洗濯ネットを後ろから一気に被せた。野良猫は大きな声で鳴きながら暴れようとするがネットにかかってしまえば逃げる事はできないようだ。
「こっちへ来てくれ!」
入り口を開けたキャリーバッグを持ってきてもらい、暴れる野良猫を急いで中に入れて入り口を閉める。猫はまだ大きな声で鳴いているが、これで一安心だな。
「上手いもんじゃのう。よくあんな野良猫を捕まえられたもんじゃ」
「俺は猫を飼ってますので。さあ、すぐに病院に連れて行きましょう」
「はい、今、タクシーを呼んでますので……。あっ、あれみたいですね」
女の人が呼んだタクシーに乗って、俺がいつも行っている動物病院へと向かった。
垂れ下がったつばの広い紺色の帽子を被っていて、年配の人のようにも見える。具合でも悪くなったのか?
「あの、お体の具合でも悪いのですか?」
「ヒャッ!」
俺が声を掛けると、小さな悲鳴と共に急に立ち上がった。
「これは、失礼した」
「あっ、いえこちらこそ。ご近所の方ですか。私、不審者のように見えましたか?」
「いや、そう言う訳じゃないんだが……。ここで何をしてたんですか」
その人は思ったよりも若く、二十四、五歳だろうか。焦げ茶色のセミロングの髪を後ろで束ねて、デニムのジーンズに上着もダボッとした野暮ったい服だったので、てっきりおばさんだと思っていた。いや、今はこんなファッションが流行なのか?
「この茂みの奥で猫がじっとしていて、気になったもので……。怪我してるんじゃないでしょうか」
猫が怪我? 俺もかがんで公園の周囲に植え込まれている、腰の高さほどの植物の下を覗いてみた。確かに猫……あれは野良猫だな。首輪も無いし、汚れた体でこちらを警戒した様子で睨んでくる。だがこの場所を動こうとはしないから怪我している可能性はあるな。
「あの猫は、君が飼っている猫なのか」
「いいえ。ここは通勤で通る道なんですけど、その時によく見かける猫なので、少し気になって……」
昨日見た時に、足を引きずってこの茂みに入るのを見たそうだ。それでわざわざここまで来て確かめていたようだな。だが野良猫であるなら、下手に人間が関わる事じゃない。
「あの猫は野良です。単に可哀想というだけで手を出すものじゃない。自然に任せるのがいいと思うんだがな」
「でも、このまま放っておけば死んでしまうかも……」
「それも、自然の成り行きだ。仕方のないことだろう」
「そんな……」
もし、あの猫を助けたとして病院で怪我の治療に最低でも五万円程かかるだろう。その後、また野に放つにしても去勢手術をする必要がある。それにも費用がかかる。それら全てを負担してまで助けるつもりがこの人にはあるのか?
「君はあの猫に対して、そこまでの責任を持つことはできるのか」
費用の説明をすると、やはり躊躇しているようだった。
「あんたら、何かあったのかね」
俺たちの様子を見ていたおじいさんが声を掛けてきた。
「この奥に茶トラの怪我した野良猫がいるようなんですよ」
「茶トラ?」
「オレンジがかったキツネ色の毛並みで、茶色の縞毛様のある猫ですよ」
「ああ、それならここら辺りを縄張りにしている猫だろう。よくこの公園で見かける奴だな」
「私、その怪我している猫を助けたいんですけど……」
俺の横でおじいさんに懇願するように女の人が言う。
「あんたが、その猫を引き取ると言うならいいと思うんじゃが、またここに放されると迷惑する人もおるじゃろうな」
「どういう事ですか!」
「この公園には小さな子供を連れてくる奥さん連中もいる。遊んでいる自分の子供が猫に引っ掻かれないよう注意しておる。猫などに餌をやるような連中に対しては厳しいからのう」
そうだろうな。無責任に動物に餌を与えるのは、やってはいけない事だ。ハトなどの鳥もそうだが、それで迷惑している人は多い。怪我しているからと言って助けて、またここに放つのも同じ事だろう。自然に任せるのが一番だ。
「分かりました。この猫は私が飼います」
「君、簡単に飼うと言ってもなあ。もう大人の野良猫だ。人に馴れない可能性の方が高いぞ」
「大丈夫です。愛情を持って育てれば、そのうち馴れてくれます」
「今までに猫を飼った事はあるのか。最低でも十五年間、その猫の命を預かる事になるんだぞ」
「猫を飼った事はないですが、でも大丈夫です」
そうは言ってもなあ、衝動的に飼うと言っているようにしか見えん。本当に責任が持てるのか不安しかないが、あの猫が助かる可能性はそっちの方が高いだろう。
「あの、あなたは猫に詳しいようですが、あの子を助ける手伝いをしてくれませんか。何とかして捕まえたいんですが……」
「野良だし、相当警戒しているからな。難しいとは思うが……」
野良猫を捕まえた事などない……だが乗り掛かった舟だ、手伝ってみるか。
マンションに帰ってキャリーバッグと洗濯ネット、それに餌の入った器を持って、公園のベンチの後ろで心配そうにしている女の人とおじいさんの所へと向かう。
「あんたらは、このキャリーバッグを持って、猫から見えない所に離れていてくれるか」
二人を遠ざけて、猫に目を合わせないようにして茂みの中に餌を置く。餌を食べてくれたら、徐々に餌をこちらに移動させる方法で捕まえるつもりだ。前にナルが行方不明になった時に捕まえた方法だ。それが野良猫に通用するかは分からないが。
「今、餌を置いた。しばらく様子を見よう」
少し離れた位置から猫の様子を見ているが、お腹が空いていたのだろう餌に食いついているのが見えた。俺は茂みにそっと手を入れて、餌をこちら側に移動させる。それにつられて猫もこちら側へと移動してきた。やはり足を怪我しているのだろう、動きが鈍いな。足をずるずると引きずりながら茂みの端までやって来た。
「捕まえられる場所までおびき寄せたら、この洗濯ネットをかけて捕まえる。キャリーバッグの入り口を開けて中に入れる準備をしておいてくれ」
俺は長袖に手袋をはめて引っ掻かれても怪我しないようにしている。女の人にはキャリーバッグに入れる手伝いだけしてもらおう。おじいさんも何か手伝う事は無いかと聞かれたが、周りに人が近づかないようにしてくれとお願いした。
やはり餌を食べている間は夢中になっているようだな。顔を合わせないようにして餌の器を茂みの外まで移動させる。茂みから体が出たところで洗濯ネットを後ろから一気に被せた。野良猫は大きな声で鳴きながら暴れようとするがネットにかかってしまえば逃げる事はできないようだ。
「こっちへ来てくれ!」
入り口を開けたキャリーバッグを持ってきてもらい、暴れる野良猫を急いで中に入れて入り口を閉める。猫はまだ大きな声で鳴いているが、これで一安心だな。
「上手いもんじゃのう。よくあんな野良猫を捕まえられたもんじゃ」
「俺は猫を飼ってますので。さあ、すぐに病院に連れて行きましょう」
「はい、今、タクシーを呼んでますので……。あっ、あれみたいですね」
女の人が呼んだタクシーに乗って、俺がいつも行っている動物病院へと向かった。
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