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第三章
第43話 野良猫2
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「猫を捕まえてくれて、ありがとうございました。私、日野森 早苗と言います」
キャリーバッグに入れた野良猫の様子を気にしながら、タクシーの中で女の人は自己紹介してくれた。
「俺は篠崎 和真だ。今から行く病院で医師と話をして、今後を決めるようにしてくれ」
「はい」と元気に返事してくれたが、俺は最悪の事を考えると気が気ではなかった。
「ほう、野良猫を拾ってきて治療してほしいと……。こりゃ元気な猫ちゃんだね。こんな猫が人に馴れるとは思えんが」
キャリーバッグに入れられて、なおも大きな声で鳴き続ける野良猫を見て女医さんはそう言った。診察室の椅子に向かい合って座り、女医さんとこの猫をどうするか相談する。
「私が飼いますので、治療してもらえないでしょうか」
「治療するのはいいとしても、もし骨折しているとなると手術をする事になる。治療費として十五万円は掛かるだろうね。複数の骨折なら二十万円以上だ。それを支払えるのかね」
十五万円から二十万円とは……俺が思っていた以上の費用だな。日野森さんも絶句しているようだった。
「すまんがレントゲンなど診断するだけなら、どれくらいの費用になる」
「全身麻酔をかけてレントゲンなら、そうだね……一万五千円から二万円といったところか」
レントゲンの枚数にもよるらしいが、パソコンのモニターを見ながら、大体の費用を算出してくれた。その他の血液検査などを加えると、もう少し高くなるようだが、検査して骨折と判断された場合、自分の飼い猫でもない猫にそれほどの費用は払えないだろうな。
「もし骨折していて治療しないと言うなら、この猫は保健所に送るという事になる。通常このような猫を保健所は引き取らないが、私から言えば引き取ってくれるだろう」
保健所に引き取ってもらうと言うことは、殺処分してもらうと言う事だ。骨折の治療費が払えないとしたら、自分からこの猫を殺してくださいと言う事になる。その事は日野森さんも分かっているようで、青ざめた顔で膝に置いた両手をギュッと握っている。
「日野森さん、このまま検査せず野に返すと言う手もあるとは思うのだが……」
「そうだね。不妊手術をしたうえで、地域猫とする方法もあるね」
女医さんは拾った限りはそのまま捨てるのではなく、去勢手術をして野に返すのがいいと言っている。だがその先は死が待っているだろう。
「診断……レントゲンの診断だけでもしてもらえますか」
日野森さんは女医さんの話を聞いて決断したようだ。とはいえ骨折費用を出すことはできない。骨折でない事に賭けたといったところか。でも、もし駄目なら自分で保健所に猫を持って行くと言っている。辛い決断だが、それも致し方ないだろうな。
待合室で日野森さんと診断が出るまで待つことになった。
「篠崎さん、こんなことに付き合わせてしまって申し訳ありません」
「今日は特に用事があった訳じゃないからな、気にする事はない。もしもの事があれば自分で保健所に行くと言っていたが……」
「はい、私が飼うと言ってここまで連れてきてもらった命ですから、最期まで私が面倒を見たいです……」
そう言って涙ぐんでいた。無責任にあの猫を飼いたいと言った訳ではなさそうだな。一度人間が関与してしまった命なら最期まで看取るのも人間の責任だ。
しばらくして、診察室に日野森さんが呼ばれて俺も一緒に付いて行く。
「幸いあの猫は骨折ではなく、左後ろ足の脱臼だったよ。処置はどうするかね」
「お願いします! あの子の怪我を治してあげてください」
「日野森さん、良かったな」
「はい、ありがとうございます。ありがとうございます」
骨折ではなく脱臼なら手術せず、すぐに直せるそうだ。これなら多額の費用を掛けずに命を助ける事ができる。どうも自転車か何かに引かれたか、人に踏まれて脱臼しのだろうと言っていた。
「この子は茶トラにしては珍しくメスでね、およそ三歳ぐらいの子だね」
茶トラ猫というのは八割方オス猫だそうだ。性格は人懐っこく甘えん坊だと言うが、今まで野良で育ってきた猫だ、慣れるまでには時間がかかるだろうと言っている。今は処置も済み、麻酔が効いて大人しく眠っているその猫を見せてもらった。
「それと右足首も捻挫しているようだ。この後、二週間ぐらいは安静にしておく必要がある。だが初めて猫を飼うあなたでは適切な世話ができないだろうねえ」
「ええ……そうですね。でも、私ちゃんと育てますから……」
自分の飼いネコとして、何とかして育てたいと言っているが少し無理があるな。費用をかけてここで入院するか、さもなければ俺の所で預かってもいいかもしれん。
「この病院と提携している動物保護団体がある。そこに預かってもらえるように頼んでみよう」
「先生、そんな事できるんですか」
「ちゃんと飼うと言うのなら、避妊手術も受けてもらって保護団体からもらい受ける方がいいだろう」
「はい、ありがとうございます」
回復するまでの間は、保護団体の人に預けて少しでも人に馴れるようにすればいいと言っている。
「しかし、動物病院でそんなことまで世話してくれるとはな」
「普通はしないだろうね。篠崎君、君には世話になっているからね、そのお返しだよ。だが治療費は正規の値段を請求するよ。これで私も潤うからね。あっはっは」
相変わらず、この女医さんはざっくばらんな人だな。
避妊手術やその他の検査費用は一旦保護団体が支払うそうだ。結局はこの猫を飼い猫として引き取る際に日野森さんが支払う事になるのだが、動物保護団体の避妊手術などは助成金が出るそうで、その分安くなるらしい。
この後の検査やワクチン、去勢手術などの費用は動物保護団体が支払い、脱臼治療やレントゲン検査費用の二万円ほどを日野森さんがここで支払う事になった。この病院は良心的な値段設定してくれていて、ずいぶんと安い値段で治療してくれたようだな。
動物保護団体からもらい受けるのに一万五千円から二万円を支払う事になるが、その程度なら十分支払えると日野森さんは言っている。
今日は猫をここで預かり、明日には動物保護団体に引き渡すそうで、その住所を教えてもらっている。日野森さんも時間がある限り、猫に会いに行くと言っている。
「引き取るまでに二週間あるんだから、それまでに猫の用品を買い揃えないといけないな。帰り道にホームセンターに寄って何が必要か説明しよう」
「はい、お願いします。お世話をおかけします」
この人は、ちゃんと猫を最期まで責任を持って飼ってくれそうだ。俺のように初めて猫を飼うのだから、最初は分からないことだらけだろう。できる限りサポートしてやりたい。
キャリーバッグに入れた野良猫の様子を気にしながら、タクシーの中で女の人は自己紹介してくれた。
「俺は篠崎 和真だ。今から行く病院で医師と話をして、今後を決めるようにしてくれ」
「はい」と元気に返事してくれたが、俺は最悪の事を考えると気が気ではなかった。
「ほう、野良猫を拾ってきて治療してほしいと……。こりゃ元気な猫ちゃんだね。こんな猫が人に馴れるとは思えんが」
キャリーバッグに入れられて、なおも大きな声で鳴き続ける野良猫を見て女医さんはそう言った。診察室の椅子に向かい合って座り、女医さんとこの猫をどうするか相談する。
「私が飼いますので、治療してもらえないでしょうか」
「治療するのはいいとしても、もし骨折しているとなると手術をする事になる。治療費として十五万円は掛かるだろうね。複数の骨折なら二十万円以上だ。それを支払えるのかね」
十五万円から二十万円とは……俺が思っていた以上の費用だな。日野森さんも絶句しているようだった。
「すまんがレントゲンなど診断するだけなら、どれくらいの費用になる」
「全身麻酔をかけてレントゲンなら、そうだね……一万五千円から二万円といったところか」
レントゲンの枚数にもよるらしいが、パソコンのモニターを見ながら、大体の費用を算出してくれた。その他の血液検査などを加えると、もう少し高くなるようだが、検査して骨折と判断された場合、自分の飼い猫でもない猫にそれほどの費用は払えないだろうな。
「もし骨折していて治療しないと言うなら、この猫は保健所に送るという事になる。通常このような猫を保健所は引き取らないが、私から言えば引き取ってくれるだろう」
保健所に引き取ってもらうと言うことは、殺処分してもらうと言う事だ。骨折の治療費が払えないとしたら、自分からこの猫を殺してくださいと言う事になる。その事は日野森さんも分かっているようで、青ざめた顔で膝に置いた両手をギュッと握っている。
「日野森さん、このまま検査せず野に返すと言う手もあるとは思うのだが……」
「そうだね。不妊手術をしたうえで、地域猫とする方法もあるね」
女医さんは拾った限りはそのまま捨てるのではなく、去勢手術をして野に返すのがいいと言っている。だがその先は死が待っているだろう。
「診断……レントゲンの診断だけでもしてもらえますか」
日野森さんは女医さんの話を聞いて決断したようだ。とはいえ骨折費用を出すことはできない。骨折でない事に賭けたといったところか。でも、もし駄目なら自分で保健所に猫を持って行くと言っている。辛い決断だが、それも致し方ないだろうな。
待合室で日野森さんと診断が出るまで待つことになった。
「篠崎さん、こんなことに付き合わせてしまって申し訳ありません」
「今日は特に用事があった訳じゃないからな、気にする事はない。もしもの事があれば自分で保健所に行くと言っていたが……」
「はい、私が飼うと言ってここまで連れてきてもらった命ですから、最期まで私が面倒を見たいです……」
そう言って涙ぐんでいた。無責任にあの猫を飼いたいと言った訳ではなさそうだな。一度人間が関与してしまった命なら最期まで看取るのも人間の責任だ。
しばらくして、診察室に日野森さんが呼ばれて俺も一緒に付いて行く。
「幸いあの猫は骨折ではなく、左後ろ足の脱臼だったよ。処置はどうするかね」
「お願いします! あの子の怪我を治してあげてください」
「日野森さん、良かったな」
「はい、ありがとうございます。ありがとうございます」
骨折ではなく脱臼なら手術せず、すぐに直せるそうだ。これなら多額の費用を掛けずに命を助ける事ができる。どうも自転車か何かに引かれたか、人に踏まれて脱臼しのだろうと言っていた。
「この子は茶トラにしては珍しくメスでね、およそ三歳ぐらいの子だね」
茶トラ猫というのは八割方オス猫だそうだ。性格は人懐っこく甘えん坊だと言うが、今まで野良で育ってきた猫だ、慣れるまでには時間がかかるだろうと言っている。今は処置も済み、麻酔が効いて大人しく眠っているその猫を見せてもらった。
「それと右足首も捻挫しているようだ。この後、二週間ぐらいは安静にしておく必要がある。だが初めて猫を飼うあなたでは適切な世話ができないだろうねえ」
「ええ……そうですね。でも、私ちゃんと育てますから……」
自分の飼いネコとして、何とかして育てたいと言っているが少し無理があるな。費用をかけてここで入院するか、さもなければ俺の所で預かってもいいかもしれん。
「この病院と提携している動物保護団体がある。そこに預かってもらえるように頼んでみよう」
「先生、そんな事できるんですか」
「ちゃんと飼うと言うのなら、避妊手術も受けてもらって保護団体からもらい受ける方がいいだろう」
「はい、ありがとうございます」
回復するまでの間は、保護団体の人に預けて少しでも人に馴れるようにすればいいと言っている。
「しかし、動物病院でそんなことまで世話してくれるとはな」
「普通はしないだろうね。篠崎君、君には世話になっているからね、そのお返しだよ。だが治療費は正規の値段を請求するよ。これで私も潤うからね。あっはっは」
相変わらず、この女医さんはざっくばらんな人だな。
避妊手術やその他の検査費用は一旦保護団体が支払うそうだ。結局はこの猫を飼い猫として引き取る際に日野森さんが支払う事になるのだが、動物保護団体の避妊手術などは助成金が出るそうで、その分安くなるらしい。
この後の検査やワクチン、去勢手術などの費用は動物保護団体が支払い、脱臼治療やレントゲン検査費用の二万円ほどを日野森さんがここで支払う事になった。この病院は良心的な値段設定してくれていて、ずいぶんと安い値段で治療してくれたようだな。
動物保護団体からもらい受けるのに一万五千円から二万円を支払う事になるが、その程度なら十分支払えると日野森さんは言っている。
今日は猫をここで預かり、明日には動物保護団体に引き渡すそうで、その住所を教えてもらっている。日野森さんも時間がある限り、猫に会いに行くと言っている。
「引き取るまでに二週間あるんだから、それまでに猫の用品を買い揃えないといけないな。帰り道にホームセンターに寄って何が必要か説明しよう」
「はい、お願いします。お世話をおかけします」
この人は、ちゃんと猫を最期まで責任を持って飼ってくれそうだ。俺のように初めて猫を飼うのだから、最初は分からないことだらけだろう。できる限りサポートしてやりたい。
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