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第三章 凍てつく大地
第24話 氷の国に帰る
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「ぜぇ、せぇ、ぜぇ」
「お姉ちゃん!がんばれー!」
「は、はひ、死ぬってこれ」
私は舞を踊っていた2日間も
「おー、頑張れ、頑張れ!」
初めは少し周りの目線を気にしていたがもう最早そんな事すら考えていなかった
「な、なんで、冬なのにこんなに暑いのよ···」
「···大変だな宗古」
「ほーら、後、一時間だぞー!」
「ひええ」
「···舞でしゃべって良かったっけ?」
「最早、祭りでしょこれ」
「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、ね、眠いしお腹減ったし喉乾いたし最悪だよ~」
「お、お疲れ、そうちゃん」
「···結婚したら巫女止めようかな」
「いや、それでもそうちゃんが踊らされると思うよ」
「もおおお!!」
「そんなに怒らないでよ」
「だってー!···あ、来た」
「お迎えに来ました」
「わ、分かった、ろうちゃん、行こっか」
「う、うん、そうちゃん」
「···あれ?後、お一人は?」
「修行に行って三年間帰ってこないってさ」
「····え?それって本当ですか?」
「はい」
「王様に何て言ったら良いのか···」
「責任は私がとります」
「ですが···」
「大丈夫ですよ、もし、絶対に戻して来いなんて言われたらもう二度と帰ってこないだけですから」
「···それはそれで困るんですがね···まぁ、良いでしょう、それでは、ささ、お乗り下さい」
「「はーい」」
「はぁ、はぁ、はぁ」
俺は走り疲れていた
「大丈夫?」
「は、はい」
「なら、ほら!もう一周走るよ!」
「は、はひぃ」
「ほーら!男の子なんだから!」
「こ、こんなの、せ、性別、関係あるんすか?」
「知らないけど、男の子の方が体力はあるでしょ?」
「····湊先輩、後、一周したら良いですよね?」
「ええ、そうだけど」
「···性別変換!」
「え?術を使ったらさらに疲れるよ?って、あら、女の子になっちゃった」
「こっちの方が走りやすいんで!」
「はや!」
そして俺はさっさと町を一周した
「はぁ、はぁ、はぁ」
俺が少し休んで居ると
「はい、スポドリ」
「あ、あざっす」
「···それにしても、可愛いかったなー、月龍の女の子の姿」
「あ、あはは、そっすか」
「あ、それでさ、月龍は恋人居るの?」
「居ますね」
「あー、そうなんだ、何か以外、恋人とか作らないとか思ってた」
「この修行が終わって俺が満足して帰ったら結婚する予定です」
「え!?結婚!?」
「は、はい」
「うわぁ、良いなー、結婚するなんて···」
「先輩も来ますか?」
「うん!行く行く、あ、それでさ、その恋人の名前は?」
「禿鷲宗古です」
「えっ、その人って···言霊村の美人巫女さんじゃん!」
「···そんなに有名なんですね、アイツ」
「そりゃそうだよ!あの人って優しくて強くて、そして最近、禁忌解放した人でしょ!?」
「は、はい、そうですね」
「そんな凄い人と結婚するなんて···ってか、よく話せたわね、貴方、人間じゃないのに」
「俺達が出会ったのは確か言霊村にノエルの宣戦布告が届いて俺と海と地雲と花日が行くことになって、その時に会ったんですよ」
「···ん?海先輩と?」
「はい」
「うーん?何で君はそんな凄い人と?」
「···俺は死んで転生したんですよね」
「そうなんだ、転生前の名前は?」
「睦月夜風」
「····ん?都市伝説の殺し屋の?」
「はい」
「へぇ····ええええええ!!!!????」
「ま、まぁ、そうなりますよね」
「凄い組み合わせね、元伝説の殺し屋と禁忌解放をした美人巫女」
「禁忌解放なら俺もしてますよ?」
「はへ?そうなの?」
「はい」
「も、もうお腹いっぱいだよ、私は」
「あはは、そうですか」
「···でも、宗古さんを心配かけたらダメだよ?」
「···はい」
「その感じだと心配かけちゃったのね」
「···俺は神格化になりたくて···修行する事にしたんですよ」
「···宗古さんは君を止めたの?」
「はい···最終的に認めてくれましたけど···」
「心の中では泣いていたのね」
「はい、そして師匠から指輪を何故か貰ってその指輪を宗古に渡して、帰ってきたら結婚しよ、と言いました」
「そしたらどうだった?」
「凄く喜んでいました」
「良かったね、貴方も実をいうと?」
「楽しみですね結婚式」
「あははー、やっぱりそうだよねー」
俺達が話していると両手に銃を持った少年がやって来た
「あ、湊さんと···誰?」
「おお、魚瀬」
「はじめまして、俺は月龍冷刃」
「僕は魚瀬波よろしく」
「因みにこの子、私達と同じ班だよー」
「あ、そうなんっすね」
「僕は見ての通り銃撃が得意だよ」
「銃かぁー、俺は苦手だなぁー」
「遠距離武器は苦手?」
「そうかも、俺は刀と拳メインだからな、稀に槍を使うけど」
「へぇ」
「···そろそろ、アイツらも氷の国に帰ってる頃か」
「アイツらって?」
「宗古と楼華」
「え?宗古さんってあの言霊村に住んでいる美人の巫女さん?そして楼華さんって刀使いで物凄く強い人?」
「楼華の実力知らないからもしかしたら別人かもしれないけどそうだよ」
「友達なの?」
「いーや、違うよ魚瀬」
「何で先輩が言うんですか····」
「宗古さんと月龍君は恋人同士なんだよ」
「ええええええ!!!!????」
「そうなるよね!」
「え?あの宗古さんと?え?」
「修行終わって帰ったら結婚するんだってさ」
「え?絶対に行くよ、絶対に誘ってよ!?」
「お、おう」
「うわぁ、良いなぁ、かなり前に言霊村に行って宗古さん見たけど物凄く美人だったよね」
「そうだったねー、あんな人と結婚するのかー、大事にしなよ?」
「分かってますよ····」
氷の国
「···そうか、行ってしまったのか」
「····はい」
「私は別に良いが、宗古、お前は良かったのか?」
「寂しいですけど、我が儘を言ってられません」
「そうか···それで、百鬼夜行とやらが、終わった2日間は休めたか?」
「····休めてません、寧ろ疲れました」
「?どうしてだ?」
「2日間ずっと舞を踊ったので」
「な、成る程、お疲れじゃな、それで、その指輪はどうしたんだ?」
「月龍君から貰いました」
「成る程····婚約指輪か?」
「は、はい」
「おお、そうなのか、おめでとう」
「ありがとうございます」
「あ、もう下がってよいぞ」
「それでは、失礼しました」
「あー、ドキドキしたぁー」
私はベッドに座るなりそう呟いた
「大丈夫だった?そうちゃん」
「うん、ろうちゃん」
私達がそう言っていると
「あ、二人とも帰って来てたんだ」
「あ、バニラちゃん」
「あれ?月龍は?」
「修行に行ってしばらく帰ってこないよ」
「あ、そうなんだ」
「あ、それでさ、町に行ったりした?」
「うん」
「どうだった?」
「楽しかった!」
「そうなの?」
「何かいじめっこ達も来なかったし、お婆ちゃんからはなんさ氷のアクセサリーを貰ったの」
バニラちゃんはそれを私達に見せた
「良かったね、バニラちゃん」
「うん!···あれ?宗古ちゃん疲れてるの?」
「え?あ、ま、まぁ」
「そうちゃんね百鬼夜行が終わってからの2日間ずっと舞を踊っていたの」
「ええ!?」
「あ、あはは」
「え?大丈夫なの?」
「大丈夫、大丈夫、流石に休憩時間はあったから」
「ま、まぁ、そうだよね、因みに何時間?」
「40分」
「···舞を踊る時間は?」
「20時間」
「それ休憩になってないじゃない!」
「因みに合計すると40時間」
「え?あ、あのさ、残りの4時間はなにするの?」
「神社の仕事」
「···もしかしてだけどさ、此処に来て帰るのに3ヶ月って言われた時」
「もちろん心なかで、やった!って思ってたけど?」
「で、帰って舞をやらされた、気分は?」
「最悪、だけど楽しみな事もあったからね、頑張れたよ」
「その指輪の事?」
「うん!」
「その指輪、誰から···ってあの人か」
「そう、月龍君だよ」
「やっぱり、あの人の事だから···なんだろ?」
「修行終わって帰ったら結婚をするらしいよ」
「あ、ろうちゃんが言うんだ」
「え?え?け、結婚?宗古ちゃんと月龍が?え?え?」
「あ、あはは、そうなんだよ」
「プシュー」
「「バニラちゃん!?」」
「お姉ちゃん!がんばれー!」
「は、はひ、死ぬってこれ」
私は舞を踊っていた2日間も
「おー、頑張れ、頑張れ!」
初めは少し周りの目線を気にしていたがもう最早そんな事すら考えていなかった
「な、なんで、冬なのにこんなに暑いのよ···」
「···大変だな宗古」
「ほーら、後、一時間だぞー!」
「ひええ」
「···舞でしゃべって良かったっけ?」
「最早、祭りでしょこれ」
「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、ね、眠いしお腹減ったし喉乾いたし最悪だよ~」
「お、お疲れ、そうちゃん」
「···結婚したら巫女止めようかな」
「いや、それでもそうちゃんが踊らされると思うよ」
「もおおお!!」
「そんなに怒らないでよ」
「だってー!···あ、来た」
「お迎えに来ました」
「わ、分かった、ろうちゃん、行こっか」
「う、うん、そうちゃん」
「···あれ?後、お一人は?」
「修行に行って三年間帰ってこないってさ」
「····え?それって本当ですか?」
「はい」
「王様に何て言ったら良いのか···」
「責任は私がとります」
「ですが···」
「大丈夫ですよ、もし、絶対に戻して来いなんて言われたらもう二度と帰ってこないだけですから」
「···それはそれで困るんですがね···まぁ、良いでしょう、それでは、ささ、お乗り下さい」
「「はーい」」
「はぁ、はぁ、はぁ」
俺は走り疲れていた
「大丈夫?」
「は、はい」
「なら、ほら!もう一周走るよ!」
「は、はひぃ」
「ほーら!男の子なんだから!」
「こ、こんなの、せ、性別、関係あるんすか?」
「知らないけど、男の子の方が体力はあるでしょ?」
「····湊先輩、後、一周したら良いですよね?」
「ええ、そうだけど」
「···性別変換!」
「え?術を使ったらさらに疲れるよ?って、あら、女の子になっちゃった」
「こっちの方が走りやすいんで!」
「はや!」
そして俺はさっさと町を一周した
「はぁ、はぁ、はぁ」
俺が少し休んで居ると
「はい、スポドリ」
「あ、あざっす」
「···それにしても、可愛いかったなー、月龍の女の子の姿」
「あ、あはは、そっすか」
「あ、それでさ、月龍は恋人居るの?」
「居ますね」
「あー、そうなんだ、何か以外、恋人とか作らないとか思ってた」
「この修行が終わって俺が満足して帰ったら結婚する予定です」
「え!?結婚!?」
「は、はい」
「うわぁ、良いなー、結婚するなんて···」
「先輩も来ますか?」
「うん!行く行く、あ、それでさ、その恋人の名前は?」
「禿鷲宗古です」
「えっ、その人って···言霊村の美人巫女さんじゃん!」
「···そんなに有名なんですね、アイツ」
「そりゃそうだよ!あの人って優しくて強くて、そして最近、禁忌解放した人でしょ!?」
「は、はい、そうですね」
「そんな凄い人と結婚するなんて···ってか、よく話せたわね、貴方、人間じゃないのに」
「俺達が出会ったのは確か言霊村にノエルの宣戦布告が届いて俺と海と地雲と花日が行くことになって、その時に会ったんですよ」
「···ん?海先輩と?」
「はい」
「うーん?何で君はそんな凄い人と?」
「···俺は死んで転生したんですよね」
「そうなんだ、転生前の名前は?」
「睦月夜風」
「····ん?都市伝説の殺し屋の?」
「はい」
「へぇ····ええええええ!!!!????」
「ま、まぁ、そうなりますよね」
「凄い組み合わせね、元伝説の殺し屋と禁忌解放をした美人巫女」
「禁忌解放なら俺もしてますよ?」
「はへ?そうなの?」
「はい」
「も、もうお腹いっぱいだよ、私は」
「あはは、そうですか」
「···でも、宗古さんを心配かけたらダメだよ?」
「···はい」
「その感じだと心配かけちゃったのね」
「···俺は神格化になりたくて···修行する事にしたんですよ」
「···宗古さんは君を止めたの?」
「はい···最終的に認めてくれましたけど···」
「心の中では泣いていたのね」
「はい、そして師匠から指輪を何故か貰ってその指輪を宗古に渡して、帰ってきたら結婚しよ、と言いました」
「そしたらどうだった?」
「凄く喜んでいました」
「良かったね、貴方も実をいうと?」
「楽しみですね結婚式」
「あははー、やっぱりそうだよねー」
俺達が話していると両手に銃を持った少年がやって来た
「あ、湊さんと···誰?」
「おお、魚瀬」
「はじめまして、俺は月龍冷刃」
「僕は魚瀬波よろしく」
「因みにこの子、私達と同じ班だよー」
「あ、そうなんっすね」
「僕は見ての通り銃撃が得意だよ」
「銃かぁー、俺は苦手だなぁー」
「遠距離武器は苦手?」
「そうかも、俺は刀と拳メインだからな、稀に槍を使うけど」
「へぇ」
「···そろそろ、アイツらも氷の国に帰ってる頃か」
「アイツらって?」
「宗古と楼華」
「え?宗古さんってあの言霊村に住んでいる美人の巫女さん?そして楼華さんって刀使いで物凄く強い人?」
「楼華の実力知らないからもしかしたら別人かもしれないけどそうだよ」
「友達なの?」
「いーや、違うよ魚瀬」
「何で先輩が言うんですか····」
「宗古さんと月龍君は恋人同士なんだよ」
「ええええええ!!!!????」
「そうなるよね!」
「え?あの宗古さんと?え?」
「修行終わって帰ったら結婚するんだってさ」
「え?絶対に行くよ、絶対に誘ってよ!?」
「お、おう」
「うわぁ、良いなぁ、かなり前に言霊村に行って宗古さん見たけど物凄く美人だったよね」
「そうだったねー、あんな人と結婚するのかー、大事にしなよ?」
「分かってますよ····」
氷の国
「···そうか、行ってしまったのか」
「····はい」
「私は別に良いが、宗古、お前は良かったのか?」
「寂しいですけど、我が儘を言ってられません」
「そうか···それで、百鬼夜行とやらが、終わった2日間は休めたか?」
「····休めてません、寧ろ疲れました」
「?どうしてだ?」
「2日間ずっと舞を踊ったので」
「な、成る程、お疲れじゃな、それで、その指輪はどうしたんだ?」
「月龍君から貰いました」
「成る程····婚約指輪か?」
「は、はい」
「おお、そうなのか、おめでとう」
「ありがとうございます」
「あ、もう下がってよいぞ」
「それでは、失礼しました」
「あー、ドキドキしたぁー」
私はベッドに座るなりそう呟いた
「大丈夫だった?そうちゃん」
「うん、ろうちゃん」
私達がそう言っていると
「あ、二人とも帰って来てたんだ」
「あ、バニラちゃん」
「あれ?月龍は?」
「修行に行ってしばらく帰ってこないよ」
「あ、そうなんだ」
「あ、それでさ、町に行ったりした?」
「うん」
「どうだった?」
「楽しかった!」
「そうなの?」
「何かいじめっこ達も来なかったし、お婆ちゃんからはなんさ氷のアクセサリーを貰ったの」
バニラちゃんはそれを私達に見せた
「良かったね、バニラちゃん」
「うん!···あれ?宗古ちゃん疲れてるの?」
「え?あ、ま、まぁ」
「そうちゃんね百鬼夜行が終わってからの2日間ずっと舞を踊っていたの」
「ええ!?」
「あ、あはは」
「え?大丈夫なの?」
「大丈夫、大丈夫、流石に休憩時間はあったから」
「ま、まぁ、そうだよね、因みに何時間?」
「40分」
「···舞を踊る時間は?」
「20時間」
「それ休憩になってないじゃない!」
「因みに合計すると40時間」
「え?あ、あのさ、残りの4時間はなにするの?」
「神社の仕事」
「···もしかしてだけどさ、此処に来て帰るのに3ヶ月って言われた時」
「もちろん心なかで、やった!って思ってたけど?」
「で、帰って舞をやらされた、気分は?」
「最悪、だけど楽しみな事もあったからね、頑張れたよ」
「その指輪の事?」
「うん!」
「その指輪、誰から···ってあの人か」
「そう、月龍君だよ」
「やっぱり、あの人の事だから···なんだろ?」
「修行終わって帰ったら結婚をするらしいよ」
「あ、ろうちゃんが言うんだ」
「え?え?け、結婚?宗古ちゃんと月龍が?え?え?」
「あ、あはは、そうなんだよ」
「プシュー」
「「バニラちゃん!?」」
応援ありがとうございます!
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