無能と捨てられた転生勇者は、ヲタクスキルでエルフ少女とスローライフしたい。

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序章

女神の祝福

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 僕が公爵家に転生して5年が経過した。

 グラディウス家の家族構成は、父のガイズ公爵と母のジェシー。

 長男のマーズ兄さんは16歳で跡継ぎ教育を受けていて、未だに話したことは無いがマーズ兄さんは剣聖のスキルに目覚めていて王国で18歳以下の大会では負け無しらしい。

 長女のマリーは14歳で美少女ではあるが、何となく怖くて話しかけづらく、学園にも通っているから、ほとんど話したことはないのでどんな人かは分からない。

 次男のギャリスは7歳で嫌いなやつだ。まだ学園に通っていなくて、いつも稽古と言いながら僕を虐めてくる。
 一度いらっとしたので反撃したら、ギャリスは父に僕がいきなり殴りかかってきたと嘘をつき、何故か僕の言い分は全く聞かずに僕だけ怒られたので、それ以降は反撃するのは止めた。その出来事からは父の事も嫌いになった。


 僕が転生した公爵家は、僕が勇者召喚される予定だったゼダン王国内にある公爵領にあるので、クラスメイトはゼダン王国の王都にいるのだろうと予想している。

 10歳になったら僕も王都にある学園に通う予定だから、その時に勇者達の事を調べてみよう。

 あと、10歳には女神の祝福と呼ばれる全国民が受けられる儀式があり、そこでスキルを貰える様になるらしく、そこでマーズ兄さんは剣聖スキルを貰ったのだ。

 そこで疑問が湧き上がった。

 女神が勇者召喚の時に授けたのは、加護と技能。

 しかし、女神の祝福ではスキル。

 そして僕のステータスにあるのはアビリティ。

 この違いは何なんだろう?

 しかも普通はステータスは見れないらしく、スキルなどの確認は鑑定スキル持ちの人に見てもらうしか分からないらしい。

 その時点で僕は特殊なのを理解し、これ以上は怖くて親に聞けなくなった。

 ちなみにレベルはずっと1のままで、どうやってレベルを上げるのかは分からない。

 予想では魔獣と呼ばれる動物が凶暴に進化した生き物を倒すか、ダンジョン内にいるモンスターを倒せばレベルアップするのではないだろうかと思う。

 アビリティも試行錯誤しているが、未だに使い方が分からない。





 転生して10年が経過し、今日は女神の祝福を受ける為に馬車で公爵領にある教会へ、婚約者の伯爵令嬢であるコーデリアさんと一緒に来ていた。

 コーデリアさんとは8歳の時に婚約が決まり、2カ月に1回は会いに来てくれている。

 コーデリアさんは僕と同じ年齢で、スペック的には僕よりも頭が良いのは確実だが、僕には地球での高校生までの経験や知識があるので、今のところはコーデリアさんからしたら僕は圧倒的にハイスペックな婚約者に見えているみたいだ。

「ユウ様、女神の祝福は楽しみですね」

「うん……そうだね。コーデリアさんはどんなスキルが欲しいの?」

 僕としては女神の名が付くイベントは不安でしかないので、出来れば受けたくないが、そんなわがままは言えないので、覚悟を決めて受けるしかないが、やはりテンションは下がっている。

「私は水魔法か治癒魔法スキルが欲しいです。私の家系は水魔法や治癒魔法が多いので」

「なるほどね」

 女神のくれるスキルとは、別名ギフトとも呼ばれ、魔法系や戦技系から剣聖みたいな職種系や鑑定みたいな特殊系まで様々あり、最低でも1つ貰え、多い人だと3つ貰える人もいるらしい。

「やっと着きましたね。あ、凄い人数が並んでますね……」

 教会の前には昼前だというのに、すでに500人以上の人が並んでいた。

「うん。公爵家の人間は列ばなくて良いから、すぐに受けれるよ」

 僕たちは裏口を使い、教会内へと入っていった。
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