無能と捨てられた転生勇者は、ヲタクスキルでエルフ少女とスローライフしたい。

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序章

女神の祝福②

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「ユウ・グラディウスのスキルは……ありません」

 神官による女神の祝福の結果に周囲はざわついた。

 長男は剣聖、長女は魔女、次男は錬金魔法と土魔法のスキルを授かった、王都でも話題のグラディウス家であり、その三男にも注目が集まっていたのだ。

 それなのに、最低でも1つは授かるはずのスキルが0と言うのはざわつくのも無理はない。

 しかし、僕の中ではやはりかという思いと、女神の祝福により起きた変化に驚いていた。

 それは僕の目の前に表示された半透明パネルに【ステータスが活性化しました】と表示されたのだ。

 そして視界端っこにはゲームの様に、常に小さなステータスバーとコマンドバーやアイテム等が表示された。

 これは僕が地球でハマっていたオンラインゲームに似ていた。

「そんな! 間違いではないですか!? ユウ様がスキル無しだなんてあり得ません!」

 頭の中でステータス活性化について考えていたのが、コーデリアさん的にはスキル無しを聞いて呆然としていると勘違いしたみたいだ。

 僕的には既にアビリティがあるので、類似しているスキルは授からないのでは?と予想していたので、そこまでのショックはない。

 むしろ、技能やスキル、アビリティは同系列のものだが、異世界人と現地人、そして僕みたいな異世界人であり現地人である場合で女神的に管轄を分けているのでは?という疑惑に近付いた。

「コーデリア様……申し訳ありませんが、間違いはありません。ユウ様のスキルを鑑定しましたが、何も表記されませんでした」

「そ、そんな……」

 コーデリアさんはショックで膝から崩れ落ちる。

 ……何故か僕よりもコーデリアさんの方がショックを受けているのはどうなんだろう?

 しかし、困ったな。

 スキル無しは予想していたが、両親にはなんて説明しよう。

 流石に息子は前世の記憶持ちの異世界勇者候補でしたなんて言えないしな、今ですら母親以外は何故か僕に冷たいのに、スキル無しなんて事になれば、どれほど冷遇されるか……。

 それに学園内での立場もヤバそうだ。

 王都の学園に通うのは貴族の義務であるから、特例以外は全員が学園に通わなくてはいけない。

 公爵家の三男なのにスキル無し。

 よくある落ちこぼれパターンだが、父親はそんな事を許してはくれないだろう。


「今の状況で申し訳ありませんが、次のコーデリア様、お願いします」

 神官は申し訳なさそうにコーデリアさんの女神の祝福を促す。

「分かりました……」


 ……

 神官がコーデリアさんに手をかざして呪文みたいなものを唱えるとコーデリアさんの身体が光りだした。

 あれ?

 僕の時には光らなかったぞ?

「おお! 素晴らしいです! コーデリア様のスキルは聖女、結界魔法、精神耐性の3つです!」

「「おおっ!!」」


 僕の時とは全く違う歓声が教会内に響いた。
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