無能と捨てられた転生勇者は、ヲタクスキルでエルフ少女とスローライフしたい。

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序章

いきなり追放される

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「貴様はグラディウス家から追放だ!!」

「えっ……追放?」

 僕は父親からの言葉に理解が追いつかない。

 追放ってアレだよな?

「明日には荷物をまとめて出ていけ! そしてグラディウスを名乗るのも禁止だ! もし私の耳に入れば必ず処刑するからな!」

 まさか、スキル無しだからって家から追い出されるのは僕でも予想外だった。

 勇者召喚失敗からの無能追放までセットだなんて……この世界は子供一人で生きていけるほど甘くないのは僕でも知っている。

 奴隷制度はあるし、ちょっとした罪で処刑されたりもする、命が軽い世界なのだ。

 しかも公爵領は物乞いなども完全排除しているし、冒険者になるにしても登録は成人の16歳からだ。

 だから10歳で親から見放されたら、ほぼ積みなのだ。

「そ、そんな……雑用でも何でもするので、せめて16歳になるまでは……」

 成人すればいろいろな店が雇ってくれると聞いたことがある。

「そんな恥ずかしい真似が出来るはずが無いだろ! 貴様が無能だった事は既に貴族内では広まり始めているのだぞ! 私はいい笑いものだ! 本来ならはすぐにでも追い出したいくらいなんだ!」

 父親からは好かれていないのは知っていたが、ここまで怒り狂う父親を見たのは初めてだったので僕はビビって何も言えなくなる。

「分かりました……」

 そうして僕はすぐに部屋に戻ると荷造りをしてから早めに眠りについた。

 最低限の衣類は持ち出し許可は下りたが、お金や宝石類など価値のあるものの持ち出しは一切禁止された。




 ……ドサッ

 僕は身体に強い衝撃を受け起き上がると、そこは見たことも無い暗闇の森の中にいた。

 ここは何処だ?

 僕は部屋のベットで寝ていたはずなのに……。

 周りを見渡すと、微かにだが馬車の後ろ姿が見えたが、それもすぐに見えなくなり、僕は瞬時に森に捨てられたのだと理解した。

 しかし、何で捨てられたんだ?

 父親は追放とは言っていたが、森に捨てるとは言わなかった。

 父親は嫌いだが、嘘をつくようなタイプの人ではないのはわかるので、家族の誰かにやられたのだろう。

 母親はそんな事はしないと信じたいから、家にはいなかった兄弟の誰かだろう。

 だが、あまり復讐心はない。

 家族に対して愛情が希薄だからだろうか。

 それよりも、ここの森から抜け出さなくてはいけないんだが……武器も地図も何も無い状態の子供が森で迷子になるのは、ほぼ詰んでいる。

 しかし、死にたくはない。

 せっかく異世界に来たんだから、オタクとして異世界ファンタジーを満喫するまで死にたくない。

 これがゲームやラノベならば、誰かが助けてくれたり覚醒したりするが、現実の異世界でそんな事を願うのは馬鹿だろう……いや、かなり起きて欲しいが、奇跡に近いだろうな。

【ゲームの条件を満たしましたので、チュートリアルが開始されます】

 え?
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