最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。

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大勇者

大勇者・ゼロ4

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【ゼロ】

 俺達が魔王城の探索を始めて2カ月が経過したとき、怪しげな魔法陣を発見した。

 魔法陣は広い部屋の真ん中に描かれていて、上から絨毯を被せて隠してあり、さっきから大賢者が魔法陣を調べていて、俺達は少し離れた場所でその様子を見ていた。

 俺は戦闘は得意だが、こういう魔法関係や専門知識の必要な難しい事は苦手だから、大賢者が居てくれて凄い助かっている。

「これはきっと、地下に行くための転移陣ですね……ですが、戻るための転移陣は別みたいだから、地下で戻る転移陣を探さないと戻ってこれないかも……どうしますか?」

 これが大賢者のたどり着いた結論だ。

 俺一人なら地下へ行くんだが、今は嫁が二人も一緒にいるから無茶は出来ない。

 かと言って、俺一人では行かせてはくれないだろう。

「転移陣はどうやって使うんだ? 俺は見るのが初めてなんだが」

「僕も実物は初めて見ます。伝承では魔力を込めれば転移陣が発動するらしいですが、中にはトラップ型の転移陣や選別型の転移陣もあるらしいです」

「トラップ型に選別型か……あまり良さそうなものではなさそうだな」

「はい、トラップ型は範囲内に入るだけで別の場所に強制転移させられる罠で、選別型は特定の条件を満たした者だけが発動させられる転移陣です」

「なるほどな……俺は絶対に行くが、戻れない可能性もあるから、パーティーを離脱するなら許可するぞ」

「私はもちろん行くわ」
「私もゼロと一緒に行く」

 俺の提案に嫁の二人は真っ先にパーティーを抜けないと宣言した。

 俺としては迷ったりしていたら、残そうと思ったんだが、これでは離脱させられないな……まあ、何かあれば俺が絶対に守れば良いか……ん?

 か、身体が動かない……

「どういうことだ?」

 俺は周りを見渡すと、大賢者以外は倒れていた。

 何が起きてる?

 大賢者も俺と同じで動けないのか?

「ゼロさん、あなた以外は眠ってもらいました」

「これはお前の仕業か?」

「はい、あなたにはこれから一人で地下にある魔界に行き、魔塔を攻略してもらいます」

「魔塔? なんでお前が魔界の事を知ってるんだ」

「僕は最初から魔王城の内部構造や魔界、それに魔界内にある魔塔についても主様より教えてもらっていたので知っているだけです。今、ゼロさんを拘束しているのも主様から借りたアイテムの力です」

「主様って誰だよ」

「それは魔界で生きていれば分かると思います。あと、主様よりゼロさんに不眠不休で戦える便利アイテムを渡しておきます」

 そう言って大賢者は真っ黒な腕輪を俺に投げてきた。

「そんな信用出来ないアイテムを誰が使うかよ……」

 しかし、真っ黒な腕輪は俺に当たると、体内に入り込み、勝手に左手首に装着された。

「これは……呪いのアイテム?」

「呪いだなんて主様に失礼ですよ。それは祝福です。ああ、それと仲間に関しては安心してください。ゼロさんが魔界に入り次第、僕達は主様のアイテムで王国に帰還します」

「……なんでもありな主様だな」

 俺を完全拘束するアイテムや離れた地に帰還するアイテムなど聞いたこともない超レアアイテムを渡す主様ってやつは本当に何者だ?

「それじゃあ、魔塔の攻略頑張って下さい。もし魔塔攻略に失敗したら地上は魔界化して人の生きられない土地になるらしいので、諦めないで下さいね」

「クソッ……」

 その言葉を最後に、俺は魔界に転移させられた。
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