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公園の出入り口に人影が見えた。月明かりで、金色の髪がキラキラしていた。俺は、咄嗟に腰をあげようとしていたベンチで俯いてしまった。
走ってきたのだろう。ハァハァと息を切らしながら、アレクが俺の方に向かって歩いてくるのが、視界の隅で分かった。
俯いている視線の先に、アレクの靴のつま先が見えた。
なんでここまできたんだろう?どうしてここがわかったんだろう?さっきの人との関係は、何だろう?と色々と考えてしまって、自分から声をかけることが出来なかった。
「伊織、こんなところでどうしたんだ?用事は終わったのか?」
「うん、用事が終わって気分転換にここにいたんだよ」
声は震えていないだろうか。鼻声になっていないだろうか。
「どうしてアレクは、ここに?」普通に対応、出来ているだろうか。
「あの後、一度、帰ったんだが、しばらく経っても伊織が帰ってこなかったから。それに、あの時、伊織、なんか変な気がしたから気になって」
「ごめんな、心配かけて。俺はもうちょっとここにいるから、アレク、先に帰れよ」
これで、アレク帰ってくれないかな?俯きながら、返事を返していたから、アレクの表情が全然わからない。
気付いたら、アレクに肩を掴まれていた。
「どうしてこっちを見ない」と不機嫌そうな声で。
「アレク、肩ちょっと痛い」肩の手をやんわりとはずそうとしたら、手首を掴まれて、引っ張られた。
「うわっ!」
すっぽりとアレクに抱きしめられた格好に。
「ちょっ、アレク、えっ、ちょっ、まっ」アレクから逃れようと手で押してみたけど、びくともしない。
「心配したんだ、いつもと違ってたしメールの返事もなかったから、もし事故に遭ってたらと思って」
そのままきつく抱きしめられた。アレクの肩が震えてるのがわかったので、俺も抵抗をやめて、そっとアレクの服の裾を掴んでみる。顔を見られたくないので、アレクの胸に顔を埋めた。
しばらくそのままでいたが、さすがに夜は冷えるのか俺がブルッと肩を震わせたら、アレクが「そろそろ帰ろうか」と抱きしめるのをやめ、体を離しながら俺の顔を見て聞いてきた。
俺も落ち着いたので、アレクの顔を見て、頷いて「心配かけて悪かったな」と。
走ってきたのだろう。ハァハァと息を切らしながら、アレクが俺の方に向かって歩いてくるのが、視界の隅で分かった。
俯いている視線の先に、アレクの靴のつま先が見えた。
なんでここまできたんだろう?どうしてここがわかったんだろう?さっきの人との関係は、何だろう?と色々と考えてしまって、自分から声をかけることが出来なかった。
「伊織、こんなところでどうしたんだ?用事は終わったのか?」
「うん、用事が終わって気分転換にここにいたんだよ」
声は震えていないだろうか。鼻声になっていないだろうか。
「どうしてアレクは、ここに?」普通に対応、出来ているだろうか。
「あの後、一度、帰ったんだが、しばらく経っても伊織が帰ってこなかったから。それに、あの時、伊織、なんか変な気がしたから気になって」
「ごめんな、心配かけて。俺はもうちょっとここにいるから、アレク、先に帰れよ」
これで、アレク帰ってくれないかな?俯きながら、返事を返していたから、アレクの表情が全然わからない。
気付いたら、アレクに肩を掴まれていた。
「どうしてこっちを見ない」と不機嫌そうな声で。
「アレク、肩ちょっと痛い」肩の手をやんわりとはずそうとしたら、手首を掴まれて、引っ張られた。
「うわっ!」
すっぽりとアレクに抱きしめられた格好に。
「ちょっ、アレク、えっ、ちょっ、まっ」アレクから逃れようと手で押してみたけど、びくともしない。
「心配したんだ、いつもと違ってたしメールの返事もなかったから、もし事故に遭ってたらと思って」
そのままきつく抱きしめられた。アレクの肩が震えてるのがわかったので、俺も抵抗をやめて、そっとアレクの服の裾を掴んでみる。顔を見られたくないので、アレクの胸に顔を埋めた。
しばらくそのままでいたが、さすがに夜は冷えるのか俺がブルッと肩を震わせたら、アレクが「そろそろ帰ろうか」と抱きしめるのをやめ、体を離しながら俺の顔を見て聞いてきた。
俺も落ち着いたので、アレクの顔を見て、頷いて「心配かけて悪かったな」と。
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