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7.怒れる妻と旦那さま
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午後、ヴァルキラ家に帰宅した。
使用人たちが出迎えてくれた。
「昨日は、お騒がせしてすみませんでした」
「奥様、私どもに謝罪は不要です。旦那様が何か粗相をされたのでしょう?」
と執事が言ったが、私は苦笑いをして誤魔化した。
「旦那様が夫婦の寝室でお待ちです。すっかり憔悴されてますので、すぐに行って差し上げてください」
え、もういるの?仕事は?
それに憔悴って‥‥
「わかりました。すぐに行きます」
コンコンコン
「レティシアです。ただいま帰りました」
ドアが勢いよく開いた。
「レティシア!おかえり!帰ってきてくれてありがとう!」
旦那さまが私をギューと抱きしめる。
「だ、旦那さま、ぐ、苦じいです。離じてぐださい。ケホケホ」
「す、すまない」
腕の力を緩めたが、離れようとしない。
「話し合いに来たんです。とりあえずソファに座りましょう」
「そうだな」
私たちは対面に座った。
旦那さまの目の下にうっすらと隈が。寝てないのだろうか。
「嫌かもしれないが、夫婦の寝室ですまない。他の者に聞かれたくない話なんだろ?ここが一番防音に優れているんだ。
ところで話とは?」
私は深呼吸をして
「旦那さま。私と離婚してください」
「は?」
バンッ
旦那さまはテーブルを強く叩き
「離婚なんて絶対しない!」
思わずビクついた私に気付き
「す、すまない。びっくりさせてしまった。
どうして離婚なんてしたいんだ。自分では特段夫婦仲が悪いとは思ってないんだが‥‥」
「旦那さまには"ジェフ"という愛人がいますよね?!ヴァルキラ侯爵家の跡継ぎを産ませるためだけに私を娶ったと理解して嫁いできましたが、恋人?愛人?がいるなんて聞いてません!仲を引き裂くような真似なんてしたくありませんでした!私は彼の身代わりで、私を抱くのは義務だから仕方ないのでしょう。だから、妊娠しやすい日をピンポイントに行為をすることにしたのでしょうが、私相手じゃ勃.たないから、媚薬を飲んで無理矢理勃.たせて、顔も見たくないから真っ暗な中で、行為に及んだんですよね?!」
ハァハァハァ
私は一気に捲し立てた。
旦那さまは口をあんぐり開け呆然としていた。
「ちょっと待ってくれ!知らない情報ばかりなんだが。
俺には、恋人も愛人もいたことはない。それに、軍隊には同性愛者が数組いたから偏見はないが、俺は異性が恋愛対象だ!」
「街中で、細身の美青年とキスしていたじゃないですか!」
「あれを見てたのか!アイツがふざけて俺の頬にキスしてきたから、そのあとぶん殴ってやった!そこは見ていなかったのか?!」
旦那さま、暴力行為はいけませよ、特に軍人は‥‥。旦那さまにぶん殴られたら、粉砕骨折したり、再起不能になるんじゃないだろうか?
「‥‥見てません‥‥。キスしてるのを見たあと動悸がして見れませんでした」
「それにアイツはジェフじゃない。ジミーだ。ジェフの年が離れた異母弟だ。ジェフは俺と同期で親友だった。戦死したのでこの世にはもういない。死に際に天涯孤独になるジミーのことを目にかけてくれと頼まれたので、月1で様子見に行ってるんだ」
そういえば、バートンにあの青年を知ってるか聞いた時、何か言ってたわね。
「ジミー‥‥。ジェフじゃない‥‥。そうだったんですね。勘違いしてすみませんでした」
「それに、『跡継ぎを産ませるためだけにレティシアを娶った』?俺はそんなこと一言も言ってない!誰がそんなこと言ったんだ!」
え、これも私の勘違い?
使用人たちが出迎えてくれた。
「昨日は、お騒がせしてすみませんでした」
「奥様、私どもに謝罪は不要です。旦那様が何か粗相をされたのでしょう?」
と執事が言ったが、私は苦笑いをして誤魔化した。
「旦那様が夫婦の寝室でお待ちです。すっかり憔悴されてますので、すぐに行って差し上げてください」
え、もういるの?仕事は?
それに憔悴って‥‥
「わかりました。すぐに行きます」
コンコンコン
「レティシアです。ただいま帰りました」
ドアが勢いよく開いた。
「レティシア!おかえり!帰ってきてくれてありがとう!」
旦那さまが私をギューと抱きしめる。
「だ、旦那さま、ぐ、苦じいです。離じてぐださい。ケホケホ」
「す、すまない」
腕の力を緩めたが、離れようとしない。
「話し合いに来たんです。とりあえずソファに座りましょう」
「そうだな」
私たちは対面に座った。
旦那さまの目の下にうっすらと隈が。寝てないのだろうか。
「嫌かもしれないが、夫婦の寝室ですまない。他の者に聞かれたくない話なんだろ?ここが一番防音に優れているんだ。
ところで話とは?」
私は深呼吸をして
「旦那さま。私と離婚してください」
「は?」
バンッ
旦那さまはテーブルを強く叩き
「離婚なんて絶対しない!」
思わずビクついた私に気付き
「す、すまない。びっくりさせてしまった。
どうして離婚なんてしたいんだ。自分では特段夫婦仲が悪いとは思ってないんだが‥‥」
「旦那さまには"ジェフ"という愛人がいますよね?!ヴァルキラ侯爵家の跡継ぎを産ませるためだけに私を娶ったと理解して嫁いできましたが、恋人?愛人?がいるなんて聞いてません!仲を引き裂くような真似なんてしたくありませんでした!私は彼の身代わりで、私を抱くのは義務だから仕方ないのでしょう。だから、妊娠しやすい日をピンポイントに行為をすることにしたのでしょうが、私相手じゃ勃.たないから、媚薬を飲んで無理矢理勃.たせて、顔も見たくないから真っ暗な中で、行為に及んだんですよね?!」
ハァハァハァ
私は一気に捲し立てた。
旦那さまは口をあんぐり開け呆然としていた。
「ちょっと待ってくれ!知らない情報ばかりなんだが。
俺には、恋人も愛人もいたことはない。それに、軍隊には同性愛者が数組いたから偏見はないが、俺は異性が恋愛対象だ!」
「街中で、細身の美青年とキスしていたじゃないですか!」
「あれを見てたのか!アイツがふざけて俺の頬にキスしてきたから、そのあとぶん殴ってやった!そこは見ていなかったのか?!」
旦那さま、暴力行為はいけませよ、特に軍人は‥‥。旦那さまにぶん殴られたら、粉砕骨折したり、再起不能になるんじゃないだろうか?
「‥‥見てません‥‥。キスしてるのを見たあと動悸がして見れませんでした」
「それにアイツはジェフじゃない。ジミーだ。ジェフの年が離れた異母弟だ。ジェフは俺と同期で親友だった。戦死したのでこの世にはもういない。死に際に天涯孤独になるジミーのことを目にかけてくれと頼まれたので、月1で様子見に行ってるんだ」
そういえば、バートンにあの青年を知ってるか聞いた時、何か言ってたわね。
「ジミー‥‥。ジェフじゃない‥‥。そうだったんですね。勘違いしてすみませんでした」
「それに、『跡継ぎを産ませるためだけにレティシアを娶った』?俺はそんなこと一言も言ってない!誰がそんなこと言ったんだ!」
え、これも私の勘違い?
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