黄金の鍵と曖昧な君

pino

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1章

9.衝撃の真実

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 聖なる森の中でアスへの尋問をする中、大きな変化があった。それはアスが天使なのか悪魔なのか曖昧だと言う事。
 アンビシャス様もフリージア様もかなり実力を持ったお方だから間違える事はないだろう。

 俺はアスの手を握ったままアンビシャス様を見て問い掛けた。


「アンビシャス様、アスは天使の可能性もあると言う事ですよね?それならばアスは今まで通りにしていて問題はありませんよね?」

「天使だったならね。はぁ、どちらの反応もあるのには参った。それにしてもアス、君からはとても懐かしい匂いがするのだよ。何故だろう、その赤い瞳も愛くるしく感じる」

「さすがアンビシャス様♪俺もアスの右目かっこよくて好きです♪左目も金色に輝いていてとても綺麗なんですよ♪そう、まるでアンビシャス様のように!」

「左目?まさか色が違うのか?」

「アス、アンビシャス様に見せてあげちゃダメ?俺はアスのそのかっこいい目、自慢したいな~♪」


 アスは前髪で隠すぐらいだからコンプレックスに思ってるんだろうけど、俺からしたら他にはない物でとてもかっこいいと思うんだ。
 きっとアンビシャス様も驚くに決まってる。
 俺はアスの事を自慢したくて仕方なかった。

 これに関してはアスはすぐには頷いてくれなかった。だけど、俺の手を強く握ってこう言った。


「……エリム以外に見せるのは嫌だけど、エリムが言うなら……いいよ」

「アス大好きー♡」


 めちゃくちゃ可愛い事を言われて俺は再び二人の事を忘れてアスを抱き締めた。
 アスは左腕で俺を抱えながら、右手で自分の前髪を少し退かして隠れていた右目でアンビシャス様を見た。
 
 それを見たアンビシャス様は信じられないと言った顔をして一歩アスに近寄った。そしてまた一歩、ゆっくりとアスに近寄って来る。


「おお、その輝く瞳は正しく……もっと近くで見せておくれ」

「……え、え?」


 どんどん近寄って来るアンビシャス様にアスは怯えるように俺にしがみ付いた。
 でもアンビシャス様の様子が変だ。さっきまでは堂々としていて、感情も喜と楽しか見せなかったのに、今は取り乱してると言うか、落ち着きが無いような?
 アスを真っ直ぐに見ているその目はどこか潤んでいるような?

 アスの目の前まで来たアンビシャス様は、そっと手を伸ばしてアスの左頬に手を添えた。そしてとうとう涙を流し始めた。

 俺は大天使の想像もつかない姿に狼狽えてフリージア様を見ると、何かを悟ったように静かに目を閉じて俯いていた。


「黒い髪、懐かしい匂い、その愛くるしい赤い瞳……ずっともしかしたらと思っていたけど、その金色の瞳を見て確信した。アス、君は私の子だ」


 アンビシャス様はアスをギュッと抱き締めながらそう言った。
 一方でアスは抱き締められたまま固まっていた。

 俺もアンビシャス様の信じられない言葉に一瞬頭が真っ白になったけど、すぐに状況を理解して、二人から一歩、二歩下がる。

 ア、アスとアンビシャス様が親子だと!?
 天使の親子って初めて見た!
 え、凄い!何これ!何だろうこの暖かい気持ちは!

 そうか、俺が抱くこの新しい気持ちは祝福だ。


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