黄金の鍵と曖昧な君

pino

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4章

30.頑なな友達

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 それから全員で休息を取ってから次の目的地へ出発する事になった。次の目的地はなんと、竜の谷。俺とユディが黄金の鍵を探しに行った場所だった。


「そうですか、だからあの時あの谷にいたのですね」

「はい。結局鍵は見つからないし、ドラゴンさんにも会えなかったんですけどね」

「フリージア様、ドラゴンは本当に存在するのですか?」


 空を飛びながらそんな会話をしていた。フリージア様が結界を張っているから四人離れないように固まって仲良く飛んでいた。


「居られますよ。私は一度だけお会いした事があります」

「ええー!すごーい!」

「会えると幸運になれると言う言い伝えは本当なのですか?」

「それは定かではありません。ですが、それ程ドラゴンと会うのは難しいと言えるでしょう。なんせドラゴンに会えるのはドラゴンに選ばれた者のみですから」

「じゃあ俺達は選ばれなかったって事か~、残念」

「と言う事はフリージア様は選ばれたと言う事ですよね?」


 ユディの言葉に俺はハッと気付く。
 そうか!そう言う事か!フリージア様は一度会ってるんだからそう言う事になるよな。うんうん、フリージア様程の実力者ならドラゴンも認めるよな!

 俺の顔を見てクスクス笑うフリージア様。
 あ、心読まれちゃった!


「残念ですが、選ばれたのは私ではありません。アンビシャス様です」

「アンビシャス様でしたか」

「ええ、私は補佐としてお側にいた時にお会いしました。首を垂れて懐いておられましたね」

「でもでも、フリージア様も一度会っているのならまた会えるのでは!?そしたら俺達にも紹介して下さい♪」


 ドラゴンさんに会えるチャーンス!
 正直言って、黄金の鍵を見つけるよりもドラゴンさんに会う事のがメインだったからな。


「あくまでも選ばれたのはアンビシャス様ですからそれは難しいでしょう。ですが、お会い出来たら嬉しく思います。今から谷へ行くのはそれが目的ですから」


 ここで竜の谷へ行く本当の目的を知らされた。
 てっきりあの険しい岩場で特訓でもさせれるのかと思っていたけど、どうやらドラゴンさんに用があるらしい。

 ここでずっと黙って一番後ろを飛んでいたリアルがグイッと俺の横に付いて話し掛けて来た。


「なぁエリム、ドラゴンに会いたいなら俺が会わせてやるよ♪」

「え!リアルも会った事があるの!?」

「こっちのドラゴンにはねぇけど、魔界にいるドラゴンは俺様のペットだ。今から行くとこで会えないようなら魔界で会わせてやるからな」

「ペット!?凄い!ドラゴンさんをペットにしちゃうなんてどう言う事!?」

「きっと天界と魔界のドラゴンでは違いがあるんだろう。エリム、だからと言って魔界に行くのはダメだからな」

「でもさ、ユディも会いたいでしょ?一緒に行こうよ♪旅行だと思ってさ~♪」

「エリムと旅行か……悪くない……いや!ダメだ!旅行なら天界のどこかで十分だ」


 どこまでも頑ななユディ。まぁいっか、もし魔界に行ける機会があったらユディに見つからないように行こーっと♪

 
「それもダメ!エリム、頼むから危ない事はしないでくれ。ちゃんと付いて行くから黙って行こうとしないで欲しい」

「えー、別に危なくないよ~。俺が魔界行く頃には天使も悪魔もみーんな仲良くなってるから~♪」

「はぁ、分かったから、絶対に黙って行かないでくれよ」


 ユディは本当に分かったのか分からないような返事をしたけど、俺は絶対に魔界に行くんだ。その時はアスも一緒にね。

 その後しばらく飛んでいると、俺とユディが一度訪れた竜の谷が見えて来た。

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