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2章
※ いつまでもそのままでいてね
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俺と貴ちゃんはお風呂から上がって用意したバスローブ一枚を羽織り、濡れた髪をドライヤーで乾かしていた。
この後俺の部屋で一夜限りの恋人になる予定だ。
うん。俺の計画通り。途中のシナリオは予想とは少し違ったけど、俺の部屋に連れ込めれば予定通りに行く。
俺はハッピーランドで遊んでる途中で的場にこう指示をした。「今日貴ちゃんを持ち帰る。俺の部屋とお風呂を恋人同士が楽しく過ごせるようにセッティングしておいてくれ」ってね♪
俺は電車を降りた後、迎えに来た的羽の車に乗ってそのまま貴ちゃんちに向かったからどうなっていたかは知らなかった。
うん、お風呂はバッチリ。部屋の方も貴ちゃんを先にお風呂に行かせた時にチェックしたけど、快適に過ごせる室温もリラックス効果のあるアロマも良い感じになっていた。
もちろんエッチなグッズも用意してある。でもこれは別室に置いてあるんだ。だってベッドの横になんてあったら初めからそのつもりだったって貴ちゃんにバレちゃうでしょ?
あくまでも俺の部屋はいつも通りにね♪
「貴ちゃん乾いた~?俺の部屋暖かくなってるから行こう♪」
「おう」
俺が手を出すと自然と繋いでくれた。
やったー♪貴ちゃんと恋人同士になれたー♪
って言っても今だけだけどね~。
でもこれは思わぬ収穫だ。俺の本当の計画は、貴ちゃんに性の相談を持ち掛けて協力してもらい、雰囲気に任せて体の関係を持つ事。だった。
これは途中で思い付いた作戦なんだけど、貴ちゃんがどう反応してくるかを何通りも考えて対策を用意していた。その甲斐もあって今こうして貴ちゃんが俺の家にいるんだ♪
まぁ臨時の恋人になってくれるのは予想外だったけどね♪
そもそも貴ちゃんとの約束は「裸を見せてくれる」だけだったんだ。見るだけで触ったりしない約束だったんだけど、勿論俺はどうにかして触れようと考えていた。雰囲気に流されやすい貴ちゃんだから、エッチな気分にさせればなんとかなるかなと思ってたけど、俺の悩んでる姿を見て情が湧いたのか貴ちゃんから触れて来たんだ。
いや、悩んでるのは本当だった。このまま男性として機能しない体ならそれはそれで生き方を変えなきゃいけないし、これから父さんと話し合うのにも大事な事になる。父さんがまだ俺に期待してるのなら後継の話も出るだろうからね。
ここまで深い話は貴ちゃんにはしてないけど、貴ちゃんは自分から俺を励まそうと考えてくれたみたい。
「やっぱり貴ちゃんは優しいね。いつまでもそのままでいてね」
「……ああ」
手を繋いだまま階段を登り部屋の前まで辿り着く。
貴ちゃんにはセックスはしないって釘を刺されたけど、その気にさせちゃえばこっちのもんでしょ。本気で嫌がったりしたら辞めるけど、俺はこのチャンスを最初で最後だと思っているんだ。
きっと貴ちゃんは空くんとくっ付くよ。
正直いーくんが何を考えてるのかは分からないけど、もう空くんには勝てないんじゃないかな。
いーくんにどんなに凄いカリスマ性があったとしても貴ちゃん相手には通用しないから、一度手離したら手に入れるのは難しいと思うんだ。
て言うかどちらかだったら空くんとくっ付いて欲しいって言う俺の考えなんだけどね。
部屋に入って貴ちゃんをベッドに座らせてちゅっとキスをする。貴ちゃんは嫌がらずに目を閉じてくれた。
キスはOKって事ね。
そのまま俺も隣に座って抱き締めながらキスを続けて、舌も入れてみる。貴ちゃんが少し慣れてるのがちょっと意外だったけど、いーくんや空くんとしてるんだろうし当たり前か~。
俺にとってキスは挨拶程度にしか思ってなかったけど、こうして貴ちゃんとゆっくりすると吉乃とする時とは違う感情が湧いて来た。
これは何だろう?
暖かくて、くすぐったい。もっとしたくてドキドキもするこの感じ。
一度離れて貴ちゃんの様子を見ると、恥ずかしそうに俺を見て来た。
可愛いー♡こういう時の貴ちゃんてこんな顔するんだー♡
「貴ちゃんてばエロい顔してる~」
「わ、悪かったな!空と伊織意外とこういうキスした事ねぇからおかしな気分だ」
「そうだよねー。で、俺のキスはどう?」
「どうって……ガツガツしてなくて落ち着いてるなーって感じ?」
それっていーくんと空くんと比べてるのか?
ふふ、どんなけがっついてるんだよあの二人~。
「なんか新鮮でさ、ちょっと緊張したわ」
「俺も♡大好きな貴ちゃんとこんな事が出来るから緊張してるよ♡」
「本当か?な、なぁ、お前のはどうなった?」
貴ちゃんは俺の反応が気になるみたいだね。
今のキスで少し反応してるかな?
自分でも驚いてるよ。
さっきお風呂で貴ちゃんの裸を見ても反応しなかったけど、あの後貴ちゃんに触られたり、今キスをして貴ちゃんのエッチな顔を見たりして少しずつ自分のアソコがうずうずしていた。
やっぱり俺は貴ちゃんじゃなきゃダメなんだな。
吉乃、ごめんね。でもね、好きに嘘はないよ。
ただ貴ちゃんは特別なんだ。
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