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第一章三部〜アークダム王国アレッシオ編〜
第二十二話 不可抗力
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翌日、初クエストで緊急クエストのレギノアス討伐レイドに参加するため、俺と白は宿を出て、集合場所へと向かっていた。
「はんっ、バカだなぁユウジぃ~」
「……うるせぇ」
白は煽るように小馬鹿にする。
白の目線は俺の腫れた頬に向かっていた。こんなことになっているのにはもちろん訳がある。
遡ること数時間前だ。
俺は昨晩の件で神力を全て吐き出してしまっていた。そのため宿の神力を分けてもらおうと、眠りについていたのだったが、人間を辞めた俺にとって久しぶりの睡眠はそれはもう極楽で、ついついその至福を堪能し過ぎてしまったのだ。
まぁつまりは寝過ごしたんだけども。
コンコンッ
俺はまだ眠っていた。当然白も隣でイビキをかいて寝ている。
ガチャ
「珍しいわね。ユウジ君がまだ寝てるなんて」
入ってきたのはウルーナだった。彼女は俺に近づいて、布団を剥ぐ、そして俺を揺さぶった。
「んっ……」
むにゅ
その感触はいつも俺を起こしにきてくれていたアイツとは比べるまでもない大きさを表す感触だった。
ーーって、へぇ?
気づいた時にはもう遅い……。
俺の手は確実に彼女のたわわを鷲掴みにしてしまっていたのだから。
「なっ、なっ、なっ!!??」
「あーそうだな。ありがとうございました?ーー」
パチンッ!!
宿の神力が彼女に力を貸したのだろう。ものすごく痛かった。
ということがあり、許す代わりに今度何か美味しい店でご馳走するという条件を強いられたのだ。
今回は俺が悪いので何も言えないが、白のバカみたいな食費で、借金までしている俺にとって、かなりの死活問題だった。
「おっ、あやつらもう集まっておるぞ」
白はそう言って指をさす。
確かに集合場所には俺たち以外の全員が集まっていた。
「ほれ、ユウジ!」
白は無邪気に俺の手をとる。
「そんなしけた顔をするでない!行くぞ!」
そして俺を引っ張り走り出した。
そうだな。これから初依頼だ。ぶちかましてやるか!
俺は自ら足を動かし、白の横に並び走った。
時は遡り、三ヶ月前。
「どういうこと?」
彼女ーー小鳥遊綾音は玉座に座る皇に問う。
「ああ、お前は何もわかっていない。彼を殺してはいけないよ。彼は鍵だ。そうでなくとも今の君では彼を殺すなど不可能だろうけどね」
皇は嘲笑うように返す。
「それとその姿、私の前ではやめてくれないか?私は兄としてお前に会いたい」
綾音は怯えていた。
皇の一言一言に覇気があり、彼女を萎縮させた。
皇の言葉は絶対。
彼女は皇に従った。
彼女は光を放ち、その姿を解く。
幼い女子から、妖艶な美しい女性へと変貌した。
「エル、君は鏡であり欠片でもある。旧時代の神による支配ではなく、皇による支配をなさなければならい。任せたよ。ああ、そういえば」
皇は立ち上がり手を叩く、エルが意識した頃にはすでに彼女の隣に立っていた。
「君のペット、アレを飼うならもっと躾けた方がいい」
そして皇はエルの耳元で囁いた。
「君の失敗は見たくないからね」
そして気づけばゼフォード王国のゼフィリス城の彼女の部屋だった。
エルは汗が止まらなかった。そして彼女はすぐに落ち着きを取り戻し、部屋を後にした。
その夜は星が明るかった。
「はんっ、バカだなぁユウジぃ~」
「……うるせぇ」
白は煽るように小馬鹿にする。
白の目線は俺の腫れた頬に向かっていた。こんなことになっているのにはもちろん訳がある。
遡ること数時間前だ。
俺は昨晩の件で神力を全て吐き出してしまっていた。そのため宿の神力を分けてもらおうと、眠りについていたのだったが、人間を辞めた俺にとって久しぶりの睡眠はそれはもう極楽で、ついついその至福を堪能し過ぎてしまったのだ。
まぁつまりは寝過ごしたんだけども。
コンコンッ
俺はまだ眠っていた。当然白も隣でイビキをかいて寝ている。
ガチャ
「珍しいわね。ユウジ君がまだ寝てるなんて」
入ってきたのはウルーナだった。彼女は俺に近づいて、布団を剥ぐ、そして俺を揺さぶった。
「んっ……」
むにゅ
その感触はいつも俺を起こしにきてくれていたアイツとは比べるまでもない大きさを表す感触だった。
ーーって、へぇ?
気づいた時にはもう遅い……。
俺の手は確実に彼女のたわわを鷲掴みにしてしまっていたのだから。
「なっ、なっ、なっ!!??」
「あーそうだな。ありがとうございました?ーー」
パチンッ!!
宿の神力が彼女に力を貸したのだろう。ものすごく痛かった。
ということがあり、許す代わりに今度何か美味しい店でご馳走するという条件を強いられたのだ。
今回は俺が悪いので何も言えないが、白のバカみたいな食費で、借金までしている俺にとって、かなりの死活問題だった。
「おっ、あやつらもう集まっておるぞ」
白はそう言って指をさす。
確かに集合場所には俺たち以外の全員が集まっていた。
「ほれ、ユウジ!」
白は無邪気に俺の手をとる。
「そんなしけた顔をするでない!行くぞ!」
そして俺を引っ張り走り出した。
そうだな。これから初依頼だ。ぶちかましてやるか!
俺は自ら足を動かし、白の横に並び走った。
時は遡り、三ヶ月前。
「どういうこと?」
彼女ーー小鳥遊綾音は玉座に座る皇に問う。
「ああ、お前は何もわかっていない。彼を殺してはいけないよ。彼は鍵だ。そうでなくとも今の君では彼を殺すなど不可能だろうけどね」
皇は嘲笑うように返す。
「それとその姿、私の前ではやめてくれないか?私は兄としてお前に会いたい」
綾音は怯えていた。
皇の一言一言に覇気があり、彼女を萎縮させた。
皇の言葉は絶対。
彼女は皇に従った。
彼女は光を放ち、その姿を解く。
幼い女子から、妖艶な美しい女性へと変貌した。
「エル、君は鏡であり欠片でもある。旧時代の神による支配ではなく、皇による支配をなさなければならい。任せたよ。ああ、そういえば」
皇は立ち上がり手を叩く、エルが意識した頃にはすでに彼女の隣に立っていた。
「君のペット、アレを飼うならもっと躾けた方がいい」
そして皇はエルの耳元で囁いた。
「君の失敗は見たくないからね」
そして気づけばゼフォード王国のゼフィリス城の彼女の部屋だった。
エルは汗が止まらなかった。そして彼女はすぐに落ち着きを取り戻し、部屋を後にした。
その夜は星が明るかった。
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