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第129話 ダンジョン攻略26

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「なんと! あれはグリフォンの群れか!」

 ラキが目を剥く。

「そうみたいだな。やっぱりここは安地じゃなくて火竜の巣だったってことか」

 ユウが冷静に分析する。
 
「火竜が居なくなったんで飛んで来たってことですかね」

 アリィが纏めた。

「これはいい。飛んで火に入る夏の虫じゃ。ここなら遠慮無く戦える。リベンジと行くか」

 実はラキ、まだ服を着ておらず、バスタオルを巻いたのみだったので、すぐにまたドラゴンの姿になった。

「私も戦いたいです」

 アリィが進み出た。

「アリィ、それなら妾に乗って一緒に戦うか?」

「いいんですか! うわぁ、竜騎士みたい!」

 ラキの提案にアリィは大はしゃぎだ。

「リオはどうする?」

 ユウが尋ねる。

「ん~...止めとく。お腹いっぱいだし。ゲプッ!」

「おやつで腹いっぱいになるなよ...」

「それに空飛ぶ相手じゃリオは役立たずだし」

「まぁ、それは俺も同様か.. 」

 ユウは仕方ないというような表情を浮かべた。

「では行くか。アリィ、落ちんように気を付けてな」

「はい! よろしくお願いします!」

 アリィを背に乗せたラキは、グリフォンの群れの中に飛び込んで行った。ブレスで蹴散らし、その打ち漏らしをアリィが弓矢で着実に仕留めて行く。グリフォンの群れは次第に数を減らして行った。

「いいなぁ...」

 思わずユウがポロッと呟いた後、チラッとリオの方を見た。

「ユウ、もしかして自分も獣騎士になりたいとか思ってない?」

「うおっ!? な、なんでバレたし...」

「バレバレだよ~!」

 リオに見抜かれたユウが慌てる。

「ま、まぁ、リオさえ良かったらお願いしたいかなと...」

「しょうがないな~! ちょうどいい敵が出て来たら乗せてあげるよ!」

「ホントかぁ!? ありがとう!」

 現金なユウが喜色満面になった。

 そうこうしている内に、ラキとアリィはグリフォンの群れを駆逐したようで、魔石取りをしている。

「終わったようだ。リオ、俺達も手伝いに行こう」

「ウプッ! 無理! リオは動けましぇん...」

「仕方ないな...」

 リオを置いてユウは一人走って行った。

「お疲れさん」

「ユウ! 凄く楽しかったです! クセになりそう!」

「よ、良かったな...」

 アリィの勢いにユウはちょっと引いた。

「ドロップアイテムであるグリフォンの羽も手に入った。取り敢えず任命完了じゃな」

 ラキはバスタオルを体に巻き付けた状態でアイテムを集めていた。

「そうだな。いったん戻るか」

 随分長い間ダンジョンに潜っている気がする。そろそろ地上が恋しくなって来た。
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