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「いやいや、ちょっと待って! ちょっと待って下さいよ!」
ライラはウンザリしながらそう言った。
「私、以前にお願いしましたよね? ソニアさんみたいに露骨に私とミハエル殿下をくっ付けようとしないでって? お忘れですか?」
先程のお返しとばかりに、ライラはミシェルの口調を真似てみた。
「あ、素で忘れてた...そう言えばそんな約束してましたっけ...」
対するミシェルの反応は、まるで先程のリプレイを見ているかのようだった。
「思い出して貰って良かったです。そういうことですんで余計な真似はしないようにくれぐれもお願いしますよ?」
「うぅ...分かりましたよ...」
ミシェルはどこか納得していない様子ながらも、約束してしまったものは仕方ない。渋々頷くしかなかった。
◇◇◇
そして迎えたミハエルとの個人面談の時間。ライラにはああ言われたが、ミシェルとしてはやはりお節介を焼きたくて仕方なかったので、
「ミハエル殿下、ライラさんとなにがあったんですか?」
まずはお伺いを立ててみた。
「いきなりだな...まぁその...色々とあってだな...」
ミハエルは曖昧にボカすしかなかった。
「おっしゃりたくないのならそれでも構いませんが、私はミハエル殿下とライラさんの仲を応援していますので、私に出来ることがあればなんでもおっしゃって下さいね!」
「なにっ!? それは本当なのか!?」
予想外のミシェルの言葉に、ビックリしたミハエルは思わず聞き返していた。まさか他の候補者からそんなことを言われるなんて、夢にも思っていなかったからだ。
「本当です! ミハエル殿下とライラさんは、お似合いのお二人だと心の底から思っておりますので!」
「そうだろう!? そうだろう!? いやぁ、分かって貰えて嬉しいよ! ありがとう! ありがとう!」
ミハエルは心から感謝した。これでファリスに続きミシェルまでこちらの味方に付けることが出来た。残るはソニアだけだ。
ミハエルは着々とライラの包囲網が完成しつつあることに満足し、ほくそ笑みながらミシェルとの面談を続けた。
「ミハエル殿下、目の下にクマが出来ておりますよ? あまり睡眠を取っておられないのでは? 今朝も眠そうでしたし。いけませんよ? お忙しいのは良く分かりますが、ちゃんと睡眠は取らないと」
「あぁ、分かってる...心配してくれてありがとう...もうすぐケリが付くはずなんだ...そうなればグッスリ眠れるようになるだろう...」
ドロシーの件が片付くまでは、安心して眠ることが出来ないミハエルであった。
ライラはウンザリしながらそう言った。
「私、以前にお願いしましたよね? ソニアさんみたいに露骨に私とミハエル殿下をくっ付けようとしないでって? お忘れですか?」
先程のお返しとばかりに、ライラはミシェルの口調を真似てみた。
「あ、素で忘れてた...そう言えばそんな約束してましたっけ...」
対するミシェルの反応は、まるで先程のリプレイを見ているかのようだった。
「思い出して貰って良かったです。そういうことですんで余計な真似はしないようにくれぐれもお願いしますよ?」
「うぅ...分かりましたよ...」
ミシェルはどこか納得していない様子ながらも、約束してしまったものは仕方ない。渋々頷くしかなかった。
◇◇◇
そして迎えたミハエルとの個人面談の時間。ライラにはああ言われたが、ミシェルとしてはやはりお節介を焼きたくて仕方なかったので、
「ミハエル殿下、ライラさんとなにがあったんですか?」
まずはお伺いを立ててみた。
「いきなりだな...まぁその...色々とあってだな...」
ミハエルは曖昧にボカすしかなかった。
「おっしゃりたくないのならそれでも構いませんが、私はミハエル殿下とライラさんの仲を応援していますので、私に出来ることがあればなんでもおっしゃって下さいね!」
「なにっ!? それは本当なのか!?」
予想外のミシェルの言葉に、ビックリしたミハエルは思わず聞き返していた。まさか他の候補者からそんなことを言われるなんて、夢にも思っていなかったからだ。
「本当です! ミハエル殿下とライラさんは、お似合いのお二人だと心の底から思っておりますので!」
「そうだろう!? そうだろう!? いやぁ、分かって貰えて嬉しいよ! ありがとう! ありがとう!」
ミハエルは心から感謝した。これでファリスに続きミシェルまでこちらの味方に付けることが出来た。残るはソニアだけだ。
ミハエルは着々とライラの包囲網が完成しつつあることに満足し、ほくそ笑みながらミシェルとの面談を続けた。
「ミハエル殿下、目の下にクマが出来ておりますよ? あまり睡眠を取っておられないのでは? 今朝も眠そうでしたし。いけませんよ? お忙しいのは良く分かりますが、ちゃんと睡眠は取らないと」
「あぁ、分かってる...心配してくれてありがとう...もうすぐケリが付くはずなんだ...そうなればグッスリ眠れるようになるだろう...」
ドロシーの件が片付くまでは、安心して眠ることが出来ないミハエルであった。
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