112 / 171
112
しおりを挟む
「そんな訳ないじゃない!」
ソニアはキッパリと言い切った。
「どうしてそう思うんですか?」
「だってライラさんはミハエル殿下の初恋の相手じゃないのよ!」
「は、初恋って...ま、まさか...」
確かに一目惚れだとミハエルは言っていたが、それまでに初恋を経験していなかったなんて思いもしてなかったライラは、改めてソニアにそう言われたことで完全に動揺してしまった。
「絶対に間違いないわよ! じゃなきゃわざわざ権力を笠に着て、ライラさんのことを候補者の中に捩じ込んだりしないでしょう!?」
「そ、そうなんでしょうか...」
ライラはソニアの自信たっぷりな物言いに気圧されたように、そうなのかも知れないと思い始めていた。
「だから私と違ってライラさんは特別だってことよ! そこら辺をちゃんと自覚しておきなさいよね!」
「ど、どうもすいません!?」
なんだか良く分からないが、取り敢えずライラは謝っておいた。
「しかし...そんな愛しい愛しいライラさんにも秘密にしておくなんて...よっぽどヤバいことが起こったってことなのかしらね...」
「いやいや...おかしい...おかしいって...」
「なにがよ?」
「なにもかもがですよ...なんですかその『愛しい愛しい』って...勘弁して下さいよね...」
「事実じゃないのよ?」
「どこがですか...曲解も良いところでしょうよ...」
「それはライラさんが認めたくないだけなんじゃないの?」
「ぐぬぬぬ...ソニアさんのクセに鋭い...」
ライラは悔し気に唇を噛み締めた。
「なんか言った?」
「いいえ? なにも?」
ソニアが鋭い眼光で睨み付けるが、ライラは素っ惚けた。
「まぁいいわ...とにかく、なにかとんでもないことが起こったのは間違いないんだから、なんとかして聞き出せないものかしらね...」
「どうしてそんなに知りたがるんですか?」
「だって気になるじゃないのよ!」
ソニアは某小説のヒロインのように『私、気になります!』顔になって勢い込みながら迫って来た。
「そらまぁ...そうかも知れませんが...」
ライラはかなり引きながらそう応えた。
「気になって夜しか眠れないわ!」
「ソニアさん、それ言うなら『夜も眠れない』ですよ...夜眠れるんならなにも問題ないじゃないですか...」
ライラは呆れながらそう言った。
「あ、素で間違えた...」
「いや天然かよ...」
ペロッと舌を出して恥ずかしそうにしているソニアに、ライラは思わず突っ込んでいた。
ソニアはキッパリと言い切った。
「どうしてそう思うんですか?」
「だってライラさんはミハエル殿下の初恋の相手じゃないのよ!」
「は、初恋って...ま、まさか...」
確かに一目惚れだとミハエルは言っていたが、それまでに初恋を経験していなかったなんて思いもしてなかったライラは、改めてソニアにそう言われたことで完全に動揺してしまった。
「絶対に間違いないわよ! じゃなきゃわざわざ権力を笠に着て、ライラさんのことを候補者の中に捩じ込んだりしないでしょう!?」
「そ、そうなんでしょうか...」
ライラはソニアの自信たっぷりな物言いに気圧されたように、そうなのかも知れないと思い始めていた。
「だから私と違ってライラさんは特別だってことよ! そこら辺をちゃんと自覚しておきなさいよね!」
「ど、どうもすいません!?」
なんだか良く分からないが、取り敢えずライラは謝っておいた。
「しかし...そんな愛しい愛しいライラさんにも秘密にしておくなんて...よっぽどヤバいことが起こったってことなのかしらね...」
「いやいや...おかしい...おかしいって...」
「なにがよ?」
「なにもかもがですよ...なんですかその『愛しい愛しい』って...勘弁して下さいよね...」
「事実じゃないのよ?」
「どこがですか...曲解も良いところでしょうよ...」
「それはライラさんが認めたくないだけなんじゃないの?」
「ぐぬぬぬ...ソニアさんのクセに鋭い...」
ライラは悔し気に唇を噛み締めた。
「なんか言った?」
「いいえ? なにも?」
ソニアが鋭い眼光で睨み付けるが、ライラは素っ惚けた。
「まぁいいわ...とにかく、なにかとんでもないことが起こったのは間違いないんだから、なんとかして聞き出せないものかしらね...」
「どうしてそんなに知りたがるんですか?」
「だって気になるじゃないのよ!」
ソニアは某小説のヒロインのように『私、気になります!』顔になって勢い込みながら迫って来た。
「そらまぁ...そうかも知れませんが...」
ライラはかなり引きながらそう応えた。
「気になって夜しか眠れないわ!」
「ソニアさん、それ言うなら『夜も眠れない』ですよ...夜眠れるんならなにも問題ないじゃないですか...」
ライラは呆れながらそう言った。
「あ、素で間違えた...」
「いや天然かよ...」
ペロッと舌を出して恥ずかしそうにしているソニアに、ライラは思わず突っ込んでいた。
27
あなたにおすすめの小説
私が行方不明の皇女です~生死を彷徨って帰国したら信じていた初恋の従者は婚約していました~
marumi
恋愛
「あら アルヴェイン公爵がドゥーカス令嬢をエスコートされていますわ」
「ご婚約されたと噂を聞きましたが、まさか本当だとは!」
私は五年前までこの国の皇女エリシアだった。
暗殺事件に巻き込まれ、幼なじみで初恋の相手だった従者――アルヴェイン公子と共に命からがら隣国、エルダールへ亡命した。
彼の「必ず迎えに来る」その言葉を信じて、隣国の地で彼を待ち続けた……。
それなのに……。
やっとの思いで帰国した帝国の華やかなパーティー会場で、一際目立っているのは、彼と、社交界の華と言われる令嬢だった――。
※校正にAIを使用していますが、自身で考案したオリジナル小説です。
※イメージが伝わればと思い、表紙画像をAI生成してみました。
寵愛のいる旦那様との結婚生活が終わる。もし、次があるのなら緩やかに、優しい人と恋がしたい。
にのまえ
恋愛
リルガルド国。公爵令嬢リイーヤ・ロイアルは令嬢ながら、剣に明け暮れていた。
父に頼まれて参加をした王女のデビュタントの舞踏会で、伯爵家コール・デトロイトと知り合い恋に落ちる。
恋に浮かれて、剣を捨た。
コールと結婚をして初夜を迎えた。
リイーヤはナイトドレスを身に付け、鼓動を高鳴らせて旦那様を待っていた。しかし寝室に訪れた旦那から出た言葉は「私は君を抱くことはない」「私には心から愛する人がいる」だった。
ショックを受けて、旦那には愛してもられないと知る。しかし離縁したくてもリルガルド国では離縁は許されない。しかしリイーヤは二年待ち子供がいなければ離縁できると知る。
結婚二周年の食事の席で、旦那は義理両親にリイーヤに子供ができたと言い出した。それに反論して自分は生娘だと医師の診断書を見せる。
混乱した食堂を後にして、リイーヤは馬に乗り伯爵家から出て行き国境を越え違う国へと向かう。
もし、次があるのなら優しい人と恋がしたいと……
お読みいただき、ありがとうございます。
エブリスタで四月に『完結』した話に差し替えいたいと思っております。内容はさほど、変わっておりません。
それにあたり、栞を挟んでいただいている方、すみません。
婚約者が聖女を選ぶことくらい分かっていたので、先に婚約破棄します。
黒蜜きな粉
恋愛
魔王討伐を終え、王都に凱旋した英雄たち。
その中心には、異世界から来た聖女と、彼女に寄り添う王太子の姿があった。
王太子の婚約者として壇上に立ちながらも、私は自分が選ばれない側だと理解していた。
だから、泣かない。縋らない。
私は自分から婚約破棄を願い出る。
選ばれなかった人生を終わらせるために。
そして、私自身の人生を始めるために。
短いお話です。
婚約破棄で悪役令嬢を辞めたので、今日から素で生きます。
黒猫かの
恋愛
「エリー・オルブライト! 貴様との婚約を破棄する!」
豪華絢爛な夜会で、ウィルフレッド王子から突きつけられた非情な宣告。
しかし、公爵令嬢エリーの心境は……「よっしゃあ! やっと喋れるわ!!」だった。
役立たずと捨てられた薬草聖女、隣国の冷酷王太子に拾われて離してもらえません!〜元婚約者が「戻ってこい」と泣きついてきても、もう遅いです〜
きみつね
恋愛
「リリアーナ・ベルモンド。地味で陰気な貴様との婚約を破棄する!」
薬草研究以外に取り柄がないと罵られ、妹に婚約者を奪われた公爵令嬢リリアーナ。 彼女は冬の雪山に捨てられ、凍死寸前のところを隣国の氷の王太子アレクシスに拾われる。
「見つけたぞ。俺の聖女」
彼に連れ帰られたリリアーナが、その手でポーションを作ると――なんとそれは、枯れた聖樹を一瞬で蘇らせる伝説級の代物だった!?
「君の才能は素晴らしい。……どうか、俺の国で存分に力を発揮してほしい」
冷酷無比と恐れられていたはずのアレクシスは、実はリリアーナに対して過保護で甘々な溺愛モード全開!
エルフの執事、魔導師団長、獣人将軍……次々と彼女の才能に惚れ込む変わり者たちに囲まれ、地味だったはずのリリアーナは、いつの間にか隣国で一番の至宝として崇められていく。
一方、リリアーナを追放した祖国では、奇病が蔓延し、ポーション不足で国家存亡の危機に陥っていた。
元婚約者たちは必死にリリアーナを探すが――。
これは役立たずと蔑まれた薬草オタクの聖女が、最高の理解者(と変人たち)に囲まれて幸せになるストーリー。
書き溜めがなくなるまで高頻度更新!♡
私をいじめていた女と一緒に異世界召喚されたけど、無能扱いされた私は実は“本物の聖女”でした。
さら
恋愛
私――ミリアは、クラスで地味で取り柄もない“都合のいい子”だった。
そんな私が、いじめの張本人だった美少女・沙羅と一緒に異世界へ召喚された。
王城で“聖女”として迎えられたのは彼女だけ。
私は「魔力が測定不能の無能」と言われ、冷たく追い出された。
――でも、それは間違いだった。
辺境の村で出会った青年リオネルに助けられ、私は初めて自分の力を信じようと決意する。
やがて傷ついた人々を癒やすうちに、私の“無”と呼ばれた力が、誰にも真似できない“神の光”だと判明して――。
王都での再召喚、偽りの聖女との再会、かつての嘲笑が驚嘆に変わる瞬間。
無能と呼ばれた少女が、“本物の聖女”として世界を救う――優しさと再生のざまぁストーリー。
裏切りから始まる癒しの恋。
厳しくも温かい騎士リオネルとの出会いが、ミリアの運命を優しく変えていく。
恐怖侯爵の後妻になったら、「君を愛することはない」と言われまして。
長岡更紗
恋愛
落ちぶれ子爵令嬢の私、レディアが後妻として嫁いだのは──まさかの恐怖侯爵様!
しかも初夜にいきなり「君を愛することはない」なんて言われちゃいましたが?
だけど、あれ? 娘のシャロットは、なんだかすごく懐いてくれるんですけど!
義理の娘と仲良くなった私、侯爵様のこともちょっと気になりはじめて……
もしかして、愛されるチャンスあるかも? なんて思ってたのに。
「前妻は雲隠れした」って噂と、「死んだのよ」って娘の言葉。
しかも使用人たちは全員、口をつぐんでばかり。
ねえ、どうして? 前妻さんに何があったの?
そして、地下から聞こえてくる叫び声は、一体!?
恐怖侯爵の『本当の顔』を知った時。
私の心は、思ってもみなかった方向へ動き出す。
*他サイトにも公開しています
目覚めたら公爵夫人でしたが夫に冷遇されているようです
MIRICO
恋愛
フィオナは没落寸前のブルイエ家の長女。体調が悪く早めに眠ったら、目が覚めた時、夫のいる公爵夫人セレスティーヌになっていた。
しかし、夫のクラウディオは、妻に冷たく視線を合わせようともしない。
フィオナはセレスティーヌの体を乗っ取ったことをクラウディオに気付かれまいと会う回数を減らし、セレスティーヌの体に入ってしまった原因を探そうとするが、原因が分からぬままセレスティーヌの姉の子がやってきて世話をすることに。
クラウディオはいつもと違う様子のセレスティーヌが気になり始めて……。
ざまあ系ではありません。恋愛中心でもないです。事件中心軽く恋愛くらいです。
番外編は暗い話がありますので、苦手な方はお気を付けください。
ご感想ありがとうございます!!
誤字脱字等もお知らせくださりありがとうございます。順次修正させていただきます。
小説家になろう様に掲載済みです。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる