我が家の乗っ取りを企む婚約者とその幼馴染みに鉄槌を下します!

真理亜

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 しばらくしてやっとマックスが落ち着いて来たので、私は聞き取りを続けることにした。

「それからマックスはどうしてたの?」

「ママが帰って来るのを待ってた...」

「何日くらい?」

「分かんない...」

「そう...大変だったわね...」

 まだ三歳の幼子だ。どれだけ心細かったことだろう。想像するに難くない。トラウマになってしまうレベルかも知れないな...

「お腹減って泣いてたらパパが来てくれた...」

「良かったわね。それからはパパとずっと一緒に居たの?」

「うん。パパのお家に連れて行って貰った...」

「そう。パパと一緒で楽しかった?」

「う~ん...そうでもなかった...」

「どうして?」

「パパのお家に行った次の日にね、なんか知らない男の人達が沢山訪ねて来てね、パパとお話してたんだ。そしてね、お話が終わったらパパが出掛けるから用意しなさいって言ったんだ...」

 なるほど。それでウチに来たってことか。しかしなんだろう!? 知らない男の人達が沢山来るってことは、なにかトラブルに巻き込まれたってことだろうか!?

「そうなんだ。ちなみにその男の人達ってどんな格好してた?」

「みんな同じ服着てた...」

「同じ服?」

「うん。黒っぽいの。あと帽子被ってた...」

 制服か。帽子を被ってたってことは兵隊っぽいな。やっぱりなにかトラブルか!? パトリック、一体なにを仕出かした!?

「パパはその他になんか言ってなかった?」

「う~んとね...」

 マックスは思い出すように首を捻りながら、

『もうこの家には住めなくなった』

「だったかな...」

 なんだそれは!? なんでいきなりそんなことになったんだ!? 謎は深まるばかりだが、これ以上マックスに聞いても分かるはずもないだろう。

「そうなのね...マックス、色々とありがとう」

「ねぇ、パパは? パパはどこ行ったの?」

 マックスがまた涙目になって不安そうにしがみ付いて来た。無理もない。母親に続いて父親までもが行方不明になったんだ。さぞかし不安なことだろう。可哀想に...

「大丈夫よ。すぐに帰って来るから。良い子で待っていてね?」

 なんの根拠もなかったが、取り敢えず私は、マックスを安心させるためにそういうウソを吐くしかなかった。

「うん、分かった...」

 少し安心したようなマックスの顔を眺めながら、私はちょっとした罪悪感を感じていたりもした。

 恐らくだが、雲隠れしたと思われるパトリックを見付け出すことは難しいだろう。なんとなくだがそう感じていたからだ。
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