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間章 あの子が忘れた物語Ⅰ
31話 カーネリアの子供達 後編
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ゲイツに言われていた“迎え”は昼頃に来た。フィメロ、リッカと遊んでいると玄関からゲイツに呼ばれる。
「ブレイズ、フィメロ。ギンバルロッソに行く迎えが来たぞ」
「はい。リッカ、またね」
「もう行っちゃうの?」
リッカが寂しそうにしている。せっかくできた友人と別れるのが惜しいのはフィメロも同じだった。
「おにぃちゃん、リッカとまた会える?」
「父さんと母さんに会えたら、またここに来よう。そうしたら会えるよ」
「ん……リッカ、またね」
フィメロと手を繋ぎ、ゲイツ達の待つ玄関へ向かった。扉の先にいるのは金属を全身に纏った、少し怖い人達だった。
「確かに、カーネリアの子供に違いないな」
一番前にいた衛兵がブレイズとフィメロを見下ろし頷く。その彼にゲイツが疑わしそうに尋ねた。
「ちゃんと約束は守っていただけるのですよね?」
「もちろん、報酬はきっちり払わせていただく。では行こうか。ついて来い」
二人の周りを衛兵が囲み、どこかへと歩き出す。不安に押しつぶされそうなブレイズが振り返ると、ゲイツが玄関の扉を閉めるところだった。
(本当に大丈夫かな……)
フィメロも衛兵達の重苦しい空気に押され、表情が強張っている。
「あ、あの、ギンバルロッソまで送ってくれるんだよね?」
「そうだ」
「俺達、両親を探してて……母さんは俺と妹によく似てるんだ。俺達に似た女の人、見かけてない?」
ブレイズが尋ねると、前を歩く衛兵が少しだけブレイズを振り返った。
「……両親ならギンバルロッソに行けば会えるはずだ」
「本当?」
よかった。両親はギンバルロッソにいたのだ。一安心したブレイズはもう何も疑わずに衛兵の後をついて行く。
活気づいた街に無愛想な衛兵の集団は異様な光景として人々の目に写る。
「一体なんだい? 戦争は終わったってのに」
「子供を連れてないか?」
「どうして子供なんか……魔法使いの子供か?」
「あの目の色……カーネリアの魔法使いじゃないか?」
「ああ、今の“管理者”もうすぐが死にそうだって話だったよな」
ヒソヒソと話す声はブレイズの耳にはほとんど届かない。背の高い大人達が壁のようにぐるりと囲んでいるせいだ。
「乗れ。荷物は全てこちらで預からせてもらう」
何か言う間もなく背負っていた荷物を奪われる。半ば押し込まれるようにして乗せられたのは鉄の籠だった。
「お、おにぃちゃん」
「大丈夫だ、フィメロ」
フィメロを抱き寄せ、二人で縮こまって座る。格子の嵌められた小さな窓があるだけで、あとは何もない。
籠が揺れる。どうやら走り出したらしい。
「おにぃちゃん、どこに連れてかれるの?」
「ギンバルロッソだよ。そこに、父さんと母さんがいるんだ」
「ほんとう?」
「うん……」
薄暗い鉄籠の中でどれくらい揺られていただろうか。何度か扉が開き、食事を与えられたり用を足す機会を与えられたりした。時間は分からないが、二回、格子の外に夜空を見た。
「降りろ」
扉が開くなりそう言われた。ギンバルロッソに着いたのだろうか。眩しさに目を細めながら、ブレイズとフィメロが籠から降りる。
そっと振り返ると、鉄の籠を引きずっていたのは仮面を付けた四頭の黒い馬だった。
「ついて来い」
また周りを囲まれて歩かされる。ギンバルロッソに着いたのなら、今度はどこへ連れて行かれるのか。
(父さんと母さんの所へ連れて行ってくれる、とか? でも、そんな感じじゃない……)
前方にそびえ立つのは黒い建物。よくフィメロに読み聞かせる絵本に出てくる城に似ている。しかし、絵本とは違い随分と禍々しさを纏っている。
一行はその中へと入る。ブレイズとフィメロは懸命について行くだけだ。
「神官長、カーネリアの子供を連れて来ました」
「ふむ。その目を見る限り間違いなさそうですね。ついて来なさい」
銀髪の男性が先を歩き、その後をついて行くように促される。
「ここまでで結構。君達は下がりなさい」
「はっ」
石畳の長い回廊の手前で一度立ち止まる。どうやらここからはこの男性と兄妹だけで向かうようだ。
いそいそと後ろを歩くブレイズ達に彼は何も話しかけない。回廊の先は鍵のかかった扉。そこを潜るともう一つ扉。さらにその先には螺旋状の階段があり、しばらく昇ったのち男性はまた一つ扉を開いた。
「ここが、今日から君達が暮らす部屋です」
「えっ」
急にそんなことを言われれば焦る。今日からここで暮らす? 意味が分からない。
「これも必要でしたね。」
手渡されたのは透明な石がはめ込まれた首輪。カラーが付けていたものと全く同じものだった。
「え、これ、」
「魔法使いは魔法石が無いと魔法が使えませんから」
「魔法使いって、俺とフィメロが?」
「他に誰が。君達二人はギンバルロッソが抱える管理者、カーネリアの血縁です」
そう告げられるまで、ブレイズは自分達が魔法使いの家系だということを知らなかった。
頭が全く追いつかない。魔法使い? 自分達が?
「管理者はもうすぐ冥府へ発たれます。君達には次の管理者を選定する、選定の儀へ参加してもらいます」
「まっ、待ってよ、俺達は父さんと母さんを探しに来ただけで……それに、父さんと母さんがギンバルロッソにいるって聞いたから、」
「そう言った方が君達が大人しくついてくると考えたのでしょう。抵抗されては面倒ですから」
「俺達を騙したのか!?」
「騙すも何も、長く帰って来ないのなら君達の両親は先の戦争で既に亡くなられているのでは? いくらカーネリアの血筋といえど、母なる石の加護が無くてはただの魔法使いですから」
「な……」
両親が既に死んでいる。根拠も無しにそんなことを言われて、どうして怒らずにいれるだろうか。
「父さんと母さんが死んでるだなんて、勝手なこと言うな!!」
「その可能性が高いというだけです。あの戦争では多くの魔法使いが盾の役目を果たし、兵力が削れるのを防ぎましたから。戦勝に貢献できたのだから、誇るべきことでしょう」
家族が死んだことを誇れだなんてどうかしている。怒りに任せて詰め寄ろうとしたブレイズの服を誰かが引っ張った。
「おにぃちゃん、おとーさんとおかーさん、死んじゃったの?」
不安に揺れる妹の目。その目を見たら怒りなど飛び、ブレイズはフィメロをぎゅっと抱き締めた。
「違う。二人とも死んでなんかない。死んでなんか……」
「死んじゃったから、帰ってこないの?」
「違うよフィメロ。きっと忙しいだけなんだ」
「おかーさん死んじゃうの、やだぁああ」
ぽろぽろとフィメロが涙を零す。その様子を神官長と呼ばれた男性は無表情で眺めるだけだった。それどころか、呆れたように息を吐く。
「儀式まではまだ期間があります。それまで、他の子達と魔法の勉強でもしていてください」
うんざりしたようにそう言い残すと、彼は階段を降りていった。フィメロの背中を擦りながら、ブレイズはその姿が見えなくなるまで睨みつけた。
与えられたのは泊めてもらったゲイツの家よりさらに簡素な部屋だった。子供二人並んだだけでいっぱいなベッド、薄い布団、ガタついた机。シャワールームも扉一枚隔ててシャワーが一つあるだけだ。
「おうち帰りたいよお」
「…………そうだよな」
ここまで一度も「帰りたい」とは言わなかったフィメロがとうとうぐずり出す。当然だ。今日にはあの高原の家に帰っているはずだった。
決して綺麗な家ではないが、ここよりもずっと温かい家だった。
「ごめん、フィメロ……俺のせいだ。俺が、街に行こうなんて言わなければ……」
言わなければ、今も平穏な日々を過ごすことができたのに。
小さな妹の身体をいっぱいに抱き締める。
「俺が、お兄ちゃんがフィメロを守るから。絶対に二人で家に帰ろう」
「ブレイズ、フィメロ。ギンバルロッソに行く迎えが来たぞ」
「はい。リッカ、またね」
「もう行っちゃうの?」
リッカが寂しそうにしている。せっかくできた友人と別れるのが惜しいのはフィメロも同じだった。
「おにぃちゃん、リッカとまた会える?」
「父さんと母さんに会えたら、またここに来よう。そうしたら会えるよ」
「ん……リッカ、またね」
フィメロと手を繋ぎ、ゲイツ達の待つ玄関へ向かった。扉の先にいるのは金属を全身に纏った、少し怖い人達だった。
「確かに、カーネリアの子供に違いないな」
一番前にいた衛兵がブレイズとフィメロを見下ろし頷く。その彼にゲイツが疑わしそうに尋ねた。
「ちゃんと約束は守っていただけるのですよね?」
「もちろん、報酬はきっちり払わせていただく。では行こうか。ついて来い」
二人の周りを衛兵が囲み、どこかへと歩き出す。不安に押しつぶされそうなブレイズが振り返ると、ゲイツが玄関の扉を閉めるところだった。
(本当に大丈夫かな……)
フィメロも衛兵達の重苦しい空気に押され、表情が強張っている。
「あ、あの、ギンバルロッソまで送ってくれるんだよね?」
「そうだ」
「俺達、両親を探してて……母さんは俺と妹によく似てるんだ。俺達に似た女の人、見かけてない?」
ブレイズが尋ねると、前を歩く衛兵が少しだけブレイズを振り返った。
「……両親ならギンバルロッソに行けば会えるはずだ」
「本当?」
よかった。両親はギンバルロッソにいたのだ。一安心したブレイズはもう何も疑わずに衛兵の後をついて行く。
活気づいた街に無愛想な衛兵の集団は異様な光景として人々の目に写る。
「一体なんだい? 戦争は終わったってのに」
「子供を連れてないか?」
「どうして子供なんか……魔法使いの子供か?」
「あの目の色……カーネリアの魔法使いじゃないか?」
「ああ、今の“管理者”もうすぐが死にそうだって話だったよな」
ヒソヒソと話す声はブレイズの耳にはほとんど届かない。背の高い大人達が壁のようにぐるりと囲んでいるせいだ。
「乗れ。荷物は全てこちらで預からせてもらう」
何か言う間もなく背負っていた荷物を奪われる。半ば押し込まれるようにして乗せられたのは鉄の籠だった。
「お、おにぃちゃん」
「大丈夫だ、フィメロ」
フィメロを抱き寄せ、二人で縮こまって座る。格子の嵌められた小さな窓があるだけで、あとは何もない。
籠が揺れる。どうやら走り出したらしい。
「おにぃちゃん、どこに連れてかれるの?」
「ギンバルロッソだよ。そこに、父さんと母さんがいるんだ」
「ほんとう?」
「うん……」
薄暗い鉄籠の中でどれくらい揺られていただろうか。何度か扉が開き、食事を与えられたり用を足す機会を与えられたりした。時間は分からないが、二回、格子の外に夜空を見た。
「降りろ」
扉が開くなりそう言われた。ギンバルロッソに着いたのだろうか。眩しさに目を細めながら、ブレイズとフィメロが籠から降りる。
そっと振り返ると、鉄の籠を引きずっていたのは仮面を付けた四頭の黒い馬だった。
「ついて来い」
また周りを囲まれて歩かされる。ギンバルロッソに着いたのなら、今度はどこへ連れて行かれるのか。
(父さんと母さんの所へ連れて行ってくれる、とか? でも、そんな感じじゃない……)
前方にそびえ立つのは黒い建物。よくフィメロに読み聞かせる絵本に出てくる城に似ている。しかし、絵本とは違い随分と禍々しさを纏っている。
一行はその中へと入る。ブレイズとフィメロは懸命について行くだけだ。
「神官長、カーネリアの子供を連れて来ました」
「ふむ。その目を見る限り間違いなさそうですね。ついて来なさい」
銀髪の男性が先を歩き、その後をついて行くように促される。
「ここまでで結構。君達は下がりなさい」
「はっ」
石畳の長い回廊の手前で一度立ち止まる。どうやらここからはこの男性と兄妹だけで向かうようだ。
いそいそと後ろを歩くブレイズ達に彼は何も話しかけない。回廊の先は鍵のかかった扉。そこを潜るともう一つ扉。さらにその先には螺旋状の階段があり、しばらく昇ったのち男性はまた一つ扉を開いた。
「ここが、今日から君達が暮らす部屋です」
「えっ」
急にそんなことを言われれば焦る。今日からここで暮らす? 意味が分からない。
「これも必要でしたね。」
手渡されたのは透明な石がはめ込まれた首輪。カラーが付けていたものと全く同じものだった。
「え、これ、」
「魔法使いは魔法石が無いと魔法が使えませんから」
「魔法使いって、俺とフィメロが?」
「他に誰が。君達二人はギンバルロッソが抱える管理者、カーネリアの血縁です」
そう告げられるまで、ブレイズは自分達が魔法使いの家系だということを知らなかった。
頭が全く追いつかない。魔法使い? 自分達が?
「管理者はもうすぐ冥府へ発たれます。君達には次の管理者を選定する、選定の儀へ参加してもらいます」
「まっ、待ってよ、俺達は父さんと母さんを探しに来ただけで……それに、父さんと母さんがギンバルロッソにいるって聞いたから、」
「そう言った方が君達が大人しくついてくると考えたのでしょう。抵抗されては面倒ですから」
「俺達を騙したのか!?」
「騙すも何も、長く帰って来ないのなら君達の両親は先の戦争で既に亡くなられているのでは? いくらカーネリアの血筋といえど、母なる石の加護が無くてはただの魔法使いですから」
「な……」
両親が既に死んでいる。根拠も無しにそんなことを言われて、どうして怒らずにいれるだろうか。
「父さんと母さんが死んでるだなんて、勝手なこと言うな!!」
「その可能性が高いというだけです。あの戦争では多くの魔法使いが盾の役目を果たし、兵力が削れるのを防ぎましたから。戦勝に貢献できたのだから、誇るべきことでしょう」
家族が死んだことを誇れだなんてどうかしている。怒りに任せて詰め寄ろうとしたブレイズの服を誰かが引っ張った。
「おにぃちゃん、おとーさんとおかーさん、死んじゃったの?」
不安に揺れる妹の目。その目を見たら怒りなど飛び、ブレイズはフィメロをぎゅっと抱き締めた。
「違う。二人とも死んでなんかない。死んでなんか……」
「死んじゃったから、帰ってこないの?」
「違うよフィメロ。きっと忙しいだけなんだ」
「おかーさん死んじゃうの、やだぁああ」
ぽろぽろとフィメロが涙を零す。その様子を神官長と呼ばれた男性は無表情で眺めるだけだった。それどころか、呆れたように息を吐く。
「儀式まではまだ期間があります。それまで、他の子達と魔法の勉強でもしていてください」
うんざりしたようにそう言い残すと、彼は階段を降りていった。フィメロの背中を擦りながら、ブレイズはその姿が見えなくなるまで睨みつけた。
与えられたのは泊めてもらったゲイツの家よりさらに簡素な部屋だった。子供二人並んだだけでいっぱいなベッド、薄い布団、ガタついた机。シャワールームも扉一枚隔ててシャワーが一つあるだけだ。
「おうち帰りたいよお」
「…………そうだよな」
ここまで一度も「帰りたい」とは言わなかったフィメロがとうとうぐずり出す。当然だ。今日にはあの高原の家に帰っているはずだった。
決して綺麗な家ではないが、ここよりもずっと温かい家だった。
「ごめん、フィメロ……俺のせいだ。俺が、街に行こうなんて言わなければ……」
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