42 / 63
Ⅴ章
42話 初戦:ロゼアリアvsリエン
しおりを挟む
「──すみません、ロゼアリア殿。しかし僕も、負けるわけにはいかないので」
「っ、私達の勝利を願ってくれるんじゃなかったの?」
リエンの方が速かった。的確に首を狙いに来た剣を、すんでのところで受け止める。ギリギリと刃同士の擦れる音が二人の間で紡がれる。
「それも本心です」
一度剣が離れ、けれどそれ以上間合いが遠のくことはなかった。
「ですが、僕にも僕の目的がありますから」
キン、と甲高い音を立て、ロゼアリアがリエンの剣を受け止める。ここは完全にリエンの間合い。優勢を取り戻すには、今一度距離を取らなければ。当然リエンはそれを許さず、彼の右の剣が常にロゼアリアの剣と交わっている。左の剣は死角を狙い、その対応も迫られていた。
「僕がザジャに帰って来たのは、皇位継承戦のためです。兄王殿下や姉王殿下を下して皇帝を目指す者が、他国の武人に負けるわけにはいかない」
そこにあるのは、この決闘への想いではなかった。彼が見据えているのはそのずっと先だ。
距離を、距離を取らなければ。“安全な殻”は賭けに出た時点で消え失せた。あの一太刀を防がれた時点で、一番勝率の高い短期決戦は潰えた。完全にリエンの間合いに囚われ、先ほどまでの優勢はもはや無い。
(追撃が早すぎるっ……!)
退いた分だけ追い詰められる。完全に形成が逆転した。
リエン本人からは、相変わらず感情を感じない。淡々と、しかし容赦無くこちらの急所を狙ってくるそれは、暗殺者の動きだった。
殺気が放たれるのはその二つの切っ先からだった。何度止めても、それが濁ることはなく。むしろ一層研ぎ澄まされていくのを感じる。
本物の殺気。それが、リエンから自分に向けられている。
「ザジャに帰ってくる直前まで、僕はシュヴダニアにある暗殺ギルドに所属していました」
剣先が睫毛を掠める。その直後に、別の角度から鋭い突きが迫る。
こちらを殺めようとする者に対し、「勝ちたい」では勝てないことにロゼアリアも気づいていた。
しかし。
自分には、リエンに殺気を向ける理由が無い。そもそも、誰かに対してその命を奪おうとしたことが無い。騎士の基本は制圧。この剣は守るための剣だ。誰かを殺めるための剣じゃない。
短剣が二の腕を皮膚まで裂き、赤い線が滲む。
首、心臓、腹、太腿。躊躇いなく狙われる急所を守るのに精一杯だ。一つを防いだとて、すぐさまもう一つが襲いかかる。
「っ、」
頬の真横を銀筋が過ぎ、髪が幾本か宙に舞った。腕や足の切り傷がピリピリと痛む。
「どうしましたかロゼアリア殿。先ほどよりも些か動きが鈍くなっていますよ」
「はぁっ、はぁっ……」
呼吸が乱れるロゼアリアに対し、リエンは未だ余裕があった。
こちらも殺す気でかからなければリエンには勝てない。だが、友人に殺意を向けるなんて真似はロゼアリアにはできなかった。
「僕に勝ちを譲るつもりですか? それなら、降参を告げてください。僕とて、これ以上貴女に刃を向けたいわけではありませんから」
きっとそう出来れば楽なのだろう。殺意に対し殺意を返せない時点で勝ち筋は絶たれた。それこそ息の根を止めでもしない限り、リエンは負けを認めない。
だがそれは、ロゼアリアが勝負を放棄する理由にはならなかった。
元はと言えばザジャが二国に協力するための勝負。ラウニャドールから世界を救うための勝負。
騎士の剣は守るためにある。
今ここで勝負を放棄すればそれは、マヴァロが、グレナディーヌが、ラウニャドールの脅威に呑まれるのを黙認することと同じだ。
「……いいえ」
ロゼアリアがぎゅっと剣を握り直した。輝くブルージルコンが、リエンの真っ黒な瞳を真正面から見返す。
「降参なんてしない。私は絶対に貴方に勝つ」
それに、全力を尽くさず舞台から降りるのは相手に対し失礼だ。
「……そうですか。ならば、僕も本気を出すのが礼儀ですね」
両者が同時に踏み込む。もう観客の姿は目に入っていなかった。今この瞬間、この世界にはロゼアリアとリエンのただ二人だけしか存在していない。
リエンの双剣は常に動きを止めない。それなら、片方は捨てだ。
(命に関わる場合は止められるし、治癒を扱う魔法使いもいる。死ななければ、良いのよ)
最悪腕の一本や二本が潰れたとて、アルデバランが義手をくれるだろう。そんなところまで考えて、ロゼアリアは、ふ、と笑みを零した。たった一瞬のその表情にリエンが眉をひそめる。
笑顔を浮かべる余裕など、ロゼアリアにはもう無いはずなのに。
距離を詰めればリエンが優勢だった。双剣のとめどない斬撃に、ロゼアリアは防御に徹するしかなくなる。しかしロゼアリアが捨て身覚悟でさらに距離を詰めて来たら?
「くっ……!」
双剣の自由が効かず、リエンが奥歯を噛み締める。
腕が裂かれるのも顧みずにロゼアリアが踏み込む。リエンの左腕を自身の肩で押し上げ、封じる。傷口が痛い。熱い。けれど動きを止めるに至らない。
片方を封じてしまえば双剣に意味は無い。ゼロ距離を保ち、リエンの動きを妨害する。
今度はリエンが距離を取ろうとした。このままでは殺気を向けられない。双剣を取り戻そうと後ろへ下がる。すかさずロゼアリアがそれを追う。
彼女が踏み込んできたところをリエンの右手の剣が突き、ロゼアリアはそれを左手で防いだ。掌から甲までを短剣が貫くのも厭わず、続け様に迫る次の短剣を剣で受け止める。金属同士の擦れる音が響いた刹那、ロゼアリアはリエンへと身体を突き込み、剣の柄に体重を乗せて彼の鳩尾を打った。
「がはっ、あっ、」
たまらずリエンが膝をつく。それをロゼアリアは待たない。左手はもう使えない。右手だけで剣を握り、その柄でリエンの手首を狙う。あくまで狙うのは武器、彼の戦い方であって、リエンそのものじゃない。
だが、その前にリエンが右手の短剣を投げ捨てた。それを認識すると同時に脇腹に鋭い痛みが走る。彼のもう一方の剣がロゼアリアの腹部を切り裂いていた。
ロゼアリアがよろめき、力の入らない左手で腹部を押さえる。傷口という傷口が脈打ち、心臓がいくつもあるようだった。
まだよろめきながら、リエンがもう一方の短剣も捨てた。そしてどこからともなく取り出した、別の短剣。今まで使っていた物と違い、それはすっと真っ直ぐに伸びた剣身をしていた。
(また、別の武器……)
一体いくつ戦い方を持っているのだろう。ゆっくりとこちらへ歩みを進めるリエンの目には、冷たい光が宿っていた。
「言ったでしょう。シュヴダニアで暗殺ギルドに属していたと。なぜか分かりますか? 将軍の座を持たない僕が、戦歴を持たない僕が兄王や姉王に勝つには、この道を進む他なかったからですよ」
腹部を押さえたまま、ロゼアリアがリエンを見つめる。頬の傷痕など比べ物にならないほど、彼女は痛々しい姿をしていた。
「血を流しすぎです。これ以上は貴女を殺してしまいますよ。どうか、降参していただけませんか」
ロゼアリアに対し、リエンはさほど重傷を負っていない。彼の言う通り、これ以上戦い続けてもロゼアリアが不利になるのは明らかだった。それでも、ロゼアリアは口元を吊り上げる。
「……絶対に嫌。勝つって言ったでしょ」
再び、両者が同時に踏み込む。剣と剣が、意地と意地が激しくぶつかる打ち合い。一体どこにそんな体力を隠し持っているのか、手負いであってもロゼアリアの動きは衰えなかった。その気迫にリエンがたじろぎを見せるほど。
リエンの剣がロゼアリアの皮膚を裂く。もう幾度目か分からない。
「ロゼアリア殿! 本当に貴女を殺してしまいます!!」
「そうすればいい。それができるのなら!!」
狂気すら感じさせた。心臓を突き刺そうとする相手に、その心臓を見せつけてくる者がどこにいる。
この時たしかに、「勝ちたい」という思いが殺意を超えるのをリエンは感じていた。
「っ、私達の勝利を願ってくれるんじゃなかったの?」
リエンの方が速かった。的確に首を狙いに来た剣を、すんでのところで受け止める。ギリギリと刃同士の擦れる音が二人の間で紡がれる。
「それも本心です」
一度剣が離れ、けれどそれ以上間合いが遠のくことはなかった。
「ですが、僕にも僕の目的がありますから」
キン、と甲高い音を立て、ロゼアリアがリエンの剣を受け止める。ここは完全にリエンの間合い。優勢を取り戻すには、今一度距離を取らなければ。当然リエンはそれを許さず、彼の右の剣が常にロゼアリアの剣と交わっている。左の剣は死角を狙い、その対応も迫られていた。
「僕がザジャに帰って来たのは、皇位継承戦のためです。兄王殿下や姉王殿下を下して皇帝を目指す者が、他国の武人に負けるわけにはいかない」
そこにあるのは、この決闘への想いではなかった。彼が見据えているのはそのずっと先だ。
距離を、距離を取らなければ。“安全な殻”は賭けに出た時点で消え失せた。あの一太刀を防がれた時点で、一番勝率の高い短期決戦は潰えた。完全にリエンの間合いに囚われ、先ほどまでの優勢はもはや無い。
(追撃が早すぎるっ……!)
退いた分だけ追い詰められる。完全に形成が逆転した。
リエン本人からは、相変わらず感情を感じない。淡々と、しかし容赦無くこちらの急所を狙ってくるそれは、暗殺者の動きだった。
殺気が放たれるのはその二つの切っ先からだった。何度止めても、それが濁ることはなく。むしろ一層研ぎ澄まされていくのを感じる。
本物の殺気。それが、リエンから自分に向けられている。
「ザジャに帰ってくる直前まで、僕はシュヴダニアにある暗殺ギルドに所属していました」
剣先が睫毛を掠める。その直後に、別の角度から鋭い突きが迫る。
こちらを殺めようとする者に対し、「勝ちたい」では勝てないことにロゼアリアも気づいていた。
しかし。
自分には、リエンに殺気を向ける理由が無い。そもそも、誰かに対してその命を奪おうとしたことが無い。騎士の基本は制圧。この剣は守るための剣だ。誰かを殺めるための剣じゃない。
短剣が二の腕を皮膚まで裂き、赤い線が滲む。
首、心臓、腹、太腿。躊躇いなく狙われる急所を守るのに精一杯だ。一つを防いだとて、すぐさまもう一つが襲いかかる。
「っ、」
頬の真横を銀筋が過ぎ、髪が幾本か宙に舞った。腕や足の切り傷がピリピリと痛む。
「どうしましたかロゼアリア殿。先ほどよりも些か動きが鈍くなっていますよ」
「はぁっ、はぁっ……」
呼吸が乱れるロゼアリアに対し、リエンは未だ余裕があった。
こちらも殺す気でかからなければリエンには勝てない。だが、友人に殺意を向けるなんて真似はロゼアリアにはできなかった。
「僕に勝ちを譲るつもりですか? それなら、降参を告げてください。僕とて、これ以上貴女に刃を向けたいわけではありませんから」
きっとそう出来れば楽なのだろう。殺意に対し殺意を返せない時点で勝ち筋は絶たれた。それこそ息の根を止めでもしない限り、リエンは負けを認めない。
だがそれは、ロゼアリアが勝負を放棄する理由にはならなかった。
元はと言えばザジャが二国に協力するための勝負。ラウニャドールから世界を救うための勝負。
騎士の剣は守るためにある。
今ここで勝負を放棄すればそれは、マヴァロが、グレナディーヌが、ラウニャドールの脅威に呑まれるのを黙認することと同じだ。
「……いいえ」
ロゼアリアがぎゅっと剣を握り直した。輝くブルージルコンが、リエンの真っ黒な瞳を真正面から見返す。
「降参なんてしない。私は絶対に貴方に勝つ」
それに、全力を尽くさず舞台から降りるのは相手に対し失礼だ。
「……そうですか。ならば、僕も本気を出すのが礼儀ですね」
両者が同時に踏み込む。もう観客の姿は目に入っていなかった。今この瞬間、この世界にはロゼアリアとリエンのただ二人だけしか存在していない。
リエンの双剣は常に動きを止めない。それなら、片方は捨てだ。
(命に関わる場合は止められるし、治癒を扱う魔法使いもいる。死ななければ、良いのよ)
最悪腕の一本や二本が潰れたとて、アルデバランが義手をくれるだろう。そんなところまで考えて、ロゼアリアは、ふ、と笑みを零した。たった一瞬のその表情にリエンが眉をひそめる。
笑顔を浮かべる余裕など、ロゼアリアにはもう無いはずなのに。
距離を詰めればリエンが優勢だった。双剣のとめどない斬撃に、ロゼアリアは防御に徹するしかなくなる。しかしロゼアリアが捨て身覚悟でさらに距離を詰めて来たら?
「くっ……!」
双剣の自由が効かず、リエンが奥歯を噛み締める。
腕が裂かれるのも顧みずにロゼアリアが踏み込む。リエンの左腕を自身の肩で押し上げ、封じる。傷口が痛い。熱い。けれど動きを止めるに至らない。
片方を封じてしまえば双剣に意味は無い。ゼロ距離を保ち、リエンの動きを妨害する。
今度はリエンが距離を取ろうとした。このままでは殺気を向けられない。双剣を取り戻そうと後ろへ下がる。すかさずロゼアリアがそれを追う。
彼女が踏み込んできたところをリエンの右手の剣が突き、ロゼアリアはそれを左手で防いだ。掌から甲までを短剣が貫くのも厭わず、続け様に迫る次の短剣を剣で受け止める。金属同士の擦れる音が響いた刹那、ロゼアリアはリエンへと身体を突き込み、剣の柄に体重を乗せて彼の鳩尾を打った。
「がはっ、あっ、」
たまらずリエンが膝をつく。それをロゼアリアは待たない。左手はもう使えない。右手だけで剣を握り、その柄でリエンの手首を狙う。あくまで狙うのは武器、彼の戦い方であって、リエンそのものじゃない。
だが、その前にリエンが右手の短剣を投げ捨てた。それを認識すると同時に脇腹に鋭い痛みが走る。彼のもう一方の剣がロゼアリアの腹部を切り裂いていた。
ロゼアリアがよろめき、力の入らない左手で腹部を押さえる。傷口という傷口が脈打ち、心臓がいくつもあるようだった。
まだよろめきながら、リエンがもう一方の短剣も捨てた。そしてどこからともなく取り出した、別の短剣。今まで使っていた物と違い、それはすっと真っ直ぐに伸びた剣身をしていた。
(また、別の武器……)
一体いくつ戦い方を持っているのだろう。ゆっくりとこちらへ歩みを進めるリエンの目には、冷たい光が宿っていた。
「言ったでしょう。シュヴダニアで暗殺ギルドに属していたと。なぜか分かりますか? 将軍の座を持たない僕が、戦歴を持たない僕が兄王や姉王に勝つには、この道を進む他なかったからですよ」
腹部を押さえたまま、ロゼアリアがリエンを見つめる。頬の傷痕など比べ物にならないほど、彼女は痛々しい姿をしていた。
「血を流しすぎです。これ以上は貴女を殺してしまいますよ。どうか、降参していただけませんか」
ロゼアリアに対し、リエンはさほど重傷を負っていない。彼の言う通り、これ以上戦い続けてもロゼアリアが不利になるのは明らかだった。それでも、ロゼアリアは口元を吊り上げる。
「……絶対に嫌。勝つって言ったでしょ」
再び、両者が同時に踏み込む。剣と剣が、意地と意地が激しくぶつかる打ち合い。一体どこにそんな体力を隠し持っているのか、手負いであってもロゼアリアの動きは衰えなかった。その気迫にリエンがたじろぎを見せるほど。
リエンの剣がロゼアリアの皮膚を裂く。もう幾度目か分からない。
「ロゼアリア殿! 本当に貴女を殺してしまいます!!」
「そうすればいい。それができるのなら!!」
狂気すら感じさせた。心臓を突き刺そうとする相手に、その心臓を見せつけてくる者がどこにいる。
この時たしかに、「勝ちたい」という思いが殺意を超えるのをリエンは感じていた。
0
あなたにおすすめの小説
あなたが後悔しても、私の愛はもう戻りません
藤原遊
恋愛
婚約者のアルベルトは、優しい人だった。
ただ――いつも、私より優先する存在がいただけで。
「君は分かってくれると思っていた」
その一言で、リーシェは気づいてしまう。
私は、最初から選ばれていなかったのだと。
これは、奪われた恋を取り戻す物語ではない。
後悔する彼と、もう戻らないと決めた私、
そして“私を選ぶ人”に出会うまでの、静かな恋の終わりと始まりの物語。
はじめまして、私の知らない婚約者様
有木珠乃@『ヒロ弟』コミカライズ配信中
ファンタジー
ミルドレッド・カーマイン公爵令嬢は突然、学園の食堂で話しかけられる。
見覚えのない男性。傍らには豊満な体型の女性がいる。
けれどその女性から発せられた男性の名前には、聞き覚えがあった。
ミルドレッドの婚約者であるブルーノ王子であることを。
けれどミルドレッドの反応は薄い。なぜなら彼女は……。
この世界を乙女ゲームだと知った人々による、悪役令嬢とヒロイン、魔女の入れ替え話です。
悪役令嬢を救いたかったはずなのに、どうしてこんなことに?
※他サイトにも掲載しています。
ため息ひとつ――王宮に散る花びらのように
柴田はつみ
恋愛
「離縁を、お願いしたいのです」
笑顔で、震えずに、エレナはそう言った。
夫は言葉を失った。泣いてくれれば、怒ってくれれば、まだ受け止め方があった。しかしあの静けさは、エレナがもう十分に泣き終わった後の顔だと、ヴィクトルにはわかった。
幼なじみと結ばれた三年間。すれ違いは静かに始まり、深紅のドレスの令嬢によって加速した。ため息を飲み込み、完璧な微笑みを保ち続けた公爵夫人が、最後に選んだのは――。
王宮に散る花びらのような、夫婦の崩壊と再生の物語。
旦那様、離婚しましょう ~私は冒険者になるのでご心配なくっ~
榎夜
恋愛
私と旦那様は白い結婚だ。体の関係どころか手を繋ぐ事もしたことがない。
ある日突然、旦那の子供を身籠ったという女性に離婚を要求された。
別に構いませんが......じゃあ、冒険者にでもなろうかしら?
ー全50話ー
短編)どうぞ、勝手に滅んでください。
黑野羊
恋愛
二度も捨てられた聖女です。真実の愛を見つけたので、国は救いません。
あらすじ)
大陸中央にあるルオーゴ王国で、国を守る結界を維持してきた聖女ロザリア。
政略のため王太子と婚約していた彼女は、突如『真の聖女』が現れたとして婚約を破棄され、聖女の座を追われてしまう。さらに、代わりに婚姻しろと命じられた聖騎士からも拒絶され、実家にも見捨てられたロザリアは、『最果ての修道院』へと追放された。
けれど彼女はそこで、地位や栄光、贅沢などとはほど遠い、無条件に寄り添ってくれる『真実の愛』と穏やかな日々を手にいれる。
やがて聖女を失った王国は、崩壊へ向かっていき――。
ーーー
※カクヨム、なろうにも掲載しています
「その気になれない」と婚約破棄したあなたの、話を聞く必要がありますか?
さんけい
恋愛
国境を守るために結ばれた婚約を、侯爵家の令息は「その気になれない」という身勝手な理由で壊した。しかも婿入りする立場でありながら、愛人を認めろとまで言い出して――。
侮られ、傷つきながらも、伯爵家の跡取り娘エーディアは立ち止まらない。父とともに次の手を打ち、地に足のついた堅実な男ユリウスと出会い、領地と未来を少しずつ立て直していく。
一方、婚約を軽んじた元婚約者は、家にも王都にも見限られ、じわじわと立場を失っていく。
これは、誰かに苦しみを背負わせようとした男が自滅し、自分の足で立つ女が静かに幸福をつかむ、国境領ざまあ婚約破棄譚。
「がっかりです」——その一言で終わる夫婦が、王宮にはある
柴田はつみ
恋愛
妃の席を踏みにじったのは令嬢——けれど妃の心を折ったのは、夫のたった一言だった
王太子妃リディアの唯一の安らぎは、王太子アーヴィンと交わす午後の茶会。だが新しく王宮に出入りする伯爵令嬢ミレーユは、妃の席に先に座り、殿下を私的に呼び、距離感のない振る舞いを重ねる。
リディアは王宮の礼節としてその場で正す——正しいはずだった。けれど夫は「リディア、そこまで言わなくても……」と、妃を止めた。
「わかりました。あなたには、がっかりです」
微笑んで去ったその日から、夫婦の茶会は終わる。沈黙の王宮で、言葉を失った王太子は、初めて“追う”ことを選ぶが——遅すぎた。
【短編】『待つ女』をやめたら、『追われる女』になりました
あまぞらりゅう
恋愛
婚約者の王太子を、いつも待ち続けてきたシャルロッテ侯爵令嬢。
だがある日、彼女は知ってしまう。彼には本命の恋人がいて、自分のことを都合よく放置していただけなのだと。
彼女が待つのをやめた瞬間、追ってきたのは隣国の皇太子だった。
※覚えやすさや分かりやすさを重視しているので、登場人物の名前は「キャラクター名+身分表記」にしています
★小説家になろう2026/1/29日間総合8位異世界恋愛7位
★他サイト様にも投稿しています!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる