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新たな日々【6】
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お義母さまとのお出かけの帰り道。
「アイラちゃん。今日は私の我儘に付き合ってくれてありがとう。お陰で楽しかったわ。また一緒にお出かけしましょうね」
「はい。お義母さま。今度は、私がお出かけの計画を立てておきますね。有名なお菓子屋さんを知っているんです」
「あら。それじゃ、頼もうかしら。いつでも誘って構わないからね」
「任せてください」
馬車が屋敷に着くと、お義母さまはーー。
「またね。私の可愛い娘」
そう言って、頬にキスすると帰って行かれた。
その夜、アイラは夢を見た。
お義母さまが本当のお母さまになった夢。
夢の中の私は、今日以上にお義母さまに甘えていて、その度に頭を撫でてもらったり、キスを貰っている。
とっても幸せな夢。
ところが、途中で夢が変わってしまう。
暗闇の中で、私は誰かに手を引かれ、走っていている。二人は追われて逃げているのか、状態は全くわからない。
周りにいる蛍が、私たちの行く先を照らしているけれど、彼の顔だけは見えなかった。
貴方は誰?私をどこに連れて行くの?
私は夢の中で、無我夢中で走っていた。
その先には、真っ白な光。
私たちは光に飲み込まれて、意識は途絶えた。
何処からか、遠くでメアリの声が聞こえる。
おくさま、奥様…。
思い瞼を開けると、目の前には心配そうな顔をしているメアリ。
昨日もお義母さまも心配そうな顔をしていた。みんなそんな顔をして、どうしたのかしら。
「…メアリ?どうしたの?」
「就寝中申し訳ございません。あまりにも魘されていたご様子でしたので、起こさせて頂きました」
「ありがとう。そんなに魘されていたの?」
「はい。とても」
「そう…。よくわからない夢を見たわ。過去なのか未来なのか。それとも、私のやりたい事なのか…。とにかく謎だらけな夢」
「…そうだったのですか。奥様、温かいお飲み物でもお持ちしましょうか」
「ありがとう。ごめんね」
「いいえ」
メアリが部屋から出て行くと、また、ごろんと横になった。
目を開けたまま、天井を見つめる。
…本当に謎だらけな夢だった。
あれは過去?それともこれから起こること?
自分には、未来予知なんていう立派な能力は無かったはずだが、これは一体どういうことだろう。
何かのメッセージなのだろうか。
起き抜けに難しいことを考えたからか、夢を見た日から数日間、アイラは知恵熱を出して寝込むことになる。
謎を残して…。
「アイラちゃん。今日は私の我儘に付き合ってくれてありがとう。お陰で楽しかったわ。また一緒にお出かけしましょうね」
「はい。お義母さま。今度は、私がお出かけの計画を立てておきますね。有名なお菓子屋さんを知っているんです」
「あら。それじゃ、頼もうかしら。いつでも誘って構わないからね」
「任せてください」
馬車が屋敷に着くと、お義母さまはーー。
「またね。私の可愛い娘」
そう言って、頬にキスすると帰って行かれた。
その夜、アイラは夢を見た。
お義母さまが本当のお母さまになった夢。
夢の中の私は、今日以上にお義母さまに甘えていて、その度に頭を撫でてもらったり、キスを貰っている。
とっても幸せな夢。
ところが、途中で夢が変わってしまう。
暗闇の中で、私は誰かに手を引かれ、走っていている。二人は追われて逃げているのか、状態は全くわからない。
周りにいる蛍が、私たちの行く先を照らしているけれど、彼の顔だけは見えなかった。
貴方は誰?私をどこに連れて行くの?
私は夢の中で、無我夢中で走っていた。
その先には、真っ白な光。
私たちは光に飲み込まれて、意識は途絶えた。
何処からか、遠くでメアリの声が聞こえる。
おくさま、奥様…。
思い瞼を開けると、目の前には心配そうな顔をしているメアリ。
昨日もお義母さまも心配そうな顔をしていた。みんなそんな顔をして、どうしたのかしら。
「…メアリ?どうしたの?」
「就寝中申し訳ございません。あまりにも魘されていたご様子でしたので、起こさせて頂きました」
「ありがとう。そんなに魘されていたの?」
「はい。とても」
「そう…。よくわからない夢を見たわ。過去なのか未来なのか。それとも、私のやりたい事なのか…。とにかく謎だらけな夢」
「…そうだったのですか。奥様、温かいお飲み物でもお持ちしましょうか」
「ありがとう。ごめんね」
「いいえ」
メアリが部屋から出て行くと、また、ごろんと横になった。
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…本当に謎だらけな夢だった。
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自分には、未来予知なんていう立派な能力は無かったはずだが、これは一体どういうことだろう。
何かのメッセージなのだろうか。
起き抜けに難しいことを考えたからか、夢を見た日から数日間、アイラは知恵熱を出して寝込むことになる。
謎を残して…。
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