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【シャーロット視点】
しおりを挟む私の夜会のエスコートはもちろんセディーよ。あの女はセディーに見向きもされずに毎回ケイレブにお願いしてたみたいだし。
ドレスは光沢のある黄色。ゲームの隠しルート通りに大胆にスリットを入れたチャイナドレス風よ。胸元は大きく開けて谷間を強調。ほら、私の魅力にみんな釘付け!
ルード様!どこ!?私はここよ!一目見て私に恋して!!
いたあ!!
純白の髪に金の瞳。神秘的な麗しい美貌!セディーもかっこいいけど、ルード様は大人の魅力!フェロモンダダ漏れで顔の作りだけならあのエマより整ってるわ!
「ルードさまあ!!」
セディーの腕を放してルード様の元に突進する
「ルード様!はじめまして!!私はシャーロットです!」
「Είστε ο πρωταγωνιστής στο Βαλς του καλοκαιρινού ουρανού και του φεγγαριού?」
「え」
「Η πριγκίπισσά μου είναι υπό τη φροντίδα σου, ηρωίδα.」
え……やだ…なに、それ……
「ごめんなさいルード様、私、言葉がわからないからルネライト語で話してください」
「Υποτίθεται ότι σας είχε πει η πριγκίπισσά μου να μελετήσετε, έτσι δεν είναι;」
ハア…とルード様が溜め息を吐く。なんで?どうして!?だって私はヒロインなのに。
「Κύριος.ρουντο(ルード様)」
「……ποιος είσαι(ああ?誰?)」
『エマの夫のセオドアと申します』
『ああ……あの噂の?』
えっ…よくわからない言葉でセディーが話しはじめたわ!?なに?宇宙語!?
『うちの姫が接待デビューの子だから優しくしてあげて…って言ってたけど、なんだアレ?』
『まあ色々と…ですね?』
『……チッ…まあいい、少しあっちで話そうか?』
ルード様は顎をしゃくるとセディーを連れて個室の方に……えっ、え……えええ!?なに!?これってBL!?
「ルード様!!」
私はルード様の腕にしがみついた。ムニュッと胸を押し付けるのも忘れない。どう?ムラムラしちゃうでしょ?これでセディーも落としたんだから!
「あちらで私とお話ししましょうっ?私、私……最近セディーに冷たくされて悲しくて……」
『……はあ?君たちの痴話喧嘩に巻き込まないでくれ』
「えっ……な、なに?怒ってるの?あっ…そう、そうね!言葉が通じないのはエマに…側妃にイジワルされたんですっ!ひどいんですよあの人!シリヤ語の教師は意地悪で訳わかんないのつけるし、通訳も付けてくれない。私…王太子妃なのにお金も無くて……このドレスも働いてやっと買ったんです…!」
『………セオドア殿、そちらの国では正妃が側妃を貶めるのが普通なのかな?仮にも私の従兄弟姪だぞ?』
『ああ…はあ……まあ、なんというか』
セディーが困ったように笑う。なに?どうしたの?なんで怒り出したの!?
「不愉快だ。私は部屋に帰らせて頂く」
「……!………っ???」
ええ!?なになに?ルネライト語話せるんじゃない!!不愉快ってなに!?私は悪くないわ!私にムラムラしないなんてルード様はホモなの!?セディーを部屋に連れ込めなかったから怒ってるの!?
私は悪くないわ!!!
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