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ルーカス・フェリエーラと妹からの祝福
しおりを挟むとにかく!ロゼマリアが起きて食事をしているというので部屋に急いだ。数名の侍女に囲まれて食事をしていたロゼマリアは俺を見てパアッと花が咲くように笑った。
「ル…ルーカス!お、おかえりなさい、ルーカス!あ、あのね、ご飯美味しいの!あったかくて、良い匂いで、それで……」
ぽろりとロゼマリアが涙を零す。
「ロゼ…!どうした、ロゼ?」
「ううん、あ…あのね………ご飯が美味しくて…」
「うん?」
「(ルーカスちゃん、ルーカスちゃん)」
コソコソっとクリセルダが耳打ちする。
「(あのね、この子、ずっと粗末なご飯しか食べられなかったみたいなの。体もとても痩せてるし……)」
「え……」
まさか栄養失調!?
なにやらかしてやがった糞公爵家!?正妻なんかブクブク太ってやがんだろう!!
ちらりとロゼマリアの食べているものを見る。……うん、ただの焼いた平パンと果物の砂糖煮だ。
「……うん、元気になったら…もっと美味しいものをいっぱい食べような?」
「…ん…うん…!うん…!」
泣きながらロゼマリアは果物の砂糖煮と平パンを平らげた。それから俺とアレクシス様がいるのに今更気付いたように口元のパン屑とかボサボサの髪とかチェックしてる。あー、可愛い。
「あ…あの、ね、ルーカス」
「うん」
「け……」
け?
「結婚おめでとう!」
「あっ、ウ…ウン…」
めでたいのかなあ…。いや、ロゼマリアを守れる権力者との結婚だ。しかもほぼ俺の意見が通る。うん、めでたいな。ロゼマリアは結婚というものに夢を持っているのか、俺とアレクシスを見て目を輝かせている。ロゼマリアの婚約者があの糞王太子でなければ、ロゼマリアにだって幸せな結婚ができていただろう。
いや、過去形にしてはいけない。貴族にこだわらなければ、国内にこだわらなければきっと理想の男がいるんだ!……いると良いなあ…。まあいなけりゃずっと俺と暮らすんだけど。そっちの方が俺的には嬉しいなあ。
「ルーカスはすごくカッコ良くなってるし、王弟殿下もすごくカッコいい!お似合いね!」
ロゼマリアの心からの祝福に、アレクシスが「なんだ、良い娘じゃないか」と笑う。悪人顔だけど。
「それでな、ロゼマリア」
「うん」
俺の真剣な顔に、ロゼマリアは少し表情を固くした。
「ロゼマリアはカーディナル公爵家から除籍された」
ひゅっとロゼマリアが息を呑む。
「王太子との婚約も、王太子有責で破棄」
破棄、と聞いてロゼマリアが心底安心したように息を吐いた。ああ、それほど嫌だったんだな。あの糞糞糞糞王太子。最も、カーディナル公爵家が今後あいつの支持を続けるとは限らない。続けるなら多分、あの王太子の恋人を養女にでもするだろう。だがそれだけでは甘い。
王太子が王太子であり続けるにはもはや理由がない。王太子はロゼマリアを、『獅子の瞳』を持つ王家の血を引く娘を娶るということが前提で、他家の支持を得ている。それほどまでに、この瞳の色は価値がある。……馬鹿馬鹿しい。
王太子とロゼマリアの婚約は、ロゼマリアが王太子に一目惚れをして強引に…と噂されていたが、ロゼマリアの表情を見ると情があったようには思えない。
「そこでだ。ロゼマリアが嫌じゃなければ、俺とアレクシス様の養女になってくれないか?」
「え……」
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