【７人の魔王 終】白の恋と、黒の愛

新世界にて 9

ユキとピンク頭が光の繭のようなものに覆われた後で一条にど突かれた。


「阿呆。お前はお安くないんだと何度言わせれば気がすむんだ」


どんどん俺の扱いがひどくなっていく。


「そうだよ椿！体を要求されたらどうするつもりだったの！？」


ない…。それはないぞ凛。

俺がピンク頭に頭を下げたことをしこたま叱られている間、隣でも「別れる、別れない」で修羅場が繰り広げられていた。深紅と紅葉、そしてその長男長女だ。


「だからこの関係は慈雨と合流するまでだと言ったでしょう？ハナとツキももう大きいんですから問題ないでしょう？」

「酷いお母さん！あたしたちを捨てるの！？」

「親父いいいいい！だからちゃんと捕まえとけって言ったじゃねえかッ！！」

「ふふ…深紅さんはロマンチストですねえ……自分のロマンに忠実で…そんなところも素敵ですよ」

「ではお別れですね？」

「いいえ？別れませんよ？」

「えええ…」


カオス。深紅ってサイコパスだなあと思ってはいたけどアレだ。マジで他人に共感しない奴だ。ユキの幸せしか考えてねえ。