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「うまい!もういっぱーい!!」
しおりを挟むさすがにアオイさんが嫁のために作った愛の巣にお邪魔するのは悪かろうと、ティティスがもう一つ家を作ってくれることになった。
『島』と呼ばれた場所に案内してもらうと、びっくりするくらい整備された陸地だった。海から上がってすぐの家がアオイさん家だろう。木と白い石でできた、どこか可愛らしい家だ。
「う!わあー!椰子の木だああああああ!!」
妹がはしゃぐ。よく見れば海辺には椰子の木。山手には色々な果実の実る広葉樹。不思議な場所だ。
「シャル、飲みたいなら取ってこい」
「ラジャー!!」
妹が椰子の木をスルスル登る。猿か。俺の妹はやっぱり猿か。まあアイツはドレス着てカーテシーしてるより、船の上でマストに登ってる方が可愛いが。
「えええ!?ひ…ひなこちゃん!?」
「マイエンジェル!?ああああ!やめるでござるよ!!足が!太腿が!!拙者、ハッスルしちゃって今晩ソロ活動しちゃうでござるよオオオオオオオオオオ!!」
妹の野生児っぷりに慌てるアオイさんとろりこん。だがロリコン殿下、テメエあとでシメる。
「お兄ちゃん取ってきたあ!!お兄ちゃんとみんなのぶんも!」
「よーしよし!えらいぞ!」
うちの妹、馬鹿殿下より可愛い。妹が取ってきた青い椰子の実を固定して……
「……よっ、と」
指で穴を開ける。
「ふぁっ!?」
「エッ!?」
「あらぁ?」
おい、なんだお前ら、その態度…。オウルの海の男なら普通だぞ?
「んっ……んっ、ん………………ぷはぁ!うまい!もういっぱーい!!」
「青汁じゃないから、マイエンジェル!?」
令嬢にあるまじき一気飲み。しかも兄が指で開けた穴に直接口を付けて。アオジルってなんだ、ロリコン?
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