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騎士クラリーチェ
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「な、なんてこった。シャフナが……」
シャロンちゃんを連れ、遠吠え亭に戻り、ブラガさんに事情を説明すると、ショックを受けたように俯いた。
シャフナさんはあのあと、騒ぎを聞きつけた騎士団によって捕縛され連行されていった。ていうかデイライトの騎士団って蒼翼騎士団っていうのね、知らなかった……と思う。どっかで聞いたかな?
「……詰所でシャロンちゃんの身体、確認してみたけれど、背中や腕、お腹にも痣があったわ」
被害者として騎士団の詰所に同行したシャロンちゃんに付き添ってくれたブレシアさん。
手当てをした彼女と一緒に戻ってきて、僕たちに報告してくれた。
「蒼翼騎士団はシャフナさんが、シャロンちゃんに対し、日常的な暴力を振るっていたと認定したわ。あと、彼女の言動もおかしかったわね……」
「……くそっ! どうして気付いてやれなかったんだ……!」
ドン、と机を叩くブラガさん。僕も同じ気持ちだけど、彼らのほうが一緒にいた期間は長いんだし、きっとずっと無念に思ってるよね。ブラインくんは両親の態度を見て不安そうに耳を揺らしている。
すると、今まで沈黙していたシャロンちゃんが口を開いた。
「みなさん……ご迷惑をかけて、本当にごめんなさい。わ、私が悪いんです。私がいい子になれないから……お母さんの言いつけを守れないから……」
ぽたぽたと雫を落とす彼女を、ブレシアさんがそっと抱きしめて「あなたは何も悪くないのよ……」と背中をさすってあげている。
まったくもって、その通りだ。シャロンちゃんが悪いわけあるか。
「あ、あの……それでお母さんは、どこへ行ったのでしょうか? 騎士団の方に連れて行かれたようですが……何も悪いことしてないですよね? ただちょっと、話をするだけですよね……?」
シャロンちゃんの縋るような視線に、僕たち大人はなんて言ったら良いのか言葉が出てこない。ここは僕が、と口を開きかけた時、ブラガさんが代わりに言ってくれた。
「シャフナはな、牢屋に入ったよ……」
「え、え? な、なんで」
「いいか、シャロン。シャフナは……お前のことを愛している。だけど、お前をたくさん叩いただろう? それはいけないことなんだ。頭の良いお前なら分かるはずだ」
「で、でも、私がっ」
「あなたが悪い悪くないに関わらず、デイライトの司法はシャフナさんをいったん隔離する判断を下したの。シャロンちゃん、お母さんは少し気が動転してるのよ。ずっと酷いご病気だったんだから、精神が安定していないのも無理ないわ」
「う、うぅ……」
「蒼翼騎士団は公正な連中だ。お母さんに理由もなく酷いことしないさ」
とブラガさんは言って『しまった』という顔をした。
「じ、じゃあ“理由”があったら、ひ、酷いことされちゃう、の……?」
「い、いや、それはだな」
シャロンちゃんの顔はどんどん青くなっていき、カタカタと震え始める。虚ろな目でお母さん、お母さん、と呟いている。
しどろもどろになるブラガさん。シャフナさんが鬼の形相で睨んでいる。あんまりブラガさんを責めないで上げて欲しい。こういう場面で適切な言葉を言うのって超難しいよ。
彼女をこのまんまにしておく訳にはいかない。何か安心させるようなことを言ってあげないと。具体的な内容で。
「シャロンちゃん、大丈夫だよ。僕が騎士団さんに話してくるから」
僕は彼女に視線を合わせて微笑む。
「け、ケイさんが……?」
「うん。騎士団さんに事情を話して、シャフナさんに優しくしてあげるように頼んでくる。だから、ね? 大丈夫さ」
「で、でも。騎士団の人たちはすごく怖いって、近所のおじちゃんたちが言ってました。すごく頼りになるけど、同時に悪を許さないって……」
「はっはっは。近所のおじちゃんたち普段から騎士団さんたちに睨まれることしてるのかもしれないよ? その点僕は大丈夫、清廉潔白な紳士だし、悪いことなんて一つもしてない。だから安心して?」
「……」
「シャロンちゃん、僕が君に嘘ついたことあった?」
「……無いです」
「うん。なら大丈夫だね! 安心して、お母さんが健康的に過ごせるよう騎士団さんたちに言ってくるから」
シャロンちゃんの頭を撫でると、彼女は泣き腫らした目に、また涙を浮かべ、抱きついてきた。
受け止めて守るように背中に手を回すと、僕の腕の中にすっぽり収まって、嗚咽を漏らし震えた。
小さくて、軽くてとても熱い身体だ。こんな細い身体にどれだけの苦労を背負い込んでいたのか。
セラミナより若い少女特有の匂いがぶわっと香り、種巣棒がぴくりと反応するが、空気を読んでくれたようで、それ以上は立ち上がらなかった。
「ケイさん、ケイさん……ごめんなさい、ありがとうございます……私、わたし、よく分からなくて……」
「……いいんだよ。よしよし……つらかったね」
「う、う゛ゔゔゔぅぁああぁ゛ぁぁっ……!」
シャロンちゃんは声を上げて泣いた。何か抑え込んでいたものが外れたかのように、すべてを投げ出して涙を流した。
僕の胸と首に顔を押し付けて、必死にしがみついて、縋るように声をあげた。
僕はそれを一つも逃さないように、彼女の優しくしっかりと抱きしめた。
ーー
「じゃ、ちょっと騎士団行ってくるよ。シャロンちゃんは、本当に預けてしまっても?」
シャロンちゃんは精神的にかなりの負担があったのか、泣き疲れて、気を失うように寝てしまったようだ。寝ながらもなかなか手を離してくれず、起こさないようにするのに苦労した。
その際に柔らかい部分が当たったのだけれど、歳の割に意外とあって、ちょっとどきっとした。
「ああ、任せろ。シャロンはシャフナの娘。俺たちの家族みたいなもんだ。責任をもって預かる」
「ケイさん、どうか無理はしないでくださいね。騎士団は公明正大で、正義の心を持った組織ですが、誇り高く融通が利かない部分もあります。無茶だけはしないでください」
「もちろんです。なに、ちょっと話してくるだけですよ」
「ブレシアの言う通りだ。なんなら……俺もついていこうか?」
「あなたには後でお話があります」
「うぐっ」
冷たい目ブレシアさんの声にびくっとして耳が垂れるブラガさん。ここだけ見ると可愛いんだが、中身はおっさんなのでやるせない。
「えと、えっと、シャロンちゃん、一緒にすむの?」
ブラインくんがおずおずと話しかけてくる。ブレシアさんはにっこりと微笑んだ。
「ええ、そうよ。しばらくシャロンちゃんはうちの子になるわ。でも、目が覚めたらちゃんと確認しましょうね」
「わぁ! やったぁっ!」
ブラインくんは飛び跳ねて喜んだ。大人たちはその様子に心が癒やされた。ここまで悪いこと続きだったからね……。
ーー
というわけで蒼翼騎士団の詰所近くまで来た。普段あんまり意識してなかったけど、割といろんなところにあるんだね。
「ベステルタ、これから詰所にいってシャフナさんのことをお願いしてくるからさ、離れて待っててくれる?」
「なんで? 一緒に行ったほうが蹴散らせるわよ?」
こてん、と首をかしげる筋肉お姉さん。ぺろぺろしたい。
「蹴散らしに行くんじゃないの。お願いしにいくの。騎士団は悪じゃなくて正義の味方なんだ。僕は彼らの仕事を邪魔したいわけじゃなくて、頼みを聞きに行ってもらうんだよ」
「うーん、そうなのね。確かに私がいても役に立てなさそうだわ」
「うん、いざという時に君が後ろにいるって分かってたほうが頼もしいしね」
「ふふ、任せなさい。ちゃんとフォローするから」
「ありがとう。でも、僕が呼ぶまで出てきたらダメだよ? まあ、もし気絶するようなことがあったら、抱えて逃げてくれる?」
「ケイが気絶させられるような目に遭ったら、詰所を滅ぼすわ」
詰所を滅ぼすって始めて聞いたよ。そんなことベスたんにさせる訳にはいかないから、うまくやらないとな。
蒼翼騎士団の詰所。デイライトの中でも西寄りの住宅街の一角、石造りの二階建て建築で、衛兵っぽい人が出入りしている。
本部というよりは、街の巡回や受付窓口、軽犯罪の取り扱いを担う支所らしい。そこまで大きくはないけれど、無骨な建材と端正な構えが、なんとも「正義の建物」という趣を醸していた。
うへぇ、なんも悪いことしてないのに悪いことしたような気分になる。
入口をくぐると、すぐに受付らしきカウンターがある。立っているのは、見るからに凛とした女騎士だった。
灰金色の髪を後ろで括り、制服の上から鎧の肩当てを着けている。胸の前で腕を組み、鋭い目付きで書類を見下ろしていたのだけれど、僕が近づくと、その視線がじろりとこちらに向けられた。
ぐぇっ、睨まれた。
「……冒険者か」
小さく呟かれたその言葉に含まれた温度の低さは、外気よりも冷たかった。
僕何も悪いことしてないんだけどな……もしかして『おっぱいも凛々しいな』って思ってたことがバレたんだろうか。
整った顔立ちなのに、剣のように硬質な眼差しが、こちらの心を試すように鋭い。
「何か用ですか」
落ち着いた低音の声。仕事モードで敬語に代わっている。ぶっきらぼうだが、威圧感というより、正直に言って“覇気”がすごい。
というかこの人、よく見るとめちゃくちゃ整ってる顔してるのに、顔の迫力がえげつない。目力がすごいし……ああ、たぶんはっきりと筋の通った眉毛が印象的だからだね。たぶん怒らせたら石が割れる。
「ええと……僕はタネズ・ケイといいます。あの、先ほどこちらに収容されたシャフナさんという方のことで、伺いたいことが」
「関係者ですか?」
「はい。今回の彼女の拘束について、事情を聞いていただければと思って……」
「事情?」
「はい。ええと」
説明が途中でうまく続かなくなった。顔を見られたせいで頭が真っ白になっている。これ、威圧スキルか何か?
「……収容されたされた者に“事情”を斟酌する義務は、我々にはありません。それは審問官の仕事です。ご理解を」
ぐぬぬ、おっしゃる通りだ。でもこれじゃ、約束を守れない。嘘つき種巣くんになってしまう。子供との約束くらい守らないと。
「うーん、そうですね……どうしたもんかな……あ、もしこれで彼女の待遇が少しでも良くなるなら、こちらから手続きを──」
そう言って、僕は袋から金貨袋を出した。
その瞬間。
「……貴様、このクラリーチェを侮辱するか!」
びきり、と空気が軋んだ。
受付のクラリーチェと自称した女騎士は、書類を乱暴に閉じ、鞘に収まったままの剣を振りかぶり、
刹那、僕の腹部へ──
ゴッ!!
「う゛ぐッ!?」
打ち据えられた。
腹に重い衝撃が走り、後ろに二歩、三歩とよろめく。鞘のままの打撃なのに、体がくの字になるほど痛い。息が詰まる。
「我ら蒼翼は、“金で正義を買おうとする者”を何よりも嫌悪する!」
「う、ぐっ……ち、違……っ、違います、僕は……!」
声が出ない。
だけど、必死に顔を上げて彼女を見る。思ってたより怒ってる。ていうかイッちゃてる。目が、本気で怒ってるやつだこれ。やばい。
「我らの手は、弱き民を守るためのもの! 汚い金を受け取るためにあるのではないッ!」
「い、いやいや……」
声が掠れる。だけど、彼女の言葉は止まらない。
「冒険者風情がぁっ! 道義も礼節も忘れ、金を振りかざす輩めっ! 恥を知れ!」
唾を撒き散らしながら激おこの女騎士。唾自体はぺろぺろするからいいんだけど、オコっぷりがやばい。
烈しく、炎のように怒るその声が、胸に突き刺さる。
(ミスったなあ……)
僕は当たり前のことき気付き、後悔する。
僕はいつの間にか、“金で話を通すことが当たり前”になっていた。
スラムで命を買い、奴隷に物を与え、施しで好意を得る。
気づけば、“一般的な価値観”から外れていたのかもしれない。
(誇りはお金では買えないんだ……少なくとも、この人のは)
痛みが残る腹部を押さえながら、僕はゆっくりと頭を下げた。
「……申し訳ありません、騎士さん。僕が間違っていました。お金を渡そうとしたことは謝ります。賄賂のつもりはなかったんです。
でも、どうかお願いします。シャフナさんは……」
クラリーチェは動かなかった。
いや動いたのは、次の瞬間だった。
ガン!
「ぐはっ……!」
鞘のままの剣が、今度は横薙ぎに僕の肩を打ち据える。
痛みと衝撃で膝が崩れた。がくりと落ちた僕の頭上へ。
ザッとカウンターを軽々と飛び越え、クラリーチェが踏み込んできた。スカートだったらおパンツ丸見えだったのにな。
そのまま――
ドンッ!
ドンッ!
ドンッ!
「舐めるな、冒険者!」
「我らの耳は力なき民の声を聴くためにある! 貴様のような外道の戯言を聴くためのものではない!」
「我らを、金で買えると──その薄汚れた魂で、そう思ったかッ!!」
叫びと共に、柄で、拳で、全身で――
僕の背を、肩を、頭を、何度も何度も叩きつけてくる。
ひでえ言い草だ。こんなに罵倒されたのは初めてかもしれない。
(痛い。息ができない。頭がしびれる)
でも僕は反撃しない。
下手に反撃したらシャロンちゃんに迷惑がかかるかもしれない。それに、悪いのは僕だ。
防御ステータスが上がってることを信じるか。
せめて頭を手で覆おう。
ただ土下座するように地面に額をつけ、声を絞り出す。
「……ぐっ、お願いです。話を聞いてください……」
「黙れ! その口で、何を語る!」
烈火のごとく怒り続けるクラリーチェ。
詰所の空気が完全に凍りついていた。誰もが言葉を失い、ただ拳が振り下ろされる音だけが鳴り響いていた。
「おい、クラリーチェ!」
「もうやめろ! そいつは丸腰だぞ!」
騎士団員たちが慌てて声を上げる。だが、彼女は止まらない。
その烈しさは、もはや暴走に近かった。
──その瞬間だった。
空気が“裏返った”。
ガタンッ、と誰かが椅子を倒した。別の誰かは壁にもたれたまま、目を見開いたまま動けなくなっていた。
何かが、“入ってきた”のだ。詰所の中に。
それは音でも光でもない。風でもなかった。
ただ、“圧”。
全身を内側から圧縮するような、呼吸ができなくなるほどの質量を持った、殺気。
それはあまりにも濃厚で、まるで湿気のように皮膚にまとわりつき、髪の毛一本一本に“戦慄”という命令を染み込ませてくる。
生き物としての本能が、脳よりも先に叫ぶ──「死ぬぞ」と。
クラリーチェの手が止まった。肩が僅かに震えている。
「な……っ」
彼女は反射的に後方へ跳び下がり、すでに抜刀の体勢に入っていた。
刹那、詰所内の騎士たちが一斉に応じる。
ガシャッ! ガシャン!
鞘が床を叩く音。
金属の刃が鞘から抜かれ、警戒の音を連ねる。
その全員の目が、入り口の外、詰所の外気に目を向けていた。
「……何だ? 外に、誰か――」
「この気配……人間、なのか……?」
殺気の発生源は明白だった。
──ベステルタ。
詰所の外、通りの向こうから。
姿は見えない。けれど、彼女の“気”だけが、そこに確かに“在る”。
彼女の本能が世界の全てを敵と見做しかけていた。
空間が、ぐにゃりと歪んで見えた気がした。
このままでは本当に、詰所ごと滅ぼされてしまう。
そして、次の瞬間。
その気配を、一息で切り裂くように。
「騎士クラリーチェ。……何をしているのかな?」
澄んだ声が、まるで水を注ぐように滑らかに、詰所の中に響き渡った。
カチャリ。抜かれかけた剣が、一斉に止まる。
そこに立っていたのは。
「ラ、ランドル騎士団長!」
黒の軍服に身を包んだ、細身で整った男だった。
黒髪。切れ長の目。柔らかな微笑み。けれど、その雰囲気には、誰も逆らえない静かな威圧があった。
ランドル・アーヴィング。
蒼翼騎士団、騎士団長。
なぜ彼がここに──と詰所中が一瞬ざわめきそうになったが、それすら許されない雰囲気があった。
まるで空気ごと統制されたような、清冽で凪いだ空気。
「まったく、近くを視察中とんでもない殺気が放たれたと思って来てみれば……また君か。騎士クラリーチェ、何をしていたんだい?」
クラリーチェは、反射的に直立不動の姿勢をとった。
剣を納め、拳を胸に当て、全力の敬礼で叫ぶ。
「はっ! 収容者の関係者が金銭による交渉を図り、我らを侮辱したため、正義の執行を行っておりましたッ!」
声が震えている。まるで怒りの火が、まだ完全に消えていないかのようだった。
ランドルは、ゆっくりと歩を進める。
僕の前を静かに通り過ぎ、クラリーチェの前に立つと、目を細めて、優しく言った。
「……そうか。だが、君の任務は“受付事務”だったはずだ。
それに“我ら”というのもいささか主語が大きい気がするな。
正義の執行権限を、私は君に付与してはいないと思うが……さて、どうかな?」
「っ……!」
クラリーチェの背筋が、ピンと伸びた。
「はっ……申し訳、ございません……! 私の独断で執行に及びました!」
「うん。では──歯を食いしばり給え」
ランドルが、静かにそう告げた。
次の瞬間、鉄拳が、音もなく無造作にクラリーチェの顔面を撃ち抜いた。
ごぎゃッ――!
彼女の体が、音もなく浮いた。
そして――
ドッ、がッ、ガガガッ、ごろっごろっ……!
机をはじき、椅子を跳ね飛ばし、棚を倒し、クラリーチェは詰所を10メートル以上転がった。
最後は壁に背中を叩きつけられ、ぴくりとも動かない。
だが、完全に沈黙したわけではなかった。
微かに指先が痙攣し、まぶたがぴくぴくと震えていた。
詰所中の誰もが、静かに、そして深く黙った。
そして僕は──
(あ、おっぱいが……)
吹っ飛んだ拍子にはだけた服から垣間見える、こぼれ落ちそうな騎士っぱいをガン見していた。
シャロンちゃんを連れ、遠吠え亭に戻り、ブラガさんに事情を説明すると、ショックを受けたように俯いた。
シャフナさんはあのあと、騒ぎを聞きつけた騎士団によって捕縛され連行されていった。ていうかデイライトの騎士団って蒼翼騎士団っていうのね、知らなかった……と思う。どっかで聞いたかな?
「……詰所でシャロンちゃんの身体、確認してみたけれど、背中や腕、お腹にも痣があったわ」
被害者として騎士団の詰所に同行したシャロンちゃんに付き添ってくれたブレシアさん。
手当てをした彼女と一緒に戻ってきて、僕たちに報告してくれた。
「蒼翼騎士団はシャフナさんが、シャロンちゃんに対し、日常的な暴力を振るっていたと認定したわ。あと、彼女の言動もおかしかったわね……」
「……くそっ! どうして気付いてやれなかったんだ……!」
ドン、と机を叩くブラガさん。僕も同じ気持ちだけど、彼らのほうが一緒にいた期間は長いんだし、きっとずっと無念に思ってるよね。ブラインくんは両親の態度を見て不安そうに耳を揺らしている。
すると、今まで沈黙していたシャロンちゃんが口を開いた。
「みなさん……ご迷惑をかけて、本当にごめんなさい。わ、私が悪いんです。私がいい子になれないから……お母さんの言いつけを守れないから……」
ぽたぽたと雫を落とす彼女を、ブレシアさんがそっと抱きしめて「あなたは何も悪くないのよ……」と背中をさすってあげている。
まったくもって、その通りだ。シャロンちゃんが悪いわけあるか。
「あ、あの……それでお母さんは、どこへ行ったのでしょうか? 騎士団の方に連れて行かれたようですが……何も悪いことしてないですよね? ただちょっと、話をするだけですよね……?」
シャロンちゃんの縋るような視線に、僕たち大人はなんて言ったら良いのか言葉が出てこない。ここは僕が、と口を開きかけた時、ブラガさんが代わりに言ってくれた。
「シャフナはな、牢屋に入ったよ……」
「え、え? な、なんで」
「いいか、シャロン。シャフナは……お前のことを愛している。だけど、お前をたくさん叩いただろう? それはいけないことなんだ。頭の良いお前なら分かるはずだ」
「で、でも、私がっ」
「あなたが悪い悪くないに関わらず、デイライトの司法はシャフナさんをいったん隔離する判断を下したの。シャロンちゃん、お母さんは少し気が動転してるのよ。ずっと酷いご病気だったんだから、精神が安定していないのも無理ないわ」
「う、うぅ……」
「蒼翼騎士団は公正な連中だ。お母さんに理由もなく酷いことしないさ」
とブラガさんは言って『しまった』という顔をした。
「じ、じゃあ“理由”があったら、ひ、酷いことされちゃう、の……?」
「い、いや、それはだな」
シャロンちゃんの顔はどんどん青くなっていき、カタカタと震え始める。虚ろな目でお母さん、お母さん、と呟いている。
しどろもどろになるブラガさん。シャフナさんが鬼の形相で睨んでいる。あんまりブラガさんを責めないで上げて欲しい。こういう場面で適切な言葉を言うのって超難しいよ。
彼女をこのまんまにしておく訳にはいかない。何か安心させるようなことを言ってあげないと。具体的な内容で。
「シャロンちゃん、大丈夫だよ。僕が騎士団さんに話してくるから」
僕は彼女に視線を合わせて微笑む。
「け、ケイさんが……?」
「うん。騎士団さんに事情を話して、シャフナさんに優しくしてあげるように頼んでくる。だから、ね? 大丈夫さ」
「で、でも。騎士団の人たちはすごく怖いって、近所のおじちゃんたちが言ってました。すごく頼りになるけど、同時に悪を許さないって……」
「はっはっは。近所のおじちゃんたち普段から騎士団さんたちに睨まれることしてるのかもしれないよ? その点僕は大丈夫、清廉潔白な紳士だし、悪いことなんて一つもしてない。だから安心して?」
「……」
「シャロンちゃん、僕が君に嘘ついたことあった?」
「……無いです」
「うん。なら大丈夫だね! 安心して、お母さんが健康的に過ごせるよう騎士団さんたちに言ってくるから」
シャロンちゃんの頭を撫でると、彼女は泣き腫らした目に、また涙を浮かべ、抱きついてきた。
受け止めて守るように背中に手を回すと、僕の腕の中にすっぽり収まって、嗚咽を漏らし震えた。
小さくて、軽くてとても熱い身体だ。こんな細い身体にどれだけの苦労を背負い込んでいたのか。
セラミナより若い少女特有の匂いがぶわっと香り、種巣棒がぴくりと反応するが、空気を読んでくれたようで、それ以上は立ち上がらなかった。
「ケイさん、ケイさん……ごめんなさい、ありがとうございます……私、わたし、よく分からなくて……」
「……いいんだよ。よしよし……つらかったね」
「う、う゛ゔゔゔぅぁああぁ゛ぁぁっ……!」
シャロンちゃんは声を上げて泣いた。何か抑え込んでいたものが外れたかのように、すべてを投げ出して涙を流した。
僕の胸と首に顔を押し付けて、必死にしがみついて、縋るように声をあげた。
僕はそれを一つも逃さないように、彼女の優しくしっかりと抱きしめた。
ーー
「じゃ、ちょっと騎士団行ってくるよ。シャロンちゃんは、本当に預けてしまっても?」
シャロンちゃんは精神的にかなりの負担があったのか、泣き疲れて、気を失うように寝てしまったようだ。寝ながらもなかなか手を離してくれず、起こさないようにするのに苦労した。
その際に柔らかい部分が当たったのだけれど、歳の割に意外とあって、ちょっとどきっとした。
「ああ、任せろ。シャロンはシャフナの娘。俺たちの家族みたいなもんだ。責任をもって預かる」
「ケイさん、どうか無理はしないでくださいね。騎士団は公明正大で、正義の心を持った組織ですが、誇り高く融通が利かない部分もあります。無茶だけはしないでください」
「もちろんです。なに、ちょっと話してくるだけですよ」
「ブレシアの言う通りだ。なんなら……俺もついていこうか?」
「あなたには後でお話があります」
「うぐっ」
冷たい目ブレシアさんの声にびくっとして耳が垂れるブラガさん。ここだけ見ると可愛いんだが、中身はおっさんなのでやるせない。
「えと、えっと、シャロンちゃん、一緒にすむの?」
ブラインくんがおずおずと話しかけてくる。ブレシアさんはにっこりと微笑んだ。
「ええ、そうよ。しばらくシャロンちゃんはうちの子になるわ。でも、目が覚めたらちゃんと確認しましょうね」
「わぁ! やったぁっ!」
ブラインくんは飛び跳ねて喜んだ。大人たちはその様子に心が癒やされた。ここまで悪いこと続きだったからね……。
ーー
というわけで蒼翼騎士団の詰所近くまで来た。普段あんまり意識してなかったけど、割といろんなところにあるんだね。
「ベステルタ、これから詰所にいってシャフナさんのことをお願いしてくるからさ、離れて待っててくれる?」
「なんで? 一緒に行ったほうが蹴散らせるわよ?」
こてん、と首をかしげる筋肉お姉さん。ぺろぺろしたい。
「蹴散らしに行くんじゃないの。お願いしにいくの。騎士団は悪じゃなくて正義の味方なんだ。僕は彼らの仕事を邪魔したいわけじゃなくて、頼みを聞きに行ってもらうんだよ」
「うーん、そうなのね。確かに私がいても役に立てなさそうだわ」
「うん、いざという時に君が後ろにいるって分かってたほうが頼もしいしね」
「ふふ、任せなさい。ちゃんとフォローするから」
「ありがとう。でも、僕が呼ぶまで出てきたらダメだよ? まあ、もし気絶するようなことがあったら、抱えて逃げてくれる?」
「ケイが気絶させられるような目に遭ったら、詰所を滅ぼすわ」
詰所を滅ぼすって始めて聞いたよ。そんなことベスたんにさせる訳にはいかないから、うまくやらないとな。
蒼翼騎士団の詰所。デイライトの中でも西寄りの住宅街の一角、石造りの二階建て建築で、衛兵っぽい人が出入りしている。
本部というよりは、街の巡回や受付窓口、軽犯罪の取り扱いを担う支所らしい。そこまで大きくはないけれど、無骨な建材と端正な構えが、なんとも「正義の建物」という趣を醸していた。
うへぇ、なんも悪いことしてないのに悪いことしたような気分になる。
入口をくぐると、すぐに受付らしきカウンターがある。立っているのは、見るからに凛とした女騎士だった。
灰金色の髪を後ろで括り、制服の上から鎧の肩当てを着けている。胸の前で腕を組み、鋭い目付きで書類を見下ろしていたのだけれど、僕が近づくと、その視線がじろりとこちらに向けられた。
ぐぇっ、睨まれた。
「……冒険者か」
小さく呟かれたその言葉に含まれた温度の低さは、外気よりも冷たかった。
僕何も悪いことしてないんだけどな……もしかして『おっぱいも凛々しいな』って思ってたことがバレたんだろうか。
整った顔立ちなのに、剣のように硬質な眼差しが、こちらの心を試すように鋭い。
「何か用ですか」
落ち着いた低音の声。仕事モードで敬語に代わっている。ぶっきらぼうだが、威圧感というより、正直に言って“覇気”がすごい。
というかこの人、よく見るとめちゃくちゃ整ってる顔してるのに、顔の迫力がえげつない。目力がすごいし……ああ、たぶんはっきりと筋の通った眉毛が印象的だからだね。たぶん怒らせたら石が割れる。
「ええと……僕はタネズ・ケイといいます。あの、先ほどこちらに収容されたシャフナさんという方のことで、伺いたいことが」
「関係者ですか?」
「はい。今回の彼女の拘束について、事情を聞いていただければと思って……」
「事情?」
「はい。ええと」
説明が途中でうまく続かなくなった。顔を見られたせいで頭が真っ白になっている。これ、威圧スキルか何か?
「……収容されたされた者に“事情”を斟酌する義務は、我々にはありません。それは審問官の仕事です。ご理解を」
ぐぬぬ、おっしゃる通りだ。でもこれじゃ、約束を守れない。嘘つき種巣くんになってしまう。子供との約束くらい守らないと。
「うーん、そうですね……どうしたもんかな……あ、もしこれで彼女の待遇が少しでも良くなるなら、こちらから手続きを──」
そう言って、僕は袋から金貨袋を出した。
その瞬間。
「……貴様、このクラリーチェを侮辱するか!」
びきり、と空気が軋んだ。
受付のクラリーチェと自称した女騎士は、書類を乱暴に閉じ、鞘に収まったままの剣を振りかぶり、
刹那、僕の腹部へ──
ゴッ!!
「う゛ぐッ!?」
打ち据えられた。
腹に重い衝撃が走り、後ろに二歩、三歩とよろめく。鞘のままの打撃なのに、体がくの字になるほど痛い。息が詰まる。
「我ら蒼翼は、“金で正義を買おうとする者”を何よりも嫌悪する!」
「う、ぐっ……ち、違……っ、違います、僕は……!」
声が出ない。
だけど、必死に顔を上げて彼女を見る。思ってたより怒ってる。ていうかイッちゃてる。目が、本気で怒ってるやつだこれ。やばい。
「我らの手は、弱き民を守るためのもの! 汚い金を受け取るためにあるのではないッ!」
「い、いやいや……」
声が掠れる。だけど、彼女の言葉は止まらない。
「冒険者風情がぁっ! 道義も礼節も忘れ、金を振りかざす輩めっ! 恥を知れ!」
唾を撒き散らしながら激おこの女騎士。唾自体はぺろぺろするからいいんだけど、オコっぷりがやばい。
烈しく、炎のように怒るその声が、胸に突き刺さる。
(ミスったなあ……)
僕は当たり前のことき気付き、後悔する。
僕はいつの間にか、“金で話を通すことが当たり前”になっていた。
スラムで命を買い、奴隷に物を与え、施しで好意を得る。
気づけば、“一般的な価値観”から外れていたのかもしれない。
(誇りはお金では買えないんだ……少なくとも、この人のは)
痛みが残る腹部を押さえながら、僕はゆっくりと頭を下げた。
「……申し訳ありません、騎士さん。僕が間違っていました。お金を渡そうとしたことは謝ります。賄賂のつもりはなかったんです。
でも、どうかお願いします。シャフナさんは……」
クラリーチェは動かなかった。
いや動いたのは、次の瞬間だった。
ガン!
「ぐはっ……!」
鞘のままの剣が、今度は横薙ぎに僕の肩を打ち据える。
痛みと衝撃で膝が崩れた。がくりと落ちた僕の頭上へ。
ザッとカウンターを軽々と飛び越え、クラリーチェが踏み込んできた。スカートだったらおパンツ丸見えだったのにな。
そのまま――
ドンッ!
ドンッ!
ドンッ!
「舐めるな、冒険者!」
「我らの耳は力なき民の声を聴くためにある! 貴様のような外道の戯言を聴くためのものではない!」
「我らを、金で買えると──その薄汚れた魂で、そう思ったかッ!!」
叫びと共に、柄で、拳で、全身で――
僕の背を、肩を、頭を、何度も何度も叩きつけてくる。
ひでえ言い草だ。こんなに罵倒されたのは初めてかもしれない。
(痛い。息ができない。頭がしびれる)
でも僕は反撃しない。
下手に反撃したらシャロンちゃんに迷惑がかかるかもしれない。それに、悪いのは僕だ。
防御ステータスが上がってることを信じるか。
せめて頭を手で覆おう。
ただ土下座するように地面に額をつけ、声を絞り出す。
「……ぐっ、お願いです。話を聞いてください……」
「黙れ! その口で、何を語る!」
烈火のごとく怒り続けるクラリーチェ。
詰所の空気が完全に凍りついていた。誰もが言葉を失い、ただ拳が振り下ろされる音だけが鳴り響いていた。
「おい、クラリーチェ!」
「もうやめろ! そいつは丸腰だぞ!」
騎士団員たちが慌てて声を上げる。だが、彼女は止まらない。
その烈しさは、もはや暴走に近かった。
──その瞬間だった。
空気が“裏返った”。
ガタンッ、と誰かが椅子を倒した。別の誰かは壁にもたれたまま、目を見開いたまま動けなくなっていた。
何かが、“入ってきた”のだ。詰所の中に。
それは音でも光でもない。風でもなかった。
ただ、“圧”。
全身を内側から圧縮するような、呼吸ができなくなるほどの質量を持った、殺気。
それはあまりにも濃厚で、まるで湿気のように皮膚にまとわりつき、髪の毛一本一本に“戦慄”という命令を染み込ませてくる。
生き物としての本能が、脳よりも先に叫ぶ──「死ぬぞ」と。
クラリーチェの手が止まった。肩が僅かに震えている。
「な……っ」
彼女は反射的に後方へ跳び下がり、すでに抜刀の体勢に入っていた。
刹那、詰所内の騎士たちが一斉に応じる。
ガシャッ! ガシャン!
鞘が床を叩く音。
金属の刃が鞘から抜かれ、警戒の音を連ねる。
その全員の目が、入り口の外、詰所の外気に目を向けていた。
「……何だ? 外に、誰か――」
「この気配……人間、なのか……?」
殺気の発生源は明白だった。
──ベステルタ。
詰所の外、通りの向こうから。
姿は見えない。けれど、彼女の“気”だけが、そこに確かに“在る”。
彼女の本能が世界の全てを敵と見做しかけていた。
空間が、ぐにゃりと歪んで見えた気がした。
このままでは本当に、詰所ごと滅ぼされてしまう。
そして、次の瞬間。
その気配を、一息で切り裂くように。
「騎士クラリーチェ。……何をしているのかな?」
澄んだ声が、まるで水を注ぐように滑らかに、詰所の中に響き渡った。
カチャリ。抜かれかけた剣が、一斉に止まる。
そこに立っていたのは。
「ラ、ランドル騎士団長!」
黒の軍服に身を包んだ、細身で整った男だった。
黒髪。切れ長の目。柔らかな微笑み。けれど、その雰囲気には、誰も逆らえない静かな威圧があった。
ランドル・アーヴィング。
蒼翼騎士団、騎士団長。
なぜ彼がここに──と詰所中が一瞬ざわめきそうになったが、それすら許されない雰囲気があった。
まるで空気ごと統制されたような、清冽で凪いだ空気。
「まったく、近くを視察中とんでもない殺気が放たれたと思って来てみれば……また君か。騎士クラリーチェ、何をしていたんだい?」
クラリーチェは、反射的に直立不動の姿勢をとった。
剣を納め、拳を胸に当て、全力の敬礼で叫ぶ。
「はっ! 収容者の関係者が金銭による交渉を図り、我らを侮辱したため、正義の執行を行っておりましたッ!」
声が震えている。まるで怒りの火が、まだ完全に消えていないかのようだった。
ランドルは、ゆっくりと歩を進める。
僕の前を静かに通り過ぎ、クラリーチェの前に立つと、目を細めて、優しく言った。
「……そうか。だが、君の任務は“受付事務”だったはずだ。
それに“我ら”というのもいささか主語が大きい気がするな。
正義の執行権限を、私は君に付与してはいないと思うが……さて、どうかな?」
「っ……!」
クラリーチェの背筋が、ピンと伸びた。
「はっ……申し訳、ございません……! 私の独断で執行に及びました!」
「うん。では──歯を食いしばり給え」
ランドルが、静かにそう告げた。
次の瞬間、鉄拳が、音もなく無造作にクラリーチェの顔面を撃ち抜いた。
ごぎゃッ――!
彼女の体が、音もなく浮いた。
そして――
ドッ、がッ、ガガガッ、ごろっごろっ……!
机をはじき、椅子を跳ね飛ばし、棚を倒し、クラリーチェは詰所を10メートル以上転がった。
最後は壁に背中を叩きつけられ、ぴくりとも動かない。
だが、完全に沈黙したわけではなかった。
微かに指先が痙攣し、まぶたがぴくぴくと震えていた。
詰所中の誰もが、静かに、そして深く黙った。
そして僕は──
(あ、おっぱいが……)
吹っ飛んだ拍子にはだけた服から垣間見える、こぼれ落ちそうな騎士っぱいをガン見していた。
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