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幼女+紳士さん
21話 〜やんちゃというより歴戦の猛者〜①
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「まずい、また見失ってしまった……!」
翼を持った女の子ステラが、ゼティフォールの事を追い抜いて先に人混みに入って行ったのだが、一瞬目を離せばあら不思議、二秒と経たずにどこかへ紛れ込んでしまった。
「……どこに行ってしまったのだ? 寄り道せず目的地に向かったのなら良いが、迷子になっていたり、別の事に気を取られてしまっていたのなら、見つけなければなるまいな……」
ゼティフォールは露店建ち並ぶ大通りを歩きつつ、物陰を覗いてみたり、人だかりをかき分けてステラを探す。
「すまない、これくらいの背の赤い髪で翼を持った女の子を見なかっただろうか?」
「いや、見てないですね……」
「そうか、ありがとう。手間をかけた」
こうして時折道行くヒトにも声を掛けたが、ヒトの往来が激しいせいかそれらしい情報は手に入らなかった。
「……ふむ。トニーがくれたこの霧装の指輪だったか、確か連絡が取れるのだったな。おっと、その前に端に寄らねば」
道路の中央は魔力原動式の車が往来し、脇に設けられた歩道の人通りも多く、ひとたび立ち止まればすぐにヒトとぶつかってしまうのだ。現在は昼の三時頃で、朝と夕方の仕入れ片付け時を除けば最もヒトが多い時間帯でもあった。
「どこをどうすれば連絡が取れるのか、先に訊いておけば良かったな……」
ゼティフォールは指輪を色んな角度で観察するが、それらしきボタンやマーク、説明等は一切見受けられなかった。
「一度外すか……? いや、あまり正体を見られてはいけないのだったな」
ゼティフォールは指輪を半分ほど抜きかけて思い直す。
「そうか、魔力を流すのではないか!? ふんっ……!」
ゼティフォールは指輪の宝石部分に反対手を当て、指先に意識を集中させた。
「……っくはぁ! 無理だ……。何故か魔力が集まらぬ!」
だが、集中しすぎて酸欠になっただけに終わってしまった。
「仕方ない。後でトニーに訊くとしよう」
もうどうしようもなくなってしまったゼティフォールは、諦めて騎乗用モンスターに乗れるという牧場にまっすぐ行くことにした。
「しかし、何故ああもすぐに姿を消すのだ……! 隠密の道に行けば頂点に立てるのではないか?」
そして数分歩き、少しゼティフォールは愚痴っぽくなってしまっていた。
「紐でも持たせた方がよ……。いたわ」
とあるお店のショウケースの前で目を輝かせているステラがいた。
「いらっしゃいませ、こんにちはー」
ゼティフォールがその店に入ると、店員が挨拶をかけてきた。
「どうもこんにちは」
その挨拶にゼティフォールも返す。
「ここにいたのか。ええ、ステラだったな?」
ゼティフォールは一応間違えの無いように先に名前を確認する。
「ん? あ、しんしさん! そ、ステラだよ! みて、ここのチョコ、おいしそうなの~」
ステラはショウケースに並ぶチョコレートを眺めて目を輝かせる。
「確かにな。しかし、まだ食べるのか? 先程スナックミートを食べたばかりであろう」
ゼティフォールはステラをたしなめる。
「しょっぱいのと、あまいのは、ぜんぜんちがうのに……」
ステラは悲しそうにチョコレートを見つめる。
「言いそびれていたがトニーと言うドワーフが、夕飯を用意してくれているのだ。それにケーキもついてくるぞ?」
「いまたべたい! すぐにおなかへっちゃうもん!」
ステラは怒って少し大きな声を出してしまう。一連の流れを見ている店員は困り顔だ。
「ほら、店員のお姉さんも困っているぞ。さあ、行こう」
ゼティフォールは外に出るようステラを誘導するが、
「かわないほうが、おねえさんこまっちゃうでしょ!」
「確かに! いや、そういう事ではないのだが。……くっ、良い考えが浮かばぬ」
ゼティフォールはステラのその一言で説得されてしまった。
「すまない、この店のオススメは何だろうか?」
ゼティフォールは店員のお姉さんに訊いた。
「ああ、はい! オススメはこの、ラズベリーソースの入ったチョコレートと、ガトーショコラです!」
店員のお姉さんは商品を手で指し示しつつ教えてくれた。
「今から牧場に行くしな……。ステラ、ひとまずこのラズベリーソースのチョコレートだけで良いか?」
「うん!」
「では、このラズベリーソースのチョコレートを4個くれるか?」
「かしこまりました!」
「よんこ?」
ステラがゼティフォールに訊いた。
「ああ、せっかくだから私も食べてみようと思ってな。それに、ひとつでは食べた気がせぬであろう?」
「うん。ふふふっ」
ステラは満足そうに笑った。
「はい、お待たせしました。合計で2000ディアになります」
高そうな紙袋を前に出しつつ、店員のお姉さんは言った。
「……ふむ。ん? ああ、書いてあるな。ふむ……」
ゼティフォールは目線を何度も財布と値札で往復させる。
「どうかされましたか?」
店員のお姉さんはゼティフォールに訊いた。
「ああ、すまない。何でもない。2000ディアであったな」
ゼティフォールは財布から札を取り出して店員のお姉さんに渡した。
「ちょうどですね。ありがとうございましたー」
「ありがとう」
ゼティフォールは紙袋を受け取った後、ステラと一緒に外に出た。
「ふむ。思ったより高かったな……。元からそれ程入ってはいなかったが、牧場の試乗はこれで足りるのであろうか?」
そもそも遊んだり食べ歩く事を想定していなかったので、トニーも飲み物代と、何かあった時に使えるようにと、少し余裕が出る程度しかお金を入れていなかった。そもそも家が近いので殆ど使う事はないかもしれないとまで思っていたのだから仕方ない。
「どうしたの?」
財布を眺めて動かないゼティフォールを少し心配してステラが声を掛ける。
「ああ、牧場はいくら金が掛かるのだろうかと思ってな」
「おかねのけいさん?」
「まあ、そんな所であるな。しかし、料金が分からぬ以上は無闇に使う事もできぬ。故に、どこかで何かを買うにしても先に牧場へ行ってからにしないか?」
ゼティフォールは財布を懐にしまいつつステラに言った。
「わかった。じゃあ、きょうそう!」
「何故競走せねば……っと、いない!?」
ステラがにやりと笑うと、ゼティフォールの返事も待たずに走って行ってしまった。
「これは速い……。待て、待ってくれ!」
ステラは器用にヒトとヒトの間をすり抜け、どんどんゼティフォールと距離を離し、あっという間に小さくなってしまった。
「最近の子どもは凄いのだな……。事故に巻き込まれないようにな!」
感心しつつ、ゼティフォールはステラに注意を掛けた。
「はーい!」
聞こえていたらしく、ステラは一旦停まって返事をする。だが、それも一瞬の事で、すぐさま踵を返し走って行った。
「放っておくわけにもいくまい」
そう言ってゼティフォールも、出来得る限り素早くステラを追いかけて行った。
翼を持った女の子ステラが、ゼティフォールの事を追い抜いて先に人混みに入って行ったのだが、一瞬目を離せばあら不思議、二秒と経たずにどこかへ紛れ込んでしまった。
「……どこに行ってしまったのだ? 寄り道せず目的地に向かったのなら良いが、迷子になっていたり、別の事に気を取られてしまっていたのなら、見つけなければなるまいな……」
ゼティフォールは露店建ち並ぶ大通りを歩きつつ、物陰を覗いてみたり、人だかりをかき分けてステラを探す。
「すまない、これくらいの背の赤い髪で翼を持った女の子を見なかっただろうか?」
「いや、見てないですね……」
「そうか、ありがとう。手間をかけた」
こうして時折道行くヒトにも声を掛けたが、ヒトの往来が激しいせいかそれらしい情報は手に入らなかった。
「……ふむ。トニーがくれたこの霧装の指輪だったか、確か連絡が取れるのだったな。おっと、その前に端に寄らねば」
道路の中央は魔力原動式の車が往来し、脇に設けられた歩道の人通りも多く、ひとたび立ち止まればすぐにヒトとぶつかってしまうのだ。現在は昼の三時頃で、朝と夕方の仕入れ片付け時を除けば最もヒトが多い時間帯でもあった。
「どこをどうすれば連絡が取れるのか、先に訊いておけば良かったな……」
ゼティフォールは指輪を色んな角度で観察するが、それらしきボタンやマーク、説明等は一切見受けられなかった。
「一度外すか……? いや、あまり正体を見られてはいけないのだったな」
ゼティフォールは指輪を半分ほど抜きかけて思い直す。
「そうか、魔力を流すのではないか!? ふんっ……!」
ゼティフォールは指輪の宝石部分に反対手を当て、指先に意識を集中させた。
「……っくはぁ! 無理だ……。何故か魔力が集まらぬ!」
だが、集中しすぎて酸欠になっただけに終わってしまった。
「仕方ない。後でトニーに訊くとしよう」
もうどうしようもなくなってしまったゼティフォールは、諦めて騎乗用モンスターに乗れるという牧場にまっすぐ行くことにした。
「しかし、何故ああもすぐに姿を消すのだ……! 隠密の道に行けば頂点に立てるのではないか?」
そして数分歩き、少しゼティフォールは愚痴っぽくなってしまっていた。
「紐でも持たせた方がよ……。いたわ」
とあるお店のショウケースの前で目を輝かせているステラがいた。
「いらっしゃいませ、こんにちはー」
ゼティフォールがその店に入ると、店員が挨拶をかけてきた。
「どうもこんにちは」
その挨拶にゼティフォールも返す。
「ここにいたのか。ええ、ステラだったな?」
ゼティフォールは一応間違えの無いように先に名前を確認する。
「ん? あ、しんしさん! そ、ステラだよ! みて、ここのチョコ、おいしそうなの~」
ステラはショウケースに並ぶチョコレートを眺めて目を輝かせる。
「確かにな。しかし、まだ食べるのか? 先程スナックミートを食べたばかりであろう」
ゼティフォールはステラをたしなめる。
「しょっぱいのと、あまいのは、ぜんぜんちがうのに……」
ステラは悲しそうにチョコレートを見つめる。
「言いそびれていたがトニーと言うドワーフが、夕飯を用意してくれているのだ。それにケーキもついてくるぞ?」
「いまたべたい! すぐにおなかへっちゃうもん!」
ステラは怒って少し大きな声を出してしまう。一連の流れを見ている店員は困り顔だ。
「ほら、店員のお姉さんも困っているぞ。さあ、行こう」
ゼティフォールは外に出るようステラを誘導するが、
「かわないほうが、おねえさんこまっちゃうでしょ!」
「確かに! いや、そういう事ではないのだが。……くっ、良い考えが浮かばぬ」
ゼティフォールはステラのその一言で説得されてしまった。
「すまない、この店のオススメは何だろうか?」
ゼティフォールは店員のお姉さんに訊いた。
「ああ、はい! オススメはこの、ラズベリーソースの入ったチョコレートと、ガトーショコラです!」
店員のお姉さんは商品を手で指し示しつつ教えてくれた。
「今から牧場に行くしな……。ステラ、ひとまずこのラズベリーソースのチョコレートだけで良いか?」
「うん!」
「では、このラズベリーソースのチョコレートを4個くれるか?」
「かしこまりました!」
「よんこ?」
ステラがゼティフォールに訊いた。
「ああ、せっかくだから私も食べてみようと思ってな。それに、ひとつでは食べた気がせぬであろう?」
「うん。ふふふっ」
ステラは満足そうに笑った。
「はい、お待たせしました。合計で2000ディアになります」
高そうな紙袋を前に出しつつ、店員のお姉さんは言った。
「……ふむ。ん? ああ、書いてあるな。ふむ……」
ゼティフォールは目線を何度も財布と値札で往復させる。
「どうかされましたか?」
店員のお姉さんはゼティフォールに訊いた。
「ああ、すまない。何でもない。2000ディアであったな」
ゼティフォールは財布から札を取り出して店員のお姉さんに渡した。
「ちょうどですね。ありがとうございましたー」
「ありがとう」
ゼティフォールは紙袋を受け取った後、ステラと一緒に外に出た。
「ふむ。思ったより高かったな……。元からそれ程入ってはいなかったが、牧場の試乗はこれで足りるのであろうか?」
そもそも遊んだり食べ歩く事を想定していなかったので、トニーも飲み物代と、何かあった時に使えるようにと、少し余裕が出る程度しかお金を入れていなかった。そもそも家が近いので殆ど使う事はないかもしれないとまで思っていたのだから仕方ない。
「どうしたの?」
財布を眺めて動かないゼティフォールを少し心配してステラが声を掛ける。
「ああ、牧場はいくら金が掛かるのだろうかと思ってな」
「おかねのけいさん?」
「まあ、そんな所であるな。しかし、料金が分からぬ以上は無闇に使う事もできぬ。故に、どこかで何かを買うにしても先に牧場へ行ってからにしないか?」
ゼティフォールは財布を懐にしまいつつステラに言った。
「わかった。じゃあ、きょうそう!」
「何故競走せねば……っと、いない!?」
ステラがにやりと笑うと、ゼティフォールの返事も待たずに走って行ってしまった。
「これは速い……。待て、待ってくれ!」
ステラは器用にヒトとヒトの間をすり抜け、どんどんゼティフォールと距離を離し、あっという間に小さくなってしまった。
「最近の子どもは凄いのだな……。事故に巻き込まれないようにな!」
感心しつつ、ゼティフォールはステラに注意を掛けた。
「はーい!」
聞こえていたらしく、ステラは一旦停まって返事をする。だが、それも一瞬の事で、すぐさま踵を返し走って行った。
「放っておくわけにもいくまい」
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