23 / 49
幼女+紳士さん
20話 〜ステラ〜②
しおりを挟む
この度、第13回ファンタジー小説大賞にエントリーしましたので、宜しければ〈投票〉と〈お気に入り〉をお願いします
是呈 霊長
────────────────────
オルランドは町に出て、地図を見ながら星の名を持つらしき女の子を探していた。
「ふむ、露店が近いな。ひとまずここを見て回ろう」
指輪の効果で深紅の瞳は紫に変わり、吸血鬼の代名詞とも呼べる鋭い牙は目立たないようになっていた。
「しかし、こう多いと探すのは大変だな……」
ゼティフォール露店の建ち並ぶ大通りで人混みをかき分けつつ進む。指輪のおかげか、誰もゼティフォールの事を特別見たりすることは無かった。勿論、先程上半身裸で問題を起こした臭い匂いを放っていた男としても。
「む、あそこに人だかりがあるな。行ってみようか……」
人混みで分かりにくいが、ある露店の前で確かに人だかりができていた。
「おいおい、お嬢ちゃん。お金が無いんだったら食べさせてあげる事はできねーのよ……」
店主のおじさんは明らかに困った顔をして、そのお嬢ちゃんに訴えている。
「たべたいのに……」
お嬢ちゃんは涎が垂れては拭き、垂れては拭いている。ついでにお腹は鳴りっぱなしだ。
「かんべんしてくれー! そんな目でみられちゃあ、悪モノみたいじゃねえか」
「おじさんが、わるモノ?」
お嬢ちゃんは、その露店に並ぶ食べ物を見つめている。
「すまねえ。勝手にご馳走しちゃったら、お上に怒られるんだ。そうなっと、最悪店がなくなっちまう」
店主のおじさんは頭を下げる。
「おみせなくなるの!? やだ!」
お嬢ちゃんは悲しそうな顔で首を横に振った。
「すまないが、どうしたのだ?」
ゼティフォールは苦戦しつつも、何とか人混みをかき分けてその露店の前に辿り着いた。
「ああ、聞いて下さいよ紳士。このお嬢ちゃんがよ、スナックミートが欲しいって言うんですけど、もうお金がないって言って、でも食べたいってここに30分くらい粘ってるんです。でも、私達も勝手にお客さんに振舞っちゃいけないって、お役人さんに言われてて……」
「試食もだめなのか?」
ゼティフォールは訊いた。
「ああ、試食は小さな一口分だけ。もう30分前にあげましたよ」
「おいしかったむぅ! もっとたべたいのに~……」
「おっと、お嬢ちゃんというのは君だったか! 丁度探していたところだ。まあ、探し始めて3分も経っていないのだがな……」
「あ、しんしさんか! こんにちは!」
お嬢ちゃんは、ゼティフォールが探していた、何度も助けてくれた星かもしれない先見の民の女の子だった。
「お、親子か何かですか?」
店主が言った。
「そうではないが、私の恩人でな。ここは私が出そう」
とは言っても、トニーから渡されたお金だが。
「まあ、なんでもいいや。200ディアですよ」
「これだな……。はい」
ゼティフォールが財布の中からそれらしきコインを取り出し、店主に渡した。
「お、現金か。お金持ちそうなのに珍しいな。ええっと、はい。丁度いただきました!」
「現金は珍しいのか?」
「そうだな、別の国じゃ分からないんですが、この国はもう9割がキャッシュレスになってるって最近ニュースで見ましたね。モンスターや野盗に襲われて有り金全部なくなるって話はもう数年聞いてないですし、そんなもんでしょ」
店主は紙袋に何やら香ばしい丸いものを詰めた。
「そうか。ありがとう」
「はいよ。じゃ、お嬢ちゃん、どうぞ!」
店主は女の子に紙袋を渡しつつ、声を潜めて、
「内緒で大目に入れといたからな」
と言った。
「おー! えっとね、おじさんはいいヒトだねえ。ありがと……」
一切店主のおじさんに目を合わせず、始終紙袋に目を奪われて女の子は礼を言った。
「ははは。そんなに気に入って貰えたんなら、作った甲斐もあったもんだ。なあ紳士さんよ、この子の親に会ったら、ガツンと言っておいてくれ! 娘がこんなお腹空かせてるのに何でずっと放置してるんだ。てよ」
「ああ、そうしよう。ではな」
「頼みますね。ありがとうございました、またのおこしを!」
店主は深々と頭を下げた。
「ありがと、おじさん。じゃあにー」
女の子はようやく顔を上げて、店主に手を振った。
「…………ああ、“じゃあね”という事か。勝手に新しい言葉でも作ったのかと思ったわ」
ゼティフォールはひとりで納得する。
「しんしさん、かってくれてありがと!」
女の子は、紙袋を何度もチラ見しつつ嬉しそうに言った。
「ああ、早く食べたいのか。では、あそこにあるベンチで食べるか? それとも、どこか静かな場所でゆっくりたべるか?」
ゼティフォールはしゃがんで女の子の目線の高さで言った。
「すぐたべる!」
キリっとした面持ちで女の子は宣言した。
「そうか、ではベンチで食べてしまうとしよ、……む?」
今まですぐ横にいたのに気づいたら既に女の子はいなかった。
「しんしさん、こっちー!」
「何だ?」
声の方に顔を向けると、既に女の子はベンチに座っていた。
「いつの間に……。分かった、直ぐに行く!」
そうしてゼティフォールは女の子の座るベンチに向かった。
「いっただっきまーす!」
女の子はゼティフォールが隣に座ったのを確認すると手を合わせて食べ始めた。
「美味しいか。それで、その食べ物は何なのだ?」
とても美味しそうに食べる女の子を見て、少し興味をそそられてしまうゼティフォール。
「これ? これはね、スナックミート! いっこたべる?」
女の子はひとつ袋から取り出し、ゼティフォールに渡した。
「良いのか? ありがとう。では、いただきます」
ゼティフォールは一口サイズのその食べ物を、よく観察した後口に入れた。
「……ふむ。鶏肉をじゃがいもで包んで揚げてあるのか。これは美味い」
「でしょー」
女の子は一言そう言って、またスナックミートに夢中になった。
「知っているか? この街にはモンスターに乗れる牧場があるらしいぞ」
手持無沙汰になったゼティフォールは、地図を取り出しつつ女の子に言った。
「おもしろそう! あ、でも、しんしさんたべられちゃう?」
女の子は可哀そうなモノを見る目でゼティフォールを見る。
「ふっ。流石に飼われているモンスターに食われる事は無いであろう! ……だが、一応先に訊いた方が良いであろうか……」
否定しつつもどんどん不安になってしまうゼティフォールであった。
「でも、たべられそうになったら、まもってあげる」
女の子は優しくそう言うが、これはもう自身より弱いモノに対する態度である。事実ではあるが。
「……そうならないように気をつけるか。他にも、ここだ。ここの高台は景色が良いらしいぞ」
ゼティフォールは女の子に地図を見せながら言う。
「ふーん」
興味がなかったのか、何とも淡白な返事が返ってきた。景色よりスナックミートの方が良いらしい。
「ええ、ああそうだ。街を見渡す事もできるし、夕焼けとか、夜空も楽しめるらしい……!」
しかし、ゼティフォールは景色に興味があったので、興味を惹こうと追撃する。教えて貰ったことをそのまま言っているだけに過ぎなかったが、ゼティフォールにとっては必死だった。
「おほしさまみえる?」
目はこちらに向けないが、夜空という言葉にに少し興味が湧いたようだ。
「ああ、きっと綺麗に見えるであろうな。もはや眩しいの域にまで達するのではないか? どうだ、興味が湧かないか?」
ゼティフォールは得意げな顔で言った。
「じゃあ、いく?」
スナックミートを食べ終えた女の子が、しょうがないなと言う顔で見る。
「……行く。すまない、私が興味あったのだ」
ゼティフォールは気を落としつつ本音を言った。
「うん。しってる」
女の子は紙袋を丸め、近くのごみ箱に捨てて戻ってきた。
「ふと思ったのだが、君はよく知らぬ大人相手に怖いだとか危ないだとか思わないのか?」
ゼティフォールは素朴な疑問をぶつけた。
「ん? しんしさん、あぶなくないでしょ?」
女の子は心底分からないという表情で答えた。
「……弱いと言いたいのか?」
ゼティフォールは恐る恐る訊くが、
「うん」
女の子は二文字でゼティフォールの心を粉砕した。
「…………やはりか」
「あ、でもね、こんどからまもってあげるからね、だいじょうぶだよ!」
気遣いの心がさらにゼティフォールの心を抉る。
「いや、私はこれでも元々皆が恐れる程に強かったのだ。故に、君に守られるくらいなら、地を這ってでも戦い抜こう!」
が、辛うじて残ったプライドが、ゼティフォールを奮起させた。
「だいじょうぶ?」
「ああ、大丈夫だとも! 私が良いと言わない限りは、前に出ないでくれ。分かったな?」
前に出られると戦う暇も無く片付けられて、修行して女の子より強くなるどころか余計に差を付けられてしまう。
「……分かった! ばんがれ、しんしさん!」
女の子はゼティフォールの必死な姿を見て、素直に応援した。
「見ていると良い。いつかあまりの強さに驚かせてやるからな。ふっ。では牧場に行くぞ!」
スッキリとした顔になったゼティフォールは女の子に号令をかける。
が、女の子は足を止めて、
「あのね、しんしさんはいいヒトだから、いっしょにいるんだよ!」
とゼティフォールに伝えた。
「……そうか。ありがとう」
不意を突かれたゼティフォールは、短く返事する事しかできない。
そして、女の子は更にこう続ける。
「でね、つよくなったら、ステラの、きしにしてあげる!」
そう言って女の子、もといステラはゼティフォールを追い抜いて走って行った。
是呈 霊長
────────────────────
オルランドは町に出て、地図を見ながら星の名を持つらしき女の子を探していた。
「ふむ、露店が近いな。ひとまずここを見て回ろう」
指輪の効果で深紅の瞳は紫に変わり、吸血鬼の代名詞とも呼べる鋭い牙は目立たないようになっていた。
「しかし、こう多いと探すのは大変だな……」
ゼティフォール露店の建ち並ぶ大通りで人混みをかき分けつつ進む。指輪のおかげか、誰もゼティフォールの事を特別見たりすることは無かった。勿論、先程上半身裸で問題を起こした臭い匂いを放っていた男としても。
「む、あそこに人だかりがあるな。行ってみようか……」
人混みで分かりにくいが、ある露店の前で確かに人だかりができていた。
「おいおい、お嬢ちゃん。お金が無いんだったら食べさせてあげる事はできねーのよ……」
店主のおじさんは明らかに困った顔をして、そのお嬢ちゃんに訴えている。
「たべたいのに……」
お嬢ちゃんは涎が垂れては拭き、垂れては拭いている。ついでにお腹は鳴りっぱなしだ。
「かんべんしてくれー! そんな目でみられちゃあ、悪モノみたいじゃねえか」
「おじさんが、わるモノ?」
お嬢ちゃんは、その露店に並ぶ食べ物を見つめている。
「すまねえ。勝手にご馳走しちゃったら、お上に怒られるんだ。そうなっと、最悪店がなくなっちまう」
店主のおじさんは頭を下げる。
「おみせなくなるの!? やだ!」
お嬢ちゃんは悲しそうな顔で首を横に振った。
「すまないが、どうしたのだ?」
ゼティフォールは苦戦しつつも、何とか人混みをかき分けてその露店の前に辿り着いた。
「ああ、聞いて下さいよ紳士。このお嬢ちゃんがよ、スナックミートが欲しいって言うんですけど、もうお金がないって言って、でも食べたいってここに30分くらい粘ってるんです。でも、私達も勝手にお客さんに振舞っちゃいけないって、お役人さんに言われてて……」
「試食もだめなのか?」
ゼティフォールは訊いた。
「ああ、試食は小さな一口分だけ。もう30分前にあげましたよ」
「おいしかったむぅ! もっとたべたいのに~……」
「おっと、お嬢ちゃんというのは君だったか! 丁度探していたところだ。まあ、探し始めて3分も経っていないのだがな……」
「あ、しんしさんか! こんにちは!」
お嬢ちゃんは、ゼティフォールが探していた、何度も助けてくれた星かもしれない先見の民の女の子だった。
「お、親子か何かですか?」
店主が言った。
「そうではないが、私の恩人でな。ここは私が出そう」
とは言っても、トニーから渡されたお金だが。
「まあ、なんでもいいや。200ディアですよ」
「これだな……。はい」
ゼティフォールが財布の中からそれらしきコインを取り出し、店主に渡した。
「お、現金か。お金持ちそうなのに珍しいな。ええっと、はい。丁度いただきました!」
「現金は珍しいのか?」
「そうだな、別の国じゃ分からないんですが、この国はもう9割がキャッシュレスになってるって最近ニュースで見ましたね。モンスターや野盗に襲われて有り金全部なくなるって話はもう数年聞いてないですし、そんなもんでしょ」
店主は紙袋に何やら香ばしい丸いものを詰めた。
「そうか。ありがとう」
「はいよ。じゃ、お嬢ちゃん、どうぞ!」
店主は女の子に紙袋を渡しつつ、声を潜めて、
「内緒で大目に入れといたからな」
と言った。
「おー! えっとね、おじさんはいいヒトだねえ。ありがと……」
一切店主のおじさんに目を合わせず、始終紙袋に目を奪われて女の子は礼を言った。
「ははは。そんなに気に入って貰えたんなら、作った甲斐もあったもんだ。なあ紳士さんよ、この子の親に会ったら、ガツンと言っておいてくれ! 娘がこんなお腹空かせてるのに何でずっと放置してるんだ。てよ」
「ああ、そうしよう。ではな」
「頼みますね。ありがとうございました、またのおこしを!」
店主は深々と頭を下げた。
「ありがと、おじさん。じゃあにー」
女の子はようやく顔を上げて、店主に手を振った。
「…………ああ、“じゃあね”という事か。勝手に新しい言葉でも作ったのかと思ったわ」
ゼティフォールはひとりで納得する。
「しんしさん、かってくれてありがと!」
女の子は、紙袋を何度もチラ見しつつ嬉しそうに言った。
「ああ、早く食べたいのか。では、あそこにあるベンチで食べるか? それとも、どこか静かな場所でゆっくりたべるか?」
ゼティフォールはしゃがんで女の子の目線の高さで言った。
「すぐたべる!」
キリっとした面持ちで女の子は宣言した。
「そうか、ではベンチで食べてしまうとしよ、……む?」
今まですぐ横にいたのに気づいたら既に女の子はいなかった。
「しんしさん、こっちー!」
「何だ?」
声の方に顔を向けると、既に女の子はベンチに座っていた。
「いつの間に……。分かった、直ぐに行く!」
そうしてゼティフォールは女の子の座るベンチに向かった。
「いっただっきまーす!」
女の子はゼティフォールが隣に座ったのを確認すると手を合わせて食べ始めた。
「美味しいか。それで、その食べ物は何なのだ?」
とても美味しそうに食べる女の子を見て、少し興味をそそられてしまうゼティフォール。
「これ? これはね、スナックミート! いっこたべる?」
女の子はひとつ袋から取り出し、ゼティフォールに渡した。
「良いのか? ありがとう。では、いただきます」
ゼティフォールは一口サイズのその食べ物を、よく観察した後口に入れた。
「……ふむ。鶏肉をじゃがいもで包んで揚げてあるのか。これは美味い」
「でしょー」
女の子は一言そう言って、またスナックミートに夢中になった。
「知っているか? この街にはモンスターに乗れる牧場があるらしいぞ」
手持無沙汰になったゼティフォールは、地図を取り出しつつ女の子に言った。
「おもしろそう! あ、でも、しんしさんたべられちゃう?」
女の子は可哀そうなモノを見る目でゼティフォールを見る。
「ふっ。流石に飼われているモンスターに食われる事は無いであろう! ……だが、一応先に訊いた方が良いであろうか……」
否定しつつもどんどん不安になってしまうゼティフォールであった。
「でも、たべられそうになったら、まもってあげる」
女の子は優しくそう言うが、これはもう自身より弱いモノに対する態度である。事実ではあるが。
「……そうならないように気をつけるか。他にも、ここだ。ここの高台は景色が良いらしいぞ」
ゼティフォールは女の子に地図を見せながら言う。
「ふーん」
興味がなかったのか、何とも淡白な返事が返ってきた。景色よりスナックミートの方が良いらしい。
「ええ、ああそうだ。街を見渡す事もできるし、夕焼けとか、夜空も楽しめるらしい……!」
しかし、ゼティフォールは景色に興味があったので、興味を惹こうと追撃する。教えて貰ったことをそのまま言っているだけに過ぎなかったが、ゼティフォールにとっては必死だった。
「おほしさまみえる?」
目はこちらに向けないが、夜空という言葉にに少し興味が湧いたようだ。
「ああ、きっと綺麗に見えるであろうな。もはや眩しいの域にまで達するのではないか? どうだ、興味が湧かないか?」
ゼティフォールは得意げな顔で言った。
「じゃあ、いく?」
スナックミートを食べ終えた女の子が、しょうがないなと言う顔で見る。
「……行く。すまない、私が興味あったのだ」
ゼティフォールは気を落としつつ本音を言った。
「うん。しってる」
女の子は紙袋を丸め、近くのごみ箱に捨てて戻ってきた。
「ふと思ったのだが、君はよく知らぬ大人相手に怖いだとか危ないだとか思わないのか?」
ゼティフォールは素朴な疑問をぶつけた。
「ん? しんしさん、あぶなくないでしょ?」
女の子は心底分からないという表情で答えた。
「……弱いと言いたいのか?」
ゼティフォールは恐る恐る訊くが、
「うん」
女の子は二文字でゼティフォールの心を粉砕した。
「…………やはりか」
「あ、でもね、こんどからまもってあげるからね、だいじょうぶだよ!」
気遣いの心がさらにゼティフォールの心を抉る。
「いや、私はこれでも元々皆が恐れる程に強かったのだ。故に、君に守られるくらいなら、地を這ってでも戦い抜こう!」
が、辛うじて残ったプライドが、ゼティフォールを奮起させた。
「だいじょうぶ?」
「ああ、大丈夫だとも! 私が良いと言わない限りは、前に出ないでくれ。分かったな?」
前に出られると戦う暇も無く片付けられて、修行して女の子より強くなるどころか余計に差を付けられてしまう。
「……分かった! ばんがれ、しんしさん!」
女の子はゼティフォールの必死な姿を見て、素直に応援した。
「見ていると良い。いつかあまりの強さに驚かせてやるからな。ふっ。では牧場に行くぞ!」
スッキリとした顔になったゼティフォールは女の子に号令をかける。
が、女の子は足を止めて、
「あのね、しんしさんはいいヒトだから、いっしょにいるんだよ!」
とゼティフォールに伝えた。
「……そうか。ありがとう」
不意を突かれたゼティフォールは、短く返事する事しかできない。
そして、女の子は更にこう続ける。
「でね、つよくなったら、ステラの、きしにしてあげる!」
そう言って女の子、もといステラはゼティフォールを追い抜いて走って行った。
0
あなたにおすすめの小説
ゲームの悪役パパに転生したけど、勇者になる息子が親離れしないので完全に詰んでる
街風
ファンタジー
「お前を追放する!」
ゲームの悪役貴族に転生したルドルフは、シナリオ通りに息子のハイネ(後に世界を救う勇者)を追放した。
しかし、前世では子煩悩な父親だったルドルフのこれまでの人生は、ゲームのシナリオに大きく影響を与えていた。旅にでるはずだった勇者は旅に出ず、悪人になる人は善人になっていた。勇者でもないただの中年ルドルフは魔人から世界を救えるのか。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
借金まみれで高級娼館で働くことになった子爵令嬢、密かに好きだった幼馴染に買われる
しおの
恋愛
乙女ゲームの世界に転生した主人公。しかしゲームにはほぼ登場しないモブだった。
いつの間にか父がこさえた借金を返すため、高級娼館で働くことに……
しかしそこに現れたのは幼馴染で……?
夫から『お前を愛することはない』と言われたので、お返しついでに彼のお友達をお招きした結果。
古森真朝
ファンタジー
「クラリッサ・ベル・グレイヴィア伯爵令嬢、あらかじめ言っておく。
俺がお前を愛することは、この先決してない。期待など一切するな!」
新婚初日、花嫁に真っ向から言い放った新郎アドルフ。それに対して、クラリッサが返したのは――
※ぬるいですがホラー要素があります。苦手な方はご注意ください。
甘い匂いの人間は、極上獰猛な獣たちに奪われる 〜居場所を求めた少女の転移譚〜
具なっしー
恋愛
「誰かを、全力で愛してみたい」
居場所のない、17歳の少女・鳴宮 桃(なるみや もも)。
幼い頃に両親を亡くし、叔父の家で家政婦のような日々を送る彼女は、誰にも言えない孤独を抱えていた。そんな桃が、願いをかけた神社の光に包まれ目覚めたのは、獣人たちが支配する異世界。
そこは、男女比50:1という極端な世界。女性は複数の夫に囲われて贅沢を享受するのが常識だった。
しかし、桃は異世界の女性が持つ傲慢さとは無縁で、控えめなまま。
そして彼女の身体から放たれる**"甘いフェロモン"は、野生の獣人たちにとって極上の獲物**でしかない。
盗賊に囚われかけたところを、美形で無口なホワイトタイガー獣人・ベンに救われた桃。孤独だった少女は、その純粋さゆえに、強く、一途で、そして獰猛な獣人たちに囲われていく――。
※表紙はAIです
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
中身は80歳のおばあちゃんですが、異世界でイケオジ伯爵に溺愛されています
浅水シマ
ファンタジー
【完結しました】
ーー人生まさかの二週目。しかもお相手は年下イケオジ伯爵!?
激動の時代を生き、八十歳でその生涯を終えた早川百合子。
目を覚ますと、そこは異世界。しかも、彼女は公爵家令嬢“エマ”として新たな人生を歩むことに。
もう恋愛なんて……と思っていた矢先、彼女の前に現れたのは、渋くて穏やかなイケオジ伯爵・セイルだった。
セイルはエマに心から優しく、どこまでも真摯。
戸惑いながらも、エマは少しずつ彼に惹かれていく。
けれど、中身は人生80年分の知識と経験を持つ元おばあちゃん。
「乙女のときめき」にはとっくに卒業したはずなのに――どうしてこの人といると、胸がこんなに苦しいの?
これは、中身おばあちゃん×イケオジ伯爵の、
ちょっと不思議で切ない、恋と家族の物語。
※小説家になろうにも掲載中です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる