最近旦那の様子がおかしいのだけどこちらから関わる気はございません

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　その日は珍しく家族揃って夕食をとることになった。
　カミーユは楽しそうにお喋りしている。何故か微笑ましく思ってしまったが、貴族として不作法であることが目についた。

「カミーユ、お行儀が良くありませんよ」

　カミーユ付きのメイド達は俯き顔色を悪くしている。躾がなってないと咎められるのは彼女たちであるし、何よりこれから先恥をかくのはカミーユ本人だ。
　領主であるマキシムが一緒になって話していたのだから、窘める立場にあるのは私しかいない。
　そう思って発した言葉だったが、カミーユはともかくとしてなんでマキシムあなたまでしゅんとしてるんですか。

　お行儀よくしようなーと息子に優しく接するマキシムを見てなんだかモヤモヤしたものが胸に渦巻く。

　あぁ、血を分けた実の息子の方に重きを置くというわけですか。確かに跡継ぎができたのならばそちらを大事にするというのは理解できる。私でもそうするだろう。どちらにも心は動かないけれど。
　チラチラとこちらを伺うマキシムの態度にも腹が立つ。疎外感を植え付けてそのまま排除するつもりだろうか。

　静まり返った場で食事を終え、自室に戻り一日が終わった。