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三章
719話
サーキス夫人とアルヴィナ夫人は五泊して帰って行った。
お二人はマッチョ好きと言うわけではないので夜間の祭りは無しだった。
貴族らしい貴族な夫人たちだったのでバーベキューもなんだしで、お庭で軽いお茶会だけ。
それでもグレーデン領が昔のような魔物が闊歩する場所じゃないことも体感してもらえたかな。
お義父さまたちが毎日おもてなしに狩ってきた魔獣のサイズや量には引いてたけど。
でも魔獣肉はとても美味しいし、魔素たっぷりで体調が整ったと実感したようで、最後は魔獣を見て「まぁ美味しそうなお肉」って言ってた。馴染むのが早いね。
アルヴィナ夫人は王都寄りの侯爵領地なので、魔素たっぷりな食材は手に入りにくいそうだ。
魔の森は低レベルながらあるそうで、うちの騎士も鍛えねばって。がんばれ騎士さん。
サーキス夫人の住むサーキス子爵領は多少田舎で中級な魔の森があるとか。
それなりの練度の兵団をお持ちだとか。
定期的に近隣の領地と合同で大討伐に入ってるそう。
そんな状況でもグレーデンにいる間に狩られてきた魔物の大きさや数はそうそう見ないと驚いてた。
「素敵な領地だけど普通の人間では住めないですね」
ポツリと出てきた言葉にちょっと笑う。
普通の人間!!!
まぁ、強さもおおらかさもすごいしね。
夜間はルークにルークの自宅に連れ帰られていたけど、日中はニーナと私が刺繍やお茶にお付き合い。
昨今の王都の社交や地方の変わった出来事など多岐に渡るお話を聞いたり。
ジュリアスさまに絡んでたアニエス・ヘイトは、修道院に入ってからも、教会関係者に手を出したりしてさらに厳しい監護院に入って外界に戻れなくなったそうだ。
知らない間に退場してたよ。
美人だけど自信過剰が面に出過ぎてギラギラだったもんね。自分からグイグイ行けるのって羨ましいアクティブさ。
ヘイトさんのお取り巻きは歳がかなり上の相手の後妻になったりで、ケバケバしい令嬢がごっそり減って王宮のパーティは平和になったそうだ。
今までは親もワンチャン、家に都合良い相手が見つかればって思っていたけど、良い家門の男性は問題児の令嬢を欲しないって気付いたようだ。遅いね?
グレーデンに押しかけてきた令嬢たちも藁をも掴む気持ちだったかな。
セリウスさまもクラウスさまも見た目、性格、資産はかなり良い部類だから高望みよ?
ちょっとグレーデンで住むことがハードル高めかもだけど。
アルヴィナ夫人は、「クラウスさま、うちの子、いかがかしら?」ってチラッと売り込んでた。
アルヴィナ夫人の娘は八歳だそうよ。
貴族の八歳差は大した問題じゃないけど、二十歳と八歳は事件です。
まぁ、私とジュリアスさまくらいの年齢で出会ってなら大丈夫だけどさ。
「あはは、僕は生涯独身がいいし、好みは年上なんですよー」
クラウスさまが笑って流した。年上好みは初めて聞いたかな?
「ルークもそんなこと言っていたけどいつか気が変わるかもでしょう?縁があったらよろしくお願いしますわね?」
アルヴィナ夫人はニコニコと「娘がダメでも姪とかいるから」って。
グレーデンと更なる縁が繋がるのを希望してるようだ。サーキス家は実家だけど、現在はアルヴィナ家の人間だからアルヴィナ一門もグレーデンに近付きたいんだって、ストレートに言ってた。
グレーデン家は遠回しは嫌うので、わかりやすくしたようだ。
「婚姻で繋がらなくても気が合えば十分よぉ」
お義母さまがそう言葉をかけたら、それ以上は言えなくなっちゃったみたい。
「そんな色気を出すなら今後は来ないでください」
ルークがちょっと怒っちゃう。
「もう、ちょっと希望を伝えるくらいいいでしょう?」
「俺の平穏に水を差さないでください」
まぁ、十年先の嫁入りは多分ないので心配ないよ。
近くで頻繁に会えるとかじゃないと令嬢が寂しすぎるよね。
そんなわけで最後までルークがイラッとしつつの滞在になった。
お二人は見事な腕前の刺繍のマタニティワンピースやおくるみを残してくれた。
マダムのドレスは仕上がったら王都のアルヴィナ邸、サーキス邸に贈る予定だ。
リュフェリーの騎士さんたちは仕事とは言え、待機中はしっかり鍛錬と食事を楽しんだと笑顔で夫人たちの護衛に戻った。
「生まれる前にやってきても何も楽しくないでしょうに」
「あらぁ、お嫁さんを労って誕生を楽しみにしてるって態度で示してもらえると安心よぅ」
ルークさんや、生まれたらまたやって来るフラグを自ら立ててるよ。
ニーナはちょっとだけ疲れたようで、日中はよくお昼寝をするようになった。
私はポムたちと共になるべくニーナのそばで過ごすことにしたよ。
お二人はマッチョ好きと言うわけではないので夜間の祭りは無しだった。
貴族らしい貴族な夫人たちだったのでバーベキューもなんだしで、お庭で軽いお茶会だけ。
それでもグレーデン領が昔のような魔物が闊歩する場所じゃないことも体感してもらえたかな。
お義父さまたちが毎日おもてなしに狩ってきた魔獣のサイズや量には引いてたけど。
でも魔獣肉はとても美味しいし、魔素たっぷりで体調が整ったと実感したようで、最後は魔獣を見て「まぁ美味しそうなお肉」って言ってた。馴染むのが早いね。
アルヴィナ夫人は王都寄りの侯爵領地なので、魔素たっぷりな食材は手に入りにくいそうだ。
魔の森は低レベルながらあるそうで、うちの騎士も鍛えねばって。がんばれ騎士さん。
サーキス夫人の住むサーキス子爵領は多少田舎で中級な魔の森があるとか。
それなりの練度の兵団をお持ちだとか。
定期的に近隣の領地と合同で大討伐に入ってるそう。
そんな状況でもグレーデンにいる間に狩られてきた魔物の大きさや数はそうそう見ないと驚いてた。
「素敵な領地だけど普通の人間では住めないですね」
ポツリと出てきた言葉にちょっと笑う。
普通の人間!!!
まぁ、強さもおおらかさもすごいしね。
夜間はルークにルークの自宅に連れ帰られていたけど、日中はニーナと私が刺繍やお茶にお付き合い。
昨今の王都の社交や地方の変わった出来事など多岐に渡るお話を聞いたり。
ジュリアスさまに絡んでたアニエス・ヘイトは、修道院に入ってからも、教会関係者に手を出したりしてさらに厳しい監護院に入って外界に戻れなくなったそうだ。
知らない間に退場してたよ。
美人だけど自信過剰が面に出過ぎてギラギラだったもんね。自分からグイグイ行けるのって羨ましいアクティブさ。
ヘイトさんのお取り巻きは歳がかなり上の相手の後妻になったりで、ケバケバしい令嬢がごっそり減って王宮のパーティは平和になったそうだ。
今までは親もワンチャン、家に都合良い相手が見つかればって思っていたけど、良い家門の男性は問題児の令嬢を欲しないって気付いたようだ。遅いね?
グレーデンに押しかけてきた令嬢たちも藁をも掴む気持ちだったかな。
セリウスさまもクラウスさまも見た目、性格、資産はかなり良い部類だから高望みよ?
ちょっとグレーデンで住むことがハードル高めかもだけど。
アルヴィナ夫人は、「クラウスさま、うちの子、いかがかしら?」ってチラッと売り込んでた。
アルヴィナ夫人の娘は八歳だそうよ。
貴族の八歳差は大した問題じゃないけど、二十歳と八歳は事件です。
まぁ、私とジュリアスさまくらいの年齢で出会ってなら大丈夫だけどさ。
「あはは、僕は生涯独身がいいし、好みは年上なんですよー」
クラウスさまが笑って流した。年上好みは初めて聞いたかな?
「ルークもそんなこと言っていたけどいつか気が変わるかもでしょう?縁があったらよろしくお願いしますわね?」
アルヴィナ夫人はニコニコと「娘がダメでも姪とかいるから」って。
グレーデンと更なる縁が繋がるのを希望してるようだ。サーキス家は実家だけど、現在はアルヴィナ家の人間だからアルヴィナ一門もグレーデンに近付きたいんだって、ストレートに言ってた。
グレーデン家は遠回しは嫌うので、わかりやすくしたようだ。
「婚姻で繋がらなくても気が合えば十分よぉ」
お義母さまがそう言葉をかけたら、それ以上は言えなくなっちゃったみたい。
「そんな色気を出すなら今後は来ないでください」
ルークがちょっと怒っちゃう。
「もう、ちょっと希望を伝えるくらいいいでしょう?」
「俺の平穏に水を差さないでください」
まぁ、十年先の嫁入りは多分ないので心配ないよ。
近くで頻繁に会えるとかじゃないと令嬢が寂しすぎるよね。
そんなわけで最後までルークがイラッとしつつの滞在になった。
お二人は見事な腕前の刺繍のマタニティワンピースやおくるみを残してくれた。
マダムのドレスは仕上がったら王都のアルヴィナ邸、サーキス邸に贈る予定だ。
リュフェリーの騎士さんたちは仕事とは言え、待機中はしっかり鍛錬と食事を楽しんだと笑顔で夫人たちの護衛に戻った。
「生まれる前にやってきても何も楽しくないでしょうに」
「あらぁ、お嫁さんを労って誕生を楽しみにしてるって態度で示してもらえると安心よぅ」
ルークさんや、生まれたらまたやって来るフラグを自ら立ててるよ。
ニーナはちょっとだけ疲れたようで、日中はよくお昼寝をするようになった。
私はポムたちと共になるべくニーナのそばで過ごすことにしたよ。
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