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久々にワンモア世界で聞く外部の人の声
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翌日以降も当然試練に挑み続けたわけなのだが……試練の方に変化があった。あまり喜ばしくない形で、だが。具体的には、四千体の分身を倒して中ボスを倒した先に待っている分身が……明確に強化されていた。攻撃力と耐久力が大幅に上がっており、かすっただけなのにダメージが妙に多いし、前日なら倒せるだけの攻撃を叩き込んでも分身が消えないのだ。
(なんでこんなに露骨なパワーアップが入ったんだ? 無論何の理由もない理不尽強化ではないだろうが……かすっただけなのにHPを一割ぐらい持っていくのは流石にひどいだろう。直撃貰ったら多分即死、よくて瀕死かなぁ。幸い機動力の強化はないようだからまだ何とかなってはいるけど)
特定の分身を倒せば弱体化が入るとか? それとも数が減れば徐々に弱体化する? 等の予想を立てて戦っていったわけだが、残念ながら正解を探し当てることが出来ていない。数の暴力に火力まで加わった分身軍団はそれはそれは分厚い壁となり、自分は八千体撃破にたどり着けなくなっていた。この装備でこのダメージって事は、一般的な装備だとまともな戦いにならないんじゃないか、これ。
時間だけが過ぎ、それでもくじけず挑戦を続けている自分にウィスパーチャットの要請が届いた。ツヴァイからかぁ……なので、この階の守護者である彼女に許可を取ってから対応するために許可を出した。さて、何事かな?
【アース、今良いか?】【ああ、大丈夫だけどどうした?】
ツヴァイの声から察するに、何か緊急の問題が発生しているという感じではない。そうなるとこちらの調子を伺いに来たって感じかな?
【もし時間があるならちょっと俺達とPvPをしてもらえないか? ちょっと黒の塔の七五〇階で詰まっちまってな……】【ツヴァイからの頼みだから否とは言いたくなかったんだが……すまん、こっちも白の塔の七五〇階で……ちょっと待ってくれ、この階の守護者に話をしていいか確認を取りたい】
一旦ウィスパーを止めて、今置かれている状況を説明して良いかと確認をするとかまわないとの返答。逃げ出す算段をする訳じゃないならいいと断言された。なので、ツヴァイに事の次第を説明する──
【白の塔七五〇階に閉じ込められている!? おいおい、そんな試練聞いたことがないぞ! だが、アースが嘘をつく理由がないんだよな……しかし、間に合うのか? 制限時間はもう残り四か月を切っているんだぞ? だってのにまだ半分までしか行けてないってのはまずくないか?】
ツヴァイの言う通りである。正直マズイ……今のペースではやっぱり間に合いそうにない。だが、だからと言って策などあろうはずもなく。とにかく挑み続けて、立ちはだかる関門をこじ開けなければならない。それ以外、自分の道はないのだから。
【うん、だから正直焦り始めているというのは事実だよ。ここに来てまさかこんな試練をぶつけられるとは思っていなくて……だから済まない、ツヴァイの要請には応じられない】
この階の試練を越えたとしても、まだ塔の階層は二五〇階もあるのだ。この試練を突破した時に残されている時間によっては、実質終わりと言う事になる。そもそも、現時点では突破できるビジョンが全く見えないんだが……
【わかった、そう言う理由じゃしょうがない。しかし、その階層の試練は流石におかしすぎるだろ……一人に対して一六〇〇〇の分身をぶつけるとか、狂ってるとしか言いようがないぜ。数で立ちはだかる試練ってのは色々聞いたが、最大でも一〇〇体行くかどうかの話だったはずだぜ? そこの守護者は、お前を進ませる気が欠片もないように思えてならないんだが】
ああ、いくら試練と言っても限度があるだろとは思う。例えば分身が一六〇〇〇体居たって、一体一体が非常に弱いのであればまだわかる。だが、この試練では分身も十分に強いし、四〇〇〇体の先から戦う事になる分身は最初の時よりも強化されている。正直何を考えているのかさっぱり分からない……ツヴァイじゃなくったって、クリアさせる気が無いとしか思えない難易度なんだよね。
【それでも、逃げ出せないから戦うしかないんだよ。戦って勝つしかここを出る手段がないんだから……】【もはや狂気の沙汰だよな……頑張ってくれと声をかける事しかできないぜ……】
外から援軍を呼ぶ事も出来ないからなぁ……ただひたすらにたった一人で戦い続けるしかない。制限時間が無ければまだ気楽だったんだが、この塔を登り切るまでに与えられた時間は、ツヴァイが言った通り残り四か月を切った。塔の残り階層の攻略に一定の時間が必要だと考えて計算すると、この部屋の突破に仕える時間はあと二ヶ月前後って所だろう。
【俺達よりよっぽどきつい状況って事は理解できたから、そろそろウィスパーを切るぜ……後、メンバーには状況を説明しておきたいんだが良いか?】【そうしてくれた方が二度手間にならないから、頼む。そちらも黒の塔七百五十階突破頑張ってくれよ、じゃあな】
そう最後に言葉を交わしてウィスパーチャットを終了する。ワンモアの世界で久々に自分と守護者の分身達の声以外を聞いたな。これが良い感じに気分転換になっていると良いのだが──さて。時間はまだあるな、もう一回挑戦と行こう。
「お待たせしました、ではまた挑戦させて貰います」
そうして自分はラインを越えて再び戦いの舞台に上がる。諦めない限り、可能性は残る。それがか細い可能性であったとしても、ゼロにならなければ掴める可能性がある。それならば、挑み続けるしかないだろう。こうして、今日も自分は戦いを続ける。それが唯一の突破口を開く手段なのだから──
◇◇◇
「アースさんはどうでした?」「ダメだ、アイツは今俺達より辛い状況で戦っている。説明するからまずは話を聞いてくれ」
ウィスパーチャットを終えたツヴァイに、ミリーが声をかける。ツヴァイはミリーにそう返答してからいつものメンバーにアースが置かれている状況を説明し始めた。話を聞いていくうちに、メンバーの表情がみるみる変わっていった。
「なんですその試練は……突破させる気は微塵もないでしょう」「カザミネと同意見だな、狂っているという表現でもまだ温いぞ。アースは毎回毎回、そんな物ばっかり引き当ててるな」
カザミネとレイジの二人はそう発現して、アースに課せられた試練への苛立ちを隠せない。
「ちょっと、流石におかしいですよね~。なんでそこまでの試練を課したのでしょうか~?」「おかしいというレベルじゃありませんわね……そしてその試練を半分まで突破したアースも、また十分おかしいですわ」
ミリー、エリザの二人はそう発現して頭をひねっている。試練の難易度もそうだが、そんな試練に立ち向かい一度だけとはいえ半分まで攻略したアースはどうなってるのか、という部分もまた頭をひねる原因となっていた。
「普通絶望が先に来ない? 一六〇〇〇体の分身でしょ? そして一体一体が弱い訳でもない。挫けるのが先に来ると思うんだけど」「普通の人はそうでしょうね……ですがアースさんはあの有翼人のボスに対しあそこまで戦った人だから、くじけず戦い続けられるのかもしれません」
そしてこれがロナとカナの発言となる。数を聞いて絶句したロナの疑問に、カナがアースがくじけない理由を想像する。
「まあ、そんなわけでアースは残念ながら俺達とのPvP訓練に参加してもらう事は出来ない。正直アースがあれこれやって来る搦め手を学びたかったんだがなぁ……」
ツヴァイがそう口にしてからため息をついた。そう、ツヴァイ達が進む黒の塔七五〇階の試練の相手は、どいつもこいつも真っ向勝負? なにそれ美味しいのとばかりに毒に暗器、分身に姿をくらましてからの不意打ちと言った手段が得意な連中が試練として立ち塞がっているのである。そのため、アースにそう言った搦め手をメインの行動をしてもらって訓練をしたかったのだ。
しかし、アースの状況を聞いてそれは難しいと分かったためついツヴァイはため息を吐いてしまった。だが、アースの方が置かれている状況が厳しい事を知った為に嘆いてばかりもいられないと気を持ち直す。
「とにかく、俺達に出来る範囲で真っ向勝負ではない戦いをやってみようぜ。やらないよりはやった方が、何かを学べるはずだからな」
ツヴァイの言葉に、メンバーたちは頷く。こうして彼等もまた、自分達の前に立ちふさがる試練に立ち向かっていく。
(なんでこんなに露骨なパワーアップが入ったんだ? 無論何の理由もない理不尽強化ではないだろうが……かすっただけなのにHPを一割ぐらい持っていくのは流石にひどいだろう。直撃貰ったら多分即死、よくて瀕死かなぁ。幸い機動力の強化はないようだからまだ何とかなってはいるけど)
特定の分身を倒せば弱体化が入るとか? それとも数が減れば徐々に弱体化する? 等の予想を立てて戦っていったわけだが、残念ながら正解を探し当てることが出来ていない。数の暴力に火力まで加わった分身軍団はそれはそれは分厚い壁となり、自分は八千体撃破にたどり着けなくなっていた。この装備でこのダメージって事は、一般的な装備だとまともな戦いにならないんじゃないか、これ。
時間だけが過ぎ、それでもくじけず挑戦を続けている自分にウィスパーチャットの要請が届いた。ツヴァイからかぁ……なので、この階の守護者である彼女に許可を取ってから対応するために許可を出した。さて、何事かな?
【アース、今良いか?】【ああ、大丈夫だけどどうした?】
ツヴァイの声から察するに、何か緊急の問題が発生しているという感じではない。そうなるとこちらの調子を伺いに来たって感じかな?
【もし時間があるならちょっと俺達とPvPをしてもらえないか? ちょっと黒の塔の七五〇階で詰まっちまってな……】【ツヴァイからの頼みだから否とは言いたくなかったんだが……すまん、こっちも白の塔の七五〇階で……ちょっと待ってくれ、この階の守護者に話をしていいか確認を取りたい】
一旦ウィスパーを止めて、今置かれている状況を説明して良いかと確認をするとかまわないとの返答。逃げ出す算段をする訳じゃないならいいと断言された。なので、ツヴァイに事の次第を説明する──
【白の塔七五〇階に閉じ込められている!? おいおい、そんな試練聞いたことがないぞ! だが、アースが嘘をつく理由がないんだよな……しかし、間に合うのか? 制限時間はもう残り四か月を切っているんだぞ? だってのにまだ半分までしか行けてないってのはまずくないか?】
ツヴァイの言う通りである。正直マズイ……今のペースではやっぱり間に合いそうにない。だが、だからと言って策などあろうはずもなく。とにかく挑み続けて、立ちはだかる関門をこじ開けなければならない。それ以外、自分の道はないのだから。
【うん、だから正直焦り始めているというのは事実だよ。ここに来てまさかこんな試練をぶつけられるとは思っていなくて……だから済まない、ツヴァイの要請には応じられない】
この階の試練を越えたとしても、まだ塔の階層は二五〇階もあるのだ。この試練を突破した時に残されている時間によっては、実質終わりと言う事になる。そもそも、現時点では突破できるビジョンが全く見えないんだが……
【わかった、そう言う理由じゃしょうがない。しかし、その階層の試練は流石におかしすぎるだろ……一人に対して一六〇〇〇の分身をぶつけるとか、狂ってるとしか言いようがないぜ。数で立ちはだかる試練ってのは色々聞いたが、最大でも一〇〇体行くかどうかの話だったはずだぜ? そこの守護者は、お前を進ませる気が欠片もないように思えてならないんだが】
ああ、いくら試練と言っても限度があるだろとは思う。例えば分身が一六〇〇〇体居たって、一体一体が非常に弱いのであればまだわかる。だが、この試練では分身も十分に強いし、四〇〇〇体の先から戦う事になる分身は最初の時よりも強化されている。正直何を考えているのかさっぱり分からない……ツヴァイじゃなくったって、クリアさせる気が無いとしか思えない難易度なんだよね。
【それでも、逃げ出せないから戦うしかないんだよ。戦って勝つしかここを出る手段がないんだから……】【もはや狂気の沙汰だよな……頑張ってくれと声をかける事しかできないぜ……】
外から援軍を呼ぶ事も出来ないからなぁ……ただひたすらにたった一人で戦い続けるしかない。制限時間が無ければまだ気楽だったんだが、この塔を登り切るまでに与えられた時間は、ツヴァイが言った通り残り四か月を切った。塔の残り階層の攻略に一定の時間が必要だと考えて計算すると、この部屋の突破に仕える時間はあと二ヶ月前後って所だろう。
【俺達よりよっぽどきつい状況って事は理解できたから、そろそろウィスパーを切るぜ……後、メンバーには状況を説明しておきたいんだが良いか?】【そうしてくれた方が二度手間にならないから、頼む。そちらも黒の塔七百五十階突破頑張ってくれよ、じゃあな】
そう最後に言葉を交わしてウィスパーチャットを終了する。ワンモアの世界で久々に自分と守護者の分身達の声以外を聞いたな。これが良い感じに気分転換になっていると良いのだが──さて。時間はまだあるな、もう一回挑戦と行こう。
「お待たせしました、ではまた挑戦させて貰います」
そうして自分はラインを越えて再び戦いの舞台に上がる。諦めない限り、可能性は残る。それがか細い可能性であったとしても、ゼロにならなければ掴める可能性がある。それならば、挑み続けるしかないだろう。こうして、今日も自分は戦いを続ける。それが唯一の突破口を開く手段なのだから──
◇◇◇
「アースさんはどうでした?」「ダメだ、アイツは今俺達より辛い状況で戦っている。説明するからまずは話を聞いてくれ」
ウィスパーチャットを終えたツヴァイに、ミリーが声をかける。ツヴァイはミリーにそう返答してからいつものメンバーにアースが置かれている状況を説明し始めた。話を聞いていくうちに、メンバーの表情がみるみる変わっていった。
「なんですその試練は……突破させる気は微塵もないでしょう」「カザミネと同意見だな、狂っているという表現でもまだ温いぞ。アースは毎回毎回、そんな物ばっかり引き当ててるな」
カザミネとレイジの二人はそう発現して、アースに課せられた試練への苛立ちを隠せない。
「ちょっと、流石におかしいですよね~。なんでそこまでの試練を課したのでしょうか~?」「おかしいというレベルじゃありませんわね……そしてその試練を半分まで突破したアースも、また十分おかしいですわ」
ミリー、エリザの二人はそう発現して頭をひねっている。試練の難易度もそうだが、そんな試練に立ち向かい一度だけとはいえ半分まで攻略したアースはどうなってるのか、という部分もまた頭をひねる原因となっていた。
「普通絶望が先に来ない? 一六〇〇〇体の分身でしょ? そして一体一体が弱い訳でもない。挫けるのが先に来ると思うんだけど」「普通の人はそうでしょうね……ですがアースさんはあの有翼人のボスに対しあそこまで戦った人だから、くじけず戦い続けられるのかもしれません」
そしてこれがロナとカナの発言となる。数を聞いて絶句したロナの疑問に、カナがアースがくじけない理由を想像する。
「まあ、そんなわけでアースは残念ながら俺達とのPvP訓練に参加してもらう事は出来ない。正直アースがあれこれやって来る搦め手を学びたかったんだがなぁ……」
ツヴァイがそう口にしてからため息をついた。そう、ツヴァイ達が進む黒の塔七五〇階の試練の相手は、どいつもこいつも真っ向勝負? なにそれ美味しいのとばかりに毒に暗器、分身に姿をくらましてからの不意打ちと言った手段が得意な連中が試練として立ち塞がっているのである。そのため、アースにそう言った搦め手をメインの行動をしてもらって訓練をしたかったのだ。
しかし、アースの状況を聞いてそれは難しいと分かったためついツヴァイはため息を吐いてしまった。だが、アースの方が置かれている状況が厳しい事を知った為に嘆いてばかりもいられないと気を持ち直す。
「とにかく、俺達に出来る範囲で真っ向勝負ではない戦いをやってみようぜ。やらないよりはやった方が、何かを学べるはずだからな」
ツヴァイの言葉に、メンバーたちは頷く。こうして彼等もまた、自分達の前に立ちふさがる試練に立ち向かっていく。
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