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連載
年表がまた一つ埋まる
食事も終えて、年表の続きを見ていくと目に留まった物があった。
「赤鯨の一件も乗ってるんですね」
海で人魚や援軍に来てくれたプレイヤー達と共に戦った赤鯨戦。最後はヒーロー六人の魔剣による巨大ロボまで出撃して戦った記憶がよみがえる。海という事で普段とは全く異なるバトルフィールドという事でかなり苦戦もさせられたな。討伐隊はほぼ全滅寸前まで追いやられたし、きつい戦いだった。
「赤鯨はあんまり有名な話じゃないはずですが、ご存じなんですね」
女性プレイヤーは自分を興味深そうに見てきた。結構大きな事件ではあったのだが、場所が場所だったからなぁ。一般的な所での戦闘じゃなかったから、掲示板なんかで話が上がった所を見たぐらいのプレイヤーが圧倒的に多い話である。
「まあ、自分も参戦していましたから。ヒーローチームの魔剣も直接見ていますし」
あの時は本当にびっくりした。まさか魔剣が巨大ロボへと変化し、ヒーローチームが乗り込んで赤鯨と真っ向勝負を始めたんだから。正直ヒーローチームがあそこにいなかったら、勝ち目はなかっただろう。
「現地で見ていたんですか!? 私は当時そこにいたプレイヤーが取っていた動画でしか見ていないのですが……ぜひ自分の目で見たかった出来事の一つなんですよ。もっと早く機材を手に入れて強くなっていたら!」
と、本当に悔しそうに口にする女性プレイヤー。確かにワンモアの世界に入る為に使うヘルメット式の機材も最初の頃は数が足りなくて大騒ぎだったし……その手の話を聞かなくなったのはかなり後。叙せプレイヤーさんはなかなか手に入れられなかったんだな。自分は本当にたまたま運よく手に出来たが。
「自分の目で、というお気持ちは理解しますが──見ない方が良かったと思いますよ。胸糞悪い事もまあありましたので」
赤鯨の残虐行為は酷かったからな……食べるために殺すなら、命全てがやるしかないからやむを得ない。だが赤鯨は腹が膨れた後も海の生き物たちを虐殺して回っていた。あまりにも異質な行為に、当時誰もが理解できずに頭を抱えていた。あの戦いは本当に勝てて良かった、もし負けていたら今人魚の皆さんは絶滅してどこにもいないという未来を迎えていただろう。
「俺も話で聞いたが、相当アレな相手だったらしいからなぁ。しかも海の中での戦闘ってのも厄介極まりないしな。泳ぎが出来ないプレイヤーじゃあマジで何もできずにやられるだけなフィールドってのはきついよな、当時のブルーカラーがそこに行っても、何もできなかっただろう」
ツヴァイの言葉通り、特殊なフィールドでは前提となる能力とか装備とかが無いと戦いの舞台に上がる事すらできない。どんなに強いプレイヤーであっても、対策手段が無いと一転して何もできなくなってしまうのが特殊フィールドの恐ろしい所だ。
「ですがアースさんは現場にいた。つまりアースさんは水泳もこなすって事ですよね……戦闘できて泳げて生産できてって、どんなビルドですか。滅茶苦茶でしょう!?」
と、ここで女性プレイヤーからそんな言葉が飛んできた。その言葉を聞いたツヴァイがニヤリと笑ってから口を開く。
「ああ、その通りこいつは滅茶苦茶なんだ。なのにそれを乗りこなすって点ではすごいよな。まあ、逆に特化は出来ないからプレイヤーの強さとしては極端に飛びぬけている訳ではないんだが。ただ装備が、なあ?」
という言葉と共にあれこれ見られるんだけど、努力と縁と世界を駆けずり回った成果だから文句を付けられても困ってしまう。自分と同じぐらいの冒険をして、この世界の人と交流を重ねていれば手に入ったかもしれない訳だし。
「この装備は冒険と努力の結晶だからなぁ。ツヴァイだってとんでもない魔剣を持っている訳だし、防具だってレアな素材から作ってるだろうに……」
ジト目でツヴァイを見返すと「まあ、それはそうなんだが」と煮え切らない言葉がツヴァイから帰ってくる。んー、まあ言いたい事は分かるのよ、八岐の月にしろレガリオンにしろ見た目からすでにユニークだし、更にその威力もツヴァイは何度も見てきているからよく知っている。だから羨む所がどうしてもあるのは仕方がない。
でも、楽してポンと手に入れたわけじゃない。鍛冶やら木工やらを飽きるほどやって積み上げてきた集大成がこれ。いろいろなワンモアの人々と知り合って、協力してもらった集大成がこれ。全てが終わる時、その結果として残った物なのだ。必要に駆られて生産を行い、ワンモアにおける成長に関する仕様が公表されても技術を捨てなかった結果が今なのだから。
「長きにわたって様々な物をコツコツと積み上げてきた結果だからね。何か一つでも手を抜いたり関りを拒絶したりしていたら、今装備している武具たちは存在していない。逆にだからこそ、ここまですごい物を使える資格を得ているって思ってほしい」
人魚の皆さんを助けていなければ、蒼海鋼は手に入っていない。蒼海鋼が無ければ、八岐の月やマリン・レッグセイヴァーは作れなかった。当然それ以前に舵や木工の経験が無ければ、蒼海鋼を手に入れたとしても武具にすることはできない。全ては積み重ねなのだ、これはゲームだけじゃない、リアルの人生だって同じことだ。
積み上げずに一足飛びに結果を出すなど、一握りの人間にしか出せない。そんな人間はそうそう居ない。誰もが毎日目に見えない薄い何かを積み上げて積み上げて、その先にあるものが結果だ。もちろん運という要素もある、人間関係というものもある。だが、積み上げる事をサボる人間には素晴らしい結果は一〇〇%訪れないのだ。
「その点に関しては同意するぜ。むしろアースとの付き合いが無かったら、この鎧に使われている鱗は絶対手に入れる事は出来なかったからな。あのおじいちゃんとの一件だって、アースが人の見えない所で信頼を勝ち取っていたからこそ起きた一件だったんだろうしな」
ブラックドラゴンのおじいちゃんの話だ。レッドドラゴンの皇女様に臭いですと言われてしまい、その解決のために自分を頼ってきた。その結果、背中に病気が発生しており、それが匂いの元だった。無事に解決したお礼として、ツヴァイ達もドラゴンの鱗を受け取っていたのである。
「ちなみに、その鱗ってなんですか?」「ブラックドラゴンの鱗だぜ。ま、普通は絶対に手に入らない逸品だよな」
ツヴァイの言葉に、女性プレイヤーの目の色が変わった。ツヴァイの鎧をしげしげと眺める。見た目は普通の軽鎧なので、ブラックドラゴンの鱗は目に見えない部分に使っているのだろう。
「物理的な防御力もさることながら、属性に対する防御力が非常に高くてな。俺は何度もこいつが無かったら死んでいるだろうって戦いをくぐってきたからなぁ。有翼人との戦いでも本当に世話になった、大事な相棒だ」
そう言いながら鎧を優しく撫でるツヴァイ。大事にしていることが伝わってくる。
「ブラックドラゴンの鱗──そもそもレッサードラゴンでもかつての妖精国に現れた灰色ドラゴンでもないドラゴンの鱗なんて存在していたんですね、羨ましいです」「アースはドラゴン達とも交流してたからな。そうじゃなかったら絶対手に入らなかったぜ」
女性プレイヤーの視線が、ツヴァイとの会話を経てこちらに向くので、これも他の人に話すのはワンモアが終わってからにしてくださいねと念押しをしてからレッドドラゴンの王女をたまたま救出し、ご飯を与えたりしたことを教える。
「なるほど、そこでも料理が作れることが生きてくるんですね! ワンモアのプレイヤーの皆さんの行動は、本当に多種多様で面白い話がわんさかですね!」
興奮しながらメモを取っていく女性プレイヤー。これもまた年表に記載されるんだろうか。でもあの出会いが無かったらレッドドラゴンの王様が妖精国の戦闘時に援軍としてすぐさまやってきてくれたかどうかは怪しいよなぁ。そうなると大事な出来事として記載しない訳内はいかない、かな?
「赤鯨の一件も乗ってるんですね」
海で人魚や援軍に来てくれたプレイヤー達と共に戦った赤鯨戦。最後はヒーロー六人の魔剣による巨大ロボまで出撃して戦った記憶がよみがえる。海という事で普段とは全く異なるバトルフィールドという事でかなり苦戦もさせられたな。討伐隊はほぼ全滅寸前まで追いやられたし、きつい戦いだった。
「赤鯨はあんまり有名な話じゃないはずですが、ご存じなんですね」
女性プレイヤーは自分を興味深そうに見てきた。結構大きな事件ではあったのだが、場所が場所だったからなぁ。一般的な所での戦闘じゃなかったから、掲示板なんかで話が上がった所を見たぐらいのプレイヤーが圧倒的に多い話である。
「まあ、自分も参戦していましたから。ヒーローチームの魔剣も直接見ていますし」
あの時は本当にびっくりした。まさか魔剣が巨大ロボへと変化し、ヒーローチームが乗り込んで赤鯨と真っ向勝負を始めたんだから。正直ヒーローチームがあそこにいなかったら、勝ち目はなかっただろう。
「現地で見ていたんですか!? 私は当時そこにいたプレイヤーが取っていた動画でしか見ていないのですが……ぜひ自分の目で見たかった出来事の一つなんですよ。もっと早く機材を手に入れて強くなっていたら!」
と、本当に悔しそうに口にする女性プレイヤー。確かにワンモアの世界に入る為に使うヘルメット式の機材も最初の頃は数が足りなくて大騒ぎだったし……その手の話を聞かなくなったのはかなり後。叙せプレイヤーさんはなかなか手に入れられなかったんだな。自分は本当にたまたま運よく手に出来たが。
「自分の目で、というお気持ちは理解しますが──見ない方が良かったと思いますよ。胸糞悪い事もまあありましたので」
赤鯨の残虐行為は酷かったからな……食べるために殺すなら、命全てがやるしかないからやむを得ない。だが赤鯨は腹が膨れた後も海の生き物たちを虐殺して回っていた。あまりにも異質な行為に、当時誰もが理解できずに頭を抱えていた。あの戦いは本当に勝てて良かった、もし負けていたら今人魚の皆さんは絶滅してどこにもいないという未来を迎えていただろう。
「俺も話で聞いたが、相当アレな相手だったらしいからなぁ。しかも海の中での戦闘ってのも厄介極まりないしな。泳ぎが出来ないプレイヤーじゃあマジで何もできずにやられるだけなフィールドってのはきついよな、当時のブルーカラーがそこに行っても、何もできなかっただろう」
ツヴァイの言葉通り、特殊なフィールドでは前提となる能力とか装備とかが無いと戦いの舞台に上がる事すらできない。どんなに強いプレイヤーであっても、対策手段が無いと一転して何もできなくなってしまうのが特殊フィールドの恐ろしい所だ。
「ですがアースさんは現場にいた。つまりアースさんは水泳もこなすって事ですよね……戦闘できて泳げて生産できてって、どんなビルドですか。滅茶苦茶でしょう!?」
と、ここで女性プレイヤーからそんな言葉が飛んできた。その言葉を聞いたツヴァイがニヤリと笑ってから口を開く。
「ああ、その通りこいつは滅茶苦茶なんだ。なのにそれを乗りこなすって点ではすごいよな。まあ、逆に特化は出来ないからプレイヤーの強さとしては極端に飛びぬけている訳ではないんだが。ただ装備が、なあ?」
という言葉と共にあれこれ見られるんだけど、努力と縁と世界を駆けずり回った成果だから文句を付けられても困ってしまう。自分と同じぐらいの冒険をして、この世界の人と交流を重ねていれば手に入ったかもしれない訳だし。
「この装備は冒険と努力の結晶だからなぁ。ツヴァイだってとんでもない魔剣を持っている訳だし、防具だってレアな素材から作ってるだろうに……」
ジト目でツヴァイを見返すと「まあ、それはそうなんだが」と煮え切らない言葉がツヴァイから帰ってくる。んー、まあ言いたい事は分かるのよ、八岐の月にしろレガリオンにしろ見た目からすでにユニークだし、更にその威力もツヴァイは何度も見てきているからよく知っている。だから羨む所がどうしてもあるのは仕方がない。
でも、楽してポンと手に入れたわけじゃない。鍛冶やら木工やらを飽きるほどやって積み上げてきた集大成がこれ。いろいろなワンモアの人々と知り合って、協力してもらった集大成がこれ。全てが終わる時、その結果として残った物なのだ。必要に駆られて生産を行い、ワンモアにおける成長に関する仕様が公表されても技術を捨てなかった結果が今なのだから。
「長きにわたって様々な物をコツコツと積み上げてきた結果だからね。何か一つでも手を抜いたり関りを拒絶したりしていたら、今装備している武具たちは存在していない。逆にだからこそ、ここまですごい物を使える資格を得ているって思ってほしい」
人魚の皆さんを助けていなければ、蒼海鋼は手に入っていない。蒼海鋼が無ければ、八岐の月やマリン・レッグセイヴァーは作れなかった。当然それ以前に舵や木工の経験が無ければ、蒼海鋼を手に入れたとしても武具にすることはできない。全ては積み重ねなのだ、これはゲームだけじゃない、リアルの人生だって同じことだ。
積み上げずに一足飛びに結果を出すなど、一握りの人間にしか出せない。そんな人間はそうそう居ない。誰もが毎日目に見えない薄い何かを積み上げて積み上げて、その先にあるものが結果だ。もちろん運という要素もある、人間関係というものもある。だが、積み上げる事をサボる人間には素晴らしい結果は一〇〇%訪れないのだ。
「その点に関しては同意するぜ。むしろアースとの付き合いが無かったら、この鎧に使われている鱗は絶対手に入れる事は出来なかったからな。あのおじいちゃんとの一件だって、アースが人の見えない所で信頼を勝ち取っていたからこそ起きた一件だったんだろうしな」
ブラックドラゴンのおじいちゃんの話だ。レッドドラゴンの皇女様に臭いですと言われてしまい、その解決のために自分を頼ってきた。その結果、背中に病気が発生しており、それが匂いの元だった。無事に解決したお礼として、ツヴァイ達もドラゴンの鱗を受け取っていたのである。
「ちなみに、その鱗ってなんですか?」「ブラックドラゴンの鱗だぜ。ま、普通は絶対に手に入らない逸品だよな」
ツヴァイの言葉に、女性プレイヤーの目の色が変わった。ツヴァイの鎧をしげしげと眺める。見た目は普通の軽鎧なので、ブラックドラゴンの鱗は目に見えない部分に使っているのだろう。
「物理的な防御力もさることながら、属性に対する防御力が非常に高くてな。俺は何度もこいつが無かったら死んでいるだろうって戦いをくぐってきたからなぁ。有翼人との戦いでも本当に世話になった、大事な相棒だ」
そう言いながら鎧を優しく撫でるツヴァイ。大事にしていることが伝わってくる。
「ブラックドラゴンの鱗──そもそもレッサードラゴンでもかつての妖精国に現れた灰色ドラゴンでもないドラゴンの鱗なんて存在していたんですね、羨ましいです」「アースはドラゴン達とも交流してたからな。そうじゃなかったら絶対手に入らなかったぜ」
女性プレイヤーの視線が、ツヴァイとの会話を経てこちらに向くので、これも他の人に話すのはワンモアが終わってからにしてくださいねと念押しをしてからレッドドラゴンの王女をたまたま救出し、ご飯を与えたりしたことを教える。
「なるほど、そこでも料理が作れることが生きてくるんですね! ワンモアのプレイヤーの皆さんの行動は、本当に多種多様で面白い話がわんさかですね!」
興奮しながらメモを取っていく女性プレイヤー。これもまた年表に記載されるんだろうか。でもあの出会いが無かったらレッドドラゴンの王様が妖精国の戦闘時に援軍としてすぐさまやってきてくれたかどうかは怪しいよなぁ。そうなると大事な出来事として記載しない訳内はいかない、かな?
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