90 / 255
91:青島高等学校七不思議 その四 13階段
しおりを挟む
「藤は女、松は男……だっけ? 反対だった気がするけど、獅子王さんも古見君も私を置いていかないでよ……なんだかんだで七不思議のうち、三つをクリアしたわけだけど。もう、帰ってもいいよね? だって、私一人で三つだよ? 褒められることはあっても、非難されることは……」
「何独り言ぬかしてやがる」
「きゃあああああああああ!」
「ああん! うっせえよ! ぶん殴るぞ!」
「暴力反対! ひぃ! 犯される!」
「人聞きの悪いことぬかしてるんじゃねぞ!」
「きゃああ! きゃあああ!」
「はぁ……お姉様、話が進みませんの。伊藤さんも落ち着いてくださいませ」
「えっ、黒井さん? それに御堂先輩?」
「お姉様」
「ちっ!」
(今回のゲストは元『Blue Ruler』のヘッド、御堂優希先輩とその側近の黒井麗子さんみたい。このお二人も同じ風紀委員なんだけど……御堂先輩と黒井さん、朝乃宮先輩が風紀委員に所属していること自体、七不思議なんだけど)
「く、黒井さん達も七不思議の調査?」
「そうですの。全くこの年になって七不思議とか勘弁してほしいですの」
「……黒井さんはこういうオカルトとか否定派なの?」
「否定派というか……一番怖いのは人間だって分かってからは冷めたというか……」
「ああっ、それ分かる! 先輩に鞄一杯の布教用のBL本見つかったとき、無言でずっと無視されたときの恐怖といったら……」
「「……」」
「どったの、黒井さん?」
「お前の頭がお花畑なのに呆れているだけだ」
「御堂先輩は相変わらず超ウブですよね~」
「お前が変態なだけだろうが! 近寄るな!」
「ひどい! こうなったら、御堂先輩にもBLの素晴らしさを……」
「お姉様、伊藤さん。つきましたの」
「ついたって?」
「七不思議のうち一つ、十三段階段ですの」
「ひぃ! おうちに帰るつもりがまた七不思議に遭遇してしまった!」
「ウチに帰るつもりだっただと? てめえ、まさかサボって……」
「いやいやいや! 私、三つ! 三つの怪談を経験しました! 階段なだけに!」
「全然うまくねえ。けど、三つもやってるんならまあいい。もう、帰りな。後は私達がやってやる」
「ううっ……御堂先輩って男気があるよね……でも、一人は怖いから家まで送ってくれませんか?」
「なんで私がお前ん家まで送らなければならねえんだよ」
「そこは可愛い後輩を護ると思って! お願いします! 御堂先輩しか頼れないんですよ!」
「あほ、自分でなんとかしろ……って言いたいが、確かストーカーに襲われたことあったよな? しゃあねえ、麗子。アイツらを呼んでやれ」
「アイツら?」
「舎弟だ。ソイツらに送ってもらえ」
「ううっ……御堂先輩ってやっぱり、面倒見がいいですね……」
「それで? 何人くらい呼びますの?」
「とりあえず、十人くらい呼べばいいだろ?」
「ストップ! なんとなくオチが読めましたので、いいです! 御堂先輩と一緒に行動させてください!」
「んだと、我が儘なヤツだな」
「お願いしますから、フツウに送ってくださいよ~。私、凡人ですよ~」
「青島のジャンヌダルクって呼ばれたお前がか?」
「それを言わないでください……若気の至りっていうか、私もやんちゃだったといいますか……」
「そろそろ話を進めてもよろしくて?」
「あっ、ごめんなさい。ここって階段ですよね? ということは……」
「そうですの。定番中の定番、十三階段ですの」
「十三階段? なんだそれは?」
「青島西棟の屋上に続く階段ですが、階段の数は十二なのに、夜十一時になると十三になるって噂ですの」
「それのどこが怪談なんだ? たかが一段増えるだけじゃねえか」
「その一段に問題があるんですよ、御堂先輩。十三階段は絞首台に続く階段の段数と同じ数ってことで不吉なんです。それに大概、階段を上ってしまうと、戻れないのがセオリーといいますか……」
「どういう理屈だ? とりあえず、確かめてみるか」
「み、御堂先輩! その選択は真っ先に死ぬフラグたちますよ! 悪徳令嬢目指しているんですか!」
「相変わらず騒がしい人ですわね」
「黒井さんまで! もう、破れかぶれです! ついてきます! それ、一、二、三……」
「「……」」
「五、六、七! おしまい!」
「……おい、伊藤」
「なんですか、御堂先輩。まだ、全然上がってないじゃないですか~。あっ、まさか……怖いんですか~~~。ぷぷぷっ!」
「……遺言はそれだけでいいのか?」
「そこじゃありませんわよ、お姉様。伊藤さん、どうして二段飛ばしであがっていますの?」
「おバカさんですね、黒井さんは。これなら、十三にならないでしょ? 学校の階段、敗れたり!」
「……どうでもいいのですけれど、二段飛ばしで七歩であがったら、そこは十三段じゃありませんこと?」
「えっ? 嘘! 十三階段! どういうこと!」
「くっくっくっ、良かったな、伊藤。七不思議を体験できて」
「ここは伊藤さんにお任せ致しましょうか、お姉様。呪われたくありませんし」
「「じゃあな」」
「ちょっと! どうして、後ろに前進していくんすか! 逃げるんですか! 小学生ですか、おたくらは! かむば~~~~く!」
ピンポン!
「愚かにも浅知恵を駆使し、地獄への十三段階段を逃れようとした愚かな生徒、伊藤ほのか。今回は特別な問いを出す。もし、間違えたのなら……」
「ま、間違えたのなら……死んじゃうとかですか?」
「キミが押し入れに隠しているBL本、全てを燃やす」
「この外道!」
「では、階段について問おう。世界で一番長い……」
「一万千六百七十四段!」
「ですが、日本で一番長い石団は何段でしょうか? 正解は三千三百三十三段!」
「引っかけ! ずるい!」
「キミは必死すぎるね。だが、不正解は不正解。契約に従い……」
「そんなことしたら学校燃やしますよ。跡形もなく」
「や、闇が深すぎる……深淵の闇よりも闇黒だ……よ、よかろう、汝の罪を許す。いくがよい!」
「……この後、どうしたらいいの? ん? 足下をよくみると……木の板が……って、これが十三段階段の正体! しょぼ!」
「ちなみにその板は藤堂正道が不良をぶちのめすために使った木の板だから」
「なにやっているんですか、先輩は……」
「何独り言ぬかしてやがる」
「きゃあああああああああ!」
「ああん! うっせえよ! ぶん殴るぞ!」
「暴力反対! ひぃ! 犯される!」
「人聞きの悪いことぬかしてるんじゃねぞ!」
「きゃああ! きゃあああ!」
「はぁ……お姉様、話が進みませんの。伊藤さんも落ち着いてくださいませ」
「えっ、黒井さん? それに御堂先輩?」
「お姉様」
「ちっ!」
(今回のゲストは元『Blue Ruler』のヘッド、御堂優希先輩とその側近の黒井麗子さんみたい。このお二人も同じ風紀委員なんだけど……御堂先輩と黒井さん、朝乃宮先輩が風紀委員に所属していること自体、七不思議なんだけど)
「く、黒井さん達も七不思議の調査?」
「そうですの。全くこの年になって七不思議とか勘弁してほしいですの」
「……黒井さんはこういうオカルトとか否定派なの?」
「否定派というか……一番怖いのは人間だって分かってからは冷めたというか……」
「ああっ、それ分かる! 先輩に鞄一杯の布教用のBL本見つかったとき、無言でずっと無視されたときの恐怖といったら……」
「「……」」
「どったの、黒井さん?」
「お前の頭がお花畑なのに呆れているだけだ」
「御堂先輩は相変わらず超ウブですよね~」
「お前が変態なだけだろうが! 近寄るな!」
「ひどい! こうなったら、御堂先輩にもBLの素晴らしさを……」
「お姉様、伊藤さん。つきましたの」
「ついたって?」
「七不思議のうち一つ、十三段階段ですの」
「ひぃ! おうちに帰るつもりがまた七不思議に遭遇してしまった!」
「ウチに帰るつもりだっただと? てめえ、まさかサボって……」
「いやいやいや! 私、三つ! 三つの怪談を経験しました! 階段なだけに!」
「全然うまくねえ。けど、三つもやってるんならまあいい。もう、帰りな。後は私達がやってやる」
「ううっ……御堂先輩って男気があるよね……でも、一人は怖いから家まで送ってくれませんか?」
「なんで私がお前ん家まで送らなければならねえんだよ」
「そこは可愛い後輩を護ると思って! お願いします! 御堂先輩しか頼れないんですよ!」
「あほ、自分でなんとかしろ……って言いたいが、確かストーカーに襲われたことあったよな? しゃあねえ、麗子。アイツらを呼んでやれ」
「アイツら?」
「舎弟だ。ソイツらに送ってもらえ」
「ううっ……御堂先輩ってやっぱり、面倒見がいいですね……」
「それで? 何人くらい呼びますの?」
「とりあえず、十人くらい呼べばいいだろ?」
「ストップ! なんとなくオチが読めましたので、いいです! 御堂先輩と一緒に行動させてください!」
「んだと、我が儘なヤツだな」
「お願いしますから、フツウに送ってくださいよ~。私、凡人ですよ~」
「青島のジャンヌダルクって呼ばれたお前がか?」
「それを言わないでください……若気の至りっていうか、私もやんちゃだったといいますか……」
「そろそろ話を進めてもよろしくて?」
「あっ、ごめんなさい。ここって階段ですよね? ということは……」
「そうですの。定番中の定番、十三階段ですの」
「十三階段? なんだそれは?」
「青島西棟の屋上に続く階段ですが、階段の数は十二なのに、夜十一時になると十三になるって噂ですの」
「それのどこが怪談なんだ? たかが一段増えるだけじゃねえか」
「その一段に問題があるんですよ、御堂先輩。十三階段は絞首台に続く階段の段数と同じ数ってことで不吉なんです。それに大概、階段を上ってしまうと、戻れないのがセオリーといいますか……」
「どういう理屈だ? とりあえず、確かめてみるか」
「み、御堂先輩! その選択は真っ先に死ぬフラグたちますよ! 悪徳令嬢目指しているんですか!」
「相変わらず騒がしい人ですわね」
「黒井さんまで! もう、破れかぶれです! ついてきます! それ、一、二、三……」
「「……」」
「五、六、七! おしまい!」
「……おい、伊藤」
「なんですか、御堂先輩。まだ、全然上がってないじゃないですか~。あっ、まさか……怖いんですか~~~。ぷぷぷっ!」
「……遺言はそれだけでいいのか?」
「そこじゃありませんわよ、お姉様。伊藤さん、どうして二段飛ばしであがっていますの?」
「おバカさんですね、黒井さんは。これなら、十三にならないでしょ? 学校の階段、敗れたり!」
「……どうでもいいのですけれど、二段飛ばしで七歩であがったら、そこは十三段じゃありませんこと?」
「えっ? 嘘! 十三階段! どういうこと!」
「くっくっくっ、良かったな、伊藤。七不思議を体験できて」
「ここは伊藤さんにお任せ致しましょうか、お姉様。呪われたくありませんし」
「「じゃあな」」
「ちょっと! どうして、後ろに前進していくんすか! 逃げるんですか! 小学生ですか、おたくらは! かむば~~~~く!」
ピンポン!
「愚かにも浅知恵を駆使し、地獄への十三段階段を逃れようとした愚かな生徒、伊藤ほのか。今回は特別な問いを出す。もし、間違えたのなら……」
「ま、間違えたのなら……死んじゃうとかですか?」
「キミが押し入れに隠しているBL本、全てを燃やす」
「この外道!」
「では、階段について問おう。世界で一番長い……」
「一万千六百七十四段!」
「ですが、日本で一番長い石団は何段でしょうか? 正解は三千三百三十三段!」
「引っかけ! ずるい!」
「キミは必死すぎるね。だが、不正解は不正解。契約に従い……」
「そんなことしたら学校燃やしますよ。跡形もなく」
「や、闇が深すぎる……深淵の闇よりも闇黒だ……よ、よかろう、汝の罪を許す。いくがよい!」
「……この後、どうしたらいいの? ん? 足下をよくみると……木の板が……って、これが十三段階段の正体! しょぼ!」
「ちなみにその板は藤堂正道が不良をぶちのめすために使った木の板だから」
「なにやっているんですか、先輩は……」
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
【㊗️受賞!】神のミスで転生したけど、幼児化しちゃった!〜もふもふと一緒に、異世界ライフを楽しもう!〜
一ノ蔵(いちのくら)
ファンタジー
※第18回ファンタジー小説大賞にて、奨励賞を受賞しました!投票して頂いた皆様には、感謝申し上げますm(_ _)m
✩物語は、ゆっくり進みます。冒険より、日常に重きありの異世界ライフです。
【あらすじ】
神のミスにより、異世界転生が決まったミオ。調子に乗って、スキルを欲張り過ぎた結果、幼児化してしまった!
そんなハプニングがありつつも、ミオは、大好きな異世界で送る第二の人生に、希望いっぱい!
事故のお詫びに遣わされた、守護獣神のジョウとともに、ミオは異世界ライフを楽しみます!
仕事繁忙期の為、2月中旬まで更新を週一に致します。
カクヨム(吉野 ひな)様にも投稿しています。
私に姉など居ませんが?
山葵
恋愛
「ごめんよ、クリス。僕は君よりお姉さんの方が好きになってしまったんだ。だから婚約を解消して欲しい」
「婚約破棄という事で宜しいですか?では、構いませんよ」
「ありがとう」
私は婚約者スティーブと結婚破棄した。
書類にサインをし、慰謝料も請求した。
「ところでスティーブ様、私には姉はおりませんが、一体誰と婚約をするのですか?」
【完結】お父様に愛されなかった私を叔父様が連れ出してくれました。~お母様からお父様への最後のラブレター~
山葵
恋愛
「エリミヤ。私の所に来るかい?」
母の弟であるバンス子爵の言葉に私は泣きながら頷いた。
愛人宅に住み屋敷に帰らない父。
生前母は、そんな父と結婚出来て幸せだったと言った。
私には母の言葉が理解出来なかった。
駄犬の話
毒島醜女
恋愛
駄犬がいた。
不幸な場所から拾って愛情を与えたのに裏切った畜生が。
もう思い出すことはない二匹の事を、令嬢は語る。
※かわいそうな過去を持った不幸な人間がみんな善人というわけじゃないし、何でも許されるわけじゃねえぞという話。
俺を振ったはずの腐れ縁幼馴染が、俺に告白してきました。
true177
恋愛
一年前、伊藤 健介(いとう けんすけ)は幼馴染の多田 悠奈(ただ ゆうな)に振られた。それも、心無い手紙を下駄箱に入れられて。
それ以来悠奈を避けるようになっていた健介だが、二年生に進級した春になって悠奈がいきなり告白を仕掛けてきた。
これはハニートラップか、一年前の出来事を忘れてしまっているのか……。ともかく、健介は断った。
日常が一変したのは、それからである。やたらと悠奈が絡んでくるようになったのだ。
彼女の狙いは、いったい何なのだろうか……。
※小説家になろう、ハーメルンにも同一作品を投稿しています。
※内部進行完結済みです。毎日連載です。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる