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本編
リルのお披露目 01
しおりを挟む「そのままギルド行って登録してこいよ」
「うん!」
リルを連れて門に戻ると予想通り止められたけど、ルイスがいたことと、
“契約獣で、今日外で契約したばかりだから登録はこれからしに行く”と説明したら、契約獣の印付きの首輪をつけろって言われて、渡された。(ギルドからの委託販売品とのことで、普通に銀貨1枚支払っての購入だった。)
リルは首輪を嫌がる素振りも見せず、大人しくつけさせてくれた。
ーつけた首輪は、リルのもふもふの毛でほとんど隠れちゃってたけど、ついていて、必要なときにすぐ見せられればそれでいいらしく、問題ないと言われた。
ー余談だけど、ルイスと一緒に立ってたもう1人の門番さんがリルのもふもふ具合に、触りたくて仕方ないって顔をして超見てきてた。だけど私だってまだもふもふを堪能はしてないから、気づかないふりを決め込んだ。
◇ ◇ ◇
「エミリーさん」
「あらマリアちゃん。お疲れ様。随分ギリギリだったわね……って、あら?その子……子犬?」
「うん。拾ったの。契約獣だからその登録も一緒にお願いします」
「契約獣なのね。……ってことは子狼かしら?
でもその前に、依頼の完了報告をしちゃいましょう。 薬草だったかしら?」
「うん。これ。お願いしまーす」
「いつも通りすごい量ね……薬草はいつでも不足しがちだから助かるけど。
はい、5件とも無事完了です。全て5本1組でのお預かりとなります。報酬はこちらになりますね。確認お願いします。
続いて、契約獣の登録にうつらせていただきます」
ギルドの営業終了時間まであまり時間もないから、エミリーさんもササッと作業を進めてくれたおかげですぐに終わった。
「はい、これで登録が完了しましたのでご確認ください」
「ありがとうございます、エミリーさん!」
「どういたしまして~」
「じゃあまた明日来ますね」
「えぇ」
ーギルドで登録とはいえ、単純に契約獣 有りって登録が必要なだけで、幸いにも鑑定とかは特にされなかった。
……よかった~。 私のステータス偽装が他の人に使えるかの確認はまだしてないから助かった……。
◇ ◇ ◇
「…………………」
宿に帰って、契約獣も一緒に泊まれるか聞いたら、子犬よりちょっと大きいくらいってことで、しっかり見とくことを条件に部屋にいれる許可がおりた。(料金は銀貨3枚追加)
そうしてリルを連れて部屋に戻った。
ロイさんはまだ帰ってきてなかったから、うっすら汚れてるリルを生活魔法で綺麗にしてあげて、そのあと食堂でご飯を食べた。リルに食べるか聞いたら食べると答えた(気がした)のであげたらしっぽをブンブン振りながらお皿に顔を勢いよく突っ込みながらすごい勢いで食べていた。
食べ終わって部屋に戻った時、ようやくロイさんが帰ってきた。
帰ってきて、リルの姿を見るなり、それまでのお疲れモードから一変、“お前また何をやらかしたんだ”って目で見てきて、説明を求められた。
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