猫かぶりの義妹は俺といる時だけナマケモノ並みの駄目人間になる

秋桜空間

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第3話

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「えー!!真白彼氏できたの!?」

朝のホームルームで真白が付き合い始めたことを報告すると、
周りの女子たちが声を上げた。
その声で、教室全体がざわっとする。

(え?あの真白さんに彼氏が?)

(う、嘘だろ?そのうち告白しようと思ってたのに……)

(嫌だ!信じたくない!)

そんな会話が小声で聞こえてくる。
よしよし。これで噂が広まってくれれば目的達成だ、
と真白は思った。

「あ、相手は?相手は誰なの?」

女子の1人が真白の机にバンと手を置いて聞いてくる。

「えーっとそれはね……」

真白は人差し指で頬を掻いて、気まずそうにする。
お兄ちゃんのことを名指しして彼氏って言うのは
さすがに良くないかなぁ、と思い、

「秘密……かな?」

と言った。
え~。と周りの女子たちが不満足そうに声を出す。

「彼氏さんの顔はどんな感じ?やっぱりイケメンなの?」

「うーん。まあ、顔は悪くないと思うけど」

真白は夜空の顔を思い浮かべて言った。

「ふーん。つまりイケメンってことだよね」

「イケメン彼氏かあ。大丈夫かなあ。
真白の事泣かせるような人じゃないといいけど」

不安そうに言う女子たちに真白は笑いかける。

「それは大丈夫。
私を傷つけるようなことは絶対しない人だよ」

ふふふ、と楽しげに笑う真白を見て、
女子たちは黙ってしまう。

「とりあえず真白が幸せなら大丈夫か」

「そうだね。それが一番だよね。とりあえずおめでとう真白」

「うん。ありがとね。みんな」



会話が終わりかけたところで、
真白はたまたま廊下に夜空の姿を発見した。

「あ、お兄ちゃんだ。おにーちゃーーん」

真白は満面の笑みで手を振る。
夜空も気がついて真白の方を向いた。
しかし、夜空が手を振ろうとした瞬間、
後ろから綺麗な女の人が走ってきて、夜空に話しかけ始めた。
ん?と真白は思った。

(お兄ちゃんって女友達いないんじゃなかったっけ?)

と思いつつ、夜空の様子を眺めていると、
その女の人はにっこりと笑って夜空の頭を撫でた。
夜空は突然の出来事に驚いて顔を赤くしている。

「!!」

真白は思わず目を見開いた。

「へー。あれが真白のお兄さんなんだ。
なんというか、真白には全然似てないね」

「ちょっとださ……、ぱっとしないけど良い人そう」

周りの女子たちが夜空を見て言う。

「……」

けれど、真白は何も反応しなかった。
というか、反応できなかった。

「真白ちゃん?」

女子の1人が真白の名前を呼ぶ。

「ふ、ふふふふ……」

どす黒いオーラを纏って真白が立ち上がった。

「どどど、どうしたの?真白?」

「なんか変だよ。変なオーラが出てるよ!」

真白は学校で怒る姿を1度も見せたことがないので、
女子たちはひどく狼狽していた。

「みんな、私の彼氏が誰か知りたいって言ってたよね?」

不穏な笑顔で真白は言った。

「う、うん。知りたい、かも」

恐る恐る女子の1人が答える。
真白は静かに夜空を指さす。

「あれが、私の彼氏だよ」

「「「え!!!」」」

周りの女子たちが、いや、教室のみんなが一斉に夜空の方を見る。

「私、お兄ちゃんと付き合ってるの」

にっこりと笑って真白は言った。
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