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5話 情報収集
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次の日、朝からいい天気で特に仕事もなかったため久々に山を降りることにした
ウルは家に置いてきた
首輪とか紐がなく、そのまま連れていくのはできなかったからだ
ウルは首輪とかなくても賢いから俺から離れるなと言っておけば大丈夫だと思うけど周りの問題がな
ここら辺では放し飼いしてても問題ないんだが、さすがに山の下でも同じようにとはいかない
そんなわけで久しぶりに一人で下の町に行くことにした
気分転換がてら、いろいろ必要な物も買わないといけない
ウルの飼い主が探してたら張り紙とかあるかもしれない
そこら辺の情報収集もしなければ
◯ ◯ ◯
買うもの買い終わって、さてどうしようかと思っていたとき
「あれ、隆司(りゅうじ)か?久しぶりだな」
と、後ろから声をかけられた
振り向くとガタイのいい健康的に日焼けした男が立っていた
それは俺の友人の知也(ともなり)だった
「あぁ知也か。ちょうどいいところに会えたな。なあ今、暇か?」
「ん?ああ、今日は休みでな。なんだどうした?」
知也はこの町に住んでいて顔の広いし、いろいろと知っている
昔馴染みというのもあり、よく世話になっているのだ
そのため迷い犬の情報などはどこにいけばいいか教えてくれるだろう
ついでに気分転換に付き合ってもらおう
近くの公園のベンチに座り、話をはじめる
「ちょっと聞きたいんだが最近犬を拾ってな」
「犬?」
「ああそれで今一緒に暮らしてるんだが、人懐っこいやつでな人に飼われていたんだろうと思うんだ」
「ほう」
「それで飼い主が犬を探してるかもしれないと思ってそういった情報とかどこ行ったらわかる?」
「あぁそれだったら、ほら薬屋の隣に動物の診療所があるだろ?そこによく迷い犬とかの張り紙してあるな」
「あぁそうか動物病院か」
「あとはネットとかだろうな」
「ネットか、なるほど…」
「でもお前ネットできないだろ、ひとまず診療所みてから俺の家に来るか?」
「おう。そうしてくれるとありがたい」
今のところネットの必要性を感じていないため、そういったものを俺はもっていないのだ
携帯電話も山の中だとほぼ圏外で使えないから持ち歩いていないしな
だからなにかとそういったことはいつも智也に助けられている
そんなわけで今回も甘えることにした
動物の診療所には、何枚か張り紙がしてあったがウルに似た犬の張り紙はなかった
その後、智也の家に行きいろいろなキーワードで探したり、迷い犬の掲示板などをみたが、それらしきものはなかった
「ないな」
ふぅと智也が息を吐く
結構な時間を探したが見つからなかった
「そうだな、もしかしたら野良だったのかもしれない。…すまない、手間をとらせた」
「いや大丈夫。そしたらどうするんだその犬?世話とか結構大変だろう?」
「いや、それがそうでもないんだ。とても賢い子でな俺の手伝いをよくしてくれる。それに狩りがうまい。ウルがいてむしろ助かっているんだ。
あ、とりあえずウルって名前で呼んでるんだがな」
「ほぅそりゃいいな。まぁ今度連れてきてくれよ」
「あぁまず首輪を買わなきゃいけないけどな」
「なんだそれ放し飼いなのか。いやさすがだな」
そういって智也は笑った
何がさすがなのかよくわからないが、今度連れてこようと思った
そのあと雑談をしたあと外が薄暗くなってきたので帰ることにした
「じゃあまたな」
智也はいつも外まで見送ってくれる
「今日は助かった。また今度何か持ってくる」
「あぁ期待してる。久々に鹿肉とか食いたいな」
「わかった。その時にでもウルを連れてくる。それじゃあ」
そういって別れたあと、近くにとめていた軽トラに乗りこみ家路に着いた
ウルは家に置いてきた
首輪とか紐がなく、そのまま連れていくのはできなかったからだ
ウルは首輪とかなくても賢いから俺から離れるなと言っておけば大丈夫だと思うけど周りの問題がな
ここら辺では放し飼いしてても問題ないんだが、さすがに山の下でも同じようにとはいかない
そんなわけで久しぶりに一人で下の町に行くことにした
気分転換がてら、いろいろ必要な物も買わないといけない
ウルの飼い主が探してたら張り紙とかあるかもしれない
そこら辺の情報収集もしなければ
◯ ◯ ◯
買うもの買い終わって、さてどうしようかと思っていたとき
「あれ、隆司(りゅうじ)か?久しぶりだな」
と、後ろから声をかけられた
振り向くとガタイのいい健康的に日焼けした男が立っていた
それは俺の友人の知也(ともなり)だった
「あぁ知也か。ちょうどいいところに会えたな。なあ今、暇か?」
「ん?ああ、今日は休みでな。なんだどうした?」
知也はこの町に住んでいて顔の広いし、いろいろと知っている
昔馴染みというのもあり、よく世話になっているのだ
そのため迷い犬の情報などはどこにいけばいいか教えてくれるだろう
ついでに気分転換に付き合ってもらおう
近くの公園のベンチに座り、話をはじめる
「ちょっと聞きたいんだが最近犬を拾ってな」
「犬?」
「ああそれで今一緒に暮らしてるんだが、人懐っこいやつでな人に飼われていたんだろうと思うんだ」
「ほう」
「それで飼い主が犬を探してるかもしれないと思ってそういった情報とかどこ行ったらわかる?」
「あぁそれだったら、ほら薬屋の隣に動物の診療所があるだろ?そこによく迷い犬とかの張り紙してあるな」
「あぁそうか動物病院か」
「あとはネットとかだろうな」
「ネットか、なるほど…」
「でもお前ネットできないだろ、ひとまず診療所みてから俺の家に来るか?」
「おう。そうしてくれるとありがたい」
今のところネットの必要性を感じていないため、そういったものを俺はもっていないのだ
携帯電話も山の中だとほぼ圏外で使えないから持ち歩いていないしな
だからなにかとそういったことはいつも智也に助けられている
そんなわけで今回も甘えることにした
動物の診療所には、何枚か張り紙がしてあったがウルに似た犬の張り紙はなかった
その後、智也の家に行きいろいろなキーワードで探したり、迷い犬の掲示板などをみたが、それらしきものはなかった
「ないな」
ふぅと智也が息を吐く
結構な時間を探したが見つからなかった
「そうだな、もしかしたら野良だったのかもしれない。…すまない、手間をとらせた」
「いや大丈夫。そしたらどうするんだその犬?世話とか結構大変だろう?」
「いや、それがそうでもないんだ。とても賢い子でな俺の手伝いをよくしてくれる。それに狩りがうまい。ウルがいてむしろ助かっているんだ。
あ、とりあえずウルって名前で呼んでるんだがな」
「ほぅそりゃいいな。まぁ今度連れてきてくれよ」
「あぁまず首輪を買わなきゃいけないけどな」
「なんだそれ放し飼いなのか。いやさすがだな」
そういって智也は笑った
何がさすがなのかよくわからないが、今度連れてこようと思った
そのあと雑談をしたあと外が薄暗くなってきたので帰ることにした
「じゃあまたな」
智也はいつも外まで見送ってくれる
「今日は助かった。また今度何か持ってくる」
「あぁ期待してる。久々に鹿肉とか食いたいな」
「わかった。その時にでもウルを連れてくる。それじゃあ」
そういって別れたあと、近くにとめていた軽トラに乗りこみ家路に着いた
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