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ケットシー言語
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世の中、資格試験というのは色々あるもので、尾花は就職に有利等のページを適当にめくっていた。
(なかなかいいものがないな)
そこに本来は見るはずがなかった、お手軽取得のコーナーが目につく。
200近く項目があるので順を追っていくと、「ケットシー言語」なる一文を見つけたところで。
「はい、みんな席ついて」
この世界は義務教育などの並びが初等部から◯等という呼び方も別になるのだが、教室に入ってきたのは十等部の進路指導の教師であり、これから彼らは今後に向けての話が始まる。
「東司さん、ケットシー言語ってなんですか?」
「英語みたいなもん、いや機械言語に近いのかな?」
質問したのに困っていたので、波里を待つことにした。
「そのままですけども、ケットシーと意志疎通というか、コミュニケーションをとる資格ですね」
「それはKCJでは必須なんですか?」
「いや、そうでもないな」
「あった方が便利みたいな感じ、一般職の人は簿記とか表計算とかそういうの+ケットシー言語持っていたりするかな、私と東司は専門職の募集から受けて、就業しながら他言語とか提案書の書き方とか学んでいったタイプだから、あまり参考になりませんかね」
「そうなんですか…」
「KCJにご興味は」
「というよりケットシー言語に」
もっとイツモが何を言いたいのかわかりたいらしい。
(わかったとしてもおそらくそう…そうですね、基本猫だと思ってくれれば、イツモ様の場合は)
個性が出るとしたら、やっぱり家族である蘆根のこととからしい。
(イツモ様は、支部にいる他のケットシーでまあまあやっていけるの、ミュー様しかいないからな)
ミュー、妙齢のお姉さまケットシー、飼い主はすでに亡く支部預かりになっている。
(尾花くんがこちらの世界に…いやいや、巻き込まれがない限りは、スカウトというのには抵抗はありますね)
ラッキーだと思う。
何がラッキーか、波里と東司がここで能力ほしい?んでもってKCJに行きたい?をノリノリで引き受けるなら、尾花は異世界に連れていかれたであろう。
(実際に、あんまり言いたくはありませんが、KCJの職員にもそういうのが、特に上の年代はいるんですよね)
もちろん違法です。
(正確には前からグレー、今ならアウトなんですよね)
人間というのは環境に適応することで進化してきた、子供ら第二次成長期を迎える前なら特にだが、大人でも異なる環境に行けば、本能が刺激されてか、何らかの能力の発現が見受けられる。
(むしろ、大人になってからだと、能力が安定しているからという理由で向かう人たちもいますし)
子供の時だと、そういうブレーキがない、それこそアクセル全開で自滅するパターンも多い。
(狙って作る、ああ、嫌だ、あんまり好きじゃないな、それ)
波里の師匠は結構それである。
「いい結果を出すためには一つの物事に100年ぐらいはかかると思うんだよね」
それを収穫するのが楽しみで、彼はいろんなところに何かを仕掛ける。
その仕掛けの一つが、血を引く浄でもある。
100年ぐらい前のどさくさに紛れてなんかした、その何かは全部は覚えていないけども、…もう少し記録しておくべきだったかな、でもあれか、こんな繊細な条件でしか発言しないとなると、僕好みではないから。
(観察は終わったから、後は好きに生きていいよですか)
KCJの職員は、そんな彼を哀れと思ったのか、KCJに誘った。
(ああ、やだな、最近こういうのが滲み出てきちゃうんだよな)
それはおそらく支援をしているからであるというのはわかっている。
賢者と呼ばれる男は常識が欠如していた、そんな男に連れられ異世界を渡り歩いた、彼の子孫というのが波里の子供の頃である。
(何も能力がないときに、食えない状態というのは本当にきつい)
また能力にもよるが、波里は本当は戦う力がほしかった、そうすればなんとかなると思っていたのだが、レアな能力を生み出そうとする血統があるうちは、そういった実用的な能力というのは逆にSSRを引くようなものである。
故に努力というのを生きるためには常に必要とし、物腰が柔らかなのも処世術の一つみたいなものだ。
なので浜薔薇に来てしばらく経過した今は、自分の人生史上最も穏やかと言っていい。
「すいません」
「は~い」
波里が対応に向かうと、始めてみる顔で、その姿から支援を求めてやってきたのがわかった。
「まずは軽く食べながら、それともお風呂はどうです?」
「いいんですか?」
「ええ、着替えの方もそちらの棚からご自分のサイズを選んでもらって」
「すいません、お願いします」
「ではお風呂の方を案内します、中に入りましたら内鍵してもらってお使いください、清掃はそういうの方頼んでますから、きれいに使ってもらえば結構です、後は中に全部マニュアルあるんで、そちらを見ていただければいいかなと思います」
そういってベーグルとヨーグルトとスポドリを渡された。
「苦手なものがあれば、交換しますが?」
「大丈夫です」
「ではごゆっくりどうぞ」
ガチャン
内鍵をしたら、ほっとした、なんというか、気が抜けた。
「体…洗わないと、髪も」
こんな格好になってから、いろんなところに助けを求めてはいたのだが、この格好のせいで…
この短期間の事なのに、なんだか涙が出てきた。
「はい、こちら…あら、波里くん」
「支援してほしい人来たから、女性だし対応よろしく!」
最近は浜薔薇出張所には遠くから訪ねてくる人も増えました。
(なかなかいいものがないな)
そこに本来は見るはずがなかった、お手軽取得のコーナーが目につく。
200近く項目があるので順を追っていくと、「ケットシー言語」なる一文を見つけたところで。
「はい、みんな席ついて」
この世界は義務教育などの並びが初等部から◯等という呼び方も別になるのだが、教室に入ってきたのは十等部の進路指導の教師であり、これから彼らは今後に向けての話が始まる。
「東司さん、ケットシー言語ってなんですか?」
「英語みたいなもん、いや機械言語に近いのかな?」
質問したのに困っていたので、波里を待つことにした。
「そのままですけども、ケットシーと意志疎通というか、コミュニケーションをとる資格ですね」
「それはKCJでは必須なんですか?」
「いや、そうでもないな」
「あった方が便利みたいな感じ、一般職の人は簿記とか表計算とかそういうの+ケットシー言語持っていたりするかな、私と東司は専門職の募集から受けて、就業しながら他言語とか提案書の書き方とか学んでいったタイプだから、あまり参考になりませんかね」
「そうなんですか…」
「KCJにご興味は」
「というよりケットシー言語に」
もっとイツモが何を言いたいのかわかりたいらしい。
(わかったとしてもおそらくそう…そうですね、基本猫だと思ってくれれば、イツモ様の場合は)
個性が出るとしたら、やっぱり家族である蘆根のこととからしい。
(イツモ様は、支部にいる他のケットシーでまあまあやっていけるの、ミュー様しかいないからな)
ミュー、妙齢のお姉さまケットシー、飼い主はすでに亡く支部預かりになっている。
(尾花くんがこちらの世界に…いやいや、巻き込まれがない限りは、スカウトというのには抵抗はありますね)
ラッキーだと思う。
何がラッキーか、波里と東司がここで能力ほしい?んでもってKCJに行きたい?をノリノリで引き受けるなら、尾花は異世界に連れていかれたであろう。
(実際に、あんまり言いたくはありませんが、KCJの職員にもそういうのが、特に上の年代はいるんですよね)
もちろん違法です。
(正確には前からグレー、今ならアウトなんですよね)
人間というのは環境に適応することで進化してきた、子供ら第二次成長期を迎える前なら特にだが、大人でも異なる環境に行けば、本能が刺激されてか、何らかの能力の発現が見受けられる。
(むしろ、大人になってからだと、能力が安定しているからという理由で向かう人たちもいますし)
子供の時だと、そういうブレーキがない、それこそアクセル全開で自滅するパターンも多い。
(狙って作る、ああ、嫌だ、あんまり好きじゃないな、それ)
波里の師匠は結構それである。
「いい結果を出すためには一つの物事に100年ぐらいはかかると思うんだよね」
それを収穫するのが楽しみで、彼はいろんなところに何かを仕掛ける。
その仕掛けの一つが、血を引く浄でもある。
100年ぐらい前のどさくさに紛れてなんかした、その何かは全部は覚えていないけども、…もう少し記録しておくべきだったかな、でもあれか、こんな繊細な条件でしか発言しないとなると、僕好みではないから。
(観察は終わったから、後は好きに生きていいよですか)
KCJの職員は、そんな彼を哀れと思ったのか、KCJに誘った。
(ああ、やだな、最近こういうのが滲み出てきちゃうんだよな)
それはおそらく支援をしているからであるというのはわかっている。
賢者と呼ばれる男は常識が欠如していた、そんな男に連れられ異世界を渡り歩いた、彼の子孫というのが波里の子供の頃である。
(何も能力がないときに、食えない状態というのは本当にきつい)
また能力にもよるが、波里は本当は戦う力がほしかった、そうすればなんとかなると思っていたのだが、レアな能力を生み出そうとする血統があるうちは、そういった実用的な能力というのは逆にSSRを引くようなものである。
故に努力というのを生きるためには常に必要とし、物腰が柔らかなのも処世術の一つみたいなものだ。
なので浜薔薇に来てしばらく経過した今は、自分の人生史上最も穏やかと言っていい。
「すいません」
「は~い」
波里が対応に向かうと、始めてみる顔で、その姿から支援を求めてやってきたのがわかった。
「まずは軽く食べながら、それともお風呂はどうです?」
「いいんですか?」
「ええ、着替えの方もそちらの棚からご自分のサイズを選んでもらって」
「すいません、お願いします」
「ではお風呂の方を案内します、中に入りましたら内鍵してもらってお使いください、清掃はそういうの方頼んでますから、きれいに使ってもらえば結構です、後は中に全部マニュアルあるんで、そちらを見ていただければいいかなと思います」
そういってベーグルとヨーグルトとスポドリを渡された。
「苦手なものがあれば、交換しますが?」
「大丈夫です」
「ではごゆっくりどうぞ」
ガチャン
内鍵をしたら、ほっとした、なんというか、気が抜けた。
「体…洗わないと、髪も」
こんな格好になってから、いろんなところに助けを求めてはいたのだが、この格好のせいで…
この短期間の事なのに、なんだか涙が出てきた。
「はい、こちら…あら、波里くん」
「支援してほしい人来たから、女性だし対応よろしく!」
最近は浜薔薇出張所には遠くから訪ねてくる人も増えました。
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