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そこか!(手裏剣)
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「アハッ」
男は笑った。
「ヒッドイ人だね、何これ、ビックリしちゃう、ねぇ、君はまだこんな奴に情けをかけるわけ?」
彼女には優しく言うが、言葉だけは優しいという奴。
「君のわがままを聞くのは彼氏として大事なことだから付き合うけどもさ、いい加減飽きてきちゃったな、うん、だからさ」
そこでグイっと刃物を渡して。
「これあげる、これで終わらせてきて、期限は俺がさっき気になったカフェで甘いもの食べ終わるまでって感じでどうかな?」
その刃物を彼女に強引に渡して、男はそこから一人カフェにやって来た。
何にしようかなと考えていると。
「ん?オジさん、なんか用?」
「オジさん?」
「オジさんでしょ?それとも俺らみたいに年齢と見た目は一致しないわけでは、たぶんないけども、ん?なんかちょっと…」
「お前、吸血鬼だな」
「そうよ、でもこんなところに居ちゃダメなの?俺だって甘いもの食べたいよ」
「何やらかそうとしているんだ?」
「何も」
「お前らの何も信用できねえんだよ」
「嫌だね~吸血鬼を古いや新しいで区分けするような人間は」
「それは違うよ、その分け方を定めたのは吸血鬼側だよ」
「ちょっと遅かったんじゃないの?覆木(おおうき)さん」
「お前がいきなり動いたから俺は追いかけて来たのよ、瀬旭(せきょく)さん」
「あれ?その名前って、確か、ああそうだ、ハンターって奴か、おっさんら、何したの?おっさんたちシメたら、金出すって触れ回っている奴いるんだけども」
「そりゃあ色々と輝かしい経歴の持ち主だからさ、恨みも結構かっててね」
「んでお前はどうするの?」
「どうしようかな、強そうだし、それに俺は平和主義者よ、じゃあね」
そういって甘いもの食べて支払いをし帰ってしまった後に。
「あたしね、やったよ」
裸足の女が刃物を持って店に訪ねてきた。
スチャ
すぐさまに二人はホルダーから抜いて、刃物と利き腕を狙うが。
ブクブクブク
傷口は泡を立てて塞がっていく。
そこで良く見ると服装と見た目の年齢があってない、吸血鬼に成り立てといったところか。
「ねぇ、どこ?いないの?なんでいないのよ!!!!!!!!」
叫んでからさらに変化は進んでいく。
「あっ、スッキリした、吸血鬼になるってこんなに気持ちいいんだ」
生まれてすぐに陥る万能感に酔い始める。
「はっはっはっ、うん、わかったよ、今いくよ、でもちょっと待って、こいつら片付けてから」
パァン!
咆哮は一度でも、頭と心臓の二ヶ所を撃ち抜かれ。
「あれ?」
ドクンと体が回り出す、死が彼女にもたらせていく。
「まさかこんなところで戦闘するなんてどうにかしているよ」
「そういう奴らっていうのはわかってるでしょ?」
「わかっているけども、すんごい嫌」
「それは俺だって嫌さ」
店内に防犯カメラがあるかと訪ねたところ、ギリギリ死角になっている部分もあり、そこは証拠として撮影することに。
「地味にこの撮影作業が大変なんだよな」
「そうそう、手振れとか起きるし」
「えっ?それってお前がおっさんだからじゃないの?」
「ムキー」
「猿を撮影する余裕は今はないから」
何かに遭遇、または干渉する場合はこのような証拠を添付した上で、報告書を上げなければならない、これが事務所で上手いのは螺殻(らがら)ミツである。
「前職でしっかりやってましたから」
だからこそミツが来てからはミツがその担当に任せていたこともあり。
「たぶんこれでいい」
「そういって前回みたいにボヤけてましたとかから使えませんでしたって言われたら大変よ」
「確認してもらう」
はい、大丈夫ですよ、よく撮れてますよとの返信が来た。その返信に思わず笑顔がこぼれる。
「にやけすぎじゃない」
「やっぱり嬉しいじゃない、誉められるの」
「俺も誉めてやろうか?」
「え~お前じゃな、複雑っていうか」
「キー~なんてワガママなのかしら!」
「瀬旭さん、覆木さん、いますか?」
「いるよ」
水芭がやってくる。
「なんかお二人にお話を聞きたいと」
「あっ、はいはい、行きます~」
そういって店内から立ち去ったあと、全身灰となったと思った女、しかし指先がまだピクピクと生きていて、見た目からして吸血鬼の眷族と言える姿をしたネズミが、音もなく忍び寄って持ち去ろうと店から出たとき。
「サッ」
サメに見つかり、影を縫われた。
「お手柄!」
真中(ただなか)がいるということは、このサメはサメくんか。
きちんと報告をしてから、その夜事務所のbarで今回の関係者が揃うことになり、本日は貸しきり営業。
「指がまだ残っていたとは思わなかった」
もちろん白万によって空間は複雑に織り込まれているので、内緒話も安心。
「うちのサメくんが見つけたっぽくなってるから良かったです」
実際は真中の能力だ、探知なのだが、視界に入るとその効果は上がるので。
「マントラゴラが畑から引き抜かれるぐらいの違和感があるんですよ、そんなときって」
「その例えは万人受けする例えじゃないかな」
「あ~お風呂に入ってて、そこから上がるとき水面が揺れたりするでしょ、ああいう感じ方があったんですよ、サメくん、まだああいう細かいのは指示ないと困っちゃうみたいで」
証拠確保しなくていいのならば任せることができるが、それではせっかく探知できたのに意味がない。
「しかも真中の見つけるものは、それがこの件に繋がっているのか、よーく調べないとわからないことが多いんだよね」
「でも面倒なんですよ、自分にしかわからないものを見つけてしまっているから、説明しても、この人は何をいっているんだろうか?って顔をされるので」
それ故に真中の能力は使えるのだが、信用できる人じゃないとただこの人は意味がわからないことを言い出しているとしか思われず。
「覆木さんぐらいですからね、ほぼ初見で能力信じたの」
前から知り合いであったが、能力を込みとなると話は変わってくる。
「下手すれば覆木さんが嘘つき扱いされる、それは嫌じゃないですか」
なのでどうすれば信じてもらえるのか、見せ方や口調を工夫した。
「けどサメくん来たら楽になりましたね」
なんか真中が変なものを見ているな、そこか!(手裏剣)で終わるのである。
「時代劇でしかそんなの見たことありませんよ」
キラーンとミツの言葉にサメくんは忍ジャメ手裏剣を構えた。
「コラコラ、また兄さんに叱られるぞ」
忍ジャメは目立たないものと言われているのだが、見回りの嘱託を引き受けることになったとき、サメくんがこのポーズをしたところ、ちびっ子たちも真似しており、兄弟子姉弟子もやってくれるんじゃないかと、キラキラした目で見られている。
まだポーズは作ってないが、頭領には相談としていってる、クールで行くか、キラキラ路線で行くか、山暮らしのサメたちにはまだ答えがでなかった。
男は笑った。
「ヒッドイ人だね、何これ、ビックリしちゃう、ねぇ、君はまだこんな奴に情けをかけるわけ?」
彼女には優しく言うが、言葉だけは優しいという奴。
「君のわがままを聞くのは彼氏として大事なことだから付き合うけどもさ、いい加減飽きてきちゃったな、うん、だからさ」
そこでグイっと刃物を渡して。
「これあげる、これで終わらせてきて、期限は俺がさっき気になったカフェで甘いもの食べ終わるまでって感じでどうかな?」
その刃物を彼女に強引に渡して、男はそこから一人カフェにやって来た。
何にしようかなと考えていると。
「ん?オジさん、なんか用?」
「オジさん?」
「オジさんでしょ?それとも俺らみたいに年齢と見た目は一致しないわけでは、たぶんないけども、ん?なんかちょっと…」
「お前、吸血鬼だな」
「そうよ、でもこんなところに居ちゃダメなの?俺だって甘いもの食べたいよ」
「何やらかそうとしているんだ?」
「何も」
「お前らの何も信用できねえんだよ」
「嫌だね~吸血鬼を古いや新しいで区分けするような人間は」
「それは違うよ、その分け方を定めたのは吸血鬼側だよ」
「ちょっと遅かったんじゃないの?覆木(おおうき)さん」
「お前がいきなり動いたから俺は追いかけて来たのよ、瀬旭(せきょく)さん」
「あれ?その名前って、確か、ああそうだ、ハンターって奴か、おっさんら、何したの?おっさんたちシメたら、金出すって触れ回っている奴いるんだけども」
「そりゃあ色々と輝かしい経歴の持ち主だからさ、恨みも結構かっててね」
「んでお前はどうするの?」
「どうしようかな、強そうだし、それに俺は平和主義者よ、じゃあね」
そういって甘いもの食べて支払いをし帰ってしまった後に。
「あたしね、やったよ」
裸足の女が刃物を持って店に訪ねてきた。
スチャ
すぐさまに二人はホルダーから抜いて、刃物と利き腕を狙うが。
ブクブクブク
傷口は泡を立てて塞がっていく。
そこで良く見ると服装と見た目の年齢があってない、吸血鬼に成り立てといったところか。
「ねぇ、どこ?いないの?なんでいないのよ!!!!!!!!」
叫んでからさらに変化は進んでいく。
「あっ、スッキリした、吸血鬼になるってこんなに気持ちいいんだ」
生まれてすぐに陥る万能感に酔い始める。
「はっはっはっ、うん、わかったよ、今いくよ、でもちょっと待って、こいつら片付けてから」
パァン!
咆哮は一度でも、頭と心臓の二ヶ所を撃ち抜かれ。
「あれ?」
ドクンと体が回り出す、死が彼女にもたらせていく。
「まさかこんなところで戦闘するなんてどうにかしているよ」
「そういう奴らっていうのはわかってるでしょ?」
「わかっているけども、すんごい嫌」
「それは俺だって嫌さ」
店内に防犯カメラがあるかと訪ねたところ、ギリギリ死角になっている部分もあり、そこは証拠として撮影することに。
「地味にこの撮影作業が大変なんだよな」
「そうそう、手振れとか起きるし」
「えっ?それってお前がおっさんだからじゃないの?」
「ムキー」
「猿を撮影する余裕は今はないから」
何かに遭遇、または干渉する場合はこのような証拠を添付した上で、報告書を上げなければならない、これが事務所で上手いのは螺殻(らがら)ミツである。
「前職でしっかりやってましたから」
だからこそミツが来てからはミツがその担当に任せていたこともあり。
「たぶんこれでいい」
「そういって前回みたいにボヤけてましたとかから使えませんでしたって言われたら大変よ」
「確認してもらう」
はい、大丈夫ですよ、よく撮れてますよとの返信が来た。その返信に思わず笑顔がこぼれる。
「にやけすぎじゃない」
「やっぱり嬉しいじゃない、誉められるの」
「俺も誉めてやろうか?」
「え~お前じゃな、複雑っていうか」
「キー~なんてワガママなのかしら!」
「瀬旭さん、覆木さん、いますか?」
「いるよ」
水芭がやってくる。
「なんかお二人にお話を聞きたいと」
「あっ、はいはい、行きます~」
そういって店内から立ち去ったあと、全身灰となったと思った女、しかし指先がまだピクピクと生きていて、見た目からして吸血鬼の眷族と言える姿をしたネズミが、音もなく忍び寄って持ち去ろうと店から出たとき。
「サッ」
サメに見つかり、影を縫われた。
「お手柄!」
真中(ただなか)がいるということは、このサメはサメくんか。
きちんと報告をしてから、その夜事務所のbarで今回の関係者が揃うことになり、本日は貸しきり営業。
「指がまだ残っていたとは思わなかった」
もちろん白万によって空間は複雑に織り込まれているので、内緒話も安心。
「うちのサメくんが見つけたっぽくなってるから良かったです」
実際は真中の能力だ、探知なのだが、視界に入るとその効果は上がるので。
「マントラゴラが畑から引き抜かれるぐらいの違和感があるんですよ、そんなときって」
「その例えは万人受けする例えじゃないかな」
「あ~お風呂に入ってて、そこから上がるとき水面が揺れたりするでしょ、ああいう感じ方があったんですよ、サメくん、まだああいう細かいのは指示ないと困っちゃうみたいで」
証拠確保しなくていいのならば任せることができるが、それではせっかく探知できたのに意味がない。
「しかも真中の見つけるものは、それがこの件に繋がっているのか、よーく調べないとわからないことが多いんだよね」
「でも面倒なんですよ、自分にしかわからないものを見つけてしまっているから、説明しても、この人は何をいっているんだろうか?って顔をされるので」
それ故に真中の能力は使えるのだが、信用できる人じゃないとただこの人は意味がわからないことを言い出しているとしか思われず。
「覆木さんぐらいですからね、ほぼ初見で能力信じたの」
前から知り合いであったが、能力を込みとなると話は変わってくる。
「下手すれば覆木さんが嘘つき扱いされる、それは嫌じゃないですか」
なのでどうすれば信じてもらえるのか、見せ方や口調を工夫した。
「けどサメくん来たら楽になりましたね」
なんか真中が変なものを見ているな、そこか!(手裏剣)で終わるのである。
「時代劇でしかそんなの見たことありませんよ」
キラーンとミツの言葉にサメくんは忍ジャメ手裏剣を構えた。
「コラコラ、また兄さんに叱られるぞ」
忍ジャメは目立たないものと言われているのだが、見回りの嘱託を引き受けることになったとき、サメくんがこのポーズをしたところ、ちびっ子たちも真似しており、兄弟子姉弟子もやってくれるんじゃないかと、キラキラした目で見られている。
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