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吸血鬼憎い太郎
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先生と同級生がきちんと安全が確保されている、だからそのまま、剣を抜いて、喉を突いた。
「ごほっごほっ」
「悪い悪い、でもな、お前…ここがどこだかわかってて来たよね」
冷静に対処しようの思ったのに、出た言葉がこれだった。
あ~嫌になる。
「何しに来たの?喋れないか、うん、ちょっと短いがいい剣だろう?先生がこういうものがあるよって連絡して、見に来ないかって言われて、試しに買ってみたんだ」
再生は始まらない。
人に見えるが、再生阻害の状態から相手が吸血鬼に見える。
「お前らのことだから、適当に暴力ちらつかせておけば言うこときかせられたり、好きなように出来ると思ってるんだろうしな」
喋れないようにして正解だな。
たぶんひどい言葉だろうし、そう思っていたところに、ナイフを所持してたことがわかる。
離れたところにぶん投げた。
「あ~やっぱりか、とんでもねえ奴等だわ」
涙目になって懇願している。
それで何か、所属先がわかるものはないなも探していたら、入れ墨がありました。
「あそこのところか、確か大分賑やかな大所帯になってたところだったよな」
ちょっと前まではライバルがいたのだが、そのナンバー2にあたる存在を傘目(かさめ)が切った。
それがあいつ、やけに身分を口にしていたが、傘目の舌戦にも負けたあいつがそれ。
パワーバランスが傾くと、そこをこの入れ墨のグループがいい機会だと乗っ取ろうとして、色んなものを手に入れたらしい。大所帯になったのはそこからだった。
「なんだっけ、それでオーバンの間で、名前が知られている奴らでもここに攻めると、返り討ちにされているから、今は名前をあげる先の一つがここで、お前もその口か」
グループに所属しているタイプだと、仲間無しか、少人数で来る。まとめ役にここに行くと行っても止められるならこそ、内緒で動いて、名前をあげるための何かを成し遂げたい、らしい…
「俺、お前らみたいなの大嫌いなんだよ。先生とか、螺殻(らがら)さんの事務所のみなさんとかは、ささっと相手しちゃうけどもさ、お前らなんていなくなっちゃえばいいと思ってるんだわ」
そこからは私怨を感じられる。
誰と面影を重ねているかはわからないが、何かを思い出しているのはわかった。
このまま衝動的に動こうと思ったが、馬鹿馬鹿しくやってやめた。
トドメ刺した後に連絡すると。
「先生、いたんですか」
「まあね、俺はいらなかったみたいだけども」
傘目がそばにいたらしい。
「過激な衝動に走ろうと思ったら、止めるつもりだったが、偉いじゃない、自分でよく踏みとどまったね」
「はっはっ…」
「色んなことあったのは聞いているし、知っている、でも本当に嬉しいものだね、生徒の成長というのは」
「別にこれは成長じゃないでしょ」
「またまた」
「んな、綺麗なもんじゃないですよ」
「そう?」
「そうですよ、今日は我慢できただけだ」
「そうか」
「恨みって、簡単に消えるものじゃない」
「そういうときは恨み以外のことも増やしておくといいよ」
「恨み以外のことですか」
「もちろん、何か楽しいことよ、そういうのはあるかな?」
「いきなり言われてもわからないな、でも、この学校は好きですね、みんな事情はありながらも頑張っていて」
「そういう生徒がいるからっていうのとが、結構一般からの教育関係者の力とかは借りれているんだよね」
「…どれだけ向こうは夢がないんですか」
「憧れてなったはいいがやめちゃった、でもこの私塾ならば、生徒のやる気が違うんで、その満たせなかった先生である自分をもう一回みたいな先生は多いよ」
「正直異世界関係者の学校って本当にないか、あっても高いですからね」
「高いよね、たまに生徒を譲ってくれとな言われる」
「なんですな?それ?」
「わかんない、でもKCJの戦闘許可証持っている生徒は、うちに来ない?とかスカウトはあるみたいよ。特に今は異世界関係のお仕事だと、年収もそうだし、いろいろとね、向こうからみると美味しく見えるって奴で」
「先生はどう考えているんですか?」
「生徒の自由に任せているし、うちよりも条件がいいならばみたいに話すと、向こうは言葉濁るから、あれは適当に在籍者のコメントとな欲しいんだろうな」
「目をつけられたくはないや」
「旧校舎組は大丈夫、目をつけているのは、強欲な人間よりも承認欲求がありすぎる吸血鬼だから」
「どっちも嫌だな」
「吸血鬼の方が楽よ、だってこいつらシンプルだもん」
「でもそれだと、こっちより強いの出てきたら負けますよね」
「出てくるのかな」
「先生でもキツい奴とな」
「俺でキツいの?俺でキツいのか、あり得なくもないんだけも、今までこれはちょっとって感じたの螺殻さんのところの、瀬旭(せきょく)さんが天敵って感じで」
「なんか当たっちゃったんだけども」
「それはしょうがないね」
「でもさ、これなんかいつもと違うっぽいというか」
「え~どれどれ」
「それで調べたら賞金首だったと」
その賞金は学校に寄付されました。
「そしてそんな事が今までに4回も起きているんです」
「うわ…なんなんですか、瀬旭さんと覆木(おおうき)さんは」
「格好いいよね」
「いや、そうじゃなくて」
「あっ、そうじゃないんだ」
「ええっと、先生でも苦戦するかもしれないって物が来るのならば、何か別の手も考えた方がいいんじゃないんですかね」
「まだ実際には発動してないけども、ニンニク由来成分もミストとして吹き出すようにはなってるんだよ」
「匂いでバレません?」
「バレない代わりに、効果か出るまでちよっとかかるって奴だね」
その賞金を学校に寄付してくれた分で、旧校舎には吸血鬼の気持ちまで削ぐようなトラップを仕掛けて、それはどんどん増やすだりらしい。
「トラップは吸血鬼憎い太郎さんに発注したんで」
「あそこに注文したら、吸血鬼全滅しそう」
社員が、吸血鬼の被害によって奪われた家族や恋人がいる人たちで結成している。
「うちみたいに、最近吸血鬼に悩んでましてって連絡したら、是非ともわが社にお任せくださいって言われたよね」
一匹退治することに、その時失われたものたちへの感情が甦ってくるという。
「痛かっただろう、寒かっただろう、お父さんが来たから、もう安心だからね」
それを見たら、傘目もこの人たち任せた方がいいも思った。
「なんというか、癒しになってんだよ」
「癒しですか」
「うん、先生から見て、生徒である君はまだそこまでではないとは思うんだけども」
「そこまでではないですね、でもそれ聞くと、なんか変な感じですね」
吸血鬼憎い太郎から、営業が来たとき、少し年配の人だったので、挨拶をすると。
「もしも今日、吸血鬼が来たら、私に任せなさい」
そういきなり言われた。
あの言い方は、自分の子供に言ってるような言い方なので、この営業の人は誰を失ったかわかってしまった。
「…俺も頑張りますから」
「そうですか?ありがとう、いいもんだね、若い人に頼りにされるってことは…どうしたんだい?」
「すいません、何かちょっと…」
「君ももしかして吸血鬼に誰かを?」
「いえ、家族はありませんが、地元で暴れた奴らがいたんですよ」
「そうか、あいつらは何をいってもダメだから、絶対に話は聞いちゃダメだぞ、出来れば直接に対峙も私はないでもらいたいんだが、君は剣士かい?」
「そんな感じです」
「そうか、うん、立派な剣士になってくれ、嬉しいな、私が吸血鬼を何とかするたびに、君らのためになれるんだから」
そこで喜びを感じるのは、喪失感を持っていながらも感じとれる数少ない感情だ。
「それでも無理はしないでください」
「うん、わかった、でもね、もう置いてかれるのはごめんなんだよね、君がひとつでもあいつらから傷を負ったのを見てしまったら、私は動揺してしまうだろうから」
「俺は弱くはありません」
「そうか、ごめんな、子供扱いしちゃって」
「きちんと俺も戦えますから、信じてください」
「でもな…」
この後の言葉が出てこなかった。
吸血鬼退治の経験は吸血鬼憎い太郎の社員さんの方が確実に上だし、トラップもあまり人が直接退治しなくてもいいような作戦をとってくる。
それでも待っている間、待機しながらも、ああいう人もいるのかと頭を悩まし、心が痛くなってくるのを感じた。
あの日までは、あの夜までは穏やかだったのだ。
それが「ただいま」と帰ったところ、家の鍵は何故か開いてて…
「ごめんな、強いんだろうなって思ってても、直接戦わせるわけにはいかないんだよ」
吸血鬼憎い太郎が現場では好きに動きますということで、報酬は少なくてもいいからと契約をお願いされたようや形だ。
「うちは元々互助会でね、吸血鬼の被害などによって、莫大な見舞金などが出ちゃった人たちもいますから、お金には困ってはいないんですよね」
そこを瀬旭や覆木ならば理解してくれるも思って、踏んで、話を持ちかけてきたという。
「特に瀬旭さんの銃の再現、あれは興味ありますし」
普通の銃や弾でも吸血鬼にトドメさせれる人間ということで、名前は前々から知ってたらしい。
「久しぶりにワクワクしているんですよ、一匹でも多く灰にしてやらなきゃ、そうしなきゃあの子に会わせる顔かないんてすわ」
そこでお父さんの顔をする。
その顔をされたら、生徒の一人はしかめっ面をしてしまった。
「さすがに誰かに理解しようとは思ってはいませんから」
その言葉を笑って言われた。
「ちょっといいですか?」
「はい、なんでしょうか」
「あなたの言葉を聞くと、とても悲しくなる」
「そうでしたか、嫌われていると思ってました」
「すいません、そんな風に誤解されるような振る舞いを取ってしまいました」
「いえいえ、誤解されるようなことをしてますから」
慣れてようだった。
「トラップはありがたいです、俺が一人で動くときも、足止めや、隙をつくってもらえるので」
「しかし、すごいですね、早業で、そのまま首をって映画のようだ」
「傘目先生のは見ましたか?あの人はもっと早い」
「ほほう、それはすごいものだな」
「あの人も吸血鬼には因縁がある、中身は何歳かわからない感じの」
「ああその手は多いですな、単純に感情でそのまま動くので、あっちこっちに敵を作る」
「まだうちの同級生はそこまではいってはいませんが、旧校舎にいる人間として目をつけられているのだけは間違いないですから」
「それは守りましょう、ええ、守りましょう、そのためならば私は…」
「あなたもどうかご自愛を、たまにあなたの失ったものが言葉から見えるので」
「ああ、すいません、こればっかりは、妻にも注意はされるんですがね」
「俺はどう動けばいいですか?」
「いつも通り、あなたの元には吸血鬼は行かせませんよ」
「少しはあなた方のために切り飛ばして差し上げたい」
そういうとびっくりした顔をして。
「ああ、そうでしたか、それならばお願いいたします、どうかバカなことしか考えない頭を落としてください」
妙な事が起きた。
でもその妙な事は…
「ああ、見てるかい…、私ではあんなことが出来ないからね、代わりにあのお兄さんがやってくれると言うんだよ、ありがたいね、ありがたいね…」
社員さんの心を少し穏やかにしたようだ。
「ごほっごほっ」
「悪い悪い、でもな、お前…ここがどこだかわかってて来たよね」
冷静に対処しようの思ったのに、出た言葉がこれだった。
あ~嫌になる。
「何しに来たの?喋れないか、うん、ちょっと短いがいい剣だろう?先生がこういうものがあるよって連絡して、見に来ないかって言われて、試しに買ってみたんだ」
再生は始まらない。
人に見えるが、再生阻害の状態から相手が吸血鬼に見える。
「お前らのことだから、適当に暴力ちらつかせておけば言うこときかせられたり、好きなように出来ると思ってるんだろうしな」
喋れないようにして正解だな。
たぶんひどい言葉だろうし、そう思っていたところに、ナイフを所持してたことがわかる。
離れたところにぶん投げた。
「あ~やっぱりか、とんでもねえ奴等だわ」
涙目になって懇願している。
それで何か、所属先がわかるものはないなも探していたら、入れ墨がありました。
「あそこのところか、確か大分賑やかな大所帯になってたところだったよな」
ちょっと前まではライバルがいたのだが、そのナンバー2にあたる存在を傘目(かさめ)が切った。
それがあいつ、やけに身分を口にしていたが、傘目の舌戦にも負けたあいつがそれ。
パワーバランスが傾くと、そこをこの入れ墨のグループがいい機会だと乗っ取ろうとして、色んなものを手に入れたらしい。大所帯になったのはそこからだった。
「なんだっけ、それでオーバンの間で、名前が知られている奴らでもここに攻めると、返り討ちにされているから、今は名前をあげる先の一つがここで、お前もその口か」
グループに所属しているタイプだと、仲間無しか、少人数で来る。まとめ役にここに行くと行っても止められるならこそ、内緒で動いて、名前をあげるための何かを成し遂げたい、らしい…
「俺、お前らみたいなの大嫌いなんだよ。先生とか、螺殻(らがら)さんの事務所のみなさんとかは、ささっと相手しちゃうけどもさ、お前らなんていなくなっちゃえばいいと思ってるんだわ」
そこからは私怨を感じられる。
誰と面影を重ねているかはわからないが、何かを思い出しているのはわかった。
このまま衝動的に動こうと思ったが、馬鹿馬鹿しくやってやめた。
トドメ刺した後に連絡すると。
「先生、いたんですか」
「まあね、俺はいらなかったみたいだけども」
傘目がそばにいたらしい。
「過激な衝動に走ろうと思ったら、止めるつもりだったが、偉いじゃない、自分でよく踏みとどまったね」
「はっはっ…」
「色んなことあったのは聞いているし、知っている、でも本当に嬉しいものだね、生徒の成長というのは」
「別にこれは成長じゃないでしょ」
「またまた」
「んな、綺麗なもんじゃないですよ」
「そう?」
「そうですよ、今日は我慢できただけだ」
「そうか」
「恨みって、簡単に消えるものじゃない」
「そういうときは恨み以外のことも増やしておくといいよ」
「恨み以外のことですか」
「もちろん、何か楽しいことよ、そういうのはあるかな?」
「いきなり言われてもわからないな、でも、この学校は好きですね、みんな事情はありながらも頑張っていて」
「そういう生徒がいるからっていうのとが、結構一般からの教育関係者の力とかは借りれているんだよね」
「…どれだけ向こうは夢がないんですか」
「憧れてなったはいいがやめちゃった、でもこの私塾ならば、生徒のやる気が違うんで、その満たせなかった先生である自分をもう一回みたいな先生は多いよ」
「正直異世界関係者の学校って本当にないか、あっても高いですからね」
「高いよね、たまに生徒を譲ってくれとな言われる」
「なんですな?それ?」
「わかんない、でもKCJの戦闘許可証持っている生徒は、うちに来ない?とかスカウトはあるみたいよ。特に今は異世界関係のお仕事だと、年収もそうだし、いろいろとね、向こうからみると美味しく見えるって奴で」
「先生はどう考えているんですか?」
「生徒の自由に任せているし、うちよりも条件がいいならばみたいに話すと、向こうは言葉濁るから、あれは適当に在籍者のコメントとな欲しいんだろうな」
「目をつけられたくはないや」
「旧校舎組は大丈夫、目をつけているのは、強欲な人間よりも承認欲求がありすぎる吸血鬼だから」
「どっちも嫌だな」
「吸血鬼の方が楽よ、だってこいつらシンプルだもん」
「でもそれだと、こっちより強いの出てきたら負けますよね」
「出てくるのかな」
「先生でもキツい奴とな」
「俺でキツいの?俺でキツいのか、あり得なくもないんだけも、今までこれはちょっとって感じたの螺殻さんのところの、瀬旭(せきょく)さんが天敵って感じで」
「なんか当たっちゃったんだけども」
「それはしょうがないね」
「でもさ、これなんかいつもと違うっぽいというか」
「え~どれどれ」
「それで調べたら賞金首だったと」
その賞金は学校に寄付されました。
「そしてそんな事が今までに4回も起きているんです」
「うわ…なんなんですか、瀬旭さんと覆木(おおうき)さんは」
「格好いいよね」
「いや、そうじゃなくて」
「あっ、そうじゃないんだ」
「ええっと、先生でも苦戦するかもしれないって物が来るのならば、何か別の手も考えた方がいいんじゃないんですかね」
「まだ実際には発動してないけども、ニンニク由来成分もミストとして吹き出すようにはなってるんだよ」
「匂いでバレません?」
「バレない代わりに、効果か出るまでちよっとかかるって奴だね」
その賞金を学校に寄付してくれた分で、旧校舎には吸血鬼の気持ちまで削ぐようなトラップを仕掛けて、それはどんどん増やすだりらしい。
「トラップは吸血鬼憎い太郎さんに発注したんで」
「あそこに注文したら、吸血鬼全滅しそう」
社員が、吸血鬼の被害によって奪われた家族や恋人がいる人たちで結成している。
「うちみたいに、最近吸血鬼に悩んでましてって連絡したら、是非ともわが社にお任せくださいって言われたよね」
一匹退治することに、その時失われたものたちへの感情が甦ってくるという。
「痛かっただろう、寒かっただろう、お父さんが来たから、もう安心だからね」
それを見たら、傘目もこの人たち任せた方がいいも思った。
「なんというか、癒しになってんだよ」
「癒しですか」
「うん、先生から見て、生徒である君はまだそこまでではないとは思うんだけども」
「そこまでではないですね、でもそれ聞くと、なんか変な感じですね」
吸血鬼憎い太郎から、営業が来たとき、少し年配の人だったので、挨拶をすると。
「もしも今日、吸血鬼が来たら、私に任せなさい」
そういきなり言われた。
あの言い方は、自分の子供に言ってるような言い方なので、この営業の人は誰を失ったかわかってしまった。
「…俺も頑張りますから」
「そうですか?ありがとう、いいもんだね、若い人に頼りにされるってことは…どうしたんだい?」
「すいません、何かちょっと…」
「君ももしかして吸血鬼に誰かを?」
「いえ、家族はありませんが、地元で暴れた奴らがいたんですよ」
「そうか、あいつらは何をいってもダメだから、絶対に話は聞いちゃダメだぞ、出来れば直接に対峙も私はないでもらいたいんだが、君は剣士かい?」
「そんな感じです」
「そうか、うん、立派な剣士になってくれ、嬉しいな、私が吸血鬼を何とかするたびに、君らのためになれるんだから」
そこで喜びを感じるのは、喪失感を持っていながらも感じとれる数少ない感情だ。
「それでも無理はしないでください」
「うん、わかった、でもね、もう置いてかれるのはごめんなんだよね、君がひとつでもあいつらから傷を負ったのを見てしまったら、私は動揺してしまうだろうから」
「俺は弱くはありません」
「そうか、ごめんな、子供扱いしちゃって」
「きちんと俺も戦えますから、信じてください」
「でもな…」
この後の言葉が出てこなかった。
吸血鬼退治の経験は吸血鬼憎い太郎の社員さんの方が確実に上だし、トラップもあまり人が直接退治しなくてもいいような作戦をとってくる。
それでも待っている間、待機しながらも、ああいう人もいるのかと頭を悩まし、心が痛くなってくるのを感じた。
あの日までは、あの夜までは穏やかだったのだ。
それが「ただいま」と帰ったところ、家の鍵は何故か開いてて…
「ごめんな、強いんだろうなって思ってても、直接戦わせるわけにはいかないんだよ」
吸血鬼憎い太郎が現場では好きに動きますということで、報酬は少なくてもいいからと契約をお願いされたようや形だ。
「うちは元々互助会でね、吸血鬼の被害などによって、莫大な見舞金などが出ちゃった人たちもいますから、お金には困ってはいないんですよね」
そこを瀬旭や覆木ならば理解してくれるも思って、踏んで、話を持ちかけてきたという。
「特に瀬旭さんの銃の再現、あれは興味ありますし」
普通の銃や弾でも吸血鬼にトドメさせれる人間ということで、名前は前々から知ってたらしい。
「久しぶりにワクワクしているんですよ、一匹でも多く灰にしてやらなきゃ、そうしなきゃあの子に会わせる顔かないんてすわ」
そこでお父さんの顔をする。
その顔をされたら、生徒の一人はしかめっ面をしてしまった。
「さすがに誰かに理解しようとは思ってはいませんから」
その言葉を笑って言われた。
「ちょっといいですか?」
「はい、なんでしょうか」
「あなたの言葉を聞くと、とても悲しくなる」
「そうでしたか、嫌われていると思ってました」
「すいません、そんな風に誤解されるような振る舞いを取ってしまいました」
「いえいえ、誤解されるようなことをしてますから」
慣れてようだった。
「トラップはありがたいです、俺が一人で動くときも、足止めや、隙をつくってもらえるので」
「しかし、すごいですね、早業で、そのまま首をって映画のようだ」
「傘目先生のは見ましたか?あの人はもっと早い」
「ほほう、それはすごいものだな」
「あの人も吸血鬼には因縁がある、中身は何歳かわからない感じの」
「ああその手は多いですな、単純に感情でそのまま動くので、あっちこっちに敵を作る」
「まだうちの同級生はそこまではいってはいませんが、旧校舎にいる人間として目をつけられているのだけは間違いないですから」
「それは守りましょう、ええ、守りましょう、そのためならば私は…」
「あなたもどうかご自愛を、たまにあなたの失ったものが言葉から見えるので」
「ああ、すいません、こればっかりは、妻にも注意はされるんですがね」
「俺はどう動けばいいですか?」
「いつも通り、あなたの元には吸血鬼は行かせませんよ」
「少しはあなた方のために切り飛ばして差し上げたい」
そういうとびっくりした顔をして。
「ああ、そうでしたか、それならばお願いいたします、どうかバカなことしか考えない頭を落としてください」
妙な事が起きた。
でもその妙な事は…
「ああ、見てるかい…、私ではあんなことが出来ないからね、代わりにあのお兄さんがやってくれると言うんだよ、ありがたいね、ありがたいね…」
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