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第六十一話
しおりを挟む「流石剣聖だな…」
「あっという的な戦いだった…」
「いや、あれは戦いと呼べるのか…?あまりに一方的すぎたぞ?」
「攻撃を一撃も喰らってなかったからな。あんな早い動き、初めて見たぞ」
「…しかもかなり余裕そうだった。武器を一回も使ってなかったからな」
「あれで、獲物を使い出したらどうなるんだろうな?」
「これは今大会の優勝は決まったんじゃないか?あんな化け物に勝てるやつ、いるのか…?」
「ゆ、勇者様ならあるいは…?」
「勇者様なら流石に勝つだろ」
「なんせもうすぐ魔王を倒す旅に出られる方だからな。人間の中では最強なんじゃないか?」
「だが、俺は今の戦いを見てアルフレッドが負ける姿を想像できないんだが…」
「俺もだ…」
「…どちらが優勝するんだろうな。これで万一勇者様が負けるようなことがあれば…」
剣聖アルフレッドの試合が終わり、アルフレッドは退場していった。
コロシアムの観客たちは、戦いの余韻に浸り、互いに感想を述べ合っていた。
皆、剣聖の圧倒的な力を目の当たりにして、優勝するのではないかと囁き合っていた。
勇者なら倒せる、いや、剣聖の方が強いと二派に分かれて言い合いになっている。
「やっぱアルフレッドは強いよなぁ…」
そんな中、俺はアルフレッドのさって言った出口を見つめてしみじみそう呟いた。
修行編のボスでこそないものの、アルフレッドはゲーム初回プレイ時に、俺が初めて躓いた敵キャラクターでもある。
いつも初見プレイでは慎重にゲームをプレイする俺は、相当レベルをあげて、初見でクリアするつもりでアルフレッドに挑んだ。
だが、結局勝つことはできなかった。
それほどまでにアルフレッドは強敵なのだ。
油断し、奢っているアレルが今の状態で戦っても勝てるとは思えない。
やはりここはレベルがカンストした俺が、アルフレッドを倒し、予選で敗退させておく必要があるだろうな。
「さて…次は俺の試合か…」
俺は観客声から控室に戻り、自分の名前が呼ばれるのを待つ。
やがて、壊れた土俵の修復作業が終わり、アナウンスによって俺の名前が呼ばれたのだった。
『さぁて、お次はまたまた好カードの対戦です…!!まず赤コーナーから登場するのは……今大会が初登場にして、すでにその名を轟かせている期待の新星…!ここまで危なげなく全ての試合を勝ち上がって進んできた、次世代のホープ…!!仮面の騎士だぁあああああああああああ!!』
「「「「うぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!」」」」
名前を呼ばれた俺は、コロシアムの土俵へと向かって歩いていく。
人々は初出場にして、ここまで勝ち上がってきた俺に歓声を送り、名前を呼ぶ。
「いけぇええええええ仮面の騎士ぃいいいいいいい!!」
「やっちまぇえええええええ!!」
「頼む…!ここをかって剣聖と戦ってくえぇええええええ!!」
「負けるんじゃねぇぞぉおおおお!!」
どうやら観衆は俺と剣聖の戦いが見たいらしい。
…言われずともそうなるさ。
この試合に勝ち、俺は次の試合に駒を進め、剣聖に勝つ。
そして本戦の前にアレルに勝つ可能性のある強者を全員潰す。
そのためにここにいるんだ。
『そして青コーナーから登場するのはぁああああああ!?!?前々回の戦いにおいて予選を勝ち抜き本戦へと進んだ実力者…!!極東の武道、カラテの達人…!!カテーラだぁああああああ!!!』
「あちょううううう!!!ほあっ!!」
選手紹介のアナウンスとともに、道着のような白い服を着込んだ細マッチョの男が入場口から滑り込んできた。
そのまま猫のような足取りで土俵まで上がってくる。
「あちょうぅうううう!!ほわっ…!!はぁああああっ!!??」
腰を落とし、高い声を出しながら俺を威嚇してくるカテーラ。
「騎士対武道家の戦いか…!」
「これは面白くなるぞ…!!」
歓声の中には、カテーラを応援するような声も混じっており、こいつもそれなりに名のある参加者らしい。
『さあ、騎士VS武道家の戦い…!とくとご覧に入れましょう…!!』
「さて…やるか…」
俺はポキポキと指を鳴らして、土俵の中心に移動する。
「あちょうっ!!ほわっ!!」
カテーラも腰を落としたまま、土俵の中心までやってきて俺を低い場所から見上げてくる。
『それでは早速初めてもらいましょう…!!両者構えて…!!初め…!!!』
戦いが始まった。
「我が極まりし武道の頂点……カラテの真の力を解くとご覧に入れるのです…!ほあっ!!!」
カテーラが俺に右腕をむけてこいこいと挑発してくるが、俺はすでにこの戦いの先にあるアルフレッドとの勝負しか頭にはなかった。
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設定は良かったけどストーリーが勿体無い感じですね。もっとちゃんと勇者をバックアップしてあげないと見てて面白くないですよ。
皆さんも言ってますが何がしたいのか分からない。
ストーリーに準じた勇者ルートがあった上での主人公の存在ならまだしも…更新がないあたり再構成されてるのか打ち切りか分からないですが、実に勿体無い気がしてなりません。
他所のサイトに投稿してエタッたままの作品を
そのまま載せて新作と謳い
既に別サイトまで進行させてエタッてる
何がしたいの?
更新お疲れ様です。