あれ?気づいたら俺を追放したSランクパーティーが崩壊してて、逆に温かく迎え入れてくれたAランクパーティーがSランクに昇格していたんだが?

taki210

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第十三話

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『ブギィイイイイイ!!!』

『ブギッ、ブギッ!』

『ブギィイイイイイイイ!!!』

ほどなくして2度目のエンカウント。

今度は3匹固まって現れた。

「こ、今度こそ俺が…」

俺は今度こそ前衛としての実力を彼らに披露するべく前に出ようとするが…

「アルトさん。ここは私にやらせてください」

今度は魔法使いのソフィアが俺を遮って前に出た。

とほほ…

俺の三流の剣捌きなんてみたくもないということだろうか…

「ガレスの身体能力があれほど上がったのなら…私の魔法攻撃力も相当強化されたはず…」

ブツブツと呟きながら前に出たソフィアは、オークに向かって杖を構える。

「エクスプロージョン!」

そして、爆発系の呪文を唱えた。

ドガァアアアアアアアン!!!

「うおおっ!?」

予想以上の威力だ。

たった一発で3匹のオークは跡形もなく消し飛び、あまりの衝撃にダンジョン全体がグラグラと揺れた。

「嘘…なにこれ…」

俺がソフィアの魔法使いのとしての腕前に感心する中、ソフィアは削れたダンジョンの壁をみて、呆然としていた。

「どうかしたんですか?」

俺がポンと肩を叩くと、ビクッとその体が震えた。

「い、いえっ、なんでもないですっ!」

慌てて俺から飛び退くソフィア。

それから、まるで信じられないものを見るような目を俺に向けてきた。

…なんだろう。

そんなに体に触れられるのが嫌だったのだろうか。

俺は早くも帰りたくなってきた。



「次は私よ!」

それからしばらく。

『ブギィイイ!』

『ブギブギッ!』

俺たちはオークと3度目のエンカウントを果たしていた。

今度も俺は前衛に出ると申し出ようとしたのだが、口を開く前に細剣使いのエレナに先を越された。

素早いスピードでオークに肉薄したエレナは、細剣を抜き放ち、オークに向かって幾重にも攻撃を繰り出す。

ヒュババババ!!

『…』

空気を切り裂く音、ほぼ同時に、チンとエレナが剣を納める音が聞こえてきた。

直後、ボロボロとサイコロ状に切り刻まれたオークが、地面に崩れ落ちる。

「すげぇ…」

エレナの剣技は凄まじいものがあり、俺はかつてこれほどまでに素早く優れた細剣使いを見たことがなかった。

「すごいですね…」

俺が誉めたのだが、エレナは反応しない。

「なにこれ…私が私じゃないみたい…」

自分の手を見つめて、なにやらブツブツつぶやいている。

さっきから3人ともにたような反応だ。

一体どうしたというのだろうか。

俺は不可解な反応に首を傾げるばかりだ。

そして、その後も俺たちは何度もモンスターにエンカウントして、そのたびごとに前衛に出ようとしたのだが、なぜか3人は頑なに俺に前衛をやらせようとしなかった。

そして、そうこうしているうちに…

「ボス部屋か…」

俺たちは気がつけば、そのフロアのボス部屋の前へとやってきたのだった。

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