巡り合い、

二十四話

会議には全員が参加する会議と
上官たちだけが参加する会議があるが
今回は全員参加の会議

つまり新入隊の10人も参加している

会議終了後にナツたちが退室した後、
リクが話し出した

「シオンは前の偵察の時に
その盗賊たちの顔見てるんだよね？」

「あ？まぁ見てるっちゃ見てるけど‥」

「どうせ怖がってて
顔なんて覚えてないんだろ？
まっ、俺はしっかり任務こなしたけどー」

「また始まんのは勘弁ー」
ダンが止めに入る

「はっ？
お前はリクの代わりだったろうが」

「ちゃんと選ばれてても
結果出せないやつってことだろーが
代わりでも結果出せてる俺の方が
偉いっちゅーわけよ」

その言葉を聞いた瞬間、
シオンがトキワに殴りかかって
それを受けたトキワがよろけた

「やめなよ！」
リクがシオンの後ろから腰に手を回し
止めに入る

体制を直したトキワが
シオンに殴り掛かる

リクがシオンを止めているので
トキワの拳はガッツリ顔面に入った

ダンがトキワを止めて
救護班のユナとサラが2人の状態を
素早くチェックした

トキワは殴られる瞬間に
後ろに下がったのか
そこまでひどくはなかったが、
シオンはリクが後ろにいた為
動けない状態で真正面から殴られたので
鼻血が出て口の端も切ったみたいだった

リクは殴られた後すぐに手を離し
前に回りシオンに謝った

「シオン、ごめんね
大丈夫！？」

シオンは下を向いたまま何も話さない

ユナが血を拭い、処置をしている間も
特に表情を変えずに下を向いていた

そんなシオンをユナは心配そうに
見つめていた