END-GAME ~第2章~【NEXT STORY】

孤高

文字の大きさ
上 下
90 / 112
四期

第19話「構造」

しおりを挟む
刹那「…くっなぜだ!なぜ上手く抜けぬ!コツは…コツは掴んだはずなのだ!!」

花「構造をよく見ることだよ!」

刹那「構造、だと、よく見れば力がかかっているところがわかるとおっしゃるか!?」

集「そうそう、よーくね」

刹那「なるほど、構造か、あいわかった!ここだな!」

集「あ!そこは」

刹那「む…今度はなんだ団長殿」

花「そこ…危ない…」

刹那「なぬ!?ここも危ないと言うのか!?では一体どうすれば…!」

花「ん~刹那ちゃんが思ったところ以外を抜けばいいと思う!」

刹那「なんと!?私が思ったところ以外を抜け…と?何をたわけたことを…」

そして騙されたように積木を押してみる。

刹那「なに!?そんな馬鹿な!?あっさりと…抜けた…!」

驚きが見えたと思いきや、次は肩を落として落ち込み始めた。

集「ど、どうしたんですか…?」

刹那「結局…私は…何も見えておらぬということか…弱点を見抜けぬようでは…一人前の武人になれぬのも当然…」

集「いや、そんなことないですよ、裏を返せば危険を回避できることになるよね?」

刹那「危険がわかるから安全な選択ができると…そうか!積木の砦を崩してしまう箇所は、敵に例えるなら急所!そこを突けばいかなる敵であろうとも必ず倒れる!強固に見えても、一瞬で崩れ落ちるほどの脆い一点は必ずあるということだ!」

そして刹那が立ちあがる。

刹那「見えた!それこそが私の新たなる3段階スキル!『鎧武者断斬』!!」

ジェンガで遊んでいる最中に刹那は新たなる段階系スキルに目覚めたようだった。

花「おぉー!おめでとう刹那ちゃん!」

刹那「ありがとう副団長殿、団長殿」

集「い、いや…僕たちは何も…」

刹那「見える…見えるぞ、私が突くべき一点が!積木の砦よ、お主の急所は…ここだ!!」

そして絶対抜いてはいけない積木を抜く

刹那「ふっ見たか!この技を持ってすればいかなる強固な砦でも…あ!しまったぁっ!!崩してしまっては私の負けか!副団長殿、今一度勝負を!!」

花「あ…はは…もういいんじゃないかな?」

刹那「いいえ、やりましょう」

集「僕はちょっと散歩に」

刹那「団長殿!副団長殿の次はお主の出番ぞ!」
しおりを挟む

処理中です...