END-GAME

四期

第23話「異変」

集「……お」

右腕が動くようになった、といってもまだ戦闘には参加できない、クラダス達は5段階スキル解放を保てるように訓練している。

「あと少しですね～一週間安静にしてれば治りますね」

集「了解です」

久しぶりに外に出てみると団員のみんなが戦闘練習をしていた、あとすることはただ１つ、GM達を倒すこと、そして部屋に戻り右腕のリハビリをしていると、異様な気配に気づいた。振り返ってみれば花がそこにいた、そして気配は消える、この気配は一体何なのだろう、言葉にできない、僕をじっと見つめてくるような感覚だった。

集「花、どうしたの？」

するとさっきの気配が戻ってくる、そして花を見つめていると、花もまた僕をじっと見つめていた。その顔にはふだん外では見せないような紅潮がある。そしてなによりも気配が消えなかった。だから僕は訊ねることにした。

集「悩み事かな…？」

花「うん…」

花は顔を背ける、そしてその体はふるえている

集「聞かせて、僕に受け入れられることならばどうにかやりきるよ」

花は視線を泳がせていたあと、深呼吸をする

花「私、気持ちが抑えきれなくなってきてるの」

花のその顔はすごく真剣そうで冗談を言うような具合ではなかった

集「それは…どういうことかな？」

花「あなたが欲しくて欲しくてしょうがないの。今までは抑えられていた気持ちが、外ではどうにか止められていた衝動が、止められなくなってきている」

僕は思い出す、最近花の記憶や過去に関する出来事が発生している

集「まさか、GMの影響」

花「だと思う、」

花は僕に顔をそむけながらも、手を差し出してくる。

花「集、手を繋いで。私がおかしくならないように」

私は急いで花の差し出された手を握る。その手はとても暖かったが、花にとってはそれどころではないらしい

花の体の震えが止まらないのだ、そして顔には一層赤色がさしてくる。そして目には涙が溜まり始めていた。