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激情
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それは狂おしく、日常を破壊するものを意味する。
麗子の華奢な手が信じられない力を帯びて、みちるの細い首を絞めていく。
「れ、れい……こさ……」
みちるの薄れゆく意識は麗子の腕を掴む手から力を奪う。みちるは、抗うのを止めた。
どうしてこんな事になったのだろう。
ごめんなさい、麗子さん――!
香蘭劇場は舞台装置や空調等のメンテナンスの為休館だった。夕刻になり朝から入っていた業者が帰り、館内は静まり返っていた。
みちるが、麗子に指定されたリハーサル室のドアを開けると天井灯は半分しか点いておらず中は薄暗かった。
「麗子さん、いるの?」
恐る恐る足を踏み入れたみちるは、ゾクッと背筋の凍るような感覚に襲われた。奥の鏡張りの壁の真ん中に、腕を組み寄り掛かり立つ麗子の姿があった。
「麗子、さん?」
怖々呼び掛けたみちるに、麗子はゆっくりと顔を向けた。
「みちるちゃん、お休みなのにこんなとこに呼び出してごめんね」
「いえ……」
抑揚が無い麗子の言葉は感情が読めずみちるは微かな恐怖に震えた。ユラリと身を起こした麗子は、ゆっくりとみちるに近付く。
「今日みちるちゃんを呼んだのはね、お願いがあったからなの」
近付いて来る麗子を見上げるみちるの顔に、影が出来た。
恐怖のあまり、みちるはその瞬間意識が飛んだ。何が起きたか認識出来なかった。気付けば床に仰向けに倒されていた。
乗りになった麗子の細い手が首に掛かっていた。優しかった麗子が、見た事もない夜叉の形相で見下ろしていた。
血の気が引いたみちるの全身が、総毛立った。
「れっ、れいこさん!?」
「返してっ!」
かえして?
叫び声とほぼ同時に、麗子の手に力が込められた。みちるの気道が締まる。
息が……っ!
顔を歪めたみちるに畳み掛けるように麗子が叫んだ。
「返して! 返してよ! 星児の心を! どうして! どうして私から星児の愛を奪ったの!」
首を絞められ、みちるは声が出なかった。けれど心の中で叫ぶ。
奪ってないっ! 星児さんの心を私が奪える筈がない。星児さんから〝本物の愛〟なんて貰ってないよっ!
呼吸が出来ない苦痛に顔を歪め、足をばたつかせるみちるは必死に麗子の腕に掴まった。苦しさに涙が出てきたが、麗子は構わずその首を絞め続ける。
「貴女なんか、貴女なんかに私の苦しみなんて分からないでしょ!」
酸素が不足してきたみちるの頭は、朦朧とし始めた。モヤがかかるような視界に、麗子の顔がボンヤリ映る。
泣いてる、麗子さん。
「貴女の事、初めから憎かったわけじゃないわ。可愛くて可愛くて仕方なかった。妹のように思ってたわ。ホントよ。でもね、貴女はどんどん綺麗になって、眩しい女性に成長していくのに、私はこんなに嫉妬にまみれて醜くなって!」
激昂してゆく麗子の叫び声は、ワンワンとみちるの頭の中で鳴り響く。
「星児と保に守られて、ぬくぬくと過ごして来た貴女なんかに私の気持ちなんて分からないでしょう!」
首を締める手に、より一層の力が込められた。
「……ぅっぐぅ……っ」
みちるの喉から潰れた悲鳴しか出てこない。
あの、美しく優しく、みちるに〝女〟であることを自覚させ、その〝武器〟を磨き高める事を教えてくれた麗子はもういない。
嫉妬に悩み、醜さに苦しみ、黒い情念に呑み込まれてしまった女の魂がみちるを喰おうとしていた。
麗子はボロボロと涙を零し続ける。
「ごめんなさい、みちるちゃん! 私は、自分の醜い心に、負けたの――!」
私こそ、ごめんなさい!
みちるは抗うのを止めた。
ばたつかせていた足がだらりとなり、麗子の腕にすがっていた手からスルリと力が抜けた。
目を閉じた時だった。
「姉貴、何をやってんだよ!」
乱暴にドアが開くと同時に保が叫び声を上げて飛び込んで来た。
「みちるさん!」
保の次に龍吾が転がり込んだ。
「龍悟、星児に連絡しろ! 今すぐ!」
保はみちるに馬乗りになる麗子を抱え引き離しながら龍吾に指示を出した。みちるの首を絞めていた手が離れ、解放された気道は酸素を一気に肺に流し込む。
瞬間、ゲホ……ッ! と蒸せる。咳き込むみちるを龍吾が抱き抱えるように起こしながらポケットから携帯を取り出し、かけた。
龍吾が電話で話す間も、麗子は保に抱えられたまま「離してよ!」と暴れる。
「姉貴、姉貴! 分かった、分かったから! 今すぐ星児が来るから!」
泣き叫び暴れる麗子を、保は堪らず抱き締めた。
未だ咳き込み続け、その苦しさに涙目になるみちるは、小刻みに震えながら麗子を見た。
私がいなければ、麗子さんは幸せになれた?
龍吾に背中を擦られるみちるの目からは新たな涙が溢れ出た。
「みちるさん、大丈夫か」
咳き込む状態は落ち着いたが、うつ向き嗚咽を漏らすみちるに龍吾は心配そうに声を掛けた。ありがとう、と音にならない声でみちるは答える。
保に抱き締められたまま泣き叫ぶ麗子の声が続く中、けたたましい音と共にドアが開き、息を切らした星児が現れた。
みちるは星児を見たが、星児は真っ先に麗子の傍に駆け寄った。みちるの方は、チラリとも見なかった。
星児が現れた瞬間、抜群のタイミングを見計らって保は麗子から離れた。身体を解放された麗子は、駆け寄り屈んだ星児に抱き付き、星児は麗子を抱き締めた。
目の前で濃厚な、激しいキスシーンが展開する。涙に溺れる瞳、ボヤける視界。みちるはそれでもその光景を目に焼き付けた。
星児さんは何があっても、どんな事があっても、麗子さんのもの。
チリチリと、胸の一部が焼き付き焦げる。
これだ。この感情。以前から覚えがあった。
『嫉妬にまみれて』
麗子さん。
ボロボロと止めどなく涙が溢れ視界はどんどん曇るのに、みちるの目にははっきりと重なりあう二人の姿が映っている。
私だってずっと前から、嫉妬に心が焦がされていた!
絞められ続けた首の痛みより、気道を塞がれていた苦しさよりも、ずっとずっと大きく深く抉られたように胸が痛い、苦しい。
でも私がここで声を上げて泣いてはいけない!
床に両手を突きうつ向いたまま嗚咽を漏らすみちるの全身に優しい感触があった。
何度も感じた、隅々まで知る優しい躯。
「みちる」
心の芯に響き染み渡り、強ばる体を解きほぐす柔らかな低い声だった。真っ黒に塗り潰されそうだったみちるの心を拭う。
「あ……あ……」
舌がもつれ上手く言葉の出ないみちるに、保は静かに首を振る。
何も言うな。そう、聞こえた。みちるは保の胸に顔を埋めた。
「龍吾、悪い。タクシーを呼んでくれないか。星児と姉貴をそれに乗せる。俺は自分の車でみちるを連れて帰るから、お前はこのまま事務所に戻って皆に心配するなと伝えてくれ」
保は、心配そうにみちるを覗き込んでいた龍吾に指示した。素直に頷き立ち上がった龍吾に保は続ける。
「この部屋をを出た廊下の突き当たりに固定電話がある。そこに電話帳がある筈だ。適当なタクシー会社を探してかけろ」
龍吾は冷静に保の指示を聞き頷くと、部屋から飛び出して行った。こんな場面でも取り乱さなず指示通りに動ける龍吾を見て保は思う。
まだガキなのに、頼りになるな。やっぱり誰かに似ている。
しがみつくように自分の胸に顔を埋めるみちるの髪を優しく撫でていた保は、麗子を横抱きに抱え立ち上がった星児と目が合った。
麗子の顔は見えなかったが、星児が保に目で合図をしているのが分かった。
みちるを頼む。
保は肩を竦めて頷いた。
麗子の華奢な手が信じられない力を帯びて、みちるの細い首を絞めていく。
「れ、れい……こさ……」
みちるの薄れゆく意識は麗子の腕を掴む手から力を奪う。みちるは、抗うのを止めた。
どうしてこんな事になったのだろう。
ごめんなさい、麗子さん――!
香蘭劇場は舞台装置や空調等のメンテナンスの為休館だった。夕刻になり朝から入っていた業者が帰り、館内は静まり返っていた。
みちるが、麗子に指定されたリハーサル室のドアを開けると天井灯は半分しか点いておらず中は薄暗かった。
「麗子さん、いるの?」
恐る恐る足を踏み入れたみちるは、ゾクッと背筋の凍るような感覚に襲われた。奥の鏡張りの壁の真ん中に、腕を組み寄り掛かり立つ麗子の姿があった。
「麗子、さん?」
怖々呼び掛けたみちるに、麗子はゆっくりと顔を向けた。
「みちるちゃん、お休みなのにこんなとこに呼び出してごめんね」
「いえ……」
抑揚が無い麗子の言葉は感情が読めずみちるは微かな恐怖に震えた。ユラリと身を起こした麗子は、ゆっくりとみちるに近付く。
「今日みちるちゃんを呼んだのはね、お願いがあったからなの」
近付いて来る麗子を見上げるみちるの顔に、影が出来た。
恐怖のあまり、みちるはその瞬間意識が飛んだ。何が起きたか認識出来なかった。気付けば床に仰向けに倒されていた。
乗りになった麗子の細い手が首に掛かっていた。優しかった麗子が、見た事もない夜叉の形相で見下ろしていた。
血の気が引いたみちるの全身が、総毛立った。
「れっ、れいこさん!?」
「返してっ!」
かえして?
叫び声とほぼ同時に、麗子の手に力が込められた。みちるの気道が締まる。
息が……っ!
顔を歪めたみちるに畳み掛けるように麗子が叫んだ。
「返して! 返してよ! 星児の心を! どうして! どうして私から星児の愛を奪ったの!」
首を絞められ、みちるは声が出なかった。けれど心の中で叫ぶ。
奪ってないっ! 星児さんの心を私が奪える筈がない。星児さんから〝本物の愛〟なんて貰ってないよっ!
呼吸が出来ない苦痛に顔を歪め、足をばたつかせるみちるは必死に麗子の腕に掴まった。苦しさに涙が出てきたが、麗子は構わずその首を絞め続ける。
「貴女なんか、貴女なんかに私の苦しみなんて分からないでしょ!」
酸素が不足してきたみちるの頭は、朦朧とし始めた。モヤがかかるような視界に、麗子の顔がボンヤリ映る。
泣いてる、麗子さん。
「貴女の事、初めから憎かったわけじゃないわ。可愛くて可愛くて仕方なかった。妹のように思ってたわ。ホントよ。でもね、貴女はどんどん綺麗になって、眩しい女性に成長していくのに、私はこんなに嫉妬にまみれて醜くなって!」
激昂してゆく麗子の叫び声は、ワンワンとみちるの頭の中で鳴り響く。
「星児と保に守られて、ぬくぬくと過ごして来た貴女なんかに私の気持ちなんて分からないでしょう!」
首を締める手に、より一層の力が込められた。
「……ぅっぐぅ……っ」
みちるの喉から潰れた悲鳴しか出てこない。
あの、美しく優しく、みちるに〝女〟であることを自覚させ、その〝武器〟を磨き高める事を教えてくれた麗子はもういない。
嫉妬に悩み、醜さに苦しみ、黒い情念に呑み込まれてしまった女の魂がみちるを喰おうとしていた。
麗子はボロボロと涙を零し続ける。
「ごめんなさい、みちるちゃん! 私は、自分の醜い心に、負けたの――!」
私こそ、ごめんなさい!
みちるは抗うのを止めた。
ばたつかせていた足がだらりとなり、麗子の腕にすがっていた手からスルリと力が抜けた。
目を閉じた時だった。
「姉貴、何をやってんだよ!」
乱暴にドアが開くと同時に保が叫び声を上げて飛び込んで来た。
「みちるさん!」
保の次に龍吾が転がり込んだ。
「龍悟、星児に連絡しろ! 今すぐ!」
保はみちるに馬乗りになる麗子を抱え引き離しながら龍吾に指示を出した。みちるの首を絞めていた手が離れ、解放された気道は酸素を一気に肺に流し込む。
瞬間、ゲホ……ッ! と蒸せる。咳き込むみちるを龍吾が抱き抱えるように起こしながらポケットから携帯を取り出し、かけた。
龍吾が電話で話す間も、麗子は保に抱えられたまま「離してよ!」と暴れる。
「姉貴、姉貴! 分かった、分かったから! 今すぐ星児が来るから!」
泣き叫び暴れる麗子を、保は堪らず抱き締めた。
未だ咳き込み続け、その苦しさに涙目になるみちるは、小刻みに震えながら麗子を見た。
私がいなければ、麗子さんは幸せになれた?
龍吾に背中を擦られるみちるの目からは新たな涙が溢れ出た。
「みちるさん、大丈夫か」
咳き込む状態は落ち着いたが、うつ向き嗚咽を漏らすみちるに龍吾は心配そうに声を掛けた。ありがとう、と音にならない声でみちるは答える。
保に抱き締められたまま泣き叫ぶ麗子の声が続く中、けたたましい音と共にドアが開き、息を切らした星児が現れた。
みちるは星児を見たが、星児は真っ先に麗子の傍に駆け寄った。みちるの方は、チラリとも見なかった。
星児が現れた瞬間、抜群のタイミングを見計らって保は麗子から離れた。身体を解放された麗子は、駆け寄り屈んだ星児に抱き付き、星児は麗子を抱き締めた。
目の前で濃厚な、激しいキスシーンが展開する。涙に溺れる瞳、ボヤける視界。みちるはそれでもその光景を目に焼き付けた。
星児さんは何があっても、どんな事があっても、麗子さんのもの。
チリチリと、胸の一部が焼き付き焦げる。
これだ。この感情。以前から覚えがあった。
『嫉妬にまみれて』
麗子さん。
ボロボロと止めどなく涙が溢れ視界はどんどん曇るのに、みちるの目にははっきりと重なりあう二人の姿が映っている。
私だってずっと前から、嫉妬に心が焦がされていた!
絞められ続けた首の痛みより、気道を塞がれていた苦しさよりも、ずっとずっと大きく深く抉られたように胸が痛い、苦しい。
でも私がここで声を上げて泣いてはいけない!
床に両手を突きうつ向いたまま嗚咽を漏らすみちるの全身に優しい感触があった。
何度も感じた、隅々まで知る優しい躯。
「みちる」
心の芯に響き染み渡り、強ばる体を解きほぐす柔らかな低い声だった。真っ黒に塗り潰されそうだったみちるの心を拭う。
「あ……あ……」
舌がもつれ上手く言葉の出ないみちるに、保は静かに首を振る。
何も言うな。そう、聞こえた。みちるは保の胸に顔を埋めた。
「龍吾、悪い。タクシーを呼んでくれないか。星児と姉貴をそれに乗せる。俺は自分の車でみちるを連れて帰るから、お前はこのまま事務所に戻って皆に心配するなと伝えてくれ」
保は、心配そうにみちるを覗き込んでいた龍吾に指示した。素直に頷き立ち上がった龍吾に保は続ける。
「この部屋をを出た廊下の突き当たりに固定電話がある。そこに電話帳がある筈だ。適当なタクシー会社を探してかけろ」
龍吾は冷静に保の指示を聞き頷くと、部屋から飛び出して行った。こんな場面でも取り乱さなず指示通りに動ける龍吾を見て保は思う。
まだガキなのに、頼りになるな。やっぱり誰かに似ている。
しがみつくように自分の胸に顔を埋めるみちるの髪を優しく撫でていた保は、麗子を横抱きに抱え立ち上がった星児と目が合った。
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