ねぇ、大好きっていって

深智

文字の大きさ
7 / 73

スウィート・バスタイム2

しおりを挟む
 無我夢中だったの。

 遼ちゃんに誰かが?

 遼ちゃんが誰かのものに?

 そんなことを考えたら、頭の中がぐちゃぐちゃになった。

 いや!

 絶対にイヤ! 遼ちゃんに誰も触らないで!

 涙が止まらなくなって、気付いたら遼ちゃんにしがみついて泣き出していた。

 なんて言ったかなんて覚えてないけれど、遼ちゃん「どこにも行かないで」って必死に訴えていたと思う。

 遼ちゃんは、そんなあたしを優しく抱きとめてくれて、頭を撫でてくれた。

 痺れるの。

遼ちゃんの腕も、手も、

「もう、しないから」

 甘い、声も。

 もう、しない?

 あたしは、遼ちゃんの言葉の意味がちょっと分からなくて顔を上げた。

 真っ直ぐに見つめ合うと、遼ちゃん、ニッと笑った。なんだか、意味深な笑みも、カッコよくてドキンッ。

「ひよ」

 遼ちゃんがあたしの顔を両手で優しく挟む。

「はい」とお返事すると。

「〝なかよし〟のアップデートをしよう」
「え?」




 遼ちゃんとお風呂、いつまで入ってたかな。遼ちゃんが高校生になるくらいまで、かな?

 ママに怒られて泣きながら遼ちゃんのお家に行った時。お友達にいじめられて泣いてた時。

 いつもお風呂一緒に入って慰めてくれた。ママに一緒に謝ってくれた事もあったよね、遼ちゃん。

 遼ちゃんは今夜、お風呂で、もう一つの〝なかよし〟を教えてくれた――。




 遼ちゃんのお家はお風呂が2階にある。あたしをお姫様抱っこしてくれた遼ちゃんはお部屋からあっという間にお風呂へ。

 遼ちゃん、服を脱ぐ。

 ワイシャツの下に隠れていた、鍛えて引き締まった身体、それからーー、

 ドキドキしてしまう。

 小さい頃見た遼ちゃんの、その、はだか……は、は、はだか。

 あ、あのあのあの! えっとえっと。

「遼ちゃん」
「ん?」

 オロオロするあたしに遼ちゃん、クスッと笑った。

「ひよ、ほら」

 遼ちゃん、あたしの腕を首に抱き付かせて……レギンスと……ショーツ脱がせてくれて……、

 ワンピースを、まるで小さな子供の服を脱がせるみたいに脱がせてくれた。

 あたしを横抱きに抱き上げた遼ちゃんは、笑う。

「りょ、遼ちゃん!」
「今さら、だろ」

 恥ずかしいのと、ドキドキと、嬉しい?

 あたしは、遼ちゃんの首にギュッとしがみついた。

 ねえ遼ちゃん。肌が触れ合うって不思議な気持ちになるよ。

 フワフワする。どうしよう。

 チャプン、ってお湯が跳ねた。

 バスタブの中で遼ちゃんにまたがるようにして座って、向き合う。

「ひよ」

 遼ちゃんの声が、くすぐったいの。

 長い指が髪の毛梳いてくれて、ふるって震えた。

 遼ちゃんのお顔がゆっくり近づいて、キスをする。

 ……あっ。

 あたしは、微かに感電したみたいな感覚にたまらず唇を離した。

「遼ちゃ、あっんんっ」

 ビクンッと震えた。遼ちゃんの手があたしの胸の先端に触れていた。あたしはギュッと目を瞑る。

「遼ちゃん、どうしよう……」

 そこ、触られると。

「どうしよう、って?」

 優しく笑った遼ちゃんの顔が涙で曇ってよく見えないよ。

「だめだよぉ……からだ中がゾクゾクするの」

 あたしは無我夢中で手を伸ばして遼ちゃんにしがみついた。

「ひよ、感度良すぎだよ」

 しがみくつあたしをほんの少し引き離すと遼ちゃんは、胸の先端……乳首、を吸った。あたしはさっきより大きくビクッと震えた。

「やぁあ……っん……ぁあ……」

 声が出ちゃう。

「ぁあ……ん……」

 遼ちゃんの肩に捕まって、あたしは仰け反る。

「は、あっ」

 どうしよう! おかしくなっちゃいそう!

「ああんっ、遼ちゃん」

 あたしの胸から少し顔を離した遼ちゃん、クスッと笑った。

「ひよのカラダが気持ちいい、って言ってる」
「え? あっ、遼ちゃん、そんなとこ!」

 遼ちゃんの手が、指が、あたしの、足の間に滑りこんでいた。あたしはお湯の中の遼ちゃんの手に触れる。筋肉が綺麗についた逞しい遼ちゃんの腕。

「ひよ」

 遼ちゃんが、耳元で囁く。

「ワンランク上の〝なかよし〟しよう」

 遼ちゃんの顔を見る。

 バスタブからゆらゆら上がる湯気が優しくあたしと遼ちゃんを包む。遼ちゃんが、柔らかくて優しいキスをしてくれた。

 もう一つ上の〝なかよし〟。

 あたしは、ドキドキ鳴る胸を抑えて頷いた。




~side 遼太~

 バスタブに一緒に入り、ひよを抱き寄せゆっくりと優しく胸を揉む。

「……ぁ……遼ちゃん……」

 少しとろんとした瞳が俺を見てる。戸惑いから、愛撫を受け入れる躰になってきた。

 足の間に入れた手には水の中でも濡れる秘部の感触。擦り、撫でるたびにひよは躰を捩らせる、吐息を漏らす。

「ひよ、気持ちいい?」

 ドキリとさせられる表情でコクンと小さく頷くひよが愛しくて、もう一度キスをした。

 〝少女〟と〝女〟の狭間を行き来する。揺れながら、少しずつ階段を上って行くのかもしれない。

 俺はもしかしたら、大事なタイミングを逃した、のではなくて〝間違えた〟のかもしれない。

 悩ましい表情ではあはあと息をするひよに、俺はとても狡い一言を言う。

「ひよ。今教えたこの〝なかよし〟の挨拶は本当の〝なかよし〟としかしちゃダメなんだぞ」
「遼ちゃん? あたしは、遼ちゃんとしか、しないよ?」

 キョトンとしたひよの頬を優しく撫で、そのまま黒くて綺麗な長い髪を指で梳く。

 ひよは多分、分かっていない。でもこの言葉は今、俺が言えるひよへの精一杯の気持ちだった。

 少し言い方を間違えたかもしれない、と気付くのは、もう少し後の事となる――。


 
しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~

さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」 あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。 弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。 弟とは凄く仲が良いの! それはそれはものすごく‥‥‥ 「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」 そんな関係のあたしたち。 でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥ 「うそっ! お腹が出て来てる!?」 お姉ちゃんの秘密の悩みです。

天才天然天使様こと『三天美女』の汐崎真凜に勝手に婚姻届を出され、いつの間にか天使の旦那になったのだが...。【動画投稿】

田中又雄
恋愛
18の誕生日を迎えたその翌日のこと。 俺は分籍届を出すべく役所に来ていた...のだが。 「えっと...結論から申し上げますと...こちらの手続きは不要ですね」「...え?どういうことですか?」「昨日、婚姻届を出されているので親御様とは別の戸籍が作られていますので...」「...はい?」 そうやら俺は知らないうちに結婚していたようだった。 「あの...相手の人の名前は?」 「...汐崎真凛様...という方ですね」 その名前には心当たりがあった。 天才的な頭脳、マイペースで天然な性格、天使のような見た目から『三天美女』なんて呼ばれているうちの高校のアイドル的存在。 こうして俺は天使との-1日婚がスタートしたのだった。

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

極悪家庭教師の溺愛レッスン~悪魔な彼はお隣さん~

恵喜 どうこ
恋愛
「高校合格のお礼をくれない?」 そう言っておねだりしてきたのはお隣の家庭教師のお兄ちゃん。 私よりも10歳上のお兄ちゃんはずっと憧れの人だったんだけど、好きだという告白もないままに男女の関係に発展してしまった私は苦しくて、どうしようもなくて、彼の一挙手一投足にただ振り回されてしまっていた。 葵は私のことを本当はどう思ってるの? 私は葵のことをどう思ってるの? 意地悪なカテキョに翻弄されっぱなし。 こうなったら確かめなくちゃ! 葵の気持ちも、自分の気持ちも! だけど甘い誘惑が多すぎて―― ちょっぴりスパイスをきかせた大人の男と女子高生のラブストーリーです。

父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

四季
恋愛
父親が再婚したことで地獄の日々が始まってしまいましたが……ある日その状況は一変しました。

敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています

藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。 結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。 聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。 侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。 ※全11話 2万字程度の話です。

17歳男子高生と32歳主婦の境界線

MisakiNonagase
恋愛
32歳の主婦・加恋。冷え切った家庭で孤独に苛まれる彼女を救い出したのは、ネットの向こう側にいた二十歳(はたち)と偽っていた17歳の少年・晴人だった。 「未成年との不倫」という、社会から断罪されるべき背徳。それでも二人は、震える手で未来への約束を交わす。少年が大学生になり、社会人となり、守られる存在から「守る男」へと成長していく中で、加恋は自らの手で「妻」という仮面を脱ぎ捨てていく…

俺が宝くじで10億円当選してから、幼馴染の様子がおかしい

沢尻夏芽
恋愛
 自他共に認める陰キャ・真城健康(まき・けんこう)は、高校入学前に宝くじで10億円を当てた。  それを知る、陽キャ幼馴染の白駒綾菜(しらこま・あやな)はどうも最近……。 『様子がおかしい』 ※誤字脱字、設定上のミス等があれば、ぜひ教えてください。  現時点で1話に繋がる話は全て書き切っています。  他サイトでも掲載中。

処理中です...