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クリスマスの夜に3
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よかった、酒呑んでなくて。
駐車場に車を停めた俺は心中で呟き、エンジンを止めながらスマートフォンを手に取った。運転中に大事な連絡がなかったか画面を触ってチェックすると、LINEメッセージが一件。
オカンから。
『ケンさんが、二次会に行く道中で行方くらましたって連絡が来たわ。恐らく家に向かってるわよ~。あ、鉢合わせも面白いけど(笑)』
……。
もしそうなったら。(笑)、じゃすまねーだろ?
考えてみたら、あのオカンが〝息子の恋路応援〟的な、乙女な発想するわけがなかった。
生憎、ご期待の展開にはなりません。別のお邪魔が入ってくれたんでねっ。
オカンのメールはゴミ箱へ、タップ。
携帯をジーンズのポケットに入れ、車を降りると、冬の夜風が異常に冷たく感じて首を竦めた。
目の前にある建物は、暗闇の中異様な威圧感を放って見える。
入口には、立ち番と思われる警察官。
夜更けに警察署、とか。俺、結構ヤンチャな方だったけど世話になったことはないぞ、悪いけど。
ため息を一つ吐いて意を決して足を踏み出した。
俺の目の前には、しょんぼりとする野球部のかわいいかわいい1年生部員、3人。そこに、ひよと同じクラスの仲良しチャンを含む女の子3人。
彼らは、ロビーのベンチで警察官のおじさん二人に伴われて俺を待っていた。
俺の顔を見た途端手首に包帯巻いた若林が立ち上がった。
「監督、すみません!」
頭を下げた若林に続いて全員が立ち上がって同じく頭を下げた。女の子なんて、もう半べそ状態だ。
「いいよ、お前らが悪い訳じゃないって聞いてるし」
ため息混じりに俺が言うと警察官のおじさんが優しく言った。
「すみません、こんな夜中にお呼び出ししてしまって。この子達がどうしても野球部の監督さんがいいって言うもので」
俺は苦笑いしていまった。
「いえ、いいんです。この子達はきっと、俺なら担任の先生や親御さんの間でワンクッションになってもらえるって思ったんでしょうから」
監督、とは言っても、教師だからね、このくらいは当然。ご迷惑おかけしてすみません、と頭を下げた。
「いやいや、先ほどもお電話でお話しした通り、この子達はからまれてしまっただけですから。ただ、ちょっと夜遊びが過ぎちゃった、といったところですね。
そこだけは反省しないとね」
警察官のおじさんは生徒達を見て〝お巡りさん〟の顔でそう言った。
そう、コイツらは、ちょっとタチの悪い酔っ払い大学生に絡まれて騒動になり警察のご厄介になってしまったという訳だ。
腕時計を見ると、10時。まあ、ここに来ての諸々費やした時間を逆算しても、高校生が遊び歩くには遅い時間だ。
とりあえず、コイツらの担任の先生には俺が連絡入れるにしても。
「家には連絡したのか?」
全員の顔見て聞いて気付いた。
ここにいるメンツは、片親だったり、両親共に仕事で遅いというヤツばかり。親の方から子の帰りが遅いと心配する連絡はまだないとか。
まあ、それぞれ色々あるんだ。
でもこっちからこの事は連絡しないとだろ? と言えば、全員一様にもじもじと口ごもる。
ふう、と息を吐いた俺は、若林の頭を小突いた。
「じゃあ、全員の家に俺が電話してやるから」
そう言った時、取り調べ受けていた大学生達が刑事さんに連れられて廊下を歩いて来た。
こってり絞られた筈なのにふてぶてしい態度。
チャラ男集団は俺達の前を見向きもせずに素通りしようとした。
反省ゼロかよ。
コイツらはこんなにうなだれてんのに? って思った時、ムカムカする感情が込み上げてきた。
「おい、ちょっと待て」
ここは警察署だ、なんてその時もう俺の頭の中からは吹っ飛んでいた。
「はぁ?」みたいな顔で振り向いた男達のチャラい顔に、完全に、キレた。
「お前らさ、何か言うことねーの? うちの大事な部員怪我させといてさ」
散々なクリスマスになっちまった。
駐車場に車を停めた俺は心中で呟き、エンジンを止めながらスマートフォンを手に取った。運転中に大事な連絡がなかったか画面を触ってチェックすると、LINEメッセージが一件。
オカンから。
『ケンさんが、二次会に行く道中で行方くらましたって連絡が来たわ。恐らく家に向かってるわよ~。あ、鉢合わせも面白いけど(笑)』
……。
もしそうなったら。(笑)、じゃすまねーだろ?
考えてみたら、あのオカンが〝息子の恋路応援〟的な、乙女な発想するわけがなかった。
生憎、ご期待の展開にはなりません。別のお邪魔が入ってくれたんでねっ。
オカンのメールはゴミ箱へ、タップ。
携帯をジーンズのポケットに入れ、車を降りると、冬の夜風が異常に冷たく感じて首を竦めた。
目の前にある建物は、暗闇の中異様な威圧感を放って見える。
入口には、立ち番と思われる警察官。
夜更けに警察署、とか。俺、結構ヤンチャな方だったけど世話になったことはないぞ、悪いけど。
ため息を一つ吐いて意を決して足を踏み出した。
俺の目の前には、しょんぼりとする野球部のかわいいかわいい1年生部員、3人。そこに、ひよと同じクラスの仲良しチャンを含む女の子3人。
彼らは、ロビーのベンチで警察官のおじさん二人に伴われて俺を待っていた。
俺の顔を見た途端手首に包帯巻いた若林が立ち上がった。
「監督、すみません!」
頭を下げた若林に続いて全員が立ち上がって同じく頭を下げた。女の子なんて、もう半べそ状態だ。
「いいよ、お前らが悪い訳じゃないって聞いてるし」
ため息混じりに俺が言うと警察官のおじさんが優しく言った。
「すみません、こんな夜中にお呼び出ししてしまって。この子達がどうしても野球部の監督さんがいいって言うもので」
俺は苦笑いしていまった。
「いえ、いいんです。この子達はきっと、俺なら担任の先生や親御さんの間でワンクッションになってもらえるって思ったんでしょうから」
監督、とは言っても、教師だからね、このくらいは当然。ご迷惑おかけしてすみません、と頭を下げた。
「いやいや、先ほどもお電話でお話しした通り、この子達はからまれてしまっただけですから。ただ、ちょっと夜遊びが過ぎちゃった、といったところですね。
そこだけは反省しないとね」
警察官のおじさんは生徒達を見て〝お巡りさん〟の顔でそう言った。
そう、コイツらは、ちょっとタチの悪い酔っ払い大学生に絡まれて騒動になり警察のご厄介になってしまったという訳だ。
腕時計を見ると、10時。まあ、ここに来ての諸々費やした時間を逆算しても、高校生が遊び歩くには遅い時間だ。
とりあえず、コイツらの担任の先生には俺が連絡入れるにしても。
「家には連絡したのか?」
全員の顔見て聞いて気付いた。
ここにいるメンツは、片親だったり、両親共に仕事で遅いというヤツばかり。親の方から子の帰りが遅いと心配する連絡はまだないとか。
まあ、それぞれ色々あるんだ。
でもこっちからこの事は連絡しないとだろ? と言えば、全員一様にもじもじと口ごもる。
ふう、と息を吐いた俺は、若林の頭を小突いた。
「じゃあ、全員の家に俺が電話してやるから」
そう言った時、取り調べ受けていた大学生達が刑事さんに連れられて廊下を歩いて来た。
こってり絞られた筈なのにふてぶてしい態度。
チャラ男集団は俺達の前を見向きもせずに素通りしようとした。
反省ゼロかよ。
コイツらはこんなにうなだれてんのに? って思った時、ムカムカする感情が込み上げてきた。
「おい、ちょっと待て」
ここは警察署だ、なんてその時もう俺の頭の中からは吹っ飛んでいた。
「はぁ?」みたいな顔で振り向いた男達のチャラい顔に、完全に、キレた。
「お前らさ、何か言うことねーの? うちの大事な部員怪我させといてさ」
散々なクリスマスになっちまった。
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